Nゲージ蒸気機関車2012年のメモ>2012.12.27

B20 1号機(ワールド工芸 III)

B20とC56

2012.12.26

2012年は小型機のキットが各社からたくさん発売されました。
ワールド工芸からも、新製品・改良再生産で4機が発売され、B20 1号機はその最後です。1号機は3代目になりました。


今回のキットは下廻りが洋白製に変更され、スライドバーの取り付け方も変わるなど一部改良されています。
ただし、モーションプレート付近は動輪を圧入してから一発曲げするなど、古い部分もあります(小さいので仕方ないこともありそうです)。

上廻りは一見前回と同じように見えましたが、手すりが追加されたり、煙突などのロストパーツが変更されたり、細かく色々変わっています。
ただ組み立ての流れはそれほど違いません。説明書には動力・ロッドの組み立て方について詳細な手順の説明が追加されたので、気分的にかなり楽でした。

生地完成

正面から

というわけで組み立て過程は全部省略し(…)、最後の仕上げのために写真を撮って調べています。
もう私の肉眼だけでは、工作不良や仕上げ不良を見つけるのは難しくなりました。

非公式側

小さい機関車ですが、ここまで組み立てるのに5時間くらいかかっています。

後部

後部に追加されたのは増炭板なのでしょうか。また、天窓のレールの向きが前回とは逆になりました。入口左右の手すりも追加されています。

裏側

汚くて申し訳ありませんが裏側。この直径7mmほどの細いボイラーに、さらに小さいモーターが入ります。

車輪座

こちらは動力部の片側のフレーム(車輪座)です。矢印の部分のみ、ここでは折り曲げずにおきます。
説明書では、動輪の圧入後、スライドバーを付けるところで折り曲げることになっていますが、さらに輪心も取り付けてから折り曲げたほうがやりやすいような気がします。説明書のとおりの手順でもできました。

動力ユニット

組み立て中の動力ユニットです。実際には外から見える部分を黒塗装してから組み立てます。

今年改良された、南薩鉄道5号機Cタンク等に類似したつくりです。
モーターのリード線を、ウォーム横の突起にハンダ付けするのですが、この突起が短くてやりにくく、神経を使いました。プラ製のギヤを取り付けたあとなので、手元が狂ったりハンダ付けにてこずったりすると、ギヤを溶かしそうです。

塗装

塗装用素材

今回もすべて水性塗料で塗りました。寒い時期の室内塗りなので、においがしないことを最優先しています。しかし水性塗料の吹き付けの経験が浅く、まだ練習中という感じです。

黒塗装には、またアクリルガッシュを使いました。前回はすぐノズルが詰まって困ったのですが、デザイン屋さんに相談すると、ホルベインの「ペンチング ソルベント」で薄めるとよいとのことだったので、試しに買ってきました。
水性の塗装が上手になりたくて、この1〜2ヶ月は色々試しています。

プライマー塗装

水性プライマーは前回同様、ターナーのメタルプライマーをサラサラに薄めて塗り、1日乾かしました。
水性プライマーはだいぶ普通に塗れるようになりました。ただ、このプライマーは透明なので、どこを塗ったのかわからなくなります。

ペンチング ソルベント

画材店で買ってきたペンチング…つまりPAINTING SOLVENTです。
確かにエアブラシのノズルの詰まりをなくすとあります。

わずかに、ほんのりとしたアルコール系のにおいがあります。タミヤカラーアクリルの薄め液に似たにおいですが、まったく同じではありません。

黒塗装

それが絶大な効果がありました。
なんだかんだと試しながら、1時間半くらいエアブラシを使っていましたが、本当に終わり間際にちょっと出が悪くなる程度ですみました。前回、単に水で薄めていたときは頻繁にノズルが詰まったので、大変な違いです。

前回はほぼ完全なつや消しにしましたが、今回は自分の標準的なつや消しにするため、グロスワニスをアクリルガッシュの2倍程度(見た目で)加えて塗りました。かなり塗料の出を絞って塗ってもノズルは詰まりませんでした。

完成

完成

塗装後、1〜2日で表面の粒状感が次第になくなり、平滑になっていきました。手で触れるようになるのはすぐですが、その後も塗膜の形成が時間をかけて進んでいくようです。
ガイアカラーによる塗装ほど滑らかにはできませんでしたが、初めてのときに比べると、だいぶよくなりました。ツヤの感じもちょうど狙ったとおりにできました。

完成

サイドタンクの前のつかみ棒は白ですが、私が塗っているのはグレーです。機関車の大部分が黒なので、白に見えます。

走りに関しては、今までのB20で一番うまくできました。非常に滑らかです。ただ、ピストン棒がシリンダーブロックの内側に接触して火花が飛んでいることがあるようです。一息ついたら修正しませんと…。

宮崎交通4号機+B20

トーマモデルワークスの宮崎交通コッペル4号機と。どちらも水性塗料による塗装です。
においがしないだけで、こんなに塗装が楽になるとは思っていませんでした。しかしまださらに練習が必要です。ラッカー系の塗料とは色々な加減がずいぶん違うのです。

これで今年のキット組み立てはおしまいかと思いますが、やえもんデザインの新キット3種と、ワールド工芸のC51・C53に手を付けることができませんでした。無念…。趣味なので、使える時間によって進み具合が左右されるのはやむを得ません。

B20+C57

しかし、自分自身を止めるための蒸気ブレーキしか持っていないのですから、本線で列車を引いて使うわけにはいきませんね。


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