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C61の組み立て その2

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主台枠

主台枠の組み立て
  1. 主台枠を折り曲げ、左右の内張りを重ねて断面にハンダを流します。
  2. 牽引力増強装置のウェイトが乗るてこを貼り合わせます。板の中央に丸穴の開いているほうが上。
  3. てこの支点の穴を、外から0.25mm真鍮線で刺し通し、両端を曲げて抜けないようにします。てこの先端と、あとで付けるモーションプレート台座の間隔がほとんどないので、少し先端を削っておきました。
  4. 後部にふたをして、上面を平らにヤスります。
モーションプレート台座の取り付け
  1. モーションプレート台座を折り曲げて組み立てます。
  2. 後部の合わせ目は正確にまっすぐになるように特に注意します。
  3. 主台枠の4箇所の溝に、枠にしたモーションプレート台座をぴったりはめ込んで、傾きがないように固定します。

2の合わせ目の付き合わせは難しいので、昔のように角で合わせる方式のほうが好きです。取り付けてから気付いたわずかな曲がりをハンダごてで修正しているうちに、すぐ後ろの牽引力増強装置に熱が回ってガッチリくっついてしまうという大失敗をしました。

シリンダーブロックの組み立て1
  1. 前後の丸い部分を180度折り返します。断面にハンダを流したら、下部のつなぎ目をヤスリ落としておきます。
  2. 前方にバルブカバーを取り付けます。
  3. 後方にバルブスピンドルガイドを取り付けます。
  4. 側面の下側は少し丸めておきます。
  5. 側面内張りの下部は少し内側に曲げて傾斜を付けておきます。曲げすぎるとピストン棒にぶつかるので注意。
シリンダーブロックの組み立て2
  1. 全体を四角形に組み立て、模様の付いた側面部を密着させて固定します。
  2. 左右のスライドバーをまっすぐ差し込んで固定します。シリンダーの中からハンダ付けするのはやりにくいので、外から付けています。車体の内側からハンダ付けすれば表からは跡が見えません。
  3. ドレンコックを固定。これも外部の車体内側面からハンダ付けしています。
  4. 底面の先台車固定穴に1.4mmのタップを立ててから、L3.5mmカラーを合わせてハンダ付け。一度ネジで固定してからハンダ付けし、ネジを外しました。
シリンダーブロックの取り付け
  1. シリンダーブロックを台枠の溝に差し込み、水平になるように固定します。
先台車・従台車の組み立て
  1. 先台車の上下パーツを折り曲げて組み立てます。
  2. 従台車の上下パーツを折り曲げて組み立てます。
  3. ホワイトメタルの台車枠の先端を曲げて密着するようにし、側面から差し込んで固定します。
従台車定位バネ
  1. 主台枠裏側後部にあるピンホールに、0.2mm線を差し込んでハンダ付けします。
  2. 最終組み込みのとき、この線バネの先端を従台車の後部の穴に刺し通します。

動輪やロッドなど、走り装置の残りの組み立ては塗装後になります。

テンダー

テンダーは昔のキットに比べるとずいぶん複雑化してきまして、組み立て時間も倍ぐらいかかるようになってきました。いっそ、これもロストでドーンと…など。やればできるのでしょうが、どういうお値段になるんでしょう。

テンダー外板
  1. 後部妻板の模様が表に出るように折り返し、側板を直角に曲げます。後部妻板は裏側からハンダを流してぴったり貼り合わせます。
  2. 増炭枠を外側に折り返し、上部の断面から少しハンダを流します。
  3. 側板にフチを重ねてハンダ付けします。ハンダは少量にしないと下からはみ出て見苦しくなりますが、あまり少量でもステンレスのフチに十分流れず、あとでポロッと取れてしまうことがあります。 また、フラックスが多すぎても、ハンダが溶けるときにフラックスが下側から押し出され、結果的にそこまでハンダがはみ出してしまうことがあります。

昔のキットに比べてテンダーは丈夫な作りになっています。また動力ユニットが改良されたため、テンダーの全長も短くなり、正しい寸法になっています。

テンダーを箱に組む
  1. 前後の床板取り付け部は、まず両端の板を折り重ねて固定します。非公式側の端は3枚重ね、公式側の端は2枚重ねになります。
    それから前後の長い縁を上側に起こします。
  2. 組み立てた2つの床板取り付け部と天井の板をテンダーの間に挟んで密着させ、それぞれをテンダー側面にハンダ付けします。
テンダー妻板の取り付け
  1. 妻板は付属のゲージを利用して少し後退角を付け、テンダー本体に固定します。ブレーキハンドルとATS配管の部分は折り返してハンダ付けします。
  2. 石炭皿を固定。
  3. 妻板のドローバー部にもう一枚を重ねてハンダ付けし、先端にドローバーピンを固定します。
  4. 前後の床板取り付け部の不要な部分をカットします。これにより4箇所に取り付け部が残ります。ここにネジを切って、下から動力ユニットの床板をネジ留めします。
後部ステップ
  1. 1段目・3段目のステップを差し込んで裏からハンダ付けします。両者はつながっているので、固定後に余分なブリッジを切り取ります。
  2. 2段目と、上部に伸びる手すりを差し込んで裏からハンダ付けします。
後部ディテール1
  1. 下部ステップの中段を固定。
  2. 中段と妻板に手すりを差し込んで固定。
  3. カプラー開放テコを固定。
  4. 電気配管を固定。後部ライトは付属していますが、取り付けませんでした。
後部ディテール2
  1. テールライトを固定。
  2. 手すりを固定。
  3. 溢水管ステーを内側から差し込んで固定し、0.5mm真鍮線を曲げてハンダ付けします。
カプラー付近
  1. エアホースを固定。
  2. カプラーポケットを固定。現在のキットでは、マグネ・マティックカプラーMT-7用のカプラーポケットのみ付属していますが、アーノルドカプラーも少し削って取り付けられるようです。ただ相当出っ張りそうです。
石炭・給水口
  1. 後部のふたに、給水口と手すりを固定。塗装後に石炭の後部に乗せます。このふたはテンダー本体にはハンダ付けしません。
  2. 石炭(ウェイト)を本体にはめ込めるか確認し、きついようなら周囲を削ります。今回は未加工で収まりました。
テンダー底部
  1. 左右のテンダー底板は、各部の梁を折り曲げて形作ります。これらは動力の組み込み後にテンダー本体にネジ留めします。
  2. 公式側のATS配管を起こし、ハンダで補強します。この部分は非常に曲がりやすいです。
  3. 非公式側の4箇所の配管ステーを折り曲げ、0.5mm線を差し込んで固定します。ステーの輪が大きいので、固定後に少しヤスリで削ります。

左右の配管は少し外側に出っ張りますが、あまり内側に寄せると台車枠に当たってしまいます。

動力ユニットハンダ部分

動力ユニットにも一部塗装の必要な部分やハンダ付けが必要な部分があるので、ここで終えておきました。

  1. 車輪座の台車枠取り付け部を90度曲げて補強ハンダ。ただし、説明書では車輪圧入後に曲げることになっています(使う万力によっては、先に曲げてしまうと車輪の圧入ができません)。
    この部品は表から見える部分を黒で塗装しますが、上部の丸穴周辺と車軸の穴は通電のためマスキングしておきます。
  2. ベースプレートの下側に、ATS車上子の固定座をハンダ付け。ベースプレートには上下があります(数字が刻印されているほうが上)。
  3. 車輪座の固定部を折り重ねてハンダ付け。ここも外から見える部分のみ黒で塗装します。
  4. ATS車上子を組み立て。ホワイトメタルのブレーキシリンダーは接着のほうが安全です。私はエポキシを混ぜるのが面倒で、ホワイトメタルパーツも全部ハンダ付けしてしまいましたが、ドジって溶かしてしまうと元に戻せません。
  5. モーターボックスを組み立ててハンダ付け。

塗装準備

台車枠

台車枠は最後にタッピングネジで固定します。下穴をあけてから、取り付けネジ(M1.7タイト)をねじこんでねじ切りしておきます。

タップ立て1

これまでの過程でネジを切っていないネジ穴にタップを立てておきます。すべて1.4mmネジです。

  • テンダー内側の、動力ユニット取り付け部の4箇所。
  • 外側の、テンダー底板取り付け穴の4箇所。
タップ立て2
  • 主台枠底部の、動輪押さえ板の取り付け穴2箇所と、従台車の取り付け穴。
  • 先台車・従台車の車輪押さえ板取り付け穴。
タップ立て3
  • 動力ユニットの車輪座固定穴4箇所、ベースプレートの取り付け穴6箇所。いずれも「T」の刻印があります。
塗装前の点検

組み立てた部分をすべてルーペで調べて、ハンダ不良やハンダのはみ出しを修正します。
終わったら部品をクレンザーと中性洗剤で洗浄して乾燥させます。

生地完成したので、次は気の重い塗装です。


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