GUNDAM SENTINEL RPG ―OutLaws Edition―
ルールセクション
【戦闘】
実際にMSを操縦してのMS戦闘のルールです。
MSでの戦闘行動はヘックスシート上で表現し、処理します。
・ゲームマップ
ゲームでは、2種類の地図盤(ヘックスシート)を使用します。戦闘空域を表現するシナリオマップと戦闘が発生した場合に用いる戦闘マップです。
シナリオマップの1ヘックスが戦闘マップに相当します。
・戦闘マップ
MSを操縦するのに必要なルールは、すべて戦闘マップ上の行動に関係します。シナリオマップ上での行動に関しては「GMセクション」で解説します。
MS戦闘を行う場合、まず戦闘マップの両端に両軍のMSが配置されます。通常の場合、MSの方向はお互いに向かい合って配置され、その距離はお互いの射程外となります(「超遠距離」以遠の9ヘックス)。
・戦闘の時間単位
このゲームではプレイヤーのMSと敵MS(GM)が交互に自軍の順番を処理して、戦闘を進めていきます。各軍の処理する番を「フェイズ」と呼び、自軍と敵軍の1フェイズずつの行動を1セットで「ラウンド」と呼びます。この1ラウンドが戦闘の基本的な処理単位となります。
シナリオマップ上では、1ユニット(1部隊)が1ヘックス移動すると1「ターン」が経過したことになります。戦闘マップでは「ラウンド」で時間を表現しますが、シナリオマップでは「ターン」で時間の経過を表現します。戦闘マップ上で1回の戦闘によって何ラウンド経過したとしても、シナリオマップ上では1ターンとして扱われます。
・戦闘の手順(シークエンス)
1.イニシアチブ(先攻・後攻)の決定
2.先攻側行動ポイントの決定
3.先攻側行動処理(移動・攻撃)
4.後攻側行動ポイントの決定
5.後攻側行動処理(移動・攻撃)
・イニシアチブ
敵MSとの交戦中、実際には両方のMSが同時に行動しているのですが、ゲームでは便宜上、行動処理の順番をきめて処理していきます。
この行動順番がイニシアチブです。イニシアチブを取ったほうが先攻、取られた方を後攻と呼びます。
イニシアチブの決定はラウンドのはじめに両軍の代表者が2D6を振り、「知覚力」の修正を足し、値の大きい方が先攻となります。
・行動ポイント
このゲームでは、戦闘時にMSの取り得る行動を幾つかのパターンに分類し、その行動をとるために必要な「行動ポイント」を設定しています。
1回に使用できる行動ポイントの多いパイロットは幾つかのパターンを組み合わせた行動が取ることができます。
プレイヤーは自軍フェイズの最初に、自分がそのラウンドに使える行動ポイントを決定し、その中から取りたい行動パターンを自由に振り分け、自分の行動順番に行う行動を決定します。
・行動ポイントの決定
自軍フェイズの最初に、そのラウンドに使用できる行動ポイントを決定します。1D6を振り、それに「反応力」の修正を足したものが、そのラウンドの行動ポイントとなります。また、「予想行動」の技能を修得している場合、次のラウンドから行動ポイントを「借り」て、さらに足すことができます。ただし、「予想行動」で「借りた」行動ポイントは次のラウンドに必ず「返す」必要があります(さらに次のラウンドから「又借り」は出来ません)。
行動パターン名 | 行動ポイント | 備考 |
【機動系】 | ||
通常移動 | 4 | MAは2ポイント・高機動型MSは3ポイント |
追加移動 | 6 | MAは4ポイント・高機動型MSは5ポイント |
旋回のみ | 2 | |
突撃・離脱 | +2 | MAは+0ポイント・高機動型MSは+1ポイント |
回避運動※ | 2 | 回避値+1 |
遮蔽物の利用※ | 4 | 回避値+3 |
対艦攻撃行動 | 4 | 対艦攻撃時に選択する |
【射撃系】 | ||
単射 | 3 | |
速射 | 2 | 命中判定−3 |
連射 | 5 | マシンガンなどを「オート」で射撃する |
大型携行火器の使用 | 6 | ビームスマートガン系を射撃する |
サイコミュ兵器 | 5 | |
サイコミュ兵器(リフレクタータイプ) | 6 | |
ミサイル | 4 | |
照準 | 2 | 命中判定+1 |
グレネード投擲 | 5 | |
爆撃 | 5 | |
機雷散布 | 5 | |
煙幕展開 | 2 | スモークディスチャージャーを使用する |
【格闘系】 | ||
斬る・突く | 4 | |
抜き斬り | 2 | 命中判定−3 |
構える | 2 | 命中判定+1 |
振りかぶる | +6 | 命中判定−3・ダメージ2倍 |
殴る・蹴る | 3 | |
体当たり | +4 | 命中判定−3・ダメージ2倍 |
【その他】 | ||
弾倉交換 | 6 | |
武器を捨てる | 1 | |
武器を取り出す/しまう | 4 | |
変形 | 6 | 可変MS/MAのみ |
分離・合体 | 10+ | 分離・合体できるMS/MAのみ |
※「回避行動」「遮蔽物の利用」は先攻時のみ選択可能
・機動系行動パターン
移動や回避運動に関する行動で、7種類があります。※印の付いている行動パターンは、先攻の場合のみ選択できます。
<通常移動>
戦闘ラウンド中、1回移動する場合に選択します。MSのある場所の地形に対応した「機動力」分移動できます。
通常のMSは4の行動ポイントを消費しますが、高機動型MSは3の行動ポイント、MA及び航空機は2の行動ポイントで行動できます。
<追加移動>
1ラウンドに2回以上移動する場合に選択します。
通常のMSは6の行動ポイントを消費しますが、高機動型MSは5の行動ポイント、MA及び航空機は4の行動ポイントで行動できます。
<旋回のみ>
移動せずにユニットの向きだけ変更する場合に選択できます。
<突撃・離脱>
敵ユニットのあるヘックスに隣接する(接敵状態となる)場合、及び敵との隣接状態から離れる場合に、通常移動または追加移動に加えて選択します。
通常のMSは+2の行動ポイントを消費しますが、高機動型MSは+1の行動ポイントで行動できます。また、MAや航空機は行動ポイントを消費せずに突撃・離脱を行えます。
<対艦攻撃行動>
対艦攻撃を行う場合に選択します。
<回避行動※>
敵の命中率を低下させる場合に選択します。そのラウンドの間、回避値が+1上昇します。
<遮蔽物の利用※>
障害物のある空間で、敵の命中率を低下させる場合に選択します。そのラウンドの間、回避値が+3上昇します。
・射撃系行動パターン
ビームライフルなどの射撃用武器を使用して攻撃する場合に選択する行動です。
<単射>
いわゆる通常の発砲行為です。1回の命中判定が行えます。連射可能な武器なら、バーストモードの射撃になります。
<速射>
振り向きざまに射撃する場合など、しっかりとした照準をとらないで射撃する場合に選択します。単射に比べて、命中判定にて−3修正となります。
<連射>
連射可能な武器(マシンガン/ビームマシンガン)で、オートモードで射撃する場合に選択します。
<ミサイル>
ミサイルを発射する場合に選択します。
<大型携帯火器の使用>
ビームスマートガンやハイメガカノンなどの大型携帯火器を使用して攻撃する場合に選択します。
<サイコミュ兵器>
ファンネルやインコムなどのサイコミュ兵器(準サイコミュも含む)を使用して攻撃する場合に選択します。
<サイコミュ兵器(リフレクタータイプ)>
リフレクタービットやリフレクターインコムを使用して攻撃する場合に選択します。
<照準>
追加照準を取ることによって命中率を上昇させる場合に選択します。1回の照準行動につき、次の命中判定にて+1修正が加わります。
<グレネード投擲>
グレネードを使用して攻撃する場合に選択します。
<煙幕展開>
スモークディスチャージャーを射撃して、煙幕を近距離から中距離の任意のヘックスに展開できます。
<爆撃>
空中にいるユニットから地上にいるユニットに対して爆弾を投下します。空中にいるユニットには影響はありません。
<機雷散布>
機雷を隣接する任意の空間(ヘックス)に散布します。
・格闘系行動パターン
ビームサーベルやクローなどの格闘戦用の武器を使用して攻撃する場合に選択する行動パターンです。
<斬る・突く>
ビームサーベルやヒートホークで通常に攻撃する場合に選択する行動です。
<抜き斬り>
振り向きざまに斬り付けるなど、しっかりと目標を確認していない状態で攻撃する場合に選択します。斬る・突くに比較すると、命中判定にて−3修正となります。またビームサーベルなどをラックから「抜く(取り出す)」動作は含まれません。
<構える>
しっかりと武器を構えることによって命中率を上昇させる場合に選択します。1回の構える行動につき、次の命中判定にて+1修正が加わります。
<振りかぶる>
斬る・突くに追加して行う行動で、武器を振りかぶることによって命中判定で−3修正となるものの、攻撃力が上昇します。ダメージ判定時に、相手に与えるダメージが通常の2倍になります。通常通りにダメージを算出した後に2倍して下さい。
<殴る・蹴る>
武器を使わない近接戦闘時に選択します。
<体当たり>
武器を使用しない近接戦闘の一種です。殴る・蹴るに追加して行います。命中判定で−3修正となるものの与えるダメージが通常の2倍になります。
・その他の行動パターン
戦闘中に発生する攻撃・機動以外の行動です。
<弾倉交換>
空になったマガジンやエネルギーパック(Eパック)を交換する行動です。空弾倉の投棄、交換弾倉の取り出し、装着の一連の動作が含まれます。
<武器を捨てる>
手に持っている武器を捨てる行為です。捨てた武器を再び使用することは出来ません。
<武器をしまう>
手に持っている武器をしまい込む行為です。取り出すことによって、再び使用できます。
<武器を取り出す>
手に武器を装備する行為です。
<変形>
可変型MS/MAはこの行動によって、MS形態からMA形態に、またはMA形態からMS形態に変形することが出来ます。
<分離/合体>
分離・合体機能のあるMS/MAのみがこの行動を選択できます。この行動を選択することによって、隣接ヘックスにいる他のユニットと合体・分離を行うことが出来ます。
MSは自分の手順において、行動パターンを選択し、行動ポイントを消費することによって、さまざまな行動を行えます。
MSの行動ポイントは他のMSに分け与えたり、今回使用しなかった行動ポイントを次のラウンドに持ち越して使用することは出来ません。
・MSの向き
MSユニットは必ずヘックスの1辺(ヘックスサイド)に向いて置かなければなりません。
・MSの移動方向
ユニットは隣接した前方の3ヘックス(○印の付いたヘックス)の内、いずれかのヘックスにのみ移動することが出来ます。後方の3ヘックス(×印の付いたヘックス)には移動することは出来ません。
MSは斜めには移動することはできますが、後方にはまったく移動できない訳です(図1参照)。
・通常移動
MSユニットは、自分の順番に「通常移動」の行動パターンを選択することにより、MSの機動力分の移動が出来ます。
例としてMS−06FザクIIを挙げてみます。ザクIIの機動力は 3/−/4/− なので、陸上なら1回の「通常移動」で3ヘックス、宇宙なら4ヘックスの移動が可能ということになります。空中と水中は移動不能となります。
同時に、MSは移動中に1ヘックスの移動につき1度だけ、60度の旋回ができます。
<地上> | 平地 | 砂漠 | 雪原 | 森林 | 山岳 | 湿地 | 市街地 |
移動コスト | 1 | 1 | 1 | 2 | 3 | 2 | 2 |
地形修正 | 0 | −1 | −1 | +2 | +3 | −1 | +3 |
<空中> | 空中 | 雲海 |
移動コスト | 1 | 2 |
地形修正 | 0 | +1 |
<宇宙> | 宇宙 | 残骸 | 隕石群 |
移動コスト | 1 | 2 | 3 |
地形修正 | 0 | +1 | +3 |
<水中> | 浅瀬 | 海 |
移動コスト | 2 | 1 |
地形修正 | −1 | 0 |
※地形修正 : そのヘックスにMSがいる場合に、回避値に掛かる修正です。「遮蔽物の利用」を行わなくても、この修正を受けます。ただし、局地戦仕様にカスタマイズされたMSは、マイナスの修正を受けません(例えば「砂漠地帯対応」のMSは、地形修正−1を無視できます)。
・追加移動
MSは1ラウンドに2回以上の移動をする場合、「通常移動」に加えて「追加移動」を選択しなければなりません。つまり、陸上の機動力3のザクIIが4ヘックス以上移動するためには、10行動ポイントが必要になります。したがって、ザクIIが7ヘックス以上移動するためには、16行動ポイントが必要になります。
追加移動の場合も通常移動の場合と同じく、移動中に1ヘックスの移動につき1度だけ60度の旋回ができます。
・旋回
MSは1回の旋回で、何度(60〜180度)でも方向を変えることが出来ます(図4参照)。
・突撃/離脱
敵の隣接ヘックスに入る場合、及び敵の隣接ヘックスから出る場合は、「通常移動」や「追加移動」に加えて、「突撃・離脱」の行動を選択しなければなりません。
・スタック
このゲームでは同一ヘックスに複数のMSユニットが置かれる状態(スタック)は発生しません。必ず1つのヘックスには1ユニットしか置くことは出来ません。
・推進剤の消費
MSは戦闘ボードにおいて、「通常移動」「追加移動」の行動パターンを選択した場合、及びシナリオマップ上で1ヘックス移動する度に推進剤を1消費します。
消費した推進剤はモビルスーツシートに記録して下さい。推進剤が0になったMSは漂流します。漂流したMSについては「漂流」の項目を参照して下さい。
攻撃には、射撃と格闘の2種類があります。MSは、行動ポイントの許す範囲で、自由な攻撃を行うことができます。
・攻撃の解決
まずプレイヤーは攻撃の目標となる敵MSを決定します。
次いで、攻撃に使用する武装を決定します。
使用する武装の命中修正にパイロットの能力値による修正値や「照準」の行動パターンによる修正を加えて、命中判定を行います。
命中した場合は、目標に与えるダメージを決定します。
・攻撃範囲
MSが攻撃できる範囲のことで、射界とも呼びます。MSは図5に示されているアミ掛けの部分に位置している目標に対してのみ攻撃できます。
ただし、攻撃範囲内でも、射程距離などの問題により攻撃できない場合もあります。
MSの使用する武装が、どの距離まで攻撃可能かは、MSデータ表の武装欄に記入されています。原則として、ほとんどの射撃用の武装は、遠距離まで攻撃可能ですが、一部には近距離・中距離までしか攻撃できないものもあります。
また、格闘では常に接敵(隣接)の目標にしか攻撃を仕掛けることは出来ません。
<射撃>
射撃とは、MSの装備している射程距離のある武器で、目標に対して攻撃を行うことを指します。
<格闘>
格闘とは、MSの装備している格闘用武器及び殴る・蹴ることによって、目標に対して攻撃を行うことを指します。
最初に、目標となるMSまでの距離を確認します。隣接ヘックスから2ヘックス目までは近距離。3から4ヘックスまでは中距離、5から6ヘックスまでは遠距離、7ヘックスから8ヘックスまでは超遠距離となります。9ヘックス以遠は射程外となり、どんな武器を使用しても攻撃することは出来ません。
また、格闘の場合は目標に隣接していなければ行うことは出来ず、もちろん射程による修正値はありません。
次に、データ表から使用する武器の射程による命中修正値を調べます。先に確認した目標との距離により、命中修正値を決定して下さい。もし、その距離の命中修正値が「―」と記入されていれば、その武器がその距離に位置する目標を攻撃できないことを表わしています。
さらに、PCの射撃力の修正値、選択した行動パターン、技能による修正を合計して、最終命中修正値を決定します。
・最終命中修正値を決定するのに必要な修正値
1.射程距離と武装による修正値
2.パイロットの能力値の修正値
3.パイロットの技能
4.選択した行動パターン
最終命中修正値がもとめられたら、1D36をします。この場合、サイコロの出目に最終命中修正を加算します。
出目に最終命中修正値を加えた値が、目標の回避値を上回れば、その攻撃は命中となります。
出目を修正した値が66以上の場合、クリティカルとなり、クリティカルヒットチャートで効果を決定します(ザコMSに対してのみ適用)。
・回避値
目標の回避値は、搭乗しているパイロットの能力値修正、技能や選択した行動パターンによって決定されます。
1.MSの基本回避値
2.パイロットの操縦力の修正値
3.パイロットの技能
4.選択した行動パターン
5.攻撃された方向による修正値(選択ルール)
・攻撃方向によるルール (選択ルール)
このルールは選択ルールとして扱い、ゲームに慣れた段階で使用して下さい。
攻撃目標となったMSから見て、攻撃側のMSがどの方向にいるかによって、以下の修正を行います。
MSのコクピット形式 | 正面 | 側面 | 背面 |
通常型シート・タイプ | ±0 | −3 | −6 |
リニアシート・タイプ | ±0 | −1 | −2 |
これは、側面や背面からの攻撃は回避しにくいということを表現しています。
・被害判定
攻撃が命中した場合、MSの被害判定を行います。PCの操縦するMSの攻撃が命中した場合は、直ちに使用した武器によるダメージを求めて下さい。ダメージには距離による修正はありません。
・命中箇所判定
PCの搭乗したMSに攻撃が命中した場合、ただちに1D6を行い、命中箇所を決定します。データ表の該当する欄を参照して下さい。このサイコロの目には「ミッションレベル」を加え、技能による修正を加えます。
そこに記載されている装甲値が、MSの被ったダメージを減少させることができる数値です。つまり、装甲値が6の場合、6ダメージ以下の攻撃は効果無しとなるのです。
もし、MSが1ダメージでも被害を受けたなら、追加ダメージ判定を行います。2D6して、出目がデータ表に記載されている追加値以下ならば、直ちに二次被害判定を行わなければなりません。もし、追加値より大きければ、それで被害判定は終了します。
二次被害判定を行う場合は、二次被害判定チャートで効果を決定します。
・弾数の消費
射撃を行ったMSは、弾数が減少します。通常の場合、1回の射撃について1発の弾を消費します。消費した弾数はモビルスーツシートに記録して下さい。弾数が0になったMSは弾倉交換を行うまで、その武器を使用して射撃することは出来ません。また弾倉の無い、交換できない武器もあります。
マシンガンをオートモードで射撃した場合に限り、1回の連射について10発の弾を消費します。
ミサイルの場合は、発射したミサイルの弾数を消費します。
・MSの破壊
ダメージを受けたMSはその分だけ耐久力を減少させなければなりません。耐久力が0になったMSは、破壊されたものとしてボード上から取り除かれます。
MSが破壊された場合、PCは脱出判定を行います。詳細は「脱出判定」の項目を参照して下さい。
7−1.ミサイル
ミサイルを発射する場合、行動パターンで「ミサイル」を選択しなければなりません。ミサイルは1回の行動で、その装備している武装のすべてのミサイルを同時に発射することが可能です(1基のミサイルボックスの全弾発射は可能ですが、複数のミサイルボックスの全弾発射は出来ません)。
複数のミサイルを搭載しているMSは、その全部または一部を同時に発射することによって、命中率を上げることができます。この場合、使用したミサイルが1発増加するごとに、命中値に+1の修正が加わります。
複数のミサイルを同時に発射した場合は、命中率が上昇するだけでなく、複数のミサイルが目標に対して命中することもあります。命中判定時の修正を足したサイコロの出目から、目標の回避値を引いた差が2(切り捨て)あるごとに、1発のミサイルが命中したものとしてダメージ判定を行います。
また、ミサイルによる攻撃は、外れた場合でも爆発による巻き込みのため、目標に何らかのダメージを与えます。このダメージは、発射されたミサイルの種類により以下のダメージを与えます。
種類 | 通常ダメージ |
特殊ダメージ |
小型ミサイル | 1D3※ | ダメージ1/2発につき |
中型ミサイル | 1D6※ | ダメージ1/1発につき |
大型ミサイル | 2D6※ | ダメージ2/1発につき |
超大型ミサイル | 3D6※ | ダメージ3/1発につき |
※ダメージの後のプラス修正はこの表では無視します。
例えば、ヌーベルジムIIIが15発の小型ミサイルを同時に発射した場合、命中値に+14の修正が付きます。また、目標の回避値が54で、命中判定のサイコロの出目に修正を加えた値が62だったとします。命中判定時の出目から目標の回避値を引いた差は4ですから、2発のミサイルが追加して命中したことになります。従って、この場合に与えるダメージは、1D3×3+12/2となります(端数は切り捨て)。
なお、GP03デンドロビウムに搭載されているマイクロミサイルポッドは、それ自体が小型ミサイルを発射するキャリアを兼ねているため、以下のルールを使用します。
マイクロミサイルポッドを使用する場合、行動パターンで「ミサイル」を選択します。それによってミサイルポッド自体が射出されます。ミサイルポッドは射界内の近距離から中距離の任意の場所に設置できます。ミサイルポッドが設置された後、三面に搭載された小型ミサイルを一斉に射撃することができます。ただし、それぞれの面のミサイルで同一の目標を攻撃することはできません。
7−2.グレネード/グレネードランチャー
グレネードを発射させる場合、行動パターンで「グレネード投擲」を選択しなければなりません。
グレネードランチャーの場合は、専用のランチャーが付いているため、通常の射撃武器と同じように、「単射」や「速射」を選択すれば発射できます。
グレネード及びグレネードランチャーによる攻撃は、ミサイルの場合と同様に外れた場合でも爆発による巻き込みのため、目標に以下のダメージを与えます。
種類 | 通常ダメージ |
特殊ダメージ |
グレネード | 3D6 | ダメージ3/1発につき |
クラッカー | 5D6 | ダメージ5/1発につき |
グレネードランチャー | 2D6+6 | ダメージ5/1発につき |
7−3.オート射撃
マシンガン/ビームマシンガンはオートモードとバーストモードの二つのモードで射撃が行えます。オートモードで射撃する為には、「連射」の行動パターンを選択しなければなりません。
オートモードで射撃した場合、1回の「連射」で、複数の命中判定を行えます。武器によってその攻撃回数は変わります(ザクマシンガンなどは5回、ゼク・アインやゼク・ツヴァイのマシンガンは7回まで攻撃できます)。マシンガンをオートモードで射撃した場合は、1回の連射について10発の弾薬を消費します(ビームマシンガンは攻撃回数と同じ5発分しか消費しません)。
この命中判定は、一つの目標に対して集中して行っても、総てをバラバラの目標に対して行っても、またはその組み合わせでも構いません。どの目標に対して、何回の命中判定を行うかは、プレイヤーが決定して下さい。
例えば、ザクIIが2つの目標に対して「連射」を行う場合、一つの目標に対して4回、もう一つの目標に対して1回などです。
なお、オートモードしかデータの記載がされていない武器は、バーストモードでの射撃は行えません(必ずオートモードでの射撃となり、必ず「連射」の行動ポイントを選択することになります)。
7−4.大型携帯火器
ビームスマートガン(ゼク・アイン、Sガンダムなど)や、ハイメガカノン(ZZガンダム、FAZZなど)、大型メガ粒子砲(ビグザム、ヴァルヴァロなど)のBSGタイプの武器を使用して射撃する場合は「大型携帯火器の使用」の行動パターンを選択しなければなりません。
また、大口径の実体弾砲(ザメルやヒルドルブなど)は分類上では実体弾カノン(GC)ですが、GC(BSG)タイプの武器を使用して射撃する場合は「大型携行火器の使用」の行動パターンを選択します。技能も実体弾カノンではなく、ビームスマートガン技能(命中修正、ダメージ修正、消費行動ポイント修正)を適用します。
7−5.連射型ビームスマートガンによる連射
Sガンダム、Ex−Sガンダム、Bst−Sガンダムの装備できる連射型ビームスマートガンは、マシンガンのように「連射」を行うことが出来ます。ただし、通常の「連射」の行動パターンではなく、専用の「連射型ビームスマートガンの使用」を選択する必要があります。必要な行動ポイントは「大型携帯火器の使用」に+2ポイントで8行動ポイントを消費します。
効果としては、5回の攻撃が可能になります。ただし、弾薬(エネルギー)の消費は5発分でよく、5回の命中判定が行えます。
技能もマシンガンではなく、ビームスマートガンの技能(命中修正、ダメージ修正、消費行動ポイント修正)を適用します。
サイコミュの搭載されているMS・MAがオールレンジ攻撃をするためには、まずそのMS・MAに搭乗しているパイロットがニュータイプ(NT)である必要があります。そして、行動パターンで「サイコミュ兵器」を選択する必要があります。
サイコミュでオールレンジ攻撃を行う場合、使用される武器は有線や無線によって本体を離れ、目標の背面や死角に回り込んで射撃を行う特殊兵器です。したがって、「サイコミュ兵器」の行動パターンを選択した場合、以下の特典を受けます。
オールレンジ攻撃による命中修正値は、射程距離に関わらず常に近距離のものと同一です。また、方向による修正は常に背面として扱います。ただし、有線式ビーム砲の場合は遠距離以遠には攻撃できません。
ファンネルやビットはそれ自体が機動力を持っており、1回の「サイコミュ兵器」の行動パターンによって、本体より発進し12ヘックスを移動して攻撃を行います。そして、目標までの距離により通常のような命中判定を行います。もちろん隣接ヘックスに侵入すれば、背面から攻撃するオールレンジ攻撃となります。ただし、本体から離れられる最大ヘックス数は30ヘックスまでとなります。
このオールレンジ攻撃による命中判定では、1D36のサイコロの出目がゾロ目(2個のサイコロの目が同じ場合)だった場合、通常ははずれるような目であっても、必ず命中となります。プレイヤーが攻撃した場合はクリティカルヒットとなり、プレイヤーのMSが命中を受けた場合は、自動的に追加ダメージ(二次被害)を受けます。もちろん、通常のクリティカルや追加ダメージ判定は有効です。
キャラクターの行動ポイントに関わらず、1ラウンドにファンネル・ビットは1基に付き、1回の行動しか行えません(1基のファンネルは1ラウンドに12ヘックスの移動と1回の攻撃しかできないのです)。従って、ファンネル・ビットの数が攻撃回数の上限となります。有線式サイコミュ兵器には攻撃回数の制限はありません。
また、サイコミュ兵器を稼動させるにはニュータイプ(NT)値を使用する必要があります。ニュータイプ値1につき、2基のサイコミュ兵器を同時に稼動させることが出来ます。つまり、1回の「サイコミュ兵器」の行動パターンを選択した場合、2基のサイコミュ兵器がオールレンジ攻撃を行えます。また、ファンネル・ビットの場合は1回の「サイコミュ兵器」の行動パターンで複数のNT値を消費した場合、消費したNT値×2基のファンネル・ビットを稼動させ、攻撃できます。
νガンダムの装備するフィンファンネルは攻撃だけでなく防御にも使用することができます。
「サイコミュ兵器」の行動パターンを選択して、「フィンファンネルバリア」を使用すると宣言することによって、4基のフィンファンネルが自機を囲むように正四面体状のIフィールドバリアを形成してビームによる攻撃を防御します。なお、バリアの形成には4基のフィンファンネルを使うために2レベルのニュータイプ(NT)値が必要となります。
またフィンファンネルバリアは通常のIフィールドバリアと異なりファンネルなどの進入を阻むために、オールレンジ攻撃を無効化することが可能です。
フィンファンネルバリアは次のラウンドの自機の行動順番まで維持されます。
インコムや有線式ビーム砲を使用して攻撃する場合も「サイコミュ兵器」の行動パターンを選択します。
準サイコミュ搭載のMSに装備されたインコムや有線式ビーム砲はノーマルタイプのパイロットでも操作することが可能です。また、インコムなども目標の背面や死角に回り込んで攻撃を行うためオールレンジ攻撃と同じ効果を発揮します。したがって、「サイコミュ兵器」の行動パターンを選択した場合、以下の特典を受けます。
オールレンジ攻撃による命中修正値は、射程距離に関わらず常に近距離のものと同一です。また、方向による修正は常に背面として扱います。ただし、インコムや有線式ビーム砲の場合は遠距離以遠には攻撃できません。
このオールレンジ攻撃による命中判定では、1D36のサイコロの出目がゾロ目(2個のサイコロの目が同じ場合)だった場合、通常ははずれるような目であっても、必ず命中となります。プレイヤーが攻撃した場合はクリティカルヒットとなり、プレイヤーのMSが命中を受けた場合は、自動的に追加ダメージ(二次被害)を受けます。もちろん、通常のクリティカルや追加ダメージ判定は有効です。
また、準サイコミュに加えてサイコフレームが搭載されている場合、インコムは同時に2基まで稼働させることが可能です。つまり、1回の「サイコミュ兵器」の行動パターンを選択した場合、2基のインコムでオールレンジ攻撃を行えます。
7−8.サイコミュ兵器(リフレクタータイプ)
リフレクターインコムやリフレクタービットを使用する場合、「サイコミュ兵器(リフレクタータイプ)」の行動パターンを選択します。
リフレクターインコムやリフレクタービット自体には射撃能力はありません。そのためMS本体の持っている他の射撃武器を併用して攻撃を行います。リフレクターインコムを使用する場合は、最も攻撃力の高い火器を選択して使用します(ビームスマートガンなど)。リフレクタービットを使用する場合は、多くのビットを同時稼動させるために、主に全周囲ビームカノンを使用します。
従って、リフレクター側と使用した武器の両方の弾数を消費します。ただし、他の武器側の行動ポイントは消費しません(ビームスマートガンを使用しても「大型携帯火器の使用」は必要ありません)。
通常のインコムやビットと同じく、目標の背面や死角に回り込んで攻撃を行うためオールレンジ攻撃と同じ効果を発揮します。したがって、「サイコミュ兵器」の行動パターンを選択した場合、以下の特典を受けます。
オールレンジ攻撃による命中修正値は、射程距離に関わらず常に近距離のものと同一です。また、方向による修正は常に背面として扱います。ただし、有線式のリフレクターインコムの場合は遠距離以遠には攻撃できません。
このオールレンジ攻撃による命中判定では、1D36のサイコロの出目がゾロ目(2個のサイコロの目が同じ場合)だった場合、通常ははずれるような目であっても、必ず命中となります。プレイヤーが攻撃した場合はクリティカルヒットとなり、プレイヤーのMSが命中を受けた場合は、自動的に追加ダメージ(二次被害)を受けます。もちろん、通常のクリティカルや追加ダメージ判定は有効です。
また、リフレクタービットを稼動させるにはニュータイプ(NT)値を使用する必要があります。ニュータイプ値1につき、2基のサイコミュ兵器を同時に稼動させることができます。つまり、1回の「サイコミュ兵器」の行動パターンを選択した場合、2基のビットがオールレンジ攻撃を行えます。
7−9.サイ・ミサイル
サイコミュによって精密誘導を実現した高性能な高機動ミサイルです。このサイ・ミサイルは、サイコミュを扱えないノーマルタイプのパイロットでも通常のミサイルとして使用することも可能です。
サイコミュ誘導を行う場合は、行動パターン「サイコミュ兵器」を選択して、オールレンジ攻撃として扱います。射程は最大12ヘックスとなり、命中修正は距離に関わらず常に近距離となります。また方向による修正は常に背面として扱います。オールレンジ攻撃による命中判定では、1D36のサイコロの出目がゾロ目だった場合、通常は外れるような目であっても、必ず全弾命中となりクリティカルヒットもしくは追加ダメージ(二次被害)として扱います。それ以外にも、通常のクリティカルや追加ダメージ判定は有効となります。命中値がでた後のダメージ算出は、ミサイルのルールに従って処理します。「サイコミュ兵器」として使用する際は、「ミサイル」技能の特典を使用できません。
サイ・ミサイルのサイコミュ誘導にはNT値を使用する必要があります。NT値1につき、1セットのミサイルを発射できます。
サイコミュ誘導を行わない場合は、行動パターン「ミサイル」を選択して、通常のミサイルのルールに従って処理します。その時は、「ミサイル」技能による特典も通常通りに適用できます。
7−10.「殴る・蹴る」のダメージ
「殴る・蹴る」による攻撃が命中した場合、目標に与えるダメージは以下のようになります。
1D6 + MSの耐久力/10 (端数切捨て)
例えばザクIIの場合、1D6+2となります。
7−11.大型MAによる敵機の捕獲
ビグロやグラブロなど巨大な腕部を備えた大型MAは、その腕部で敵機を捕獲することが可能です。
捕獲を行うには「殴る・蹴る」の行動パターンを選択します。攻撃が命中すると目標となるMSを捕獲することができます。目標MSの捕獲後、捕獲したMAによる「殴る・蹴る」の攻撃は自動的に命中します。また、目標MSのパイロットは軽傷(1D3ダメージ)を受けると同時に、気絶判定を行います。
捕獲されたMSは脱出を試みることが可能です。行動パターンの「離脱」と「通常移動」を選択し、脱出を試みます。脱出するには、目標値10に捕獲したMAのパイロットの操縦力の修正値を難易度として加えた上で、2D6に操縦力の修正を加えて、判定を行います。判定に成功すると脱出することができます。
7−12.爆撃
空中にいるユニットから、地上にいるユニットに対して爆弾を投下する場合、「爆撃」の行動パターンを選択します。爆弾は1回の行動で、その装備している武装のすべての爆弾を同時に投下することが可能です。
複数の爆弾を搭載しているMSは、その全部または一部を同時に発射することによって、命中率を上げることが出来ます。
この場合、使用した爆弾が1発増加するごとに、命中値に+1の修正が加わります。
複数の爆弾を同時に投下した場合は、命中率が上昇するだけでなく、複数の爆弾が目標に対して命中することもあります。
命中判定時の修正をしたサイコロの出目から、目標の回避値を引いた差が2(切り捨て)あるごとに、1発の爆弾が命中したものとしてダメージ判定を行います。
爆弾による攻撃は、外れた場合でも爆発による巻き込みのため、目標に何らかのダメージを与えます。このダメージは、投下された爆弾の種類により以下のダメージを与えます。
種類 | 通常ダメージ | 特殊ダメージ |
通常爆弾 | 3D6※ | ダメージ3/1発につき |
大型爆弾 | 5D6※ | ダメージ5/1発につき |
※ダメージの後のプラス修正はこの表では無視します。
例えば、コア・ブースター・イージーが6発の通常爆弾を同時に投下した場合、命中値に+5の修正が付きます。また、目標の回避値が54で、命中判定のサイコロの出目に修正を加えた値が62だったとします。命中判定時の出目から目標の回避値を引いた差は4ですから、2発の爆弾が追加して命中したことになります。従って、この場合に与えるダメージは、3D6×3+3×3となります。
7−13.ヒートロッド(ショックワイヤー)
グフなどが装備している強力な電流を流すことができる電磁鞭です。この格闘兵器を使用して攻撃した場合、攻撃をしたパイロットは、目標値10に対象MSパイロットの操縦力の修正値を難易度として加えた上で、2D6に操縦力の修正値を加えて、判定を行います。成功した場合、ヒートロッドを目標MSに絡ませることができます。ヒートロッドが目標MSに絡んだ場合、目標のMSパイロットは軽傷(1D3ダメージ)を受けると同時に、気絶判定を行います。
7−14.全周囲ビームカノン/拡散ビームカノン
ビグザムやサイコガンダムMk−IIは、全身に多数のビームカノンを装備しており、それを一斉射撃することが可能です。ルール上において、それらは全周囲ビームカノンとして扱います。
全周囲ビームカノンは通常のビームカノンとして「単射」もしくは「速射」の行動ポイントを選択して射撃を行います。その際に、自機を中心とした全周囲の射程内にある全ての目標に対して、同時に射撃を行うことが可能です。なお、その攻撃目標の選別は任意に行えます(つまり、敵味方の識別は可能です)。
複数の目標に対して射撃を行っても、消費する弾薬(エネルギー)は、通常の射撃と同じで1射撃につき1発となります。
類似する武装としてアプサラスIIIやシャンブロの装備している拡散ビームカノンがあります。この拡散ビームカノンは、正面射界にある射程内の全ての目標に対して、同時射撃が可能です。こちらも、その攻撃目標の選別は任意に行えます(つまり、敵味方の識別は可能です)。
複数の目標に対して射撃を行っても、消費する弾薬(エネルギー)は、通常の射撃と同じで1射撃につき1発となります。
クロスボーンガンダムX3のピーコックスマッシャーやV2バスターガンダムのスプレービームポッドも同様の効果がある武装として扱ってください。
7−15.ハイドボム(宇宙機雷)
ギャンなどに搭載されている宇宙機雷です。宇宙機雷はシナリオマップ上と戦闘マップ上の両方に敷設することができます。
・シナリオマップ上での使用 : 機雷散布するユニットの位置するヘックスに6回分すべてを消費することによって、その1ヘックスに機雷を敷設することができます。機雷が敷設されたヘックスに侵入したユニットは、直ちに目標値10の操縦力判定を行います。失敗した場合は、触雷したこととなり、機雷のダメージを受けます。この判定は、敷設されている機雷の数と同じ回数だけ、行われます。
・戦闘マップ上での使用 : 機雷散布するユニットは、「機雷散布」の行動パターンを選択することによって、自機に隣接するヘックスに1回分を消費して、その1ヘックスに機雷1基を敷設できます。1度の「機雷散布」の行動によって最大6基(6ヘックス)の機雷を敷設できます。機雷が敷設されたヘックスに侵入したユニットは、直ちに目標値10の操縦力判定を行います。失敗した場合は、触雷したこととなり、機雷のダメージを受けます。
7−16.プラズマリーダー
ヴァル・ヴァロが装備している特殊武器です。プラズマリーダーを使用するには行動パターン「プラズマリーダーの設置」を選択し、行動ポイント5を消費することによって、三個一組のプラズマ発生装置を隣接する目標ヘックスに設置できます。設置されたプラズマリーダーはプラズマフィールドを展開して、3ラウンドの間、ヘックス内の目標に装甲値を無視してダメージを与えます。また、目標MSのパイロットは軽傷(1D3ダメージ)を受けると同時に、気絶判定を行います。
プラズマリーダーは装置を地面に固定する必要があるため、月面もしくは小惑星表面でしか使用することができません。
7−17.サイコジャマー
ローゼン・ズールが装備している対サイコミュ兵器用の特殊武器です。6基の端末からなり、八面体の力場を形成して目標MSを封じ込め、その範囲内でのサイコミュ兵器を無効化することができます。
サイコジャマーを使用するには行動パターン「サイコジャマーの使用」を選択し、行動ポイント5を消費することによって、サイコジャマーを発射し、中距離までの目標MSを攻撃することができます。
サイコ・ジャマーの攻撃はオールレンジ攻撃と同等とみなされ、命中修正値は、射程距離に関わらず常に近距離のものと同一です。また、方向による修正は常に背面として扱います。このオールレンジ攻撃による命中判定では、1D36のサイコロの出目がゾロ目(2個のサイコロの目が同じ場合)だった場合、通常ははずれるような目であっても、必ず命中となります。
攻撃が命中すると目標MS1機を封じ込めることが可能です。封じ込められた目標MSはサイコミュ兵器(バイオセンサーやサイコフレーム、NT−Dなど特殊装備を含む)を使用することができなくなります。
サイコジャマーの効果はその戦闘が終了するまで継続します。もしくは、再度「サイコジャマーの使用」を選択することによって、形成した力場を解除して端末を回収することが可能です。
7−18.サイコキャプチャー
ナラティブガンダム(A装備仕様)に搭載された対サイコミュ兵器用の特殊システム。三叉状のクロー部を備えた一対のアームが伸長し、先端のクロー部を展開して三面柱状のキャプチャーフィールドを形成することによって、サイコミュを搭載した機動兵器を捕らえて行動不能にさせることが可能です。
サイコキャプチャーを使用するには行動パターン「サイコキャプチャーの使用」を選択し、行動ポイント5を消費します。攻撃が命中すると目標となるMSを捕獲することができます。封じ込められた目標MSは行動不能となります。
なお、サイコキャプチャーを稼動させるにはニュータイプ(NT)値を使用する必要があります。
7−19.リーダービット
ダグ・ドールが装備しているサイコミュ兵器の一種です。リーダービットを使用して攻撃する場合も「サイコミュ兵器」の行動パターンを選択します。
リーダービットも通常のビットと同じく、以下の特典を受けます。
オールレンジ攻撃による命中修正値は、射程距離に関わらず常に近距離のものと同一です。また、方向による修正は常に背面として扱います。
ビットはそれ自体が機動力を持っており、1回の「サイコミュ兵器」の行動パターンによって、本体より発進し10ヘックスを移動して攻撃を行います。そして、目標までの距離により通常のような命中判定を行います。もちろん隣接ヘックスに侵入すれば、背面から攻撃するオールレンジ攻撃となります。ただし、本体から離れられる最大ヘックス数は30ヘックスまでとなります。
このオールレンジ攻撃による命中判定では、1D36のサイコロの出目がゾロ目(2個のサイコロの目が同じ場合)だった場合、通常ははずれるような目であっても、必ず命中となります。プレイヤーが攻撃した場合はクリティカルヒットとなり、プレイヤーのMSが命中を受けた場合は、自動的に追加ダメージ(二次被害)を受けます。もちろん、通常のクリティカルや追加ダメージ判定は有効です。
リーダービットは5基の端末で1セットとなり、六面体のプラズマフィールドを形成して、攻撃が命中した目標MSを包囲します。その封じ込めた目標MSに対して、装甲値を無視してダメージを与えます。また、目標MSのパイロットは軽傷(1D3ダメージ)を受けると同時に、気絶判定を行います。リーダービットの効果は、次のラウンドの自機の行動順番まで維持されます。次のラウンド以降でも「サイコミュ兵器」の行動ポイントを選択した場合はプラズマフィールドを維持し、最大3ランドまで継続してダメージを与えることができます。
キャラクターの行動ポイントに関わらず、1ラウンドにリーダービットは5基1セットに付き、1回の行動しか行えません。従って、リーダービットの数(最大4セット)が攻撃回数の上限となります。
なお、リーダービットを稼働させるにはニュータイプ(NT)値を使用する必要があります。ニュータイプ値1につき1セット(5基)のリーダービットを稼働させることができます。
7−20.特殊装備
□センサースコープ
ジム・スナイパーカスタムなどが頭部に装備する射撃用センサーユニットです。射撃の際に、これを使用して「照準」の行動パターンを選択した場合、次の命中判定において照準の効果にさらにセンサースコープの射撃修正を加えることができます。
□ディスクレドーム
円盤状のセンサーユニットで、ビームスマートガンの射撃において、それぞれの射程での修正に、さらにディスクレドームの修正を加えることが出来ます。ゼータプラスのビームスマートガンには標準装備されています。
しかし、精密センサーの集合体のため、高濃度のミノフスキー粒子散布空域では機能しなくなります。
□スモークディスチャージャー
煙幕を発生させる射撃装置で、「煙幕展開」の行動ポイントを選択することによって発射できます。射界内の近距離から中距離の任意の場所に射撃修正−6させる煙幕を展開できます。煙幕は直ぐに拡散してしまうので、効果は1ラウンドしか持続しません。それまでは、そのヘックスから射撃するか、そのヘックスに射線の通る射撃には、命中判定−6の修正が加えられます。しかし、そのヘックスへの射撃に修正は適応されません。
□ビーム撹乱幕弾
ビームを拡散させ威力を減退させる効果のあるガスを充填した弾頭の射撃装置で、「煙幕展開」の行動ポイントを選択することによって発射できます。射界内の近距離から中距離の任意の場所にビーム射撃のダメージを軽減させるガスを展開できます。ガスは直ぐに拡散してしまうので、効果は1ラウンドしか持続しません。それまでは、ガスの展開しているヘックスからのビーム射撃、およびそのヘックスに射線の通るビーム射撃、そのヘックスへのビーム射撃のダメージはすべて半減されます。
ビグザムなどの大型MAに搭載されているIフィールドバリア発生装置は、ビーム兵器による攻撃を反発させ無効化させることができます。ただし、隣接(接敵状態)からの攻撃を無効化することはできません。また、バズーカやマシンガン、ミサイルなどの実体弾兵器には効果がありません。なお、ビットやファンネル、インコムなどのサイコミュ兵器によるオールレンジ攻撃は、隣接からの攻撃とみなすために、無効化することができません。
例外として、νガンダムの装備するフィンファンネルが形成するIフィールドバリアは、ファンネルなどの進入を阻むために、オールレンジ攻撃を無効化することが可能です。
□チョバムアーマー
ガンダム・アレックスなどが装備する増加複合装甲。装甲が破壊されることで衝撃を吸収し、機体本体へのダメージを最小限にすることができます。チョバムアーマーを装備している場合、攻撃が命中するとダメージはMS本体ではなく、チョバムアーマーの装甲と耐久力に適用されます。チョバムアーマーの耐久力が0以下になった場合、MS本体に効果が及びます。チョバムアーマー装備時は、その重量から回避値と機動力が著しく低下します。
□MS補給・整備機構
ビグ・ラングにはMSやMPを格納して補給や応急修理を行える補給・整備機構が搭載されています。これによって、ビグ・ラングに格納されたMSやMPは、整備を受けることによって弾薬、エネルギー、推進剤の補充が行えます。また、応急修理として1D6ポイントの耐久力を回復できます。これらの整備や補給には通常通りの功績ポイントの消費が必要です。
この補給・整備活動はシナリオマップ上でのみ実施が可能です。戦闘中に行うことはできません。なお、シナリオマップ上での1ターンにつき、3機までのMSかMPの整備を行うことができます。
□ジャミング装置
イフリート・ナハトに搭載されているレーダージャミング装置。これを起動している場合、自機に対する中距離以遠からの射撃に対して命中判定−6の修正を与えることが可能です。また同時に自機からの中距離以遠への射撃に対しても命中判定−6の修正を受けます。
□スティールヤード
ブラックライダーに搭載されている試作戦術ユニットで、起動すると熱光学迷彩によって敵機の各種センサーから不可視の状態となります。そのため、自機に対する射撃、格闘に対して命中判定−6の修正を与えることが可能です。ただし、スティールヤード起動中はビーム兵器の運用が行えません。
アイザックやEWACネロなどの早期警戒機に搭載されている早期警戒・情報管制システムです。ミノフスキー粒子濃度が通常以下の場合、シナリオマップ3ヘックス以内の敵部隊を識別できます。また、同じ戦闘マップ上にいるすべての友軍機による射撃に対して命中判定+2の修正を与えます。
Ξガンダムやペーネロペーに搭載されているミノフスキークラフト推進システムです。大気圏内においては、MAと同様の移動特典を得られます。
□ABCマント
クロスボーンガンダムなどが装備する対ビーム増加装甲の一種。ビーム兵器による射撃を受けると蒸発し、そのエネルギーを打ち消すことができます。ABCマントを装備している場合、ビーム兵器による攻撃が命中するとダメージはMS本体ではなく、ABCマントの装甲と耐久力に適用されます。ただし、バズーカやマシンガン、ミサイルなどの実体弾兵器による攻撃には効果がありません。ABCマントの耐久力が0以下になった場合、MS本体に効果が及びます。
GP02Aサイサリスなど、核攻撃を想定した特殊MSには核弾頭の装備、運用が可能です。これら核兵器の使用に関しては、通常のルール的な解決ではなく、主にシナリオ上の演出の手段としてお考えください。
その効果の例としては、以下を参考にして各GMが判断してください。
・戦闘マップ上での使用 : 戦闘マップ上に配置されたすべてのユニットは消滅する(「核兵器」を使用したユニットも含む。ただし、「対核防御」装備のユニットは除く)。
・シナリオマップ上での使用 : 隣接する1ヘックスに使用可能。そのヘックスに配置されたすべてのユニットは消滅する。
□サブフライトシステム(SFS)
サブフライトシステム(SFS)とは、MSを搭載して輸送する小型の輸送機/輸送艇です。MSはSFSに搭乗して移動や戦闘を行うことができます。
MSがSFSに搭乗している状態では、MAと同じ移動特典を得ることができます。ただし、SFS搭乗中は動作が限定されるために回避値に−6の修正を受けます。SFS搭乗中の移動については、SFSの推進剤を消費し、その機動力を適用します。また、SFSに搭載されている武装は、MSからも使用することが可能です。
なお、戦闘中にSFSとの分離、再搭乗を行う場合は、行動パターンの「分離・合体」を選択します。
SFS搭乗時に被弾した場合、通常は回避力に劣るSFSがまず被弾します。SFSには装甲値がないので、そのまま耐久力を減少させます。耐久力が0になったSFSは撃墜され、MSは自動的に離脱したこととみなします。MSが被弾した場合は、通常の被害判定を行いダメージを決定します。
8−1.気絶判定
二次被害判定において、気絶判定を指示されたパイロットは、2D6に体力の修正値を加えて気絶判定を行います。出目が10以下だった場合、気絶します。ただし、いかなる修正にもかかわらず、サイコロの出目が2の場合は、必ず気絶します。
気絶したキャラクターは、毎ラウンドのイニシアチブを決定する前に、回復判定を行うことが出来ます。
回復判定は2D6に精神力の修正値を加えて行い、出目が10を上回った場合に回復します。
気絶したキャラクターの搭乗するMSは、一切の行動を取ることが出来ません。また、気絶したキャラクターの搭乗するMSに対しての攻撃は必ず命中するものとします。
敵の攻撃によって破壊されたキャラクターは、脱出判定を行えます。脱出判定チャートを参照して、2D6を振って結果を決定して下さい。
なおキャラクターが気絶している場合、脱出することはできません。脱出に失敗したキャラクターは死亡します。
前のページへ | 次のページへ |