Topぺーじ    五十野惇の 制作あとがき
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解説:西本鶏介先生(昭和女子大学名誉教授・評論家・作家)

のおはなし
雪だるま



解説
西本鶏介先生
児童文学評論家・作家



創刊:1987(昭和62)年


















 
 雪だるま作りの楽しさを描きながら、
みんなの力を合わせることで、

より大きなものが生み出せ ることを
教えてくれるお話です。 

小さな木の枝に くっつく雪がどんどんふえて
丸いかたまりになり、

パピーちゃん一人の力では転ばせな〈なりました。
すると、そこへたぬきのた−ぼう、
いぬのい−が やってきて、

一緒に転がして〈れます。

雪だるま は、ぐんぐん大き〈なって、
三人でも動かせないほどの
雪だるまになりました。

 
雪の不思議さと、冬の遊びのおもしろさが、
たくみにミックスされ、

雪を身近なものにして〈れま す。
雪を美しく見るのではな〈、
雪とたわむれ、雪の中を歩き回る、

これは子どもならではの感激です。
木切れに雪をくっつけて遊ぶ
パピーちゃんの心の内までも伝わってきます。


それにしても、真っ白な雪だるまに
みかんの目と 人参の口、

昔のたどんや灰で作った顔とは
まるで違 うすてきな表情です。



どんなによくできたおもちゃよりも
ありがたい 自然の贈り物です。


しかも、その 雪だるまを一人でなく、
みんな力を合わせて作った のです。

もっと大勢で転がしたら、
どれはビ大きい 雪だるまができるか、

そんなことまでも楽し〈想像 させてくれます。  
自分も早く雪だるまを作ってみたい、
絵本を見な がら、

パピーちゃん達と−緒に
雪だるまを ころがしている子ビも達の心が、

ひとりでにわくわくしてくるでしょう。


児童文学評論家・作家  西本鶏介

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