上の左の図は、ここまで改造したもののシルエットを極端に描いたものです。車高を下げると同時に、頭の飛び出していたキャブを下げたわけですが、そのためにキャブ前方の段差が少なくなっています。モーターを収めるためにボイラー後部がとても太く作られているためですが、この段差の少なさを解消しようとしてキャブの位置を上げると、今度はキャブとテンダーの落差が大きくなって、振り出しに戻ってしまいます。これを解決するにはどうしてもテーパー部以降を細くするしかありません。しかし、きちんと作ろうとすれば面倒そうです。
古い記事なので今は消えていますが、以前KATOのC50を8620に改造したときと同じ方法です。横から見たときだけ細く見えればよいというもので、てっぺんを平ヤスリで削り、それに合わせて少しずつ削ることにします。従って扁平になりますが、人の目は前後方向のふくらみはそんなに正確にわからないので、あまり問題ないだろうという逃げ方です。 「こんなことをしたら、天井に穴が空いてしまうだろう!」と思われますか?あれこれ悩むよりもやってみたほうが早いです。穴が空いたらふさげばいいんですから。 |
[1]キャブやタービン発電機、安全弁などをもぎ取ります。後ろ側の切り欠きは、テンダーモーター化する前の、モーターを逃がした名残です。 |
[2]平ヤスリでてっぺんを平らに削り、横から見て高さを確かめます。大体OKなら、少しずつ周囲を削っていきます。 |
[3]キャブやディテールパーツを付けると印象が変わるので、ある程度削ったら部品を仮につけて具合を見ます。加減弁ロッドの取り付け位置も少し下げました。 |
野蛮な工作なので、削ったところは削りっぱなしで塗装はしていません。
削ることによって失われるボイラーバンドの一部や安全弁の台座は、ナイフでスジを入れて表現しただけです。実力相応に済ませました。
加工後 |
ちなみに最初はこんな感じでした。キャブの位置が思い切り高いので、キャブ前の段差ははっきりしていますが、テンダーとの落差も大変なものでした。発売後11年たっても、この模型をまだいじっているとは思いませんでした。当時小学校6年生だった方も大学卒業してるんですから驚きです。 |
改造しようなんて思わなくても済むような新製品が出ればいいなと、引き続き期待を持っています。