Nゲージを始めるには(9)


試運転

車両の動かし方

パワーパックにACアダプターをつなぎ、電源プラグをコンセントに差し込んで電源スイッチを入れると、緑色の電源ランプが点灯します。電源スイッチがない場合は、電源プラグをコンセントに差し込むとすぐ電源ランプが点灯します。

多くのパワーパックは、方向切替スイッチ(ディレクションスイッチ)で進行方向を決め、速度調整つまみを動かして車両を動かします。

トミックス N-600 KATO パワーパック・スタンダードSX
トミックス N-600の操作 KATO パワーパック・スタンダードSの操作

トミックス N-600
トミックス N-600の操作

KATO パワーパック・スタンダードSX
KATO パワーパック・スタンダードSXの操作

方向切替スイッチをどちらかの方向に入れます。次に速度調整つまみをゆっくりと動かしていくと機関車が動き出します。バックしたときは、一度停止させて方向切替スイッチを切り替えます。このスイッチと実際の進行方向は、フィーダーの取り付け方や車両を置く向きによって変わりますから、パワーパックの「前進」「後退」の表記と一致していなくてもよいのです。

動かないとき、動きが悪いとき

動き出さないときは、機関車を少しつついてみたり、前後に軽く押したりしてみると動き出すことがあります。しばらく動いていなかった模型は動きが悪くなっていることがあります。このときパワーパックの速度調整は全体の1/4程度にして様子を見てください。動き出したとき、出力が全開になっているとギヤを傷めます。
または、次のような点をチェックしてみてください。

以上を確かめても原因がわからないときは、購入したお店かメーカーのサービス係に相談します。状況の確認のため、サービス係のほうから質問攻めにされてしまうことがありますが、何が起きているのかをあらかじめ箇条書きにまとめておくと解決しやすいと思います。

走らせ終わったら

走らせ終わったら、電源プラグを必ずコンセントから抜いておきます。何かのはずみでパワーパックの速度調整つまみが動き、置きっぱなしになっていた車両に通電したままになってしまうと大変です。

車両はもとのケースなどに入れて保管しますが、蒸気機関車の場合はケースに入れるときにも破損しやすいので、デフなどを無理やり押し込まないように気をつけてください。電車や電気機関車の場合は、パンタグラフを丁寧にたたんでからケースに入れないと、引っ掛けて壊すことがあります。

試運転の次には

スピードが出過ぎていませんか

床に設置したレイアウトを列車が走る様子は、実物の鉄道を高層ビルの上から見下ろした様子に似ています。ビルの上から見た車や列車がのろのろ運転に見えるのと同じように、模型も自然なスピードで走らせるよう注意してみましょう。実物の速度を1/150の模型に換算して運転することを、スケールスピードで運転するといいます。みな必ずしも厳密に測って運転しているわけではありませんが、最初は自分の感覚よりも「遅め、遅め」を意識していればよいと思います。

子供のうちはどうしても速度を上げて走らせたがるものですが、脱線しそうな勢いでびゅんびゅん走らせるのは、高い機関車のモーターやライトの寿命を縮めるので、物を大切にするという意味では問題がありそうです。そのあたりは大人の方が気をつけて指導してあげましょう。多くの場合、速度調整つまみの半分もスピードを出せばもう出しすぎです。

少しずつ発展させましょう

エンドレスをただ走らせるだけでも結構面白いものですが、「建物コレクション」などの建物を置いてみたり、ちょっとした材料でプラットホームや駅舎などの建物を作ってみたりすると、さらに興味が増します。また、少しの資金で直線部分を延長したり、ポイントを1個追加して引き込み線を作ってみたりと、徐々に発展させていくと運転も面白くなります。色々工夫してお楽しみください。

小レイアウト

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