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読後メモ index

2008.52008.7

日記の フリ 日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。

日付ごとにアンカー付けています。

e.g. http://www5a.biglobe.ne.jp/~nanatsu/diary0806.html#yyyymmdd


2008年6月

その他


6/28(土)
チラシを見てピンときて、三池崇史監督『神様のパズル』をみたいと思ったときには、みにいける距離にある上映館はかなり限られてしまっていた(上映情報くらい、公式に載せればいいのにと思う)。ていうか、なんで6/7公開なのに2週間で打ち切りなのー。そんなにB級なの? とかえって期待は膨らむのだった。
ひょ んなことから、双子の弟になりかわって日々を送ることになった兄。弟は物理を学ぶ出来の良い男の子、でも、兄は寿司屋でバイトをするロッカー。物理なん て、授業を聞いてもわけわからん。弟に、ゼミには出なくていいよ、と言われたものの、「宇宙をつくることはできるのか?」と思わず口にしてしまった発言の ため、これまた結局出るはめになってしまう。そもそもは、兄が物理ゼミと関わることになってしまった理由が、遺伝子操作によって生まれたという天才少女の 存在。彼女に「あんた、ほんとに物理の学生なの? “4つの力”がなにか答えてみなさいよ」という問いに、結婚式で有名な「3つの袋」の話で話 をそらそうとする兄だもの……。すったもんだの苦労が始まる。
私もやっぱり兄と同じ/それ以下に物理や宇宙がわからないので、兄が頑張って勉強を してゼミで発表した宇宙ができるまでの話はありがたかった。でも、それまでのわけのわからない物理用語の飛び交う会話にも充分惹かれていたので、わかろう がわかるまいが本当はどっちでも良かったのですが。それに、こういう理論で埋め尽くされる前半から、後半は理論ができたからさて、という動きに代わり、物理はあくまでもテーマに対する道具の位置に落ち着きます。
要は、わがままなツンデレ天才少女が愛されてないことに拗ねて壮大な自殺(心中?)を仕掛けるようなことを起こそうとしちゃうわけですが、それをなんとか阻止し救おうとする兄は、とってもかっこよかった。市原隼人、いいですね。少女役の谷村美月も、「ボク」と自分を言うところも意外にイタくなかったし、無表情感が良かった(ラストの涙目の微笑はツンデレの真骨頂! かも)
アインシュタインの好んだ寿司、ベートーヴェンの第5番と第9番などの効かせどころも良かったし、いつのまにこんなものが(そりゃもう、あのマイクとかアンプのことですよ)、という三池っぽい作りもたまらない。
原作では、どうやら双子という設定ではないようですが、「愛されていない自分と感じる」という共通点を、少女と兄に設定するには自然で良かったと思うし、いくらか「反物質」との絡みもあるのかしらん、なーんて、いまいち「反物質」がわからないままに書いてみたりして。
これはマニア受けして終わりの映画なのかなあ。こういうの大好きなんだけどなあ。

6/27(金)
岩井志麻子『東京のオカヤマ人』を読み終わる。岩井志麻子の作品はなんだか怖くて手が出ないのだけど、これはエッセイなのでどうかな、と。エッセイ+物語という感じだった。方言がたくさん出てくるのが面白い。「ブリつけていこう」なんて初めて聞いた…。
6/21(土)
土曜の午後2時から3時くらいって一番眠い。どうしても眠い。で、このごろ昼寝の習慣がついてしまった。
スポクラに行くため3時40分くらいに家を出ないといけないので、出かける用意をしてから、2時くらいから1時間くらい横になる。目覚まし代わりにクッキングタイマーを使う。
本などを読みながら座っているときにうつらうつらするのより、きちんと横になってジリジリという音で起きるほうが、ぐったり疲れてしまうのはどうしてだろう。疲れて起きる毎土曜ごとに、きちんとした昼寝はやめようと思うんだけど、なかなかやめられない。
夏至はきょうで、つまりキャンドルナイトもきょうだったんだな。もっと早く気づいていたとしても、たぶん何もしなかったと思う。
20時から22時は帰宅してご飯を作って「ごくせん」をみていた。「ごくせん」て水戸黄門みたいだな。このごろ見ているドラマは「ごくせん」だけ。ていうか、土曜日の9時枠くらいかなあ。ドラマに興味もなくなったし、みる時間もない。

6/20(金)
電車の遅延がやっぱりまだ不安で10分くらい早めに出ると、遅れがなかったためやたらと早く駅に着いてしまった。10分くらい駅のホームで本を読んでから会社へ。
田中啓文『笑酔亭梅寿謎解噺2  ハナシにならん!』

一作目を読んで、面白かった記憶があって、最近新しいのが出たのだと思って読もうとしたら、そもそも2作目を読んでいなかったと気づき、読んだ。
話というか取り巻く環境が少し広がって、続編が出たらこの人たちも出してほしいなあというキャラクターがいる。で、実際続きが出ているのだからきっと出てきているはずだと思いたい。
一番好きなのは「道具屋」。物語最後の5行で、目がうるむ。その直前まではそういう雰囲気ではなかったのに、見事な転換。
物 語は落語の世界を舞台にしていて、落語自体も出てくる。でも、主人公が高座で落語をやる場面はあっさりしていて、客の反応はどうだったのか、結果はどう だったのか、簡潔に描かれている。でも、そこに至るまでの心の動きや、得たことなどが詳しく書かれているので、落語絡みの話が少ないなあという物足りなさ はない。

6/19(木)
『ラブクラフト全集2』を読み終わる。「クトゥルフの呼び声」「エーリッヒ・ツァンの音楽」「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」を読んだことになる。呪文とかいい感じですが、文章の雰囲気にいまいち乗り切れず、頭の中に映像を描ききれなかったなあと思う。

6/18(水)
行きの電車、なんだかさくさく小気味よく進んで、なんだやればできるじゃん、と思った。
群ようこ『トラブルクッキング』集英社
いろんな料理を作っては、うまいこといかなかった様子をおもしろおかしく書いたもの。
2 番目の料理として出てきた「餃子の怪」を読み始めて「あ」と思った。著者が餃子を作ろうと思ったきっかけになった本。これは少し前に読んだ本だ! と気づいたのです。キーワードは、「手抜き料理をすすめる本」「簡単に作れて、おまけにびっくりするほどおいしい」「材料は鶏ひき肉、豚ひき肉、長ネギ、 酒、塩、おろししょうが、油、餃子の皮」。
実際私も作ったのですが、群ようこと同じような感想だったのでした。ちなみに、その本は、大原照子『思いっきり手抜き料理』。常備するお酒はワインではなくてシェリー酒(劣化しないから)など、なるほどーと思うこともあったりしたんだけど、餃子は確かに淡白でした。

6/16 (月)
副都心線と相互乗り入れする沿線に住んでいるので、少なからず影響はあるのですが、14日に開通して初の平日。始発駅は、電車は空いているのにダイヤ乱れ まくり、という不思議な状況。遅れてました。帰りはもっと悲惨。ダイヤが乱れているうえ、もともとの終点より手前に終点が変更になる。それはまあ許そう。 が、もう全然動かなくなっちゃって、こんなんじゃいつもは余裕で間に合うエアロにも間に合わないのではないかと焦ってきた。アナウンスでも、「どこどこに 着くまでには相当時間がかかる見込みなので、振替輸送を使え」とのこと。降りることに決めたが、改札では振替切符がなかなか配布されない。急いでいたので そのまま精算して降りる。乗り換えるときにも、前のほうではなんだかもめてたりして、まあ、でも、改札をそのまま通る。電車は来たが朝以上の混み具合。
あーあ。当分はこんななんかしら。気が重い。
「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」をすすめられたので、創元推理文庫のラブクラフト全集2を読んでいるけど、なかなか進まない。読みにくい。

6/15(日)
内田けんじ監督『アフタースクール』(2008年 /日本)公 式サイト)。
予備知識を入れないようにと思っていたけれど、「だまされるらしい」ということだけは知ってしまってた。でも、やっぱりだまされた。というより、うまいこ と裏をかかれた、というほうが気持ちに合っている。とても気持ちよく楽しめたから。思い込みって怖いね、そして面白い。映像化不可能なミステリーもあるだ ろうけど、映像でうまくだますというのもありえるんだよな、と不意をつかれて新鮮だった。
正直、途中では「え、どういうことどういうことー」と頭の中が混乱して、理解できるのかしらん、と不安になったのですが、きちんと少しずつ説明が行われて いったので、それがだんだん面白さにかわってゆくのでした。
出演者に関しては、それほど興味はない人たちばかりだったのですが、おのおの魅力的に思えたのが不思議です。佐々木蔵之介は時々鋭い目をし、やさぐれた感 じが良かったし、堺雅人の飄々とした読めない雰囲気、大泉洋のフツーな存在感。もう一度最初から観たい。

6/14 (土)
布バッグを洗った。外ポケットはきちんと確認したはずだったのに、干すときに気づいた。大事な時計が入っていたことを。これが壊れたら生きていけないよ、 くらい好きな時計なのに、馬鹿をやってしまった。そもそも、こんなことをやらかすようでは愛情なんてたかが知れている。
動くかな、動いているかな、としばし見守り、動くことを確認。ほっとしました。

6/12(木)
図書館で、ディケンズの「クリスマス・キャロ ル」を目にした。この話、小さいころに読んだときは挿絵が怖くてなかなか読めなかったなあ、でも、少し経って読んだら面白かったっけ、などど思い出しなが ら、訳者が違うものが2つあったのでパラパラっとめくってみた。選ぶならこっちだな、なんて思った。
ディケンズで検索したら、『憑 かれた鏡 エドワード・ゴーリーが愛する12の怪談』というのが引っかかり、面白そうなので借りてきた。 ひとつ、「八月の炎暑」だけ読んだけど、なにこの傑作は!!! 余韻たっぷり。怖い怖い怖い!

6/5 (木)
い つだったか、夜、歩いていたら「おれはすべてにおいて一流だー」と叫びながら歩いていたおじさんがいた。若くもなく、年寄りでもなく。スーツを着ていたか ら会社でなにかあったんだろう。意味というか気持ちとしては「ばかにしやがって」とほぼ同意だと思うんだけど、「おれは一流」と叫んでしまうあたり、プラ イドが邪魔して余計につらいかもね。
2,3ヶ月に一度、髪を切りに行くときは、原宿から表参道方面へ歩かなくてはいけない。でもこのあたりの混み 具合ががとても嫌いなので、地下通路を歩くことにした。病気なのでは、と思うくらい人ごみが怖いんだよね。もうほんとに、用事がない限り人の集まるところ には行かないし行きたくない。地下通路はほとんど歩いている人がいなくてとても良かった。5番出口あたり、工事中。14日には新しく地下鉄も通るから、も うこの道を歩かなくても済む。

6/4 (水)
桐野夏生『東京島』。 夫婦で遭難したところに30人ほど別の理由での男性遭難者がやってくる。その後も人は増える。恐ろしい世界だな。絶望しちゃうけど、この女主人公は絶望な んかしていない。したたかに生きている。権力の交代の残酷さが面白かった。でも、全体としては、桐野夏生にしては毒気が薄いんじゃ? なんて思ってしまったりして。登場人物少なめで、それぞれの人物像をじっくりのほうが読みたいな。
6/2 (月)
ルバート・アデア 松本 依子訳『ロジャー・マーガトロイドのしわざ』。解説によると、原題をちょっといじくるとクリスティーの『アクロイド殺し』が浮 かび上がってくると書いてある。体裁は本格ながら、かなり軽妙な印象なのは、パロディの要素が強いからだと思う。

6/1 (日)
5月中に読んだ本で書いていなかったものは、伊 坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』
菅野彰・立花実枝子『 あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します』。 どこの町にも一つくらいは「この店、やってるのかなあ…」と思うような飲食店があると思う。そういうお店に行き、実際に食べてくるという企画。言うはたや すく、でも、実際にするのはひどく勇気がいるはず。一人では怖くて絶対無理。この本の中では一人ではなくても実際大変な目にあっている。どう大変かっ て……。

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