生魂神社生玉神社詩詞世界　碇豊長の漢詩　拙作紹介

huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye

　　　　　　　　　　　　　　　　　　
生魂神社　其二
　　　　　　　　　　　　　　　

生魂神社春深幽，
直照西涯夕日邱。
皇祖東征到咲國，
天師大纛肇神州。

生魂(いくたま)神社　　春深幽(しんいう)，
直(ただ)に西涯(せいがい)を照らす　　夕日(ゆふひ)が邱(おか)。
皇祖(くゎうそ)　東征(とうせい)して　　咲國(さきくに)に到り，
天師の大纛(たいたう)　　神州(しんしう)を肇(はじ)む。

　生玉神社にお詣りした。

　生玉神社とは、神武天皇東征の際に、難波津の難波碕（現・上町台地）の尖、石山碕（現・大阪城附近）に大八洲の神である生島大神・足島大神を祀ったところと謂われる。
　今は街の中の神社だが、当時は（西側の）海に面した岡（＝上町大地の西側＝夕陽丘）の上の神社で、海に沈む夕陽が美しかったことだろう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　---------------------------

・生魂…：	＝生玉神社。生国魂神社。大阪市天王寺区生玉町にある神社。祭神は、生島神、足島神。
・深幽：	奥深くひっそりとしているさま。
・直照：	『古事記』中巻の天孫降臨の條「朝日之直刺國，夕日之日照國也」に拠る。
・夕日邱：	夕陽丘。上町台地の西側にある。
・皇祖：	神武天皇。＝神倭伊波礼琵古命（かむやまといはれひこのみこと）。神日本磐余彦尊（かむやまといはれひこのみこと）。始馭天下之天皇（はつくにしらすすめらみこと）。
・咲國：	生國咲國魂神社。生玉神社。
・大纛：	〔たいたう（現・たいとう）；da4dao4●●〕天子の親征軍。天子の車に立てる、はたぼこ。
・肇：	始める。　「肇国」は：はじめて国を建てること。建国。