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日車Cタンクの組み立て(トーマモデルワークス) その3

モーターを取り付けます。いよいよ「動力」が付きます。

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モーター

モーター枠

モーターに、取り付け用の枠を付けます。
エッチングパーツのA6部品です。

モーター枠の折り曲げ

折り溝を内側にして、やぐら状に曲げました。ちぎらないように注意です。
あとで、折り溝の部分は、瞬間接着剤で補強しています。

両面テープ貼付

モーター枠の屋根の裏側に、細く切った両面テープを貼りました。
このテープは付属していないので各自で用意しますが、なるべく薄いもののほうがよさそうです。厚いとモーターのギヤが、下廻りの平ギヤ(中)に強く当たりすぎて、具合が悪くなりそうでした。

なお私は最終的に両面テープをやめ、すべての位置決めが終わってから、エポキシで直接モーターを接着してしまいました。まだずっと、先のことです。

モーター貼り付け

モーターを両面テープに貼り付けました。
前後位置に多少のアソビがあります。今はまず、ほぼ中央に付けておきました。どっちに転んでも調整の余地があるためです。

枠の下のほうにマスキングテープを貼ってありますが、最後に取り去っていますので気にしないでください。
モーターが脱落してこないよう、できるだけ隙間なく支えておきたいという気持ちの表れです。

モーターネジ留め

モーター枠を、左右2箇所ずつのネジで、フレームに固定しました。
あまり強固な部品ではないので、これでモーターがしっかり固定されるのか、やや不安は覚えました。

まだギヤを付けていないので車輪は回転しません。リード線に直接通電して、モーターが回ることは確認しておきました。

平ギヤ小

平ギヤ(小)をモーター軸に付けます。9歯のピニオンギヤです。
小さい部品が多く、うっかりなくしそうで怖いです。

平ギヤ小差し込み

モーター軸に差し込んでみたところです。軸には特に問題なく入りました。
その下の、平ギヤ(中)との噛み合わせが適正かどうかは、なんとも言えない感じです。細かいのでよくわからないんですヨ。

平ギヤ、フライホイール固定

平ギヤ(小)を少量の嫌気性接着剤で固定し、フライホイールも一緒に接着しました。
念のため、一度モーターを外してから行っています。下の平ギヤ(中)にまで接着剤が流れたりしたら目も当てられません。
それ以前にモーター内部に流れ込みそうで怖かったです。

乾いてから指でフライホイールを回してみたところ、動輪は回転はします。しかし、ちょっとギヤの歯が噛み合う手ごたえが伝わってきまして、もっと軽く回ってほしい気がしました。

回転確認

パワーパックからリード線をつなぎ、恐る恐るモーターに通電して回転チェックしています。
やや、ギヤの噛み合う音が高いような気がしますが、回転は問題ないように見えました。

組み立て途中の通電・回転チェックは幾度となく繰り返すと思いますので、フィーダー線の先にワニグチクリップや、小さいミノムシクリップを付けたものを用意しておくと便利です。クリップで直接レールをつまんで、レールに通電することもできますし。

慣らし回転

もう少し時間をかけて、低回転から高回転まで、正転・逆転と試しているところです。

大丈夫だなと思った矢先、ぴたりと止まってしまいました。平ギヤ(中)が、指で軽く回転しなくなっています。外してみると、軸に金属が削れた汚れのようなものが詰まっています。
何か、具合がよくないようです。

丸穴の調整

平ギヤ(中)に無理がかかっているようなので、気持ち、モーターを上げて、平ギヤ(中)との噛み合わせを浅くしてみることにしました。
ギヤの歯が細かいので、浅くするといっても少しです。

モーター軸が各ギヤ軸と平行になっていることは大事で、斜めになっていると隣のギヤが変な力を受けて噛み込むこともあるようでした。モーターは固定し直しました。

また、モーター枠の4つの穴を細いヤスリで下まで広げて、モーター枠全体を上側に寄せ、若干噛み合わせを浅くしました(私の作例の場合、結果的にそれほど上がってはいません)。モーターが傾かないように注意します。

モーター再固定

もう、回転テストで止まることはなくなったので、これで行くことにしました。

ここまではまだ、それほど対応不能なことは起きておらず、何とか自力走行させようとがんばっています。

集電機構

絶縁側集電板

集電は動輪のタイヤに集電板を擦り付けることで行います。
摩擦が増えるので動きが渋くなったり、調整が難しかったりするのであまり好きではありませんが、絶縁側(左側)の動輪はタイヤから直接集電するしかないので、仕方がありません。
(前進時、左側レールと通電している部位は左のタイヤのみです。正しく組み立てられていれば、ですが)

左側の集電板はA7部品です。写真で赤く色を付けた部分は、紙やすりなどで着色をはがし、真鍮の生地を出しておきました。
また3箇所の円弧の部分が、動輪のタイヤに裏側から接触するよう、少し起こしておきました。ここは強く当たりすぎないよう、しかしきちんと接触するよう、色々調整が必要になります。

リード線の被覆をむく

左の集電板には、モーターの白いリード線を接続します。
ここだけハンダ付けが必要なことになっていますが、長さ的にはハンダ付けなしでもできそうだったので、やってみました。

まずリード線の被覆を少し長めに剥きました。しかしこれは慎重にやる必要があります。芯線を傷つけてはいけませんし、引っ張りすぎてモーターからすっぽ抜けてしまったらおしまいです。
剥いた芯線は、ばらばらにならないよう、ねじってより合わせておきます。ねじりすぎると切れるので要注意です。

最初からハンダ付けする場合は、特に被覆を剥き足す必要はないと思います。

芯線を巻き付け

着色をはがしたラグ部分を手前に少し曲げ、剥いた芯線を2回ほど通して、ねじって留めました。

プラワッシャー

集電板を取り付ける前に、一度動輪を外しておきました。

絶縁側の集電板は、フレームとの間にプラワッシャーを挟みます。忘れると集電板とフレームが直接触れるのでショートします。
プラワッシャーは、ゴム系接着剤などでフレームに留めておいてもよいと思います。分解のときに、不意に落ちてなくしたりするのを防げます。私はただ載せているだけです。

プラネジで固定

プラワッシャーと穴の位置を合わせて集電板を置き、プラネジで固定しました。
間違えて鉄ネジを使うと、ネジを通して集電板とフレームが通電してしまうので、プラワッシャーを入れた意味がなくなります(集電板の塗装が効いている間は助かるかもしれません)。

プラネジは傷みやすいのと、何度か外して調整すると思うので、あまり強く締めすぎないようにしておきました。

白いプラネジは目立つのですが、黒いプラネジも別売されています。鉄ネジと間違えにくくするために、あえて白いのを同梱したのかな、と想像してみます。

なおモーターの白リード線の芯線や、それををつないだラグの部分が、絶対にフレームに接触しないように離しておきます。触れるとショートします。

通電側集電板

反対側の集電板も同じ要領で、着色を落とし、モーターの黒いリード線を接続しました。

通電側集電板の固定

こちら側は、フレームと直接触れてもよいので、プラワッシャーを挟まず、鉄ネジで直接固定しました。
集電板のネジ穴の周辺の着色も少し落として、ネジ留めするだけでモーターがフレームと通電するようにしました。

右側のタイヤは車軸を通してフレームまで通電しているので(軸受けの塗装が剥がれれば)、集電板がタイヤに触れることは絶対条件ではありません。
写真では結構曲げてありますが、やはり摩擦が大きかったので、あとで曲げ戻しました。

動輪の取り付け

取り付けた集電板が動輪の裏側に接触するよう注意して、動輪を再び取り付けました。

このとき、絶縁側(左側)の集電板の円弧部分が下側に少しでも曲がっていると、輪心に裏から触れてショートしてしまいます。
最初、中途半端にショートしていて、通電すれば回転はするが、非常に弱々しいということがありました。調べたら一部がショートしていました。

表から見て、動輪の上に少し集電板が見える程度に曲げ直したら直りました。

レールに乗せて、スムーズに走るよう、何度か集電板の当たり具合を調整しました。集電板の調整は、走行性能に大きな影響があります。
少し状態が変わっただけで、「ぐっ、ぐっ」とムラのある走り出しになったり、前進OKでも後進はぎこちないなど、色々なことが起きます。一度うまくいったら、掃除のときにもあまり触りたくありません。

ハンダごてにハンダを載せる

さて、配線はねじっただけでしたが、手元にハンダごてがあるので何となくハンダ付けしておきました。

ハンダごてに通電し、熱くなってきたら配線用・模型工作用のヤニ入りハンダを押し当てて、こて先にハンダを溶かしつけておきます。

ハンダづけ

電気配線なので金属用フラックスは付けず(芯線に浸み込んで腐食させる恐れが)、普通のヤニ入りハンダを使いました。

1.接合部のラグを磨いて汚れを落としておきます。
2.ハンダでピカピカになったこて先を、接合部にきちんと当てて熱をしっかり伝え(1〜2秒?)、
3.そこにヤニ入りハンダを押し当ててしっかり溶かし(1〜2秒?)、
4.ハンダが流れたらハンダを離して、コテを離します。片側数秒で終わりです。

ハンダごての活躍時間は短いです。

スライドバー

スライドバー部品

スライドバーは銀色のB1部品です。

クロスヘッドが往復運動するので、クロスヘッドを取り付ける前に、紙ヤスリで軽く磨いてザラザラを取っておきました。
ただし、曲げないように、根元からちぎらないように要注意です。無理に磨かなくてもいいかもしれません。

スライドバー折り曲げ

左右のスライドバーを、折り溝を内側にして90度折ります(全然90度になっていませんけど)。

折った内側の角は、瞬間接着剤で補強しました。

スライドバー取り付け

フレームに取り付けます。

まずスライドバーの先端を差し込み、前面はフレームの底板に引っ掛けるように付けました。

スライドバー固定

そのままではすぐ取れますので、少し前にある短いツメを曲げて、取れないように押さえました。

このツメは自分の爪を引っ掛けて簡単に曲げられました。

スライドバー固定後

これで付きました。

特にウェイトを載せなくても、ほとんど集電不良にならず、レイアウトを周回しています。
ここまでで大山は越えていると思います。あとはクロスヘッドのカシメとメインロッドです。しかし、面倒ならこれらは省略してもいいかも?


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