【闘病記】 〜ミトコンドリア脳筋症と闘った日々〜 1999年7月・8月

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1999年7月・8月

7/2(金)

【入院初日】

今日からもーちゃん入院(小児内科)同じフロアにはつい数ヶ月前に幸せいっぱいで退院した

NICUがあり、あの頃の事が思い出されてつらかった。あの時は再びここへ来る事なんて
絶対ないと思っていたのに・・・小児科の病棟はテレビなんかで見る小児科のイメージとは
違って病院が古いせいもあり、かなり暗い印象を受けた。簡単なパーテーションで
区切っただけの部屋に通された途端にもーちゃんは看護婦さんにさーっと連れて行かれて
しまった。その後いかにもベテランって感じの看護婦さんから入院中の様々な注意を
聞いた後、まだ面会時間ではないので1度帰ってくださいと言われ、この時点で小児科が
完全看護である事を知り、面会時間の短さ(3時〜7時)におどろいた。
主治医は外来で1度見て頂いた神経科の先生と外来の時とは違う内科の先生の2人に
なった。神経の先生は外来の時は決して良い印象とは言えなかったが、今日は説明も
分かりやすくて、外来の時とかなり印象が違い、安心した。先生からは今日撮った脳波の
波形が大変異常であるという事、腎臓に気になる点がみられる事、そしてもしかしたら
私が原因でこの様な状態になったかも知れないという様な話があった。
私が原因って何?そんな事今まで1度も考えた事はなかった。もしそうだとしたらあの子に
何て謝れば良いのだろう。本当に痛々しい姿になってしまったモモ、許して。

病室はナースステーションに1番近い部屋だった。ぱーっと部屋を見渡した限り、自分の
意志で動けるようなお子さんは1人も居ない様で周りを見るのがつらかった。
ガラス越しに見える隣の病室にはホントに病気なの?っていう位に元気に見える
お子さん達が遊んだりしている。この違いは何なのだろう?この部屋って何なのだろう?
ベッドサイドでもーちんを見つめながらまたしても泣いてしまった。私の涙腺
どうかしちゃったのかな。看護婦さんがしゃがみこんで私の目を覗き込み、
「何でも言ってねお母さん、一緒に頑張っていきましょう」と声をかけてくれた。
離れる事が不安でならなかったけど、この一言で救われた気がした。
どうかもーちゃんが看護婦さん達に可愛がってもらえます様に・・・・

7/3(土)

入院2日目】

病院へは3時少し前に着いた。病棟の前には、すでに面会を待つ親達が
結構居て、さすがに小児科だなぁと思った。3時を少しまわったところで病棟廊下の
電気が点き、どうもこれが入って良しの合図らしく、親達が一斉に病室へ向かって
スタスタと入っていったので、やや気後れしながらも後に着いて
病室へと入って行った。

もーちゃんは面会中ずーっと寝ていて、ミルクも飲ませられず、
7時まで寝顔をひたすらボーっと見て終わってしまった。


7/4(日)

入院3日目】

今日も面会中ずーっと寝ていた。1度起きかけたが
少しケイレンしてまた眠ってしまった。


7/5(月)

入院4日目】

目の検査の結果、機能的に問題は無かったが、反応から見て見えている
可能性はまずないと言われた。腎臓がやはり悪くなっているがエコーでは
悪い所が見つからないのでそんなに心配は無いらしい。
はっきりとした病名についてはもう少し時間が掛かるとの事。
早く病名が分かって治療に入って欲しい。
これが今1番の願い。


7/6(火)

入院5日目】

午前中に少し大きめのケイレンを起こしたのでケイレン止めを与えたとの事。
午後に行った検査(心電図)の際に眠らせる薬(トリクロルエタノール)
を飲ませたので帰るまでずーっと寝ていた。


7/7(水)

入院6日目】

金曜日には病状について少し分かるかも知れないと先生から言われた。
相変わらずぐったりしていて、表情が見られない。


7/8(木曜日)

入院7日目】

面会に行ったら、もーちゃんの鼻に管が入っていた。
寝ていたり、むせたりして予定量のミルクを飲ませる事が難しくなって
きたので、飲めなかった分は鼻から胃までのチューブで足すそうだ。
仕方ないと思うけど鼻から管を通すなんてかわいそう。
今日は面会中起きてる時間が長かったので、うれしかった。
話し掛けたり触ったりすると少し反応がある気がする
私の事わかるのかな?

この頃はむせながらも、まだ口からミルクが飲めていたので、
初めてマーゲンチューブの入ったもーちんを見た時は
「悲しかった」というのが率直な気持だったと思います。
それでもこの先、口から飲めなくなる日が来るとは
思っていなかったので、あくまでも病名分かって治るまでの
「一時的な処置」 程度の認識しか無かったと思います。
今思えばかなり考えが甘かったですね。


7/9(金曜日)

入院8日目】

MRIの為に今日もず-っと眠っていたので、リハビリの
先生が来てくれたが何も出来なかった。

先生から原因について少し説明があった。
もーちゃんの体には乳酸という疲労物質がたくさん
溜まっているらしい。他にも色々話があったが
情けない事によく意味が理解出来なかった。

病名については来週中には説明できるとの事。


7/10(土曜日)

入院9日目】

土曜日だったので、パパも一緒に病院へ行った。
パパは土日しか もーちゃんと会えないので
寝てないといいなぁと思っていたら、願いが通じたのか
面会中ずーっと起きててくれたので良かった。
パパは久しぶりにもーちゃんと会うので、中々抱っこを
代わってくれず「ちょっとケチだな、パパ」と思ったけれど
私は毎日会えるからこれも仕方ないか。


7/11(日曜日)

入院10日目】

溝の口でパソコンを見てから病院へ、今日も面会中
寝ないでいてくれて、ミルクも全部口から飲んでくれた。






もーちんが元気な頃、パソコンを買うなんて1度も考えた事は
無かったのですが、入院して初めて聞く医療用語や初めて見る
医療器具についてその意味や必要性をもっと深く知りたかったし、
まだこの時 病名は知らされてませんでしたが、相当難しい病気に
なってしまったという事だけは先生との話のニュアンスからひしひしと
伝わってきてたので、インターネットが使えればきっと役に立つと思い、
パソコンの購入を決めたのでした。


7/12(月曜日)

入院11日目】

6時のミルクを口から全て飲む事が出来た。
少し反応が見られる様になった気がするのは気のせいかな。
明日はようやく病名についてはっきりした事を先生から聞ける。
そしてやっと治療に入る事ができる。
そうすればきっと治る。絶対治る。必ず必ず絶対治る。



7/13(火曜日)

入院12日目】

今日、先生から病気についての説明があり、発症時の症状や
その後の経過とからみてもーちゃんは
ミトコンドリア脳筋症という
病気の中の
リー脳症という病名にに間違いないと言われた。
この病気はまだ治療法が無いらしい。
しかもかなり早いペースで進行しているので
このまま進行が止まらなければあと1ヶ月くらいしか
持たない可能性もあると言われた。
原因についてはミトコンドリアという(細胞?)の突然変異か
卵子を経ての母系遺伝が考えられるとの事。
全部ホントの事なのかな、もし本当なら、もうすぐもーちゃんは死んでしまう。
何の為にあの子は生まれてきたのだろう。
こんな事なら生まなきゃよかった。

*遺伝についてですが、この疾患の場合一般的に母系遺伝が
有名ではありますが、違う形式の遺伝が関わっているとも
現在では考えられていますので一概に遺伝=母系遺伝とは
言い切れない部分もある事を補足させて頂きます。



7/15(木曜日)

入院14日目】

脳波をとったので、ボーっとしていて6時からのミルクが
口から半分しか飲めなかった。

今日から硝酸チアミン(ビタミンB1・B6・B16)投与開始。



7/17(土曜日)

入院16日目】
パパと一緒に病院へ。ミルクを全部口から飲む。
少し前からひざの裏側がグジュグジュしてきているのが
気になっていたのだが、月曜日に皮膚科の診察が
受けられると聞いて安心した。


7/18(日曜日)

入院17日目】
今日も口からミルクを全て飲んでくれた。
(すっごく眠そうだったけど)
眼球のチカチカ(眼振)が前よりひどくなってきている。



7/19(月曜日)

入院18日目】

今日はいつもよりも目がパッチリと開いていた。
もし病気になっていなければとても可愛くなっていたんだろうな。
本当に治らないの?本当にもーちゃんは死んじゃうの?


7/20(火曜日)

入院19日目】

海の日なので、パパも一緒に病院へ
祝日の為、病院はいつもよりとても賑やかだった。
あまりに面会の人が多かったので、私達親子くらいは居なくなっても
わからないんじゃないかと思い、
「人に紛れてもーちゃんを連れてうちに帰ってちゃおうよ」と
パパに言ったらメチャメチャ怒られてしまった。
でも、もう治らないならせめてうち連れて帰ってやりたいし、
誰も他人のいないところで家族3人だけの時間を過ごしたい。


7/22(木曜日)

入院21日目】

日曜日に外出許可が出た。すごくうれしい。
但し、鼻チューブからのミルクを入れ方を
覚えなくてはいけない。


7/23(金曜日)

入院22日目】

今日は注入の方法をプライマリーナースのOさんに教えてもらった。
家でひとりでちゃんと出来るか少し不安。



7/25(日曜日)

入院24日目】

ダイアップを忘れてしまった為に、
外出は4時間で終了。すごく楽しみにしてたのに
ただもーちゃんを疲れさせただけで終わってしまった。

家族だけで過ごせる時間が持てるこの日をとても楽しみにしていたので
私もパパも朝から大張り切りだったのですが、張り切り
過ぎが裏目に出たのか、出る前にナースの方に「忘れ物はないか」と
何度も聞かれたにも関わらず、1番大事なダイアップ(ケイレン止めの座薬です)
を病院へ忘れてしまい、しかも忘れている事に気づいたのが家でもーちんが
激しくケイレンして座薬を入れようとした時点だったので
苦しむもーちんの前で何もしてあげる事が出来ず親として最低でした。
結局、慌てて病院へ電話を掛けて、「すぐ帰ってきて下さい」という事になり、
家には2時間くらいしか居れずに病院へあせって舞い戻ったのでした。
もーちんにとってはただ苦しいだけの外出となってしまい
自分のミスから招いたこの結果に私自身とても落ち込んでしまい、
しばらく引きずってしまいました。。。


7/29(木曜日)

入院28日目】

PM6:45頃、何の前触れもなく突然に激しいケイレンが起きた。
今まで見たケイレンの中で1番大きく激しいものだったので
怖くてどうしてよいか分からずにその場で呆然としていたあたり
までは記憶があるが、その後は気がついたら
病室外の廊下に立って泣いていた。
人を呼ぶ事すら出来ない、私はただの役立たず。


7/30(金曜日)

入院29日目】

昨日の事を心配したパパが会社を休んで一緒に病院へ。
面会時にはとても安定している様子だったので安心した。
先生から話があり、ケイレン止めの薬を夕方から増やすとの事。
薬を増やすと今より更にボーっとしてしまったり
起きてる時間が減ってしまう事もあると説明されたが
今はケイレンを止める事が最優先なので仕方ない。
昨日のケイレンが病気の進行によるものかどうかはまだ
はっきりしないが、その可能性が非常に高いと言われた。
怖い。何も考えたくない。

ミルクは180cc全て口から飲んだがかなりひどくむせる。


7/31(土曜日)

入院30日目】

今日もかなりむせながらミルクを飲んだ(120cc)
本当に日に日にむせ方がひどくなるので
この先口から飲むことが出来なくなってしまうのは
ないかと不安になる。


8/1(日曜日)

入院31日目】

もう何日も、ものすごい暑い日が続いている。
毎日どこかへ通う様な生活は何年もしていなかったので、
少し体がきつくなってきた。でもそんな事を思ってしまう私は
つくづく自分勝手な人間だと思う。
もーちゃんは今日もミルクの際にすごくむせ、更に今日は酸素濃度が
一瞬ぐんと下がってしまった。サチュレーションモニターのアラームが鳴ったのは
初めてだったのでびっくりした。酸素はすぐに100%に回復したが、
いよいよ呼吸面にきたかも知れないと言われ、泣きたくなった。
飲み込む力も落ちてきているので、ミルクを口から飲ませるのは
誤嚥させてしまう可能性が高くなるのでもう無理ではないかいう話が出たが
まだ口から飲めるうちはあきらめずに続けたい。
今日は初めて吸引もした(2回)もーちゃんは涙を流していた。
見ていてすごくつらい






サチュレーションモニターとは・・・血中の酸素飽和度を測定する機器です。

誤嚥とは・・・
食べ物や飲み物が通常は胃へ送り込まれるが間違って、
        肺や気管の方へ入ってしまう事。誤嚥してしまうと肺炎へ
繋がるので大変危険です。          


8/2(月曜日)

入院32日目】

今日うちにパソコンがきた。



この日が私のネット生活のスタートの日でもあります。
始めのうちは面会以外の時間の ほとんどをインターネットに
費やし、思いつく限りの所へ問い合わせても見つからなかった
患者会がネットならきっと探せるはずだと信じて毎日必死に
アクセスしていました。




8/3(火曜日)

入院33日目】

飲み込む力がかなり落ちているらしく、ヨダレの量がすごいので
ミルクの度に吸引しなくてはならなくなってしまった。



初めて吸引した日からほんの2日で、すでにミルクの度の吸引が必要と
なってしまい、もうこの時点でかなり嚥下する事が厳しかったのに
どうしても口から飲ませる事にこだわりつづけた私は
むせても、むせても哺乳瓶から飲ませる事に必死でした。。。しかし
このこだわりが後に怖い結果を招く事になるのですが・・・



8/4(水曜日)

入院34日目】

先生からお話があり、乳酸の値が血中においては
下がったとの事。しかし、だからといって快方に向かっている
訳では無いらしく、重症である事には変わりないし、いつどうなるか
分からない状況にも変化は無いと言われた。


8/6(金曜日)

入院36日目】

今日もミルクの際、かなりむせてはいたが飲ませ続けていたら
もーちゃんが突然「グエッ」という声を出したのでびっくりして
ベッドにおいて様子を見ていたら顔がみるみる紫から黒っぽくなって
しまった。誤嚥の為に呼吸が止まったとの事。
すぐに処置してもらったので呼吸は戻ったが、黒っぽくなった
もーちゃんの顔が頭から離れない。
また私のせいで苦しい思いをさせてしまった。
落ち着いてからレントゲンを撮ったのだが、もしかしたら肺炎に
なるかも知れない言われた・・・どうしよう。

この日を境に経口にてミルクを与える事は
やめて100%注入になりました。


8/8(日曜日)

入院38日目】

この2日はミルクを注入に切り替えたのが良かったのか
落ち着いている様子。誤嚥させてしまった時に心配された
肺炎も起こさないで済みそうだと聞いてひと安心。
もうミルクを口から飲めなくたって良い。そんな事どうでも良い。
今日も明日も出来るだけ苦しまずにもーちゃんの
時間が続けばそれで良い。


8/9(月曜日)

入院39日目】

6時20分頃、始めのうちは軽いケイレンだったのだが
次第に激しくケイレンしていき、あっという間に呼吸が止まってしまい
またしてもどんどん顔色が黒っぽくなっていってしまった。
ちょうど完全経管栄養にしたのに伴い、今後の外出などに
備えてマーゲンチューブの交換方法をプライマリーナースの
Oさんに教えてもらっていた最中だったので呼吸が止まってからすぐに
適切な処置を受ける事が出来たのでしばらくしたら呼吸は戻った。
しかし、先生が来てから もーちゃんにしがみ付いたまま私が
離れなかったので先生から突き飛ばされて叱られてしまった。
どうして私は邪魔する事しか出来ないんだろう。

今日はケイレンを止める為に点滴を足から入れた。
(腕で何度も試したが無理だったらしい)



8/10(火曜日)

入院40日目】

2時台にまた呼吸が止まったとの事。
今回も処置をしたら自発呼吸が戻ったのだが、
戻らない時が来たらどうなるんだろう。
今日は桂子(妹です)が面会に来てくれた。

8/11(水曜日)

入院41日目】

先生からお話があって、呼吸が止まってしまうのは、やはり
病気の進行によるものとの事。ただ、以前に比べて
進行のスピードが少し緩やかになってきているらしく、
このままどんどん進行がゆっくりになって風邪や肺炎を
起こさなければ、もう少し生きていける望みが出てきたと
言われた。ただ1才まで生きられるか思い切って先生に
聞いてみたらそれは難しいと言われてしまった。
でも良い事だけ信じてあきらめずにもっともっと
たくさん生きていけるって信じようと思う。


8/12(木曜日)

入院42日目】

気管支炎になってしまった。昨日先生から風邪や肺炎で命を
落とす事があると言われたばかりなのに、どうしよう。
やっぱりこの前の誤嚥させたのがいけなかったのかな。
すごくゼーゼーと苦しそうなもーちゃん。
心配で頭がおかしくなりそうだ。


8/13(金曜日)

入院43日目】

気管支炎が更に悪化してしまった上に2時台に
1度呼吸が止まったとの事で、しっかりと監視する
必要性から入り口側のいちばん目の行き届く場所へ
ベッドが移され、モニターも廊下へ出ていた。

今日もすごく苦しそうで見ているのが
つらいがどうか頑張って乗り越えて欲しい。



8/14(土曜日)

入院44日目】

気管支炎が改善されない為に、リカバリールーム(要観察室)へ
部屋を移動した。面会へ行くともーちゃんの頭がプラスチックの箱に
入っていた。箱の中へは酸素と気管を広げる薬を
流しているとの事。このまま良くならなかったと思うと心配だし
箱に入って怖がってないかも心配。



初めてリカバリールームへ入った時は最初に 入院した
時よりも更にショックというか驚きました。

例えが適切じゃないかも知れませんが、まるでドラマの
世界を見ているような感じで、同室のお子さん達を最初の
うちは直視する事が出来ませんでした。


8/15(日曜日)

入院45日目】

成分輸血(免疫グロブリン)した。状況は変わらず。


8/16(月曜日)

入院46日目】

「ウーウー」と声を出しているのは苦しいからなのかな?
頭が箱に入っているので、手を握る事しか出来ない。


8/17(火曜日)

入院47日目】

夜中に一度呼吸が止まったとこの事。
前のお部屋の時に担当してもらっていた看護婦さんのOさんが
もーちゃんに会いに来てくれた。部屋が変わったと同時に
看護婦さん達の顔ぶれも変わったので、名前など早く覚えて慣れて
いかなくてはいけないのだけれど、今日Oさんが顔を出して
くれた時は正直すごくホッとした。お部屋の他のお母さん方とは
まだ挨拶程度の会話しか出来なくて気まずいし、息が詰まる。
あーダメだ、そんな自分の事より、もーちゃんに
してあげられる事を見つけていかなくては。

今日からジクローク酢酸開始。ビタミンとこの試薬が
対処療法以外で出来る唯一の治療なので
効果を期待したい。

8/18(水曜日)

入院48日目】

今日も「ウーウー」と声を出していてた。
確定診断の為の詳しい血液検査を近いうちに
行うと神経科の先生から言われた。
今日は昨日に比べて良くなっている様に見える。


8/19(木曜日)

入院49日目】

ステロイドの影響で血圧が高めになっているらしいが
炎症反応も陰性になったし、肺炎に関しては確実に
良くなってきているとの事。良かった。
今日面会中に病室で倒れてしまい、看護婦さん達に
大変迷惑を掛けてしまった。過換気も出てしまい、
とても恥かしかった。



8/20(金曜日)

入院50日目】

今日、頭を入れていた酸素ボックスから脱出できた!
呼吸も安定している様子。手が指まで良く動いて
いるのにはとてもびっくりした。
「あーあー」と、とても可愛い声を出している。
久々に聞く、苦しみの交じらない普通の声。
発病してから見た目には1番良く見える。


8/21(土曜日)

入院51日目】

今日も調子が良さそう。咳もきちんと出ているし、
自分の力で首も動かしていた(すごい!)昨日今日とまるで
後退してしまった発達がまた戻ってきているかの様に見える。
ビタミンとジクロール酢酸が効いて頭の回路が少し繋がったのかな。
血液検査の結果で乳酸の値が下がっている事を願う。



8/22(日曜日)

入院52日目】

今日からまた、元の一般の病室に戻った。
肺炎の方は咳込みを除いては、ほぼ良くなった様だが、オシメ替えた時に
激しくお腹を下しているのが気になった。
ミルクをずっと止めているので抱いた時にかなり軽く感じられた
早くミルクが再開されるといいな。
手足がすごく冷たいので夏だけど靴下が必要かもしれない。


8/23(月曜日)

入院53日目】

(今日からミルク再開、良かった)
今日も激しくお腹を下している(ほぼ水)という事で、薬が出ているとの事。
この所、低かった(80台)心拍数は通常の120台へ
上がってきた様だ。看護婦さんが温めたタオルを手足に
巻いてくれたおかげで今日はポカポカしていた。
更に持参した靴下と毛布で完璧に暖まったみたいだ。
どうも自分で体温調節をする事が難しくなったらしい。
中断していた吸引の練習を再開出来るよう、
Oさんへお願いした。


8/24(火曜日)

入院54日目】

(今日でもーちゃん満9ヶ月)
元のお部屋へ戻ってから昼夜が逆転してしまった様で
夜中にひとりで「あーあー」と声を出して起きているらしい。
昨日持っていった靴下で足が暖まったせいか、サチュレーションの
拾いがぐっと良くなった。でもやっぱり普通の人よりも手が
冷たいかなぁ。心拍数は110〜130と良い数字である。
何か良い方向へ向かっている。このまま、このまま、うまく行ってくれれば・・・

リカバリー担当のナースのNさんが仕事を上がった後にもーちゃんに会いに
寄ってくれた。疲れているはずなのにありがたい。


8/25(水曜日)

入院55日目】

今日も昼夜逆転の為、行った時に気持ち良さそうに眠っていたので
このまま帰るまで寝てるのかなぁっと思っていたら
5時半頃にパチッと目を開けて起きたので看護婦さんに吸引を
教えてもらい、初めて実際に自分でやってみた。
慣れればやれそうな気がする。吸引が出来るようになれば、
また外出も出来るので頑張ろう。

面会の前にミトコンドリア病の患者会の事務局の
Yさん宅にお邪魔して患者会の入会手続きを行った。Yさんから色んな
お話を聞いたら心細かった気持に勇気が湧いてきた。
患者会を見つける事が出来て本当に良かった。



8/26(木曜日)

入院56日目】

おとといは夜が明ける少し前に寝始めたらしいので、夕べはもう少し
早く寝てくれれば昼夜逆転が少しづつ戻かなぁ?と期待していたのに
今日はまたしても朝6時までばっちり起きていて、みんなが
起きる頃に寝たらしい。昨日も夜中じゅうモゾモゾ動いては
「あ〜あ〜」と声をあげて1人楽しそうにしていたそうだ。
私もそんな姿が見たいのに・・・
オムツを替えた時に少しだけ起きたけど、ゼロゼロがひどくて
頻繁に吸引しないと苦しそう。

ミルク(ケトンフォーミュラ)20cc×10



8/27(金曜日)

入院57日目】

今日も寝ていた。もう完全に昼と夜がひっくり返ってしまっている。
一瞬だけ目を覚ましたけど、激しく咳き込んだ後、
吸引したらまた寝てしまった。



(何をしてもひたすら眠るもーちん)


8/28(土曜日)

入院58日目】

今日も寝ている。ミルク(ケトンフォーミュラ)が
少し増えて30cc×8になった。


8/29(日曜日)

入院59日目】

今日も面会中1度も目を覚ます事は無かった。
看護日誌によると昨日の夜は体の動きが激しくて
ナント、90度もひとりで回転したそうだ。うー見たかった。
激しく動いたせいか夜の間に熱が8度まで上がってしまった
らしいが、冷やしたらすぐに下がったとの事。
ミルク(ケトンフォーミュラ)はまた増えて今日から60cc×8となった。


8/30(月曜日)

入院60日目】

もうしっかりと起きてる姿は何日も見ていない。
今日からミルクが90cc×8になっていた。
手足が今日はとても暖かかった。眠ってはいたが吸引の練習をした。
ミルクの消化が悪いらしいが、急に量を増やして大丈夫だろうか?

8/31(火曜日)

入院61日目】

今日は少しの間だけど、起きてる姿が見れた。
でもちょっと目を離したすきに寝られてしまった。
夕べから少し熱っぽいようだが他は安定している。