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ディスプレイ用ターンテーブルの組み立て その3

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ガーダーの組み立て

下路式ターンテーブルにて左右の壁のように見える、特徴的な形のガーダーを組み立てます。

折り曲げ前のガーダー

ガーダーは、エッチング抜きされたパーツを山折りして貼り合わせるようになっています。
四角く抜けている骨組み状の板が外側になります。内側の面は、梁の表現の部分がエッチングによって掘り込まれ、凹凸が逆になっています。 これは強度や板厚の確保とか、リベットの残し方など、エッチングの工程による事情が色々あるのでしょう。

2枚重ねにし、断面をハンダ付け

ぴったり重ねてクリップで留め、断面にハンダを流して貼り合わせました。 縦方向の梁の裏側にもハンダが染みて流れていくことを期待して、フラックスの付け方やハンダの量などを加減しましたが、うまくいっているかどうかは定かではありません。

上部のフチをハンダ付け

上辺に平らなフチを取り付け、ひっくり返して内側の下側からハンダ付けしました。

フチの上に並ぶリベットは凸ではなく凹表現になっています。これもエッチングキットでは時々あります。
エッチングで凸表現のリベットを作るには、他の大部分を溶かさなくてはいけませんし、明瞭な形でNゲージサイズの極小のリベットを残すのは難しいのかもしれません。

ガーダーの取り付け

先日組み立てたフレームの穴に、できあがったガーダーの足を差し込み、下側からハンダ付けしているところです。 1、2箇所を仮止めして垂直についていることを確かめてから本付けしました。

ところで「ガーダー」(girder)とは、「gird」の派生なんでしょうか。

ガーダーを取り付けた様子

左右のガーダーが付くと、それまで頼りなかったフレームが、ひとつの橋の構造にまとまって大変丈夫になります。
模型という簡略化された構造ながら、ああ橋というのはこのようなものなのかと、わかったつもりになりました。

模型は単に形を真似しているだけではなく、やはり教材的な要素が多分にありそうです。 たとえば自動車のプラ模型を組み立てて、ステアリング装置の構造や動きが体験として残っていると、 運転免許を取るときの車庫入れのコツが、頭の中でイメージしやすいのではないかと思います。
ハンドルを切ると、2個の前輪がどういう角度になって、そのとき自動車はどう進むのか…など(カンのいい方はもともとできるかもしれませんが)。

中央の筋交

フレームの組み立てのときに残した、中央付近の2つの帯(C-6)を取り付けます。

ロックレバーのハンダ付け

次は外側の部品です。

転車台の両端にある鎖錠装置を動かして、転車台がずれないように固定するロックレバーです。
レバーはこのキットの中では繊細な部品で、このあと何度も折り曲げてしまいました。塗装が終わる頃にはぐにゃぐにゃになってしまいました。

レバーと作用ロッドの取り付け

ガーダーの1箇所にレバーの台座を取り付ける穴があるので、そこに固定しました。また、フレームを貫く小穴が開いているので、そこに0.3mm真鍮線を通しました。真鍮線は付属しておらず、取り付け任意です。 このへんも、レールを固定して機関車を置けばあまり見えなくなります。

実物のレバーの位置はいろいろあるようで、2箇所についているものもあります。キットにも2組のパーツが付属しています。

操作室床の取り付け

操作室の底部を折り曲げ、ガーダーの端にハンダ付けしました。これはピットのガイドレールの円周に沿うような角度になります。

ここまでで1日分の時間が終わりました。大物の部品が多いと、ハンダ付け箇所も多いので、あまり進みがよくありません。

操作室・回転装置の組み立て

操作室側板の張り重ね

操作室の屋根は曲げ済みになっています。たとえ少しの曲げでも、上手にやるのは本当に難しいので、こういうところはありがたいです。

内張りの穴からハンダを流して、2枚を貼り合わせました。

作業灯のハンダ付け

前後の板は窓枠部分を裏側に折り曲げて貼り重ねました。一方の板には真鍮ロストの作業灯を差し込んで内側からハンダ付けしました。

操作室を箱型に組む

最後に操作室を箱に組みますが、小さいのでコテが入りにいです。

中心軸受けの展開図

フレームの中央に、回転軸(直径5mmの真鍮パイプ)を取り付けるための部品です。

最初、説明書を読んでも、組み方の要領がよくわかりませんでした。

写真の下側で、右側に伸びている帯(点々と穴の開いているところ)は、一番端の1コマを切り取っておくように書かれています。

中心軸受けの折り曲げ

要するに、円板の中央に八角形の筒が立つのを、1枚の展開図で行なっています。

八角形の筒になる部分の終端は、始まりの部分の内側に重ねるよう説明書にありますが、その終端の1コマは切り取っているのですから完全には重なりません。あまり気にしなくてよいと思います。
※もし、終端の1コマを切り取らずに内側に重ね入れると、内径が小さくなって回転軸が入りません。

中心軸をネジで固定したところ

できあがったら、フレーム裏側の4箇所に1.4mmタップを立てて、ネジ止めします。

八角形の筒の穴にもタップを立て、5mmパイプを差し込んだら、外側2箇所から押しネジの要領で固定します。

ガイドローラーの取り付け

フレーム両端のガイドローラー2個ずつと、操作室の下の1個は、円形の部品を4枚重ねにして作ります。これに車軸を差し込んでネジ止めします。ネジ止めされた車軸の回りをローラーが回るので、これらは軽く回転します。

操作室の端の1個は挽物の小さい滑車になっていますが、これは2枚のワッシャで挟んでそのままネジで固定してしまうので、回転しないと思います。

転車台の仮組み

これで、ピットにプレートガーダーを差し込んで回転させられるようになりました。回転軸の長さが5センチほどあるので、持ち上げて撮影しています。

何となく面倒な部分が最後に残りました。集電装置のやぐらの組み立てと、塗装です。


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