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続・ぱぱ道
6年ぶりのプロローグ
それは11月だった。
秋の行楽シーズンも終りを告げ、恒例となった『チームぽっぽや・年末年始スキー』を心待ちにし、あわよくばソレ以前にひと滑り・・・
そろそろ、5歳のオコチャマもスキーデビューさせなけりゃ。雪よ降ってくれぇ!!
などとモクロんでいた頃だった。
「ねぇ、デキちゃったみたい」
「デキたって何が?」
「コドモよ!コドモ。検査薬で調べたからマチガイないと思う」
「マチガイないって、い・いつのまに・・・・・・・」
アレコレ思い出しながら、「いつのま」だったのかを逆算してみると・・・・・
「うげげげげげ!!! 第二子は、WKN島仕込みだぁ!!!!!」
オニィチャンへの道
そうとなってはスキーどころではない。
とは言え、幹事には宿の予約を頼んじゃったし、キャンセルするイイワケを考えねばならない。
アタリマエながら
「いやぁ、朱蘭さまが妊娠しちゃったから」
なんて事を、ばか正直に伝える訳にはいかない。
まだまだビミョーな時期なのだ。
第一子妊娠の時に勉強するまでは全く知らなかったのだけれど、妊娠10週目までに流産してしまうケースは10%もあると言うのだ。
検査薬が反応した程度の時期で周囲に告知してしまうと、不幸にも10%のほうに入ってしまった場合、
自分たちも結果を告げるのが辛いし、聞かされた側だってヘンに気を使わなければならなくなってしまう。
従って、しばらくはダンマリを通さなければならない。
「別の用事が出来たから」
という重大かつ最もな理由によってスキーはキャンセルしたものの、もうひとつ断らなければ。
ここ数年はチームぽっぽや忘年会の会場として我が家を提供し、すでに今年も引き受けてしまっていた。
忘年会の頃は、まさに朱蘭さまがツワリに苦しむであろう時期と重なり、そんな状態で大勢の客人を迎える訳にもいかない。
「わりぃなぁ、毎年毎年。今年も頼むぜ! ぶっ殺すぜぇ!」
などと喜んでいた、ぽっぽやの顔がアタマに浮かぶ。
ちなみに「ぶっ殺す」はただの口癖なので、深い意味は無い。
スキーもキャンセルしたばかりだし、何か良いイイワケは無いものだろうか。
などと考えても簡単に妙案は浮かばず、結局
「別の用事が出来たから」
という重大かつ最もな理由を、ぽっぽやに告げた。
「わかった。悪かったなぁ、今まで甘えすぎていたんだ。別の場所を探すからコッチは平気さ、ぶっ殺すぜぇ!」
何をヘンにカングッたのか、ぽっぽやは重々しい口調で眉間にシワを寄せた。
実際の会話はデンワなので眉間の状態は見えなかったけれど、要はそんな雰囲気だったのだ。
くどいけれども「ぶっ殺す」は口癖なので、断られたハライセで暴言を吐いた訳ではない。
さらに、要注意な人物がいた。
それは、我が家の5歳の長男坊に他ならない。
大事な時期である朱蘭さまへの気配りが必要なので長男坊にも妊娠は告げたのだけれど、それを保育園でチクってもらっては困るのだ。
「いいか? トーチャンとカァチャンがOKするまでは、絶対に人には言っちゃいけないぞ」
「わかった。だまってる」
いちおう約束はしたものの、世の中には
「保育園の保母さんは、各家庭のハズカシいヒミツを知っている」
という事実があるのだそうだ。
もちろんソレは、園児からの報告によるもので、
「パパはママにブチのめされてる」「パパが酔っ払ってシッコもらした」「ママがマタから血を出した」
などなど、あどけない顔で何でもチクってしまうそうだ。
「パパとママが重なってた」
なんてイトナミの目撃まで伝えてしまい、保母さんは親の顔を見て赤面する事もあるらしい。
また、園児どおしで情報交換し、オトモダチの親にニュース配信されてしまうケースもあるとか。
「オマエも弟か妹が欲しいって言ってたろ?」
「うん。イモウトがいい」
「いま人に話しちゃうと、赤ちゃんがカァチャンのオナカから居なくなっちゃうかもしれないぞ」
「わかったよう。だれにもいわないよう」
結果的に、この約束は守られたようだ。
母子手帳を貰って口止めが解禁されるまでの間、保育園関係者から妊娠の事を問いただされる事は無かった。
本人は、相当にウズウズした気持ちをガマンしていたらしく、
「もういいよ」
と解禁した途端にソッコーで情報発信した模様で、翌日から
「おめでとう」
なるオコトバを、保母さんやオトモダチの親から頂戴した。
なかには、
「ウチの子も『弟が欲しい』って泣かれ困っちゃったわよ」
などと怒られたりもしたが、そう言われたってコッチだって困る。
出産方法
一人目が緊急帝王切開だった為、果たして今度はどうするべきか。
「その場合、二人目も帝王切開がアタリマエ」
というのは、決してアタリマエでは無いらしい。
帝王切開の経験者が次にはフツーに産む事をVBACと言い、アメリカでのデータでは成功率は60〜80%なのだそうだ。
ただし、成功しなかったケースが問題だ。
一度メスを入れられてしまった子宮には、それなりのリスクがあるらしく、
「ヤバくなってきたので、結果的に切っちゃいました」
というのならばともかく、子宮破裂などで母子の生命が危険に陥り、不幸な結果に終わるケースもあるというのだ。
ある産科医の意見として、以下のような危険性が述べられている。
・普通の妊婦に比べて、子宮破裂の危険性が20倍以上高い。
・子宮破裂の事前予測は不可能。
・子宮破裂が起これば、迅速に緊急手術を実施しても、子宮全摘、母体死亡、胎児死亡などの可能性が高い。
・過去に経験した子宮破裂例でも、母児ともに無事で済んだ例は1例もない。
・発生頻度は50〜100例に1例程度ながら、もし子宮破裂が発生したら取り返しがつかないことになる。
(参考:VBACより)
ぐぇぇぇぇぇぇぇ!!
なんなんだ、このキョーフは!!
果敢にVBACにチャレンジする人に、我々が四の五の言うツモリは無いけれど・・・・
とにかく痛い話とか血に弱い我々夫婦の方針は、アッサリと切る事に決まった。
その結果、我が家の第二子の出産スケジュールは、極めて機械的に進められる事になった。
間接的対面
「はいっ。今日は3D見るんでしたね。こちらにどうぞぉ。」
第一子の時に続き、再びこの時が訪れた。
オトォチャンはカイシャを休み、長男にも保育園を休ませて産婦人科に乗り込んだ。
やっぱり、こういうモノは家族で分かち合わねばなるまい。
前回と同じ産婦人科ながら、今度は地下室ではなく、フツーの診察室に3Dエコーの機械が置かれていた。
今回は若いテクニシャンねぇちゃんではなく、院長が自ら操作するらしい。
「それでは始めますよぉ。」
軽やかにプローブを手にし、機械のツマミ類をいじくり回す白熊院長。
ピコピコピコォオオオンと、画面に何やら映像が映り始める。
やっぱりホントにそんな音がした訳では無く、あくまでフンイキの擬音なのだ。
緊張して画面に食い入る我々夫婦、そして長男坊。
「おおっ!!!こ・こりは!!」
なんなんだぁ! この顔わぁ!
長男坊の時は、巧みにおマタをブロックされて性別は判らなかったものの、まるでカメラを子宮の中にブチ込んだような
クッキリ映像だったのに。
それに対して、画面に映っている我が胎児は、まるでアタマからパンストを被ったようなヒシャゲた顔をしているではないか。
プローブの具合によっては、顔の真ん中に大穴があき、ドーナツ妖怪っぽく移ったりもする。
テクニシャンねぇちゃんとの腕の差なのか、あの時と機械が違うのか・・・
「おとぉちゃぁん、なんだかこわい」
こ・怖いったって、コッチだって怖い。まさかホントにドーナツ妖怪なのだろうか。
「せ・センセー、こりは・・・・」
「まあ、こんなモンですよ。あっ、女の子ですねぇ。マチガイ無い」
そうか、ムスメだったのか。
実はそんなような気はしていたのだ。
ワタクシが所属するバイク集団の豊田組も、月日が流れ、今やメンバーの子供は30人程になった。
そのうち子供が2人いる家庭は8組あり、なんとその全家庭が男女を産み分けているのだ。
そして9組目となる我が家も男女産み分けが確定し、コレはすごい事になってきた。
男女が生まれる確率をそれぞれ50%だとすると、9組の家庭全てが男女のセットとなるのは
1/(2×2×2×2×2×2×2×2×2)・・・・・・(2の9乗 分の1)
という事になり、その答えは0.19%になってしまう。
これは偶然とは思えない。
バイク乗りには多い傾向なのか? 豊田組だけの特殊な事情が存在するのか?
豊田組以外の状況は把握していないので、ナニガシかの情報を頂ければ有り難い。
リーチ
遂に入院の日を迎える。
陣痛が始まった訳では無く、と言うよりも、
「緊急帝王切開を避ける為、一日でも早く切っちゃいましょう。さささささ、早く入院しましょ!」
などと院長から急かされ、機械的に出産日を決められての、その前日の病院入りなのだ。
手術当日から2日間は何も食べられない事は経験済みなので、近所の料亭でゴージャス(昼時の格安ランチ)な昼飯・・・
のハズが、今日に限って開店しておらず、イタメシ屋でフツーのランチ。
しかし・・・・・
再び自分の体がシドいメに合うと言うのに、全く不安に動じる事無く楽しげにムニエルなどをつまむ朱蘭さま。
ああ、女性はツオい!!!
15時。
病院に到着。
この産院は、
「ココで2回目以降の出産の場合、追加料金なしで個室」
というルールがあり、従って我が家もゾロゾロと個室に通される。
エコノミーなビジネスホテルサイズ、つまり部屋の半分位がベッドに占拠された部屋だった。
「夜ご飯は6時ですので、それまでテキトーにくつろいでて下さいねぇ」
案内役の看護婦は、そう告げると立ち去った。
それ以外に、何もやるべき事は無いのだ。
前回は自然の陣痛が来る前の計画分娩の予定だった為、出産前日から子宮口を開く処置などを施されたのだけれど、
今回は、ただただ翌日の手術を待つのみの入院なのだ。
「今日から入院させる必要なんて無いじゃない。明日の朝来れば十分なのに」
不満タラタラの朱蘭さま。
「もしかしたら、逃亡されるのを防ぐ為だったりして」
「まさか。入院費用を余計に稼ぐ為でしょ?」
ヒマを持て余しているので、ツマラない会話が続く。
帝王切開は保険の対象となるので、我が家にとっても少しばかり収入が増える事も事実だったりする。
そのとき夫は!!長男坊は!!
我が家にとっては記念すべき日になるのだ。
例によってカイシャを休み、家族全員で産院に集結せねばならない。
ところが長男坊の保育園では、今日は月に一度のお誕生会。本人も出席したいと言い張りやがる。
手術の開始予定は午後一だし、お誕生会は11時には終わる。
結局、両方を掛け持ちする事になり、オトォチャンは忙しいぞよ。
おたんじょうかいは、たのしいなぁ。
でも、はやびきだからケーキがたべられない。
ぶつぶつ
11時半、産院に到着。
朝からメシ抜きの朱蘭さまには申し訳ないけれど、手術が始まる前に父子でメシを食ってしまおう。
オトォチャンはともかく、長男坊は育ち盛りなのだ。というイイワケで。
産院の近くにあるのはラーメン屋、トンカツ屋、そして回転寿司。
寿司が大好きな長男坊は、迷う事無く回転寿司を主張する。
当然ながら朱蘭さまは昼メシ抜きなのに、父子だけ寿司ってのも・・・・
まあ、しばらく母親無しで過ごさねばならない長男坊に、そのくらいのワガママは聞いてあげよう。
というイイワケで寿司屋に。
おそとでゴハン? おすしおすしおすしおすし!!
まぐろ、いくら、たまご、たこ。
つぎはなにをたべようかなぁ・・・・・・
うっ、オナカいたい!!
さぁてっ。まずはシメサバ、そしてハマチ。エンガワだって頼んじゃうのだ。
なになに? 味噌汁がサービス? いりません。
酢飯と味噌汁の相性は良くないのだ。味を殺しあってしまうのだ。
どうだ、オトォチャンは物知りだろう? えっ? うんち?
困った事だ。我らが長男坊、まだ一人でケツが拭けないのだ。
食いかけのまま父子でトイレに入っちゃうのは、なんだか食い逃げみたいで具合が悪い。
なにしろ回転寿司は後払いなのだ。
もう精算しちまうか。えっ? まだ食い足りないって?
んもぉ。オトォチャンはパニックですたい。
おなかもスッキリ。ごちそうさまでした。
産院に戻ると、まさに朱蘭さまが分娩室に移送される所だった。
あとの流れは、だいたい想像がつく。
父子に出来る事は、ただ分娩室の前で待つしかないのだ。
手術着姿の白熊院長がノシノシとやって来た。
「ボウヤ、もう少しだからね。オカアサンが出てきたら、うんとホメてあげるんだよ」
そう言い残し、院長の巨体は分娩室に消えた。
さすがに少しキンチョーする。
再びドアがあき、看護婦が顔を出した。
「ご主人とオニィチャン、ちょっと」
「な・なんですか?」
院長が入ったばかりだし、もう産まれた訳ではあるまい。
まさか、手術に立ち会って良いと言われたって困る。
「おかあさんが、もう一度お顔を見たいと言ってます」
そ・そういう事ですか。
長男坊と一緒に分娩室に入る。
朱蘭さまには、すでに手術用のシーツが掛けられていた。
帝王切開はローマ時代から存在する医療行為とは言え、どんなマチガエが起こるかは判らない。
父子でキッチリと母の姿を見守り、そして「がんばって」と声を掛ける。
そして再び閉められたドアによって、我が家族は分離された。
最後にチラっと見えた、横たわったままこちらを見ていた朱蘭さまの姿。
神様ぁ!!今度も無事でお願いしますぅ。
センセー、よろしくおねがいします。
かぁちゃん、がんばって。
分娩室の前に置かれた折りたたみイスに座り、ただただ待つのみ。
それは6年前と同じなのだけれど、その時とは大きく違う点がひとつ。
前回は分娩室の中にいた、いや、そこで誕生したイキモノが、今回はイスを並べて隣に座っているのだ。
しかし・・・
なんだか、妙に時間がかかっているのだ。
前回はヒジョーに長く感じたけれど、実際には5〜6分くらいで泣き声が聞こえてきたというのに。
今回は、明らかに長い。
まさか、良からぬ事態になっていなければ良いのだけれど。
「あっ、あかちゃんのこえがきこえた!」
「いやいや、アレは新生児室からの声。先に生まれたヨソの赤ちゃんだよ」
「とーちゃん、またきこえた!」
「今のも違う。と思う。たぶん。」
正直なところ、長男坊の時にどのくらいの声が聞こえてきたのか思い出せない。
「あっ、コレは違うかな? 違うな・・・」
「とーちゃん、きっとヨソのあかちゃんだよう」
とにかく、妙に時間だけが過ぎていく。
そして遂に、ひときわデカい泣き声が!
「産まれたぁ! これはマチガイ無いぞぉ!」
「うまれたぁ!」
分娩室のドアから、赤ちゃんとマジックインキを手にした看護婦さんが顔を出す。
「生まれましたよぉ!!女の子ですよぉ!!。おとぉさん、足に名前を書いて下さいねぇ」
4人家族への道
産まれた子の体重は3230g。
ほどなく、切開後の縫合処置が終わった朱蘭さまが、分娩室から運び出されてきた。
前回の意識不明の泥人形状態とは異なり、ボンヤリながらも意識がありそうで、看護婦さんの
「はいっ!赤ちゃんですよぉ」
なんて声に反応し、新生児室の中を寝たままのぞき込んだりしている。
とにかくとにかく、十月十日間、お疲れ様でした。
6年間の歳月で、イロイロと変わったようだ。
前回とは麻酔も違うものになっていて、それで泥人形にはならなかったらしい。
また、病室に戻った朱蘭さまは、足にケッタイな装置をつけられた。
血圧を測定する時に腕に巻き、空気で膨らませて腕を締め付けるヤツ、
そんなイメージのモノを足に巻かれ、膨らんだり萎んだりしている。
これは手術後に血のカタマリができ、それが脳やら肺やらで血管を詰まらせてしまうのを防ぐマシンなのだそうだ。
そうなっては死んでしまう危険性もあるので、なんとかマシンには頑張ってもらいたい。
なのに、やたらとピーピー警報音を鳴らしながら止まってしまうのだ。
「看護婦さぁん、また止まりました」
「アラッ、それ、調子悪いんですよ。そうなったらリセットボタンを押してねぇ」
そんな事でイイのか? それとも、そんな程度のモノなのか?
前回との大きな違い、それはオトォチャンの生活にも現れた。
一般的に、第一子が誕生し、母子が退院してくるまでの間というのは、オトォチャンにとってバラ色の日々なのだ。
臨月の妊婦を介護する日々から開放され、いよいよ我が子も誕生し、ココロは穏やか。
産院に向かえば愛する妻とプリティーなオコチャマと対面でき、家に帰れば気ままな時間を過ごせる一週間。
長男坊の時は、まさにそんな感じだった。
そして今回。
朝早く起きだし、自分と長男坊のメシを作る。
バタバタと保育園の仕度を終え、長男坊を保育園にブチ込んで出社。
シゴトもソコソコにスーパー定時でカイシャを飛び出し、保育園に駆け込んで長男坊を回収。
その足で産院に向かい、母子の見舞いと使いっ走り。
産院を後にしてスーパーで買い物、長男坊を風呂に入れ、バンメシ作り。ああ、もう9時半だぁ。
洗濯をしながらルービをチビチビ。コラッ! もうコドモは寝なさい!
結局、父子でフトンに入るのは11時。
かぁちゃん、はやく帰ってきてぇ。
そして母子退院。
オトォチャンのスケジュールから「お見舞い」が消えた代わりに、不眠地獄が始まった。
これは前回も同じなのだけれど、マナムスメの夜鳴き攻撃が加わったのだ。
ねむいねむいねむいねむいねむいねむいねむいねむいねむい。
なんのなんの。これは一時的な苦労なのだ。
オカァチャンのほうが何百倍も辛いのだ。ここでオトォチャンがネをあげてどうする。
シヤワセな4人家族は始まったばかりなのだ。
ただただ泣く・呑む・寝る・出すに専念してるマナムスメよ、
もう少し先の話にはなるけれど、オトォチャンとアチコチに行き、イロイロな事をして遊ぼうな。