札幌駅5番ホーム。
この駅で一番長いこのホームに、旅行最終日の夕方に立つと言うことは、すなわち、旅行の終わりを意味している。現実の生活に戻る、ドアとでも言うのだろうか。
今までは、18時14分発の旧「北斗星4号」を、愛用していたのだが、「カシオペア」の登場で、81,82号に臨時化されてしまい、この列車が運転しない日は、この2号で帰ることにしています。
16時57分に、釧路からの「スーパーおおぞら8号」が到着し、多くの乗客を吐き出していく。目の前の、283系気動車がエンジンを轟かせて、出ていく。しばらくして、小樽側から、DD51型ディーゼル機関車に牽引された、「北斗星2号」が5番ホームに横付けされました。
それにしても、発車まですでに、5分をきっています。とても慌ただしい出発だ。
指定券を片手に今夜の部屋、9号車2番個室に乗り込みます。
部屋に入り、荷物を置いた直後、「北斗星2号」は、静かに札幌駅をあとにした。
北斗星の一人用A個室ロイヤル。
ステラリウム仕様です。
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さて、今日の部屋である、9号車2番は、一人用A個室ロイヤルです。北斗星と同時に登場した、一人用としては今でも、最上級の個室だ。
僕自身、このロイヤルを利用するのは、「トワイライトエクスプレス」を含めて、5回目です。
出発して間もなく、車掌の検札があり、この時に部屋の鍵(JR北海道所属車は、カード式ではない、普通の鍵)と、シャワーセットを受け取ります。
そのあと、食堂車のクルーが、ミニバーセットを持ってきます。これも、北斗星運転開始から続いているサービスです。
改めて部屋を見渡すと、セミダブルベットに、シャワー、トイレ、洗面台、独立した椅子、オーディオ、テレビ(ビデオのみ)、またこの部屋は9号車なので、天井を見上げれば、富良野の夜景を模した、ステラリウムが・・・・・。まさに、至れり尽くせりなのである。
これで、20,330円(特急券込み)は、安いのではないか・・・。
南千歳を過ぎてしばらくすると、食堂車一回目のディナータイムとなります。
北斗星の楽しみと言えば、食堂車での食事。
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予約したのは、いつもと同じく仏料理のAコース。
メニュー自体は、去年「カシオペア」が登場したときに変わったのと、同じ物だが、料理自体はとても美味しい。
それに、やはり走る列車の食堂車で、流れる夜景を眺めながら食事するというのは、夜行列車の醍醐味でもあります。
いまとなっては、「北斗星」「カシオペア」「トワイライト」の3列車でしか味わえない旅情でもあります。
食事が終わると、ミニロビーで少しくつろぎます。
わずかなスペースしかないが、こういう設備はとてもありがたいもの。
部屋に戻り、のんびりしたあと、シャワータイム。個室内にシャワーがあるのも、ロイヤルの特権です(しかも出湯時間は、10分x2)。シャワータイムが終わり、しばらくすると、函館の夜景が車窓に現れて、函館に到着。
「スーパー北斗9号」で後にしてから8時間半。再び函館駅のホームに立つが、道内最後の停車駅でもあります。
青函用機関車に交換するため、7分停車したあと、函館を出発。
道内最後の景色を、パブタイムの食堂車で楽しんだ後、部屋に戻り、10時45分頃、知内駅付近の景色が流れてすぐ、青函トンネルに突入。北海道に別れを告げました。
翌朝、東北地方の雪の影響で、30分ほど遅れながら、「北斗星2号」は上野駅15番ホームに、滑り込み、18回目の北海道旅行は、幕を下ろしたのです。
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