Nゲージ蒸気機関車>2010年のメモ>2010.6.9(ポケットカメラ・スクールワンテン)
2010.6.9/2010.8.8
1976年ごろに販売されていた、110(ワンテン)フィルム使用のポケットカメラの組み立てキットです。
すでにNゲージでもなければ模型でもありませんが、紛れもなく模型店にて売られていた商品です。これを覚えている方は中年後期以降です(断言)。
すでに自動露出のコンパクト・カメラは一般的でしたが、110フィルムを使うポケットカメラはコダックが大々的に宣伝し、国内では中小メーカーのほか、フジカ・キヤノン・ミノルタ・旭光学等も参入したために(一眼レフまであった!)、一定の普及はみせました。
変わったところでは、パナソニックがラジオと合体させた「ラジカメ」などというものも出しておりました。
ずーっと棚の上のほうに置いてあったのでかなり汚れております。もう何年ここにあったか…。
別に緊急性がないものだったので、いつか組もう、組もうと思っているうちにかなり経ってしまいました。
製造は輸出カメラメーカーであった大田区西蒲田の「株式会社セディック」で、発売は岡山市平和町(その後中央区勝どきに本社移設)の「富士写真用品株式会社」とされています。
セディックはコダックにならってポケットカメラを早期から製造していたそうで、この製品は同社が発売していたポケットカメラを基本に、組み立てキットとしてアレンジしたものと思われます。
ブリスターの台紙に、部品が整然と収められています。
私はこういうキットを見てしまうと、対象が何であれ、欲しくてたまらなくなります。
シャッターなど心臓部は組立調整済みで、ドライバーやフイルムも同梱されています。値段は当時¥3,600でした。
なおカメラメーカー製のポケットカメラは¥15,000〜¥20,000ぐらいがボリュームゾーンだったように思います。結構、高かったですね。
何か気になるのはパッケージ右上の彼ら。 -何の仲間だ? よくわからないけど楽しそう。 |
ありがたいことです。 |
これはフィルムカメラですから、110フィルムがなければ話が始まりません。 キットには1本付属していますし、説明書を見ると「カメラ店、デパート等に豊富においております」とあります。ひと安心だ! |
20枚撮りのフィルムが24枚撮りに変更されていったのはこのあと間もなくでした。始めはサクラカラーで、「4枚増えて値段は同じ!」という比較広告っぽいCMをやっていました。
サクラカラーはフジカラーに対する挑発CMみたいなものをたまに作っていまして、うつみ宮土理さんの「みどり、負けそう」(緑=フジカラーのコーポレートカラー)などというものもありました。
いよいよ組み立てます。
これが本体です。 |
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本体にレリーズ板とレリーズバネをはめ込みます。 ファインダー前方にファインダーレンズをはめ込みます。ファインダーのレンズはこれだけなので非常に明るいです。 |
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シャッター羽根の上にレンズホルダーを合わせて、一番長いネジ2本で留めます。 レンズには薄いプラスチックのフィルターのようなものが被さっていますが、これが経年変化のためか雲ってしまっています。 |
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シャッター機構の裏側には、付属の遮光紙を張って隠すことになっています。 「市販の糊で貼り付けます」とありますが、どういったものを使えばよいのやら…。 |
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結局、当時すでに家庭では一般的だったスティックのりにしました。「プリット」は昔っからありましたね。 |
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今度は下部カバーです。 一方にフィルム巻上げダイヤルをはめ込み、反対側には上下のカバーを留めるための連結金具をネジ留めします。これには中ぐらいのネジを1本使います(付属のネジは大・中・小の3種)。 ダイヤルが一方向にだけ「カリカリ…」と回る仕組みはこういうものなんだ、と当時組み立てた少年は理解するのでした。 |
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下部カバーに、先に組み立てた本体をはめ込み、中央の真下から長いネジで止め、向こう側の側面を中ぐらいのネジで留めます。 それから手前にファインダー枠をはめ込みます。 |
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次はフィルムを出し入れするための開閉ぶたです。 内側に、フィルムを押さえるためのフィルムカートリッジバネを、小ネジ2本ずつでネジ留めします。 なお、説明書はどのステップも、組み立て方法の図示と、組み立て結果の図示の2枚セットで構成されており、とてもわかりやすいです。 |
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開閉ぶたの蝶番部分を、本体の下部カバーに差し込み、上から上部カバーで挟み込むようにします。上部カバーの上中央と左右の合計3箇所を、残っていた中ぐらいのネジで留めます。 何か、もう終わりっぽい…。 |