Nゲージ蒸気機関車>蒸機の工作>C12の組み立て(やえもんデザイン)
金属のキャブをベース車両と結合し、機関車の形にまとめていきます。
コンバージョンキットは、この過程で考えなくてはいけないことが結構たくさんあります。
C56のランボードは、サイドタンクに当たる部分を切り抜きました。 |
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動力ユニットのダイカストブロックも削りました。道具で荒くかじり取ったところです。 あとで付ける連通管がA部を左右から挟み込むので、意外に左右には傾くことがなく安定します。ただし絶縁対策が要ります。 後部のブレーキ装置などはC56のままで、何も加工していません。よって真横から見るとちょっと違いがあります。 |
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パーツセットに入っている空気溜めを付けました。 |
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左右の連通管はハッキリ表現したかったので、0.8mm真鍮線で作りました。紙のC12のときは泣く泣く省略したのでリベンジ(笑)。前端は高さの位置決めがしやすいよう、サイドタンク内を貫通させて天井に突き当てました。後端は従輪の手前で止めています。あまり内側に寄せると動力ユニットにかぶせられなくなります。 サイドタンク下の配管は、もともと底板にある穴に支柱の真鍮線を立て(片面を平らにヤスっておく)、そこに1本ずつ重ねてハンダ付けしました。非公式側の配管は内側に3本つづら折りになるのが普通ですが、2本にまとめました。 しかし…裏側とはいえ汚いハンダ付けです。表側と違って油断してしまいます。 |
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参考までに、ここまでの公式側です。 速度検出器はもとのプラパーツを利用する予定でしたが、連通管と位置が重なったため、外側に真鍮線や廃材を適当にハンダ付けして作りました。本当にテキトーだこりゃ。 |
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非公式側です。 |
分配弁や後部のエアホースを付け足し、金属部は一応終了ということにしました。ベース車両の加工はこれからです。 使ったC56が後方にのけぞっていたため、そのままでは組み合わせの調整がしにくいです。先台車のバネを取り、第一動輪の集電バネも殺して水平に近くしておきました。 上廻りをかぶせただけでは前後に傾きやすくて安定しないので、サイドタンク内に柱を立て、内側に残してあるランボードに載せて3点支持にします。 集電車輪が大幅に減っているのと(Bタンク並み)、過重のバランスが変わっているので、集電性能はどうしてもC56より落ちるようです。エンドレスの走行中は平気ですが、固定式ポイントの連続無電区間をスローで通過させると、息をついたりして苦しげです。いずれ何か工夫したいと思います。 |
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これから塗装します。 |
ちょっと時間がなかったので、プライマーのみ水性ではなくラッカー系を使いました。短時間でしたが、久々に部屋をシンナー臭くしてしまいました。 ツヤはベース車両の塗装に近づけるようにしました。ベース車両側は基本的に塗らず、パテ埋めした箇所と白線のみスポット的に塗りました。 |
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サイドタンクの内側にプラ板で支えを立て、ここがランボードの残した部分に載るようにして前後に傾かないようにしました。金属で作って下側にネジ穴でも開ければ、ランボードにネジ留めできそうですが、安易に両面テープ留めにしてしまいました。終わりが見えてくると先を急ぐクセがあっていけません。 |
…にしました。工作の腕の問題でご覧の通りですが、うまく生まれ変わりました。
ナンバーは特定していませんが、市販のものは種類が少ないので、トレインショップの余りを付けました。
ベース車両のボディーの加工は、デフの切り取りと穴埋め、ライトの大型化、後方ハンドレールの撤去のみ行いました。 ライトはかぶせただけなので、外せば元のシールドビームに戻ります。点灯機構はそのまま利用しています。 |
あっ、石炭を忘れている…。カプラーはMT-7です。
KATOからもいずれC12が出ると期待しますが、このキットは恐らく値段などを考えても、それまでのつなぎを狙った商品なのではないかと思います。
しかし、量産品が出たとしても十分一緒に使えそうです。
KATO+やえもんデザイン | |
トレインショップ |
トレインショップと並べても違和感なく、とても小さく見えます。
ちなみにC12は先日のB6と全長がほとんど同じです。先輪がある分、前デッキ部分が長い程度です。
長い20m級の客車の前に小さな機関車、という対比がなかなか好きです。
低価格の板キットに結構色々な工作要素が詰まっています。単に人様が製造してくださったキットを組み立てただけなのに、不思議と「作った」という感じが味わえるキットでした。
(おわり)