Topぺーじ     五十野惇の 制作あとがき
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★☆★  西本鶏介先生の解説  ★☆★
昭和女子大学名誉教授・評論家・作家


のおはなし
親子の愛

解説
西本鶏介先生
児童文学評論家・作家


創刊:1987(昭和62)年



























自分の存在を主張したくなる気待ちと、
それを確 認してもらえることの喜び。
幼児の自我の成長を
あざやかに描いたお話です。


「パピーちゃんは どこに いるの」。
かわいい問 いかけであっても真剣な問いかけ。
パパとママはやさしく答えてあげます。
「パピーちゃんは おへやの なかに いる」
「それから おうちの なかに いる」  

パピーちゃんの心はうれし〈なって
広い世界へと 飛び出していきます。
村から国、地球、そして宇宙 へと。

パピーちゃんは
全宇宙の中のほんのちっぼけな存在。

小さな小さないのち。
でも、パピーちゃん は パパやママにとって、
なによりも大切な存在なので す。

電車にのって遠くへ行っても、
お船にのって遠くへ行っても
飛行機にのって遠くへ行っても、
ちゃんとパパとママの心の中にいます。
いまより もっともっと大き〈なっても、
やっぱり、
パパとママの心の中にいます。  


幼児への楽しい語りかけを通して、
いのちあるものの尊さと
それへの愛の深さを、

しみじみと語りか けてくれます。

人も自然もそしてすべての生き物が
−つになって生きることのすばらしさ。
全宇宙の微塵となってお互いの幸せを願う、
そんな哲学までも 感じさせてくれます。

それを親子の愛のつながりによって、
象徴させたところに、

このお話のすばらしさがあります。

自分がパパとママの宝物であること を
自覚することで、

パパとママも、また、
かけがえのない人であることを
知るのです。

西本鶏介(児童文学評論家・作家)

毎月のちいさいパピーちゃん絵本 売店

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