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C55(新)の組み立て(3)

このへんでガス欠、一気にモチベーションが下がってただ辛い、辛い…。

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機関部下廻り

下廻りの部品

また今回製作する部品を全部切り出しておきました。あとはほいほい曲げてハンダ付けしていけばいいはずなのですが…。

主台枠

主台枠は両側を垂直に起こし、内側に裏張り(C-2)をぴったり重ねて断面からハンダを流します。

なかなか直角にならないのと、接合部が意外に多いので少し時間がかかります。主台枠は歪まないよう正確に組まないと、走行がうねうねな感じになってしまいます。

端梁

あちこちから見てまっすぐになっていることを確認し、後ろに梁をハンダ付けします。これも直角にするのが難しくて案外神経を使います。おまけに熱い!

シリンダーブロック

シリンダーブロックは、前後の蓋などを折り返し、あとでスライドバーなどが入る穴がずれないようにしてハンダ留めします。真鍮挽物のバルブカバーもここで付けました。

このあと模様のついたシリンダー側面を180度手前に折り返します。側面の裏張りになる部分の下側は、少し内側にすぼめておきますが、ここが内側に浮いていると、あとでピストン棒が入らなくなります。

ドレンコック

シリンダー側面は下側を丸めて重ね、つなぎ目にハンダを流して固定します。内側にはコテが入りにくいので外側からでOKです(写真に近い体勢)。
この写真はそのあと、ドレンコックを差し込んで少量のハンダでハンダ付けしているところです。こちらの方向からハンダ付けすれば表から見えません。

スライドバーとカラー

シリンダー後方にはステンレスのスライドバーをまっすぐになるように固定します(上下に注意)。

また、シリンダーの底板にL=3.5mmカラーをハンダ付けしておきます。

シリンダーブロックの固定

シリンダーブロックを台枠の上から(この写真では下側から)はめ込んで、傾きのないようにハンダ付けします。

先ほどのカラーは、このように台枠下側の穴から顔を出します。もし付け忘れたら無理にハンダ付けしなくても大丈夫です(あとでネジ止めするので)。

サブフレームの取り付け

荷重分配装置のサブフレームの前端を真鍮線で取り付け、上下に軽く動くようにします。そのあと後ろ側にB-5をハンダ付けします。このB-5は上下合体の際にキャブ床板に密着するので、傾いて付いていると機関車が傾きます。

従台車バネ

従台車バネはステンレス製です。板バネの上部を折り返して重ね、全体を写真のような感じに曲げます。前端は、説明書では下側に山折りして重ねるように描かれていますが、たぶん写真のように上側に重なるように山折りするのが正解じゃないかなと思います。

従台車バネの取り付け

主台枠の裏側にぴったり重ね、内側を向いている4箇所の突起を差し込んでハンダ付けします。これで台枠は終わりです。

機関部終わり あとは先台車・従台車を折り曲げて組み立てれば、機関部の塗装前の作業は終わりです。いつの間にか、各部が歪んでいることがあるので、できるだけ直しておきます。
一見きれいな感じですが、塗装すると各部の傷やハンダ跡など、工作の粗がくっきりと目立ってきて、一気にボロボロな感じになってしまいます。塗装すれば多少の傷やへこみは埋まってわからなくなる…ということは決してなく、むしろ増幅されてしまいます。

テンダー

テンダーのパーツ

自分の趣味にだけ時間を使えるわけでもなく、てきぱき作業しないと予定した日に塗装ができなくなります。これらのパーツを組み合わせれば塗装まで持っていけます。

しかし、テンダーは見かけより手間がかかります。

テンダー外板張り合わせ

外板を重ねて貼り合わせます。昔は大きいハンダ流し穴が数個空いていましたが、今は小さい穴が多数空いています。このほうが外板が歪みにくいようです。ただ、小さすぎて少々流れにくいです。

テンダー上部・前部

テンダー上部と前部の板を挟み込むようにハンダ付けします。前側の上段の斜めになっている部分は、増炭枠のあるパーツとないパーツが付属しているので、どちらか選びます。

増炭枠は、説明書では外側に折り重ねるように見えますが、実際は内側に折り重ねるようです。こういう180度の折り重ねは、折り線をよく見てどちらに曲げるのかを考えないと、間違えて折り返すとちぎってしまうことがあります。ただ、そうなったらぴったり重ねてハンダ付けすればよいです。

前方の穴あけ

石炭皿などはここで取り付けました。

前側の踏板(H-9)を差し込む穴を、0.4mmくらいのドリルで開口します。これも部品の寸法ミスか何かで、内張りとの穴の位置がずれてしまっているようです。

踏板

踏板やブレーキハンドルを差し込んで固定します。

前側手すり

前側の角には手すりが付きます。前から差し込んで裏側からハンダ付けしようとしているところです。

テンダー後部

後ろ側の各種パーツを差し込んでハンダ付けします。まず後妻の各種ステップ、電気配管、カプラー解放てこなどをハンダ付けし、それから上部のふたをはめ込みます。このふたはハンダ付けして固定しても構いません。ただ、ワールド工芸の他のキットでは、この下側にウエイトが入り込むものがあり、そういう場合はハンダ付けしてはいけません。

裏側

今度は裏側です。動力部を固定する穴のついた取り付け座が、前後の角に4箇所付きます。最初は1枚の板(2枚重ね)になっているので、慎重に内側にはめ込んで固定してから、3箇所のブリッジを切り取ります。

ブリッジを切り取る前に、ハンダ付けが確実か確認し、また取り付け座の断面から再度ハンダをしっかり流して補強しておきます。ブリッジの除去後に、この4隅の取り付け座の高さがばらばらになってしまうと、テンダーがめちゃくちゃに傾いてしまいます。特に前側の2箇所の取り付け座をがっちり固定します。

アンダーフレーム(1)

アンダーフレームは、左右のフチを内側に180度山折りします。写真で上になっているほうが、テンダーの下側に向きます。

アンダーフレーム(2)

折り返したら、さらに同じ方向に90度曲げます。説明書の図では、4箇所の切り欠きが外側になっているように見えますが、実際には内側になります。

アンダーフレーム取り付け

折り曲げたアンダーフレームを床下に固定します。この作例では、アンダーフレームの前後だけで固定されており、先ほど折り返した側面の細いフチは、テンダー側面からわずかに内側に浮いています。これでいいのかどうかはわかりません。

テンダー後部下側

後部端梁をアンダーフレームに重ねて固定し、両端のステップを少し曲げてから重ねてハンダ付けします。その後、エアホース、カプラーポケットなど、残りのパーツを取り付けます。

写真ではまだ取り付けられていませんが、最後にテンダー左右の下部に真鍮線とATS配管(H-1)を取り付けます。真鍮線は公式側と非公式側で太さが違うので注意します。

ATS車上子+ブレーキシリンダーは、あとで動力部のベースプレートに接着するのですが、塗装が必要なのでここで組み立てておきます。

塗装前の部品 塗装する部品を全部並べて確認します。ハンダのはみ出した部分が残っていないかチェックし、ランボードの歪みやデフの曲がりなど、気になる部分を確認します。 修復不可能な部分はなるべく見ずに(…)、全体を洗浄してよく乾かします。

メーカーでは完成品をいったいどれぐらいの時間配分で組み立てているんでしょう。製造原価的に、何日もかけられないでしょうし、結構たくさん作らなくてはいけないのでしょうし…。


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