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D51のやさしい工作 その1

D51

2007.4.18/2008.5.31

KATOのD51を使用した簡単な息抜き工作です。

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カプラー解放テコ

設計図

また縦のステーを省略しています。なるべく簡単な方法で、感じを出すように考えてみました。

図の寸法は無理に0.5mm単位に書いてみたので、私の作例とも違いがあります。エンドビームのモールドを良く見て曲げる位置を決めるのがよいと思います。

C11では、つかみ棒と一筆書きにするため、デッキの上に貼り付けましたが、D51ではエンドビームの裏側に引っ掛けて貼り付けるようにしました。

真鍮線を曲げる

材料と方法はC11と同じです。金属棒などで治具でも作らない限り、なかなか一度ではちょうど良い位置で曲げることができないと思います。こう見えても結構難しいのです。

難しい方は、中央の出っ張りを省略し、左右もただ直角に下に曲げて切るだけにして、エンドビームの正面から少量の接着剤で固定するのもよいと思います。

固定

エンドビームの裏側に貼り付けます。内側に少しゴム系接着剤を塗って固定します。穴を開けませんから、あとで取り外す必要が生じても、比較的簡単に取り外すことができます。

もし、付属の重連用カプラーを使う予定のある方は、その際にエンドビームを外す必要があります。このとき、取り付けた解放テコも外さなくてはならなくなります。

取り付け後

表から見たところです(まだ曲がっています)。解放テコとデッキの上下間隔はそれほど広いわけではないので、塗ってしまえばこの程度の表現でも結構それらしく見えます。全体にあっさりした模型なので、もっとリアルに作りたい方は、全体のバランスを見ながら少しずつディテールアップしてみるとよいと思います。

まだ物足りない方に…デフ手すり(握り棒)

D51の握り棒

今度は握り棒ですが、D51の握り棒は一般的にデフの両脇に付きます(自分で撮った写真がないので、変な絵でご勘弁ください)。実物は細い手すりがデフから浮いているのが印象的です。Nゲージでこれを表現すると少々オーバーになりますが、天賞堂のD51でも省略されているので、高価格商品に差をつけられますよ(笑)。ただ、私はどちらかといえばあっさり目のディテールが好きなので、何もしないことのほうが多いです。

きちんと作るには、思い切って機関車に穴を開ける必要があります。道具として、直径0.4mmのドリルと、それを回す小型のピンバイスが必要です。0.4mmドリルはタミヤの極細ドリル刃セット(税別¥1,000)にも含まれていますが、これはちょっとふにゃふにゃしていて、あまり上手に穴を開けられないかもしれません。1本¥1,000以上の品を買ったほうが格段に楽に開けられるのですが、いずれにしてもすぐ折ってしまうこともあるので、予算と相談して用意します。

治具に穴あけ

機関車に直接穴を開けるのは、慣れないうちは怖いので、少し遠回りですが失敗しくにい方法をとります。

始めに治具を作ります。本当は金属で作るとよいのですが、ここでは厚さ0.5mmのプラ板を使いました。まずプラ板の端に、6.5mm間隔(手すりの長さ)で2つの穴を開けました。

治具の寸法

次に、その2個の穴と平行に幅1mmのプラ帯を貼り、全体を図のような寸法にしました。

穴とプラ帯の間隔は、デフの縁取りと同じくらいになることをイメージします。実物のようにフチの真上に穴を開けるとちぎれる恐れがあるので、少し離します。この帯をデフの端にひっかけて固定し、あらかじめ開けておいた穴をガイドにしてデフに穴あけすれば、位置がずれずにきれいにあけられます。

手すりを曲げる

手すり自体も、作った治具の穴の間隔に合わせ、0.3mm真鍮線を曲げて先に作っておきました。

穴に通すときは注意しないと、柔らかいプラ板で作った治具がちぎれてしまうことがあります。

治具と手すり

2つの手すりを作ったところです。なお、内側の手すりは省略します。

治具の固定

治具をデフに固定します。端のプラ帯のところをデフにひっかけ、テープなどでずれないように固定します。

治具の固定

内側から見たところです。

穴あけ

治具が決してずれないように注意して、ドリルでこそこそ穴を開けていきます。このとき、デフを強く押さえると、上部のステーが折れてしまうので注意します(しかし、あまり神経質にならなくても大丈夫です)。

穴の開いたところ

片側ができたら、反対側も同じようにしてあけます。こうすれば、左右のデフで穴の間隔が違ってしまう…ということも防げます。また、何両も作りたいときにも便利ですからお勧めします。

手すりの取り付け

手すりの端でデフを傷つけないように注意して、そっと手すりを差し込みます。デフからあまり浮かせるとオーバーになりますが、あまり密着しても物足りなく感じることがあります。人によってちょうど良いと感じる間隔は異なると思います。

デフと手すりの間に、適当な厚さの紙などを挟んで取り付ければ、デフから一定の高さで浮かせられる…ことになっていますが、それでもぴったり同じ間隔にするのはちょっと難しいです。

位置が決まって塗装したら、内側に飛び出した足をニッパーで切断し、内側から少量の接着剤で固定します。

完成

問題はいつ塗装するかですが、私は左右の手すりを少し浮かせた状態で塗り、乾いてから所定の位置に押し込みました。ただ、筆先が狂うと車体に着色してしまうので、車体から外した状態で塗っておき、しっかり乾いてから取り付けたほうが安全です。

取り付け後に塗る場合は、塗料で手すりとデフの間が埋まってしまうことがあるので、この作例の程度まで、やや広めに間隔を空けておいたほうがよいように思います。


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