(このページを別ウィンドウで開く) 毎月のパピーちゃん絵本 売店 |
8月のおはなし 児童文学評論家・作家 ![]() 創刊:1987(昭和62)年 解説 西本鶏介先生 現在、 |
![]() どんな現実のできごとからでも 幼児の夢は大き く、ふくらみます。 たとえ、まねっこ遊びからだって 本物以上の体験を 感じることができます。 ![]() 見えな いものが見え、 不可能なことが可能になる、 そんな 豊かな心をいっぱい持っているのが 幼児のすばら しいところです。 その心をた〈みに刺激して、 海水浴の楽しさを 存分に味あわせてくれるお話です。 ![]() たった三本の白いヒモが、 たちまち波になって、 パピーちゃんを 海の世界へと運んで〈れます。 もうすっかりその 気になった パピーちゃんの頭には、 海のことしか ありません。 ![]() 色紙で魚を作り、 タコをつくつて並べ ると、 部屋の中は完全な海。 とびこみ台のつもりの 椅子から 海へとぴこんだら、 色組の魚も、波も、白 いヒモも、 いよいよ本物に変わってしまいます。 ![]() ここには、 食いしんぼうで、 冒険好きの幼児を、 お話の世界に 運び込まずにはおかない りアリティがあります。 泳ぎ疲れて食べるおむすびの味。 色紙のおむすぴ とて 本物以上のおいしさです。 そして、ふと現実に もどつたとき、 今度は本当の海水浴が待っていま す。 空想のできごとは、 明日になれば現実となるの です。 ![]() ファンタスティックなお話の魅力は お話の国へ 行って帰り、 また行きたくさせるところにありま す。 ![]() そのまた行きたくなるところが 本当の海という のですから、 子どもにとって、 こんなうれしいこと はありません。 |
春3月 / 4月 / 5月 | 秋9月 / 10月 / 11月 | 冬12月 / 1月 / 2月 |