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C50 その2-各部の比較

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フロント周辺

KATO 初代 KATO(二代目) デフなし
KATO(初代)
日本初のNゲージ蒸気機関車のお顔。シルエットの再現はなかなか的確ですが、細かいディテールはありません。
KATO(二代目) デフなし
16年後のフルリニューアルによって大幅にディテールアップされました。最初はつかみ棒がなく、後にユーザー取り付けのパーツが付属しました。リベット付きの端梁です。
KATO 三代目 マイクロエース ゼブラ塗装
KATO(三代目) 50周年記念
ライト点灯となり、別パーツの配管が多数施されました。ランボードに滑り止めの網目表現がなされ、カプラー解放テコは一段と細くなりました。ナンバーは形式入りです。
マイクロエース ゼブラ塗装
KATO製品が非点灯だった頃からライトは点灯しました。パイプ煙突のモデルです。
KATO(二代目) 標準デフ付 マイクロエース デフ付き
KATO(二代目) 標準デフ付
小顔でデフの間隔が広く見える様子がよく表れています。つかみ棒は最初から取り付け済みでした。
マイクロエース デフ付き
こちらは化粧煙突です。

世代によって作りは色々ですが、KATO製品の煙室周りのイメージは昔からよく似ていたように思います。
マイクロエースはもう少し似せる方法はなかったものかと素人ながら考えます。先に発売されていた8620の下廻りを流用しており、例のレンコン状のスポークも受け継がれています。
しかしこの輪心を裏返すと、そこにまともな細いスポークが隠れていることが後に判明しています。
8620の先輪を修正する


キャブ周辺など

C50の実物には大きく分けて前期型と後期型があり、後期型では動輪全体が少し後ろに移設されています。前期型の第3動輪の中心はキャブよりも少し前にありますが、後期型ではキャブ前端のあたりまで下がっています。
KATOの初代・二代目は後期型、三代目は前期型です。マイクロエースは形を見ると前期型のようです。

KATO(二代目) キャブ周辺 マイクロエース キャブ周辺
KATO(二代目)
別パーツでキャブ下の配管や台枠などが細かく表現されています。発売当時は無数のパーツをばらばらにして並べた写真がよく広告に載っていました。
モーターを隠すため、キャブが後ろに長くなっています。
マイクロエース
キャブは一回り大きいようですが、実物の雰囲気は感じられたように思います。キャブ下のディテールは非常に簡素です。
KATO(三代目) キャブ周辺
KATO(三代目) 50周年記念
モーターが小型化され、キャブの前後長が直りました。
KATOの蒸機はいつも窓が開いていましたが、このモデルは珍しいことに窓が完全に閉じられ、静的な見かけです。
KATO(三代目) テンダー連結部分

KATO(三代目の)機炭間のホース類は、従来の製品より長く、テンダーの下側に入り込んでいるため完全に両者が連結されているように見えます。

取り扱いの際に配管の先がテンダーの妻面周辺に引っかかるため、パリパリ音がしますが、特に問題はないようです。


非公式側後方

KATO 初代 KATO 初代
質素ですがよいプロポーションです。キャブ内にはモーターがなく、シャフトが通っています。
上廻りはプラの質感そのものですが、テンダー台車はドロップで、バルブギヤも金属です。
KATO リニューアル KATO 二代目
モーターがテンダーからキャブ内に移りました。後ろから見ると目立つようですが、ひとつ前に発売されたD51はもっとはみ出していたこともあり、当時としてはまずまずでした。
ハンドレールはまだ一体モールドですが、ハシゴ等は別パーツで効果を上げていました。
KATO マイクロエース マイクロエース
モーターはキャブ内にほぼ隠れています。各部の表現はマイクロエースの標準的なものです。
KATO リニューアル

KATO 三代目(50周年記念)
配管類の別パーツ化・繊細化がいっそう進みました。
後部のカプラー開放テコも別パーツです。KATOは一部形式を除き、後部の開放テコは一体成型なのが基本でした。

テンダー前端にある手すりは、二代目では浮いていましたが、三代目では一体化されて隙間が埋まっています。車体が小さくなったので、浮かせるには中途半端な狭さになったのかもしれません。

KATO(三代目) 給水ポンプ

KATOにしては不思議だと思ったのは給水ポンプの処理です。薄いランボードを挟んで上下がはっきり食い違っており、ピストン棒が飛び出しそうです。
下廻りの当たりを避けるため、ポンプを外側に寄せるのはわかりますが、上側を取り残したためズレが目立ちます。
旧製品や他社製品と同様、上下つながったひとつの機器に見えるようにしてほしかったところです。自力での修正は可能です。


下から

KATO 初代

KATO 初代

KATO 初代
テンダーは、ユニバーサルジョイントをエンジン側に差し込んだ後、下部のドローバーピンを引っ掛けて連結するようになっています。
テンダーを分解する際には、このドローバーピンの根本をヤットコなどではさんで緩めます。

モーターの動力はエンジン側に伝達され、第1・第2動輪をギヤ駆動しています。集電はテンダー車輪からのみ行っています。

KATO 二代目

KATO 二代目 KATO 二代目
フルリニューアル後にエンジンモーターに変更され、第2・第3動輪を駆動するようになりました。テンダー車輪からも集電しており、リード線でエンジン側に伝えています。

マイクロエース

マイクロエース マイクロエース
通電式ドローバーでテンダー車輪から集電しています。動輪のギヤはカバーされています。

KATO 三代目

KATO 三代目 KATO 三代目
二代目まで露出していたギヤがマイクロエース同様にカバーされ、テンダーからの集電は通電式ドローバーに変更されています。
コアレスモーターによる駆動システムもさらに改良されており、走行が低速から大変に安定しています。車体は二代目より軽いため、牽引力に影響があるかもしれません。

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