論黄禍

大汗西旅起黄埃， 爭覇沙皇韃靼隤。 今日旃旌大海浪， 濤聲或恐齎疑猜。

大汗たいかん　西旅して　　黄埃くゎうあいを起こし， 爭覇せる　沙皇（ツアー）は　　韃靼だったんに隤つひゆ。 今日　旃旌せんせい　　大海たいかいの浪， 濤聲たうせい　或あるいは恐おそる　　疑猜 ぎ さいを齎もたらさんことを。 　　　　　　　　　　　　　　　　　*****************************
「黄禍論」−−−旧時代の思潮だが…。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　-----------------------
・黄禍：	黄色人種が齎（もたら）す災禍。黄禍論。欧米の白人国家において現れた、黄色人種に対する危機感や警戒感に基づいた人種蔑視、人種排斥をする思潮。黄禍論で対象とされる黄色人種は、古くは匈奴：（ゲルマン民族大移動）。モンゴル：（モンゴル大帝国の建国）。やがて、日本：（日清戦争、日露戦争での勝利）。中国：（欧米白人諸国への労働力流出による移住。）
・大汗：	大王、皇帝。中央アジア遊牧民族の皇帝に対する称号。「汗」は君主の意。
・沙皇：	ツアー。ツアーリ。ロシア皇帝の公式の称号。ローマ皇帝の称号「カエサル」に由来する称。
・韃靼：	モンゴル。蒙古民族。タタール。欧米人にとっては東方の蛮人の地？といった感覚か。
・旃旌：	赤い旗。

平成二十年四月二十六日

次の作品へ 前の作品へ 自作詩詞メニューへ 詩詞概説 唐詩格律 宋詞格律 毛主席詩詞 天安門革命詩抄 参考文献（詩詞格律） 参考文献（唐詩） 参考文献（宋詞） 参考文献（古代・現代漢語学、漢語音韻）

わたしの主張