Nゲージ蒸気機関車>蒸機の工作>C571(やまぐち号)の加工
2007.6.12
以前にも改造したマイクロエースのC57ですが、今回使用した製品はキャブの形が変更された「やまぐち号」です。現代でも見たり乗ったりするチャンスがある機関車なので、なるべく似た印象になるように注意して加工しました。
原型はかなり腰高です。大幅に削って高さは1/150ぴったりに合わせました。
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加工の終わった様子です。ほか、エアタンクを下から削ったり、火室下部をランボードから切り離して上から削ったりもしています。 モーターの都合で機炭間がちょっとすっきりしませんが、斜めから見ればわからないので、製品のモーターをそのまま使いました。従ってほとんどお金がかかっていません。 |
ボイラーが少し太いのですが、見た目の感じでは致命的ともいえないので、少し後ろに引っ込めて小顔に見せる程度にしました。
ほか、最近のアリイ製品はナンバープレートの文字がはっきり見えないので、KATO製の横幅を少し詰めて取り付けました(前面だけ)。 |
[1] 各部を分解します。煙室部とキャブはボイラーに接着されているので、壊さないように周りをゆがめたり、隙間を作ったりしながらはがしました。 |
[2] 動力部は上から削るのですが、私はもう面倒くさくなってしまい、金ノコで上側をばっさり切り離してしまいました。あとは角を少しやすりがけします。 |
[3] 今回はC57の中でも特に「やまぐち号」なので、マイクロエースの改造で表現できるところとあきらめるところを、絵を描きながらざっと見定めます。といっても数枚描いて終わりです。 |
[4] ランボードを切り離す前に、元通りの間隔で取り付けられるように簡単な治具を作っておきました。目分量だけでランボードをまっすぐに付けるのは大変です。 |
[5] ランボードをナイフで切断します。その後ボイラーを下から少し切り上げ、細部の加工を済ませてからランボードを再び接着しました。 |
[6] 前面はナイフで切り離します。縦じまライトは後ろ側を削り、裏から光が通るようにしてそのまま使いましたが、本当はダミーのパーツに交換したほうがよいと思います。 |
[7] 前面のバランスを見ているところです。ここは寸法もへったくれもないので(ボイラーは太いし足は広いし)、見た目だけで判断して位置を決めたほうが似せられると思います。 |
[8] デフとデッキを加工した様子です。傾斜の部分は、白線を入れなおし、その裏側を少し削ることで表現しています。従って本当のデッキの傾斜は何も変わっていません。 |
[9] キャブが似ていない理由は上下に長いからなので、長い部分を素直に切り離して接合しなおします。窓の前方に切れ目ができますが、全体の形が良くなるので気にならないはずです。 |
[10] 再接合したところです。窓枠も前に寄せて窓が開いた感じにします。また、モーターを少しでも前に寄せるため、前面はめ込みガラスは切り離して、窓の部分だけを埋め込みました。 |
[11] キャブ前方、火室上部には四角い穴を開けて、モーターの端子(整流子・ブラシのカバー)を逃がします。この方法は昔は呆れられましたが、最近ようやく市民権を得てきたような気がします…。 |
[12] テンダーは床板との段差に斜めにナイフを入れて切り離し、テンダー裾を少し切り詰めて再接着しました。内部のウエイトは前後少しを上から削ってぴったり入るようにします。 |
大体最初に描いた絵と同じ感じになるように、パーツの取り付けを修正して終わりです。あちこちの表記や印刷がこすれて消えてしまったので、面相筆で書き直しました。
基本的には元の模型を切って、削って貼りなおすだけで、塗装も削ったところを筆塗り修正しただけなので、工作時間はのべ9時間くらいでした。私の場合、時間をかけても出来栄えは大して良くなりません。
客車を引かせても高さの違和感がなくなります。 |
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つかみ棒を飛ばしてなくしてしまったので、そこだけ市販パーツに交換しました。そのほかはもとの部品をちょっと削って再び取り付けただけで、何のディテールアップも施していません。 モーターを小型のものに替えることができれば、キャブ周辺がすっきりして、感じが良くなると思います。 |
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その後、市販の形式入りナンバー(レボリューションファクトリー製)を入手したので交換しました。
ついでに銀河モデルの前ステップも付けてみましたが、あまり色々と部品を付けていくと、ベース工作の粗も目立ってくるので、このへんでやめました。よいパーツがあれば、先輪ぐらいは変えてもいいかもしれません。