ガンの自然療法3原則
食べ物とガンの関係性で治す
人間は日々食べて生きている
人間は誰もが、食べて生きているのですから、食物の大切さは、あらためていう必要はないでしょう。
食べすぎれば太るか胃腸をはじめ種々の臓器に病気をおこすし、食べないと死ぬのだから、食べる量や食べものの質が健康や病気を左右するのは至極当然なことです。
「食が血となり、血が肉( 臓器)となる」のですから、「食」はガンを含め、すべての病気の始まりにもなるし、逆に、病気を治す薬にもなるわけです。
現代医学や栄養学は、こちらのようなガンに影響のあるものの存在は認めるのですが、ガンを治す食物はないと思っているふしがあります。手術、放射線、抗ガン剤などで、つい多大なる労力を費やしてもガンは満足のいくぼどは治せないのに、「食べ物」が病気を治すなど、とんでもないというのが真意でしょう。
これを、あるガン学者は「ちょうど火事を防ぐためには、火の始末や寝タバコをしないように気をつける必要があるが、こうした注意が火事になってからでは何の役にも立たないのと同様、ビタミンA 、C 、E をはじめガンを予防するとされる食物は、ガンの治療のためには何の役にも立たない」といっています。
しかし、「予防」にいい食物が「治療」には役立たないということ自体がおかしな話で、それはガンの本質を理解していない暴論であります。たしかに、ガン治療は予防よりかなり難しく労力も要りますが、ガン腫は血液の浄化装置であるという観点からすれば、血液を汚さないこと、浄化してやることが、ガンの予防・治療につながるのではないでしょうか。次に、自然療法の考えにもとづいた、ガンに立ち向かう食べ方の5つのポイントをを紹介します。
今日からできるガンを追い払う食べ方、5つのポイン
- 1.少食にする
過食や高栄養がガンを誘発しやすいこと、また、ガン患者に高栄養を与えると死期が早まること、などについて種々の研究報告があります。
さんざんの過食の結果、血液が汚れておこるのがガンです。体の自然治癒力は少しでも食欲を抑え、それ以上体内と血液の老廃物を増やさないよう、食欲不振をおこします。
よって食欲不振で食べたくないという反応をしているガン患者に、「体力をつけるため」と称して、食物を無理強いすることは罪悪なのです。体力が弱っているのに、胃腸などの消化管だけはすこぶる元気であるということはあり得ないはずです。
「食べるから、体力がつく」のではなく、「体力がある人が食べられる」というのが本当なのです。
エモリー大学のハイムスフィールド博士が「ガン患者に高栄養食を投与したところ、普通食を投与したガン患者より、ずっと死期を早めた」という結果を得たのは、当然といえます。
その意味では、食欲不振に陥ったガン患者に、中心静脈栄養法によって高カロリー、高栄養の点滴をやることも疑問が残ります。こうした点滴は、心機能や腎機能の弱ったガン患者にとっては、むしろ浮腫の原因となることも多く、心不全や肺水腫をおこして、咳や疾を多くして、かえって体力を落とす要因になることすらあると主張するお医者さんもいらっしゃいます。
とにかく、ガン患者は、食欲のないときはすりおろしリンゴを食べるとか、みそ汁や生姜湯、梅醤番茶、人参・リンゴジュースを飲むとか、ごく少なめの食事をひと口に30~50 回かんで食べるなど、食欲に合わせた少食を心がけることが、自然の摂理といいますか、自然治癒力に逆らわない方法といえるでしょう。胃もたれや胃の調子が悪いときは無理して食べると食べたモノは毒になってしまいます。
- 2.よく噛むこと。咀嚼で自律神経が安定してくる
-
よくかむと、唾液がたくさん分泌されます。唾液中には、10種類以上の酵素が含まれていますが、その中のペルオキシダーゼは種々の発ガン物質を解毒したり、発ガンの元凶と目されている活性酸素を消去する作用があることを、同志社大学の西岡教授は、実験で突きとめられ、次のように述べておられます。
「ひと口で30回以上かむと十分に唾液が出る。唾液は30秒で発ガン物質の毒性を消す」。
- 3.食物繊維を十分にとる。
1970年代に、イギリスの外科医・バーキット博士が「アフリカ人(ウガンダ)が、大腸ガンにかかる率が、イギリス人より極端に少ないのは、食物繊維の摂取量が関係している」ことを発表して以来、食物繊維と文明病との関連が、種々と研究され、明らかになってきました。
食物繊維は、玄米や黒パンに入っているセルロース、海藻のカラゲナン、リンゴのペクチン、コンニャクのグルコマンナンなどがよ7く知られていますが、いずれも人間の腸の中では 消化も分解もされない多糖類です。
ちょうど竹ぼうきのように、腸の中の老廃物や余剰物を大便の中に捨ててくれる作用があります。
つまり、大便の量を増やして排便をよくすることにより、大腸ガンの予防になりますし、腸内の余分なコレステロール、中性脂肪、糖などの栄養過剰物、化学調味料や農薬などの有毒物を血液に吸収させないで排泄させてくれます。種々の発ガン物質をも排泄し、大腸ガンのみならず体内の多くのガンの発生を予防してくれるのです。
よく頑固な便秘に悩む女性がドライフルーツのいちじくを利用するのが有名ですが、ガンを防ぐためにもとても有効です。食物繊維豊富ないちじくのドライフルーツで便秘解消した体験談の一覧老廃物を体にため込んでもいいことはありません。
「食が血となり、血が肉となる」とき、食物が必ず通るところが腸です。便秘、過食、種々の化学物質の摂取で腸が汚れていると血液も汚れ、肉(器官)でいろいろな病気を発生させる可能性があります。よって、腸内を清浄に保つこと、すなわち、整腸作用はその意味で、ガン予防、治療にとっても大切なことです。
過食、肉食、精白食、運動不足、精神ストレス、化学薬品や化学物質(食品添加物他)は、腸内環境を乱します。その結果、便秘したり下痢したり、ガスが多量に発生したり、便が黒っぽくなったりするわけです。
逆に、未精白の穀物(玄米、黒パンなど)、野菜、海藻、豆類、くだものを十分に摂り、十分な運動をし、気持ちを明るくもち前向きな生活をすると、大便は硬くも軟らかくもなく、黄色の太い便が出てきます。このときは、腸内にビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が増殖しており、腸内で種々のビタミンを合成したり、病気を予防する免疫物質をつくったり、発ガン物質を解毒したりもしています。
毎日の排便の形、色、硬さは、健康のバロメーターになるわけです。まさに、「便は健康の便り」なのです。
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- 4.ビタミンA、C、Eを十分にとる
ガンは税金みたいに逃れられないものではない」と題して「ビタミンA 、C 、E を十分に摂るとガンが予防できる」という化学的予防が提唱されました。
ビタミンA、C、Eは、抗酸化作用により、ガンの元凶と目されている活性酸素を除去してくれる、というものです。
2000種以上も存在する発ガン物質はどれも細胞に接すると細胞膜から活性酸素が発生し、この活性酸素が細胞の核の中の遺伝子(DNA)を刺激して変異をおこさせ、ガン細胞ができてくると考えられています。
つまり、すべての発ガン物質は活性酸素に姿を変えて、発ガンを促すということになるのです。よって、活性酸素除去剤( スカベンジャー)であるビタ、、、ソA 、C 、Eは、ガン予防のビタミンということになるわけです。
しかし、活性酸素はもともと、白血球が血液中の老廃物や病原菌を処理殺菌するときに発生するものであることを考えると、発ガン物質が細胞に接した場合、それを解毒するために活性酸素が出されると考えてよいと思われます。
ガンが「血液の汚れ」のかたまりだとする説からすると、ビタミンA 、C 、E やβ-カロチン( ビタミンA の前駆物質)は、発ガン物質や血液中の老廃物、酸毒物を解毒して活性酸素を発生させる必要のない、きれいな血をつくる結果、現代医学でいう「抗ガン的に働く」と考えられるのです。
ビタミンA 、C 、E を含んだ食物として、米国科学アカデミーは「ニンジン」をいの一番にあげています。爾来、人参ジュースブームがおこりましたが、ヨーロッパでは、100年以上も前から、ガンの治療に人参、リンゴで作ったジュースがもちいられていました。
- 5.体を温める食物を食べる
現代医学や栄養学では「体を温める食物」「体を冷やす食物」という概念はありませんが、漢方的食養論では厳然と区別をします。
漢方では、世の中すべての現象を陽と陰に分けます。陽は、明るく温かく、乾燥していて、引きしまった状態をいい、陰は晴く、冷たく、湿っていて、しまりのない拡大した状態をいいます。
太陽、夏、昼は陽であり、月、冬、夜は陰です。陽は赤、橙、黄、黒の色を、陰は青、白、緑の色を帯びていることが多いのです。人間の体質も陽と陰があり、陽は実証( つまり栄養の充実した体質)、陰は虚証ともいいます。
陽性体質の人は「ずんぐりむっくり赤ら顔の高血圧のおじさん」という表現がぴったりくる体質の人で、筋力充実、行動的、声も太く、体温も高く、自信満々、元気いっぱいのタイプです。逆に、陰性体質の人は、色白で細身か太っていても水太り、朝弱く、よいっ張り、体温も血圧も低めで風邪をひくと熱が出ず、鼻水、くしゃみが出て長引く、髪の毛は白髪になるタイプで、根は真面目、コツコツと努力し、どちらかというと引っ込み思案という特徴があります。
陽性体質の人は、人生の前半は、元気いっぱい、快活明朗で人にも好かれ、食欲もあって健康な生活を送りますが、食べすぎて、体内と血液中に熱と栄養と老廃物をため込みすぎる傾向があります。その結果高血圧、血栓症(脳棟塞・心筋梗塞)、痛風、糖尿病(固太りタイプの)、欧米型のガン( 肺ガン、大腸ガン、すい臓ガン、前立腺ガン)、便秘…になりやすいという体質です。
逆に陰性体質の人は、血圧は低め、風邪もひきやすくすぐ下痢したり、こりや痛みやめまい、耳鳴り、不眠…といった不定愁訴には悩まされがちですが、命を失うような大病にはかかりにくいという特徴があります
陰性タイプの病気は、「冷え」と「水」からくる病気で、貧血、低血圧、下痢(女性の便秘は、本来、下痢すべきところ、腸が冷えすぎて動かず便秘になる)、胃腸病(胃炎、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、胃ガン)、風邪、肺炎、結核、うつ病、精神病、自律神経失調症、アレルギー(水毒である)、膠原病、むくみ(心臓病、腎臓病)、白血病、バセドゥ病…などがあげられます。
陽性病は、陽性の体質の人がなりやすいし、そうでなくても陽性の食物を食べすぎるとかかりやすくなります。陰性病は、陰性の体質の人がかかりやすいのですが、そうでない体質の人が、陰性の食物を摂りすぎても発症してきます。
ですから基本的には、病気というのは陰・陽に傾きすぎた状態であり、食物その他で間性にもっていけば、健康増進もできるし、病気の治癒の促進もできるというわけです。体を温める陽性食品は、北方産、硬いもの(水分が少ない)、赤・黒・燈・黄のもの、塩気の強いもの、動物性食品などです。
体を冷やす陰性食品は、南方産、水気の多い軟らかいもの、油の多いもの、青白緑のもの(葉菜類、精白したもの) 甘いものなどです。
陰性食品でも火や塩を加えたら陽性食品に変わります。たとえば、牛乳(白+熱(煮る)→チーズ(黄)、生野菜+塩→漬け物、緑茶(録)+熱→紅茶(赤)などです。なお、体を温めもしないし、冷やしもしない、陰陽どちらの体質の人が摂ってもよい食物が間性食品で、だいだい黄色味を帯びています。玄米、黒パン、芋、大豆、トウモロコシなど、人類が主食にしてきたものは、はとんど間性食品です。
さて、人間は赤ちゃんで生まれます。赤ん坊は赤血球が多く熱が高いので赤く、陽性体質なのです。よって、陰性の母乳や牛乳(白くて水っぽい)が栄養食品となるわけです。
人間年をとってくると、赤ちゃんからだんだんと白ちゃんに変貌していきます。白髪が増え、白内障を患い、白斑が出現し…というように、「白」くなってくる、つまり体温が下がってくるのです。水を冷やすと硬くなる(氷)ように、宇宙の物体ほすべて、人体もヽ含めて、冷やすと硬くなります。よって、体温の低下した白ちゃん=老人になると動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞など、「硬く」なる病気を患うわけです。
ガンも「硬い病気」なので、一面「冷え」の病気なのです。よって、「発熱」でガンが治ることがあるわけです。体内どこにでもガンが発生しますが、「心臓ガン」というのは聞いたことがありません。四六時中拍動して運動している心筋はいつも発熱して温かいからでしょう
反対に、ガンの多い臓器ほ管腔臓器です。つまり、胃、大腸、肺、子宮、食道…など外界とつながり、中に空洞があり、体温が低下しやすい臓器なのです。
ふつう、乳ガンは、高脂肪食品摂取過多により、コレステロールを原料として女性ホルモンが大量に産生され、それが慢性的に乳腺を刺激して発ガンするというのが現代医学の考えです。しかし、肉、卵、牛乳、バターなど欧米食は一切食べず、やせている婦人も時に乳ガンになります。よく考えてみると、乳房は、胴体より突出しており、冷えやすい臓器なのです。
さて陰陽論的には、体内に熱と栄養と老廃物が過剰でおこる肺、大腸、すい臓、腎臓、前立腺などの陽性ガン(欧米型ガン)と、胃ガン、乳ガン…など明らかに「冷え」からくる陰性ガンがあります。たしかにそれぞれのガン発生の引き金は、陽性(栄養)過剰や陰性(冷え) 過剰が原因であるのですが、ガンという病気が進んでくると、どちらの「ガン」の人も陰性の体質になっていくと考えてよいでしょう。
「死」は、極陰、つまり体が冷えきった状態です。生=健康と死の中間が「病気」なのですから、病気も進んでくると、ほとんど「陰」の性質を帯びてくると考えてよいでしょう。まして、ガンの場合は、ガン細胞1個が体内に生じてから、診断のつく直径0.5 cm以上の腫瘍になるまでには、平均19年も経過し、硬くなっているのですから、陰性の状態と考えてよいのです。よって、すべてのガンの人は、「陽性食品」と間性食品を摂り、体を温めることが肝要である、という結論になるわけです。
5大対ガン食材、その食べ方のすべて
- 1.「穀物」上手に摂りたい対ガン食材
人間の歯の形からして、穀物をしっかりと食べることこそ、健康の基本であることは間違いありません。
玄米
玄米は、白米に比べ、種々のビタミンネラルをバランスよく含んでいますが、いちばんの長所は、播けば芽が出る、つまり「生命」を宿しているということでしょう。ほかに、具体的には次のような利点があります。
- シアニジングリコシドやβ システロールなどの抗ガン物質を含む
- 食物繊維を多く含むので、腸内の発ガン物質の排泄をする
- 硬いのでよく噛む。噛めば、だ液がたくさん分泌され、その中のペルオキシダーゼなどの酵素が、発ガン物質を解毒してくれる。
- 胚芽に多く含まれるビタミンE やセレニウムは、強力な抗ガン作用を有している
- 胚芽に含まれるフィチソ酸は、放射性物質やPCBなど発ガン物質の排泄を促す
ゴマ
血液を浄化し、ガンの予防・治療をするためには、玄米食が理想ですが「どうしてもおいしいとほ思わない」とか、家族の協力が得られない、などの場合、白米に黒ゴマ塩(黒ゴマ7 ~8 :自然塩2~3 にまぜて妙ったもの)をふりかけて食べるとよいでしょう。
黒ゴマは昔から滋養強壮、不老長寿の食物として重宝されてきました。必須アミノ酸が存分に含まれたタンパク質、100 g中50 gも含まれるリノール酸やリノレン酸などの不飽和脂肪酸、カルシウム、鉄、ビタミソB1、B2 など豊富な微量栄養素が血液を浄化し、体の細胞に活力を与えてくれるのです。また、セサミノールというガン抑制物質を含んでいることも知られています。黒くて硬くて小さい黒ゴマは、陽性食品であるゆえ、一面「冷え」の病気であるガンの予防・治療にほ格好の健康食となるのです。
- 2.「野菜」上手に摂りたい対ガン食材
野菜のクロロフィル( 葉緑素)の中では、太陽のエネルギーの力により、水( H2O )と二酸化炭素(CO2)という無機物から、ブドウ糖(C6H12O6)という有機物が作られています。
これは、ガスと水蒸気しかなかった太古の地球上で、無機物から有機物が作られ、さらに生命へと発展していく化学反応のいちばんの基礎の部分でもあります。
つまり、野菜の緑(クロロフィル)の中には、生命の源泉である太陽光が詰まっているわけです。「生命」と反対の物質が「死」「腐敗・老廃物」であるので、「生命の物質」である野菜は、血液浄化作用があるのです。野菜には、多くのビタミン類、種々のミネラル、食物繊維が含まれていることも、血液浄化作用の一助にはなるのですが、野菜のいちばん大切な作用は、「生命のモトの太陽光」を含んだクロロフィルにあると考えてよいでしょう。クロロフィルは、抗酸化作用を有し、発ガン物質を吸着して抗ガン作用を発揮することが最近わかってきました。
ニンジン
セリ科。地中海から中央アジアが原産です。
ニンジンの詳細のプロフィールはこちら。
「本草綱目」に、「大根は腸熱を清し、人参は血を補う」とあります。「血液を増やし、温める」食品である人参は、健康を増進する強力な力を有していることになるのです。
欧米の自然療法医が絶賛する万病の妙薬が人参ですが、その理由として、人体が必要とするビタミンやミネラルのはとんどすべてを人参は含有し、栄養的に最もバランスのとれた野菜であることをあげています。
米国科学アカデミーも「ガン予防」の食物として、人参をいの一番にあげています。にんじんにたっぷり含まれているβカロテンは必要に応じて体内のビタミンAに変化し、皮膚や粘膜などの健康を保ち、がんを抑制するメカニズムを維持する働きをもっています。
キャベツ
「ガン細胞」にキャベツ汁を加えると、ガンの細胞分裂が止まる」という実験がありますが、キャベツには、ニトロソアミン、トリプ1-P 、トリプ2-P など、胃ガンの発ガン物質を抑える物質が含まれています。また、ジチオールチオンという抗酸化作用により抗ガン効果を発揮する物質も発見されています。
イオウやクロール(塩素)など胃腸の粘膜を浄化し、血液の汚れを清浄化するミネラルも多く含まれています。
生姜
熱帯アジア原産で、日本には古く稲作とともに弥生時代に伝わりました。
現在使われている医療用漢方百数十種のうち、70~80% に、生姜が配合されており、「生姜なしでは漢方は成り立たない」といわれるゆえんです。
寿司には、必ずガリ(生姜)が添えてありますが、辛味成分であるジンゲロンやショウガオールに、強力な殺菌作用があり、タネの魚介類による食あたりを防ぐ意味があります。また、寿司を食べすぎても案外胃腸を壊さないのは、ジンゲロンの健胃作用によるものでしょう。芳香成分のジンギペロールには、発汗、解熱、去疾、保温などの薬理作用があります。
生姜全体としては、発汗・利尿作用、整腸作用により、血液を浄化し、体温上昇作用とあいまって、ガン予防・治療にとって強力な力を発揮してくれます。
- 3.「果物」上手に摂りたい対ガン食材
くだものは、野菜、海藻ほどでほないですが、ビタミン、ミネラル、酵素を多量に含み、「生命」があるという点でも、健康食品です。しかし、水菓子の異名もあり、とくに南方産のくだものは、体を冷やすうらみがあります。その点、世界的長寿郷で知られるコーカサス( 仙台とはぼ同緯度) 原産のリンゴ、サクランボ、ブドウ、プルーンなどは、北方産ゆえに、体を冷やす作用がありません。その点、陰性病である「ガン」に対しては、血液浄化食となります。
また、リンゴ、ブドウなどこの4つのくだものには、エラグ酸という抗酸化物質=抗ガン物質が含まれています。
リンゴ
リンゴのプロフィールはこちら。
英国には「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」ということわざがあるし、アダムとイブの「禁断の実」もリンゴであるし、昔から病気見舞いもリンゴが主役だったことを考えると、リンゴこそ、いちばん健康に価値のあるくだものであると考えられます。アラビア民話には「万病の薬」として登場しますし、北欧神話にも神々が「永遠の青春のリンゴ」を食べて不老長寿を操ったという逸話があります。
リンゴには、ビタミンA・B 群・C 、同化されやすい糖質、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸などの有機酸、豊富なミネラルが含まれ、強力な血液浄化作用を発揮する「薬効ナンバーワン」のくだものであるといってよいでしょう。
リンゴ酸は、炎症を抑え、肝機能を高めて解毒力を増し、血液を浄化します。食物繊維のペクチンやミネラルのカリウムほ便通をよくして腸を浄化し、血液を清浄化してくれます。
- 4.「発酵食品」上手に摂りたい対ガン食材
世界一の長寿郷・コーカサス地方の長寿者たちが、毎日ふんだんに食べる食物が、ヨーグルトやチーズなどの発酵食品です。
コーカサスに近い黒海沿岸のオデッサ大学で研究していたノーベル賞受賞者のメチニコフは、「腸内で食物が腐敗してアンモニア、アミン等の中毒物質が生ずること、つまり自家中毒こそ、万病の要因であり老化の原因である」(老化学説)とし、「コーカサスの人々が健康長寿であるのは、多食するヨーグルトやチーズが腸内環境をよくしているからだ」と述べています。
過食・運動不足、精神ストレス、睡眠不足、化学薬品の乱用…などで、腸内の有害菌である、病原大腸菌、ウェルシュ菌、ブドウ球菌、プロテウスなどが繁殖し、腸内に種々の有害物質や発ガン物質をつくり出し、便は黒っぼくなり便秘や下痢をおこしてきます。
逆に、食物繊維の多い食物をよく摂り、よく噛み、少食を守り、十分な運動をし、気分も明るくもてば、腸内にビフィズス菌や乳酸梓菌が増え、種々のビタミソを合成したり、免疫物質をつくり出したり、発ガン物質を解毒したりしてくれるのです。
ヨーグルトやチーズは、腸内のビフィズス菌や乳酸菌を増殖させて腸内を清浄に保ち、血液をきれいにする作用があります。
欧米人にとって、整腸食品がチーズやヨーグルトなら、我々日本人にとっての発酵整腸食品は、みそ、納豆、漬け物、梅干しです。
味噌は日本人の腸によく合った発酵食品です。味噌についてはこちら。
国立ガッンセンターの疫学部長であった故・平山雄博士は、全国6府県の29保健所と共同して40歳以上の26万5000人を13年間追跡したところ、「毎日みそ汁を飲む人たちが、まったく飲まない人たちより胃ガン発生率が極端に少なかった」という結果を得ています。これは、大豆中のダイゼインやゲニスタインなどの抗ガン物質が胃ガンの発生を防止するという面と、発酵保温食品としての効能が相乗的に働いた結果と思われます。
- 5.「海産物」上手に摂りたい対ガン食材
「海」は「産み」から来ており、我々の生命を生み出したところです。海で誕生した「生命」が陸に上がってくるときに、海水を抱きかかえてきました。それが血液です。血潮という表現もあるし、血液の浸透圧(ナトリウム、カリウム、クロールなど、ミネラルのバランス)と海水の浸透圧が酷似している点が、それを物語っています。
よって、「塩が体にとって悪い」というのほうそで、ナトリウム(Na)と塩素より合成された食塩が体に悪いのです。
海の成分(ミネラル)がそのまま変化したような海藻、エビ、カニ、イカ、タコ、貝、カキなどの魚介類の栄養素は、「血液の成分」そのものであり、健康増進、ガン予防にとって強力な力を発揮するといってよいのです。
海藻
「海の雑草」と呼ばれていた海藻も、最近は「海の野菜」といわれるようになったところを見ると、欧米人にも、海藻の価値がわかってきたということでしょう。
食物繊維含有量ナンバーワンの食物である海藻は、腸内の老廃物や発ガン物質の排泄を強力にしてくれます。また、多糖類のフコダイン(モズク)、アルギン酸( ワカメ)、ボルフィラン( ノリ) ほ、免疫を活性化させ、抗ガン作用を発揮してくれます。海藻にはカルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルも存分に含まれていますが、とくにヨードほ甲状腺ホルモンの原料となり、新陳代謝をよくして、抗ガン作用を発揮してくれます。
バセドゥ病の人に、ガンが極端に少ないのは、ヨードの作用と考えてもよいのです。また、抗ガンビタミンのA やC も多量に含まれている点も忘れてはならないでしょう。
上質なフコイダン 全分子フコイダンエキス | ガンにも負けないフコイダンのパワーと効能
魚
魚肉のアミノ酸の組成ほ肉と比べまったく遜色ありません。肉ほ摂りすぎると、動物性脂肪過剰という結果を生み、欧米型のガンや動脈硬化をつくる要因になりますが、魚の油はEPA (エイコサペンタエン酸) やDHA (ドコサヘキサエン酸)などの多価不飽和脂肪酸で構成されており、体内に摂取されるとプロスタグランディンという酵素に変化して、以下のような有用な作用を発揮します。
- 血管を拡張し、血行をよくする
- 血小板の凝集を抑制し血栓を予防する
- 血液中の中性脂肪を低下させる
- HDL( 善玉)コレステロールを増加させて、動脈硬化を予防する
つまり血行をよくして癖血を改善し、血液の浄化に役立つのです。
魚介
エビ、カニ、イカ、タコ、貝、カキなどの魚介輯はコレステロール含有の多い食品だとする誤解が長く続きましたが、昭和52年、当時大阪大学の内科の山村雄一教授により、完全に否定されました。
それまでの測定法の比色法から酵素法に変えてみたところ、カキのコレステロール値380 mg(100 g中) がなんと76 mgしかないことがわかり、同様にエビ245 mg→164 mgシジミ300 mg →125 mg、イカ284 mg→180 mg、アサリ150 mg→76 mg、などいずれも、従来値よりうんと少なかったのです。
さらに魚介類にはタウリンというアミノ酸が含まれており、以下のような有益な作用をすることもわかってきました。
- ガンの転移を予防する
- 肝臓の解毒能を強化する
- アルコールを解毒する
- 胆石を溶解する
- 血液中のコレステロールを減少させる
- 降圧作用(血圧低下作用) と強心作用を有する
- 筋肉疲労を回復させる
魚介類は、生命の故郷の海を凝縮したような生物であり、鉄、カルシウム、亜鉛などのミネラルをいっぱい含み、ビタミンやタンパク質も存分に含まれています。生命力を強化し、解毒・血液浄化を促す抗ガン食品のひとつと考えてよいでしょう。
朝食・昼食・夕食…「対ガン基本食」これだけでいい
- 穀物(50~60%)玄米食(苦手な人は白米にコマ塩をふりかける)
- 豆類(10%以下)黒豆の煮込み、大豆とヒジキの炒めものなど
- 野菜(20%程度)根菜類の煮もの、炒めもの、キンピラなどを中心に
- 海藻(5~10%)ワカメのみそ汁、ヒジキ、コンブの煮つけ、抄めもの
- サラダ(5%)葉菜よりも、ニンジン、大根、玉ネギなど根菜中心のサラダ(ドレッシングは醤油味)
- 果物(少なめ)かんきつ類やトロピカルフルーツなど南方産のものはさける。リンゴがベスト。すりおろすとなおよい
- 動物製食品(10%程度)近海魚、エビ、カニ、イカ、タコ、貝、カキ、有精卵、チーズなどを週に3~4回まで
- スープ(茶碗1杯)みそ汁のみ
- 調味料(少なめ)みそ、醤油、粗塩(酢は多くなりすぎないこと)
- 薬味(少量)ゴマ塩、梅干し
米国科学アカデミーも認める、人参ジュースの効用
今でこそ、人参ジュースは種々の缶ジュースとして売り出され市民権を得ていますが、もとはといえば、1982年6月米国の科学アカデミーより「ガンは税金みたいに免れられないものではない」として、発表されたガンの化学的予防の中で、「ビタミンA 、C 、Eがガンを予防するが、この3つを存分に含んでいる野菜が人参である」というくだりが引き金になって、人参ジュースブームがつくられたのです。なぜ人参ジュースは、それはど強力な薬効があるのかを尋ねたところ、「人参の中には、人間が必要とするビタミンミネラルがはとんど含まれていること、人参中のある種の成分がガン細胞をやっつけるT- リンパ球の機能を高めること」という回答をいただきました。
「人体に必要なすべての成分を含む」人参と、「1日1 個のリンゴほ医者を追い払う」とさえいわれるリンゴを加えて作るジュースには、次のような効能があります。
- 血液の汚れを強力に解毒・排泄する
- A、B1、B12、C、D、P などのビタミン類、ヨード、カルシウム、マグネシウム、イオ2ウ、塩素などのネラルが血液を浄化する。
- 強力な整腸作用を有する
- 葉酸、ビタミンB1、ビタミンB2は、乳酸菌増殖因子ともいわれ、腸内の善玉菌の乳酸菌を増殖して、強力な整腸作用を発揮する。
早期発見・早期治療のために最も大切なこと
ガン治療を行った8割以上の方が口にしたのは「もっと早くに健診に行っていれば…」でした。日常に流されて重要だとわかっていても健診に行けない現代人が多いのも事実です。
そんな人たちに是非活用してほしいのが、ガンの自己検査キットです。