カタログにC59の名が予告されてから約37年、そっと発売されました。
ある日、線路を見下ろすお墓にやってきた家族。
その手にはKATOのC59と安芸10両セット。
「おじいちゃん、やっと発売されたよ」
「客車も入れとくね」
こんな場面があるかどうかわかりませんが、とにかく発売されてよかったよかった…。
私も買ってきましたが、
ぎゃあ
またこのケース!
これ、今まで発売されたNゲージ蒸気機関車のケースの中で2番目に面倒くさいと思ったのですが(これがお好きな方ごめんなさい)、長く続きそうな様子。
格好いいです。C59の感じが出ていると思いました。
前方にドーンとせり出して見える煙室で、C59後期形だとすぐわかります。
C59は今まで、プラ・金属合わせて相当たくさん発売されていますが、この煙室のせり出し表現が、もう一息欲しいと思えるものも結構ありました。
どうも、煙室周辺の丸みや煙室扉の直径、デフの間隔や厚みも関係して感じられるもののようですね。
ナンバープレートがないと感じが出ないので、すかさず何かを付けることをおすすめします。特定機ではないので付属のナンバーそのものというものはありませんが、お好きな数字を付けて、特になければとりあえずC59 161でよいのでは。
個体差はあるかもしれませんが、私が購入したものはすべて大変良好でした。低速から姿勢がぶれることなく、とても安定していました。
急勾配のあるレイアウトでどうなのかはわかりません。車体重量を量ってみると、最近の蒸機の中では重いほうのようです。
重さだけで牽引力があるとは一概に言えませんが、エンジン部の重さを量ると、下記のとおりでした。
KATO C62 北海道形 約66g
KATO C59 戦後形 約61g *
KATO C57 4次形 約51g
KATO D51 標準形 約54g
TOMIX C57 180 約46g
なおトミックスのC57は、動輪2軸をゴムタイヤとして牽引力を稼いでいます。
C59の比較ページから従来製品の一部を持ってきました。
時代も素材もばらばらです。最初に発売されたマイクロエースと今回のKATOとは17年の差があります。
KATO 戦後形 (拡大写真) |
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マイクロエース 戦後型 (拡大写真) |
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天賞堂 164号機 呉線タイプ (拡大写真) |
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ワールド工芸(新) C59 124 (拡大写真) |
マイクロエースの初期製品と、今回のKATO製品の前面です。
別形式のようですが、マイクロエース製品は唯一のプラ製品として手際よくラインナップを完成させたので、お世話になった方も多いと思います。
車高を下げる改造に挑戦した方も多いかもしれません。
マイクロエース C59(戦後型) 1998年 | KATO C59戦後形 2015年 |
ボイラーやデフのあたりを見ると、マイクロエースのほうが幅が狭く見えますが、実際にはKATOのほうが狭いです。
同時に10系「安芸」が発売されています。編成もなかなかきれいです。
44系などを牽かせても似合います。
大型の機関車なのでR400〜500mm以上のゆったりしたレイアウトで走らせたいですが、普通は難しいですね。私はR280〜R320でガマンです。一部R249というところがあって、感じは出ないのですがやむを得ません(しかしこのC59はR249を楽々通過できます)。