Topぺーじ                 五十野惇の 制作あとがき
★                       アルプスの少女・ハイジ                
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「アルプスの少女・ハイジ」
の故郷・デリフリ村で、
ヤギに餌を与える五十野ディレクター
NHK海外取材[童話の国々]から


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「アルプスの少女・ハイジ」に登場する主人公のハイジという名前は、
日本でいえば、花子という名前で、
いってみれば、スイスの女の子の愛称です。


 
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花子が、花の子どもの精といえるなら、ハイジは、山の子どもの精といっていいでしょう。
四季おりおりの美しい日本、女の子を花とたとえた日本人の心も素晴らしければ、
美しい山の自然、それを女の子にたとえたスイスの人々の心にも感心させられます。



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物語の舞台は、スイスのマイエンフェルトにあります。
マイエンフェルトは、スイスの東のはしにあって、世界一小さいリヒテンシュタイン公国の近くです。
わたしは、マイエンフェルト駅の一つ手前ラガーツ温泉からライン川の上流をのぼっていきました。
(実は、マイエンフェルトは、急行列車がとまらないので。)
このラガーツ温泉は、
ハイジのデーラおばさんが、ホテルで働いていたところです。
それから、クララ(ハイジの友達)のおばさんも、このラガーツ温泉で、のんびり過ごしていました。
その静かなラガーツ温泉から車で数十分、
そこには、物語にも登場するふもとのデリフリ村がありました。
物語と変わらない羊の水飲み場が、村の中心にあって、音を響かせていました。
わたしは、静かにこだまする山から流れる清水の音を聞きながら、
この清らかな音が、ハイジの響きなのだと思いました。



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ここは、村といっても、ほんとうに小さな村で戸数17戸。
日本でいえば、過疎の村といっていいでしょう。
この村には、ハイジという女の子が実際3人いました。
3人とも、羊ではなく、ウサギを飼っていました。
物語では、このデリフリ村に、たくさんの羊がでてきます。
しかし、現在は、一頭もいないと聞きました。
そのかわり、この村は、ワインの村に生まれ変わっていました。
物語では、学校のことがでてきますが、
ここデリフリ村には、もう学校はありません。
わたしたちを案内してくれた村長さんは、財政がきびしくてねぇーといって、
子ども達が町の学校へ行っていることを説明してくれました。
そのかわり、この村には、ふつりあいといっては失礼ですが…
かわいらしいレストランがありました。
その名もハイジという名前のレストランです。
テーブルに落ち着くと、雪をいただいた山が、遠くに見えました。
こんな田舎に、お客が来るのでしょうか?
店の主人は、あんまり人が来なくてねぇー
今につぶれるんじゃないかしらと、ひとごとのように笑っていました。
「羊の乳は? ありますか?」と、冗談に聞くと、店の主人は、
私たちにワインを置いてくれました。
ここでは、羊の乳は、ワインに変わってしまったのです。


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ハイジの過ごしたアルムの山は、このデリフリ村からおよそ2時間のところにあります。
そこは、物語のとおり、うねうねした坂道を登って行かなければなりません。
もう、今では、あまり人が登らないと聞きました。
私は、草をかき分け、緑の中を登って行きました。
遠く見おろすと、ライン川が緑の中で光っていました。
ハイジは、あの川にそって、フランクフルト(ドイツ)のクララの家に行きました。
丘の上には、
この村の人が呼んでいるアルムのおじいさんの家がありました。
丸太を組み合わせた手作りの家です。
案内の村の人が、この人は、アルムのじいちゃんだと教えてくれました。
いや、本当にびっくりしました。物語とそっくりなんですから…。
しかし、よく見ると、物語に登場するアルムのじいちゃんと違って、
このじいちゃんは顔だちといい、目もとといい、とても優しそうに見えました。
聞いてみると、じいちゃんは、この山を管理する草刈りじいちゃんでした。


                   


                  

じいちゃんは、ワインを飲み過ぎたのでしょう。
「お酒が切れるとねぇー」といって、ふるえる手をかばっていました。
身寄りもなくただお酒だけが楽しみというじいちゃん。
その顔はまるで物語の主人公・ハイジの来るのを
今か今かと楽しみに待っているかのようでした。



                    


                 

ふもとのデリフリ村の白樺の林に囲まれた公園には、
物語を記念して記念碑「ハイジの泉」がありました。
自然石にハイジの上半身が型どられ、
ハイジは、子羊のそばで、山からわき出る泉の上にかがみこんでいました。
しかし、それにしても、なんとまあ、男の子のような顔なのでしょう!
まるで、桃太郎を女の子版にしたようなたくましさです。
さすがは、山の子ども、自然の中で育てられた子どもです。
私は、この自然石のたくましいハイジを見ながら、「自然児を求める」
スイスの人々の心を知ったような気分になりました。



                           


「アルプスの少女・ハイジ」の作者、シュピーリーは、
「誰でも、ひとを助けることができないほど小さくはない」※
という短編集を書いています。
これは、どんな小さなものでも、ひとをなぐさめ、楽しませてくれるという意味です。
それから、シュピーリーのモットーとしている言葉に
「幸福をとらえることを学べ。幸福は常にそこにあるのだから」※があります。
そのことは、いつも現実を楽しみ、明日を思い煩わない生き方です。
よく、「パピーちゃんって、どんな子?」と聞かれます。
拙著「言葉のバイエル教室」(明治図書)のあとがきで
このシュピーリーのことばで、答えさせていただきました。

ここでのホームページで紹介している

〜子どもと子どもを愛する人たちのために〜※

も、シュピーリーのことばです。
これは、「アルプスの少女・ハイジ」の前説として
作者、シュピーリーが、書いたことばです。
ここでは、ホームページ[五十野惇フォーラム]の副題とさせていただきました。
わたしにとっては、パピーちゃんは30年目。
それは、わたしにとっての、ハイジを訪ねる旅なのでしょう…。
(※印は、高橋健二訳)

〈引用〉


                  
このページは、
NHK番組「童話の国々・五十野惇取材構成」、
小学館月刊誌
「幼児と保育・童話のふるさと・五十野惇執筆」
学習研究社月刊誌
「幼児の指導・童話のふるさと・五十野惇執筆」
を もとにして 作成しました。
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もっと、ハイジと仲良しになりたい方へのリンク 
ハイジ大百科 http://www6.airnet.ne.jp/furcas/heidi/
アルプスの少女・ハイジhttp://www.ne.jp/asahi/ts/hp/file5_heidi/file500_heidi_top
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