●『ワカメ同姓同名』脚本:雪室俊一
イソノワカメがもう1人存在する。
自分と同姓同名の人間がいることを知ったワカメは・・・
ストーリー作品。ワカメ型。
久々のワカメ主役話かと思いきや、ワカメを取り巻くカツオたちが
話の中心でしたね。まだまだワカメに主役は任せられないか。話的に
は2段オチが用意されていて、なかなかに楽しめました。
公園でタラヲたちと遊んでいるワカメ。相変わらずサザエはタラヲ
放置です。
そこにやって来たワカメの友達ミユキちゃんが、ある少女向け雑誌
をワカメに見せます。その懸賞当選者の名前として大きく「イソノワ
カメ」の文字が。心当たりのないワカメですが、その自分と同じ名前
の人間に興味を持ち始めます。確かに「ワカメ」なんて名前の人間は
この世に数えるほどしかいないですよね。
そして、ワカメ以上に興味を持ったのがカツオ。カツオは土地に詳
しい花沢不動産に押しかけて、そこのカバ娘に「イソノワカメ」を調
べてもらいます。
きっと、かわいい子だろうと言う花沢に、カツオはどうして?と聞
き返しますが、あろうことか花沢は、名は体を表すと言い実際に「花
子」と言う名前の自分はかわいい、などとほざきます。呆れたカツオ
は「花子って名前の象もいるけどね」と返します。カツオに座布団一
枚。
カツオが家に帰って来ると、サザエが電話をしてます。もう1人の
イソノワカメが気になって、電話帳の「磯野」さんに電話をかけまく
っていたのだとか。サザエ、ヒマここに極まれりと言った感じです。
翌日、花沢がついに「イソノワカメ」を突き止めます。この情報収
集力はさすがです。ブスでもこのスキルさえあれば強く生きていける
でしょう。そして、カツオと花沢はその家へと出向きます。
所は高級住宅街。表札には「五十野」(いその)とありまして、そ
こにはしっかり「ワカメ」の文字が刻まれています。「五十野」なん
て苗字があるのかしら?と思ったのですが、調べてみると結構存在し
ていたりします。一番有名なのは絵本作家で大学教授の五十野惇さん
のようです。
家を覗くカツオと花沢に気づいた五十野夫人。カツオは「ワカメち
ゃんに会いに来た」と言います。それに喜んだ五十野夫人は2人を中
に招き入れます。先週のミヤノさんに続いて再びセレブ風新キャラで
す。
ところが、彼らの前に出てきたワカメの正体は何とサル。いわゆる
ポケットモンキーの一種と思われる小さなサルです。なんでも、少女
雑誌の懸賞に自分の名前で送るのは恥ずかしくて、ペットの名前を借
りたのだとか。と言うか、そんな名前を表札に入れるなよ。
磯野家では、もう1人の「イソノワカメ」に対してワカメが想像を
膨らませてワクワクしています。カツオはそんなワカメの姿に「実は
サルだった」とも言えず、困ってしまいます。
そんな折、遂に五十野夫人がワカメを連れて磯野家に遊びに来るこ
とになります。この辺、どういう経緯で磯野家と五十野家につながり
が出来たのかは、端折られていてかなりの謎です。花沢が裏で手を廻
したと考えるのが妥当でしょう。やるな花沢。ますます困ってしまう
カツオ。カツオから事実を聞いたサザエたちも、はしゃいでいるワカ
メ相手に真実を言えずに困ってしまいます。
当日、ポケットモンキーのワカメと会って、磯野ワカメはショック
を受けます。当日までワカメに真実を教えなかったサザエたちもどう
か、と思いますがね。
しかし、五十野夫人はワカメの姿を見てあることを思い出します。
それは過日、夫婦で動物園に出かけた五十野さんはそこでかわいい
女の子を目撃しました。その子に名前を聞くと「ワカメ」の一言。そ
れ以来、女の子が出来たらワカメと名前をつけようと考えていたのだ
そうです。ところが、子宝に恵まれず仕方なくペットにワカメの名前
を使わせてもらった、とのこと。普通だったら「ワカメ」と言われる
と「そうじゃなくて名前を聞いてるの」と言ってしまいそうですけど
ね。
その女の子こそ、幼少の頃のワカメだった、、、というお話です。
複雑な心境だったワカメですが、その理由を聞いて納得します。
後日、磯野家に五十野夫人から電話があり、遂にご懐妊したとのこ
と。そして、もし女の子が生まれたらワカメと言う名前にしたいと言
うことで、来年には本当の同姓同名がこの世に生まれる!と、ワカメ
がはしゃいで終わりです。ワカメなんて海産物の名前は磯野ワカメだ
けにしてあげて下さい。
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