記事No | : 2375 |
タイトル | : Re: サンダカンの海 |
投稿日 | : 2015/10/03(Sat) 18:45:07 |
投稿者 | : 桃青 |
母を想う時、
山崎朋子『サンダカン八番娼館-底辺女性史序章』に描かれたある情景が、イメージとなって、母と重なる。
からゆきさんとして売られた少女たちが、自分を待ち受ける過酷な運命も知らずに、南国の浜辺でその年頃の少女らしく、無邪気に海で戯れる。
母にもそんな時があったに違いない。
待ち受ける過酷な人生を知らずに、将来の幸福を信じて疑わなかった時があっただろう。
20歳の記念写真に写るの母の澄んだ瞳を見ると、涙があふれて来る。
誠意を尽くし、誠実に生きて、でも、報われることが少なくて、
それでも気をとりなおして誠意と誠実を尽くして・・・。