(このページを別ウィンドウで開く) 毎月のパピーちゃん絵本 売店 |
5月のおはなし 創刊:1987(昭和62)年 解説 西本鶏介先生 現在、 350冊を超える 絵本・児童書を 発表・活躍されている 児童文学作家。 |
自分の存在を主張したくなる気待ちと、 それを確 認してもらえることの喜び。 幼児の自我の成長を あざやかに描いたお話です。 「パピーちゃんは どこに いるの」。 かわいい問 いかけであっても真剣な問いかけ。 パパとママはやさしく答えてあげます。 「パピーちゃんは おへやの なかに いる」 「それから おうちの なかに いる」 パピーちゃんの心はうれし〈なって 広い世界へと 飛び出していきます。 村から国、地球、そして宇宙 へと。 パピーちゃんは 全宇宙の中のほんのちっぼけな存在。 小さな小さないのち。 でも、パピーちゃん は パパやママにとって、 なによりも大切な存在なので す。 電車にのって遠くへ行っても、 お船にのって遠くへ行っても 飛行機にのって遠くへ行っても、 ちゃんとパパとママの心の中にいます。 いまより もっともっと大き〈なっても、 やっぱり、 パパとママの心の中にいます。 幼児への楽しい語りかけを通して、 いのちあるものの尊さと それへの愛の深さを、 しみじみと語りか けてくれます。 人も自然もそしてすべての生き物が −つになって生きることのすばらしさ。 全宇宙の微塵となってお互いの幸せを願う、 そんな哲学までも 感じさせてくれます。 それを親子の愛のつながりによって、 象徴させたところに、 このお話のすばらしさがあります。 自分がパパとママの宝物であること を 自覚することで、 パパとママも、また、 かけがえのない人であることを 知るのです。 |
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