又兵衞櫻　二首

山谷碧生路欲窮， 萬人來賞頽垣叢。 故園保得老櫻樹， 不語往時多少紅。 南�ｷ東嶽絶飛塵， 山路欲窮見頽垣。 老樹一開壓四野， 招來萬客滿乾坤。

又兵衛桜　（平成２２．４．５）
水分桜　宇太水分神社近くの芳野川沿いの桜並木。（平成２２．４．５）　　　　右下：帯解寺（平成２２．４．７）

山谷　碧 生じて　　路　窮まらんと欲し，　　 萬人　來りて賞す　　頽垣たいゑんの叢。 故園　保ち得たり　　老櫻樹，　　 語らず 　往時　　多少の紅なるかを。　　 南�ｷの東嶽　　飛塵を絶し，　　 山路　窮まらんと欲して　　頽垣たいゑん 見あらはる。 老樹　一たび開けば　　四野を壓し，　　 萬客を　招き來きたらしめて　　　乾坤に 滿つ。　　 　　　　　*****************************

今日、又兵衛桜（またべえざくら）を見に行った。一本の桜を見るために万人が来るさまを詠った。又兵衛桜とは、宇陀の遥か奥、道の窮まるところにある一本桜。後藤又兵衛の居城跡（屋敷跡）の桜と云う。 その後、宇太水分神社に行き、水分桜（みくまりざくら）を見た。お祭りの二日前ということだった。

平成二十二年四月五日（月）

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