一般受けとは関係なく、今年買ったり組み立てたりしたNゲージの蒸気機関車模型の中で、特に印象に残ったものです。
やはり、自分であれこれ考えながら組み立てるキット製品は、ひとつひとつ印象に残りやすいです。
キットの構成から組み立て過程まで、今年最も印象に残りました。組み立てそのものが、とても楽しかったです。
上廻りが簡単なプラキット形式で、組み立ては下廻りに集中できること、その下廻り金属部分が黒に着色済みで、無塗装で済ますことさえできることは結構驚きでした。
写真の作例の黒色部分は無塗装のままです。
→日車Cタンクの組み立て(トーマモデルワークス)
ギヤ音は少々甲高いのですが、ある程度モーターを回しても速度が抑えられており、安定した低速走行をします。組み立てから半年が過ぎて、たまにしか走らせていませんが、今のところまったく調子は落ちずに走っているので楽しく使えます。
工作のポイントはギヤの噛み合わせと、集電ブラシの微妙な当たり方を何度でも何度でも、何度でも調整すること…かと思います。
今日だめなら、また明日。明日もだめならその次も、です。
大きさはとても小さいです。写真の左はアルモデルの標準形Cタンク、右はKATOのチビロコです。
なおこの日車Cタンクは初心者を狙ったものではなく、工作経験者向きの製品です。そのように感じました。工作初心者の方にとっては、左のアルモデル(アルナイン)の「標準型Cタンク」や、「産業用Bタンク」はかなりお勧めできます。私がお勧めしても仕方ないかもしれませんが…。
同じ1C1のC12よりも小さいのですが、形態のバランスの関係で何となく大きく見える機関車です。
ボイラーもぐーっと長くて、煙室が先輪の上までせり出しているのですね。
そして、煙室扉が煙室外周からズレているのがユニークです。
→貝島炭鉱鉄道コッペル31,32号機(ワールド工芸)の組み立て
走行調整中、先の日車Cタンクに付属していたトーマオイルを少量注油したところ、それだけで見違えるほど安定しまして、このときすごく嬉しかったのです。という体験と、ズレた煙室扉もあって、印象に残っています。
これは昨年の製品なので番外ですけれども、組み立てが今年になってしまいました。
→夕張鉄道11号機の組み立て(ワールド工芸)
8620と9600を合体させたようなスタイルで、組み立ても大変楽しかったです。幸いよく走ってくれ、トミックス・KATOのC11が一段落したあとは、こればかり走らせている時期がありました。
これを組み立てて、ワールド工芸が8620のキットを出してくれないかと真剣に思いました。ただ動輪をはじめ、製品化のハードルはなかなか高いんですよね…。
9600と同じコンソリデーションですが、9600より少し短いです。
プラ完成品をひとつ挙げますとこれになります。私にとっては旧製品も大切なものですけれど、46年経ったロングセラーが代替わりしたのはやはり印象深いです。
今のKATOが作る製品としては特別な驚きはないかもしれませんが、これが小さいNゲージであることを考えますと技術の進歩を感じますね。
小さくなってもデフが厚みを感じさせず、ボイラーとのゆったりした間隔が表現されているのがいいと思いました。走行も、これぐらいの性能を出すのはもはや朝飯前という感じでして(いや色々なご努力はあったと思うのですが)。価格も含めて特になんにも不満はなかったです。
実際は、印象に残らない製品はないんですよね。欲しくて買っているものばかりですから。
無理やり挙げますと、私にとってはこんなふうになりました。