『イーハトーヴ・オノマトペ症候群』やっでるだ。(^ ^;
      船乗りの青年はポケットから小さなナイフを出して                 その窓の羊歯(しだ)の葉の形をした氷を                          ガリガリ削り落しました。小林旭の日活映画『渡り鳥北へ帰る』みでぇだなや、『氷河鼠の毛皮』


  『イーハトーヴオノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語) .
       宮沢賢治童話の私設ファンコーナーです。      いきなり扉ががたっと開き                                            朝日はビールのように流れ込みました。

                ★宮沢賢治童話を是非ぜひゼヒ読んでネ★

 
 

んで、回目の今回は、


   ******* セロ弾きゴーシュ *******  .
 角川文庫 520円 265p 表紙:飯野和好 注釈:大塚常樹 解説:小倉豊文・別役実 年譜:中村稔 .
                                「ちょっとでも動いたやつは                                            胸にスポンと穴をあけるから、そう思え。」
               雪渡り
────────────── 18p
               やまなし
 ───────────── 8p
               氷河鼠の毛皮 ─────────── 14p
               シグナルとシグナレス
 ──────── 28p
               オツベルと象
──────────── 13p
               ざしき童子(ぼっこ)のはなし ────── 5p
               寓話 猫の事務所 ────────── 14p
               北守将軍と三人兄弟の医者
────── 24p
               グスコーブドリの伝記──────── 49p
               朝に就いての童話的構図
─────── 4p→ ここからページです。
               セロ弾きのゴーシュ ───────── 25p
           付録 ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記
── 60p
               ペンネンノルデはいまはいないよ
                 太陽にできた黒い棘をとりに行ったよ
  3p の13短編です。

              注:
は『注文の多い料理店2』ご覧ください。

                は『新編 風の又三郎』ご覧ください。

                は『新編 風の又三郎3』ご覧ください。

                   


 
 


『セロ弾きのゴーシュ』の第三話です。
      このおはなしは、ずいぶん北の方の寒いところから                 きれぎれに風に吹きとばされて来たのです。           氷がひとでや海月(くらげ)や                                        さまざまのお菓子の形をしているくらい寒い                        北の方から飛ばされて来たのです。           十二月二十六日の夜八時                                         ベーリング行きの列車に乗った人たちが、                          どんな眼にあったか                                                   きっとどなたも知りたいでしょう。                                     これはそのおはなしです。
 *** 『氷河鼠の毛皮』 14p ***
 

 小林旭の日活映画『渡り鳥北へ帰る』みたいだにゃぁ、      『渡り鳥シリーズ』 は、宍戸錠がいいのら。      『氷河鼠の毛皮』

 ♪まぁどはぁぁ♪夜露に濡ぅれてぇ♪都ぉすぅでに遠ぉのくぅ♪(それは『北帰行』だべさ。)

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその37』だよん。(^ ^;

 ぜんたい十二月二十六日はイーハトヴはひどい吹雪でした。町の空や通りはまるっきり白だか
水色だか変にばさばさした雪の粉
(こ)でいっぱい、風はひっきりなしに電線や枯れたポプラを鳴
らし、鴉
(からす)なども半分凍ったようになってふらふらと空を流されて行きました。ただ、まあ、そ
の中から馬そりの鈴のチリンチリン鳴る音が、やっと聞えるのでやっぱり誰
(たれ)か通っているな
ということがわかるのでした。
 ところがそんなひどい吹雪でも夜の八時になって停車場に行ってみますと暖炉の火は愉快に赤
く燃えあがり、ベーリング行きの最大急行に乗る人たちはもうその前にまっ黒に立っていました。
 何せ北極のじき近くまで行くのですからみんなはすっかり用意していました。着物はまるで厚い
壁のくらい着込み、馬油
(ばゆ)を塗った長靴をはきトランクにまで寒さでひびが入らないように馬
油を塗ってみんなほうほうしていました。
                       
(丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその37』でした。


 氷河鼠の毛皮 漫画紹介

 @たむら・しげる:宮沢賢治漫画館(潮出版社)第1巻  .

                      大人ムード、ぐー。(^ ^;
 

 たむら・しげるの漫画版『氷河鼠の毛皮』は、大人ムードが、えがっだなす。

 たむら・しげるは、初対面。絵本作家、イラストレーターで漫画も描く、とあとがきにあった。
 薄っぺらタッチ、あっさりテイスト、りきみのない大人ムード、さりげなく遊んでるシーンもなかな
か、ぐー。
 イーハトヴのタイチの成金おやじぶり、ピストルを持って変な仮面をかぶった男達の不気味さ、
さらりとえがっだなす。

 っつーことで、『氷河鼠の毛皮』の漫画版、たむら・しげる、大人ムード、ぐーなのら。
(^ ^;


 氷河鼠の毛皮 お気に入りオノマトペ
                             「おいお若いお方。君、君、おいなぜ返事せんか。                無礼なやつだ、君は我が輩を知らんか。                           わしはねイーハトヴのタイチだよ。                                    イーハトヴのタイチを知らんか。」       「こんな汽車へ乗るんじゃなかったな。                               わしの持ち船で出かけたら                                          だまって殿さまで通るんだ。」       「ひとりで出掛けて                                                      黒狐を九百疋(ひき)とってみせるなんて                           下らないかけをしたもんさ。」
 季節:十二月二十六日夜八時過ぎ〜翌朝

◆オラが好きなオノマトペ(初読)=5つが最高。)
Dほうほう:【着物はまるで厚い壁のくらい着込み、馬油(ばゆ)を塗った長靴をはきトランクに
      まで寒さでひびが入らないように馬油を塗ってみんなほうほうしていました。】
F
パリパリ:【間もなくパリパリ呼子(よびこ)が鳴り汽缶車は一つポーとほえて、汽車は一目散
      に飛び出しました。】
34
もくもく:【そのあとから二十人ばかりのすさまじい顔つきをした人がどうもそれは人というよ
      りは白熊といった方がいいような、いや、白熊というよりは雪狐と云った方がいいよ
      うなすてきにもくもくした毛皮を着た、いや、着たというよりは毛皮で皮ができてると
      いうた方がいいようなものが変な仮面をかぶったりえり巻を眼まで上げたりしてまっ
      白ないきをふうふう吐きながら大きなピストルをみんな握って車室の中にはいって
      来ました。】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=5つが最高。)
Lきょとん:【向うの隅には痩(やせ)た赤ひげの人が北極狐のようにきょとんとすまして腰を
      掛けこちらの斜(はす)かいの窓のそばにはかたい帆布(はんぷ)の上着を着て愉快
      そうに自分にだけ聞えるような微かな口笛を吹いている若い船乗りらしい男が乗
      っていました。】
25
ぶりぶり:【よその紳士はすっかりぶりぶりしてそれでもきまり悪そうにやはりうつうつ寝た
      ふりをしました。】
26
うつうつ:【やはりうつうつ寝たふりをしました。】
28
きょときょと:【客車の隅でしきりに鉛筆をなめながらきょときょと聴き耳をたてて何か書き
      つけているあの痩(やせ)た赤髯(ひげ)の男だけでした。】
32
がたっ:【いきなり扉ががたっと開き朝日はビールのように流れ込みました。】
38
スポン:【「よし、さあでは引きあげ、おい誰でもおれたちがこの車を出ないうちに一寸(ちょ
      っと)でも動いたやつは胸にスポンと穴をあけるから、そう思え。」】

 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 がたっ:【いきなり扉ががたっと開き朝日はビールのように流れ込みました。】

 【
朝日はビールのように流れ込みました。】っつーのいいんだなや。
 え? オノマトペじゃねえじゃん? て、ま、かてぇことぁ云わねぇでけろ。
(^ ^;

      そのあとから二十人ばかりの                                        すさまじい顔つきをした人が                                         どうもそれは人というよりは白熊といった方がいいような、         いや、白熊というよりは雪狐と云った方がいいような              すてきにもくもくした毛皮を着た、           いや、着たというよりは                                                毛皮で皮ができてるというた方がいいようなものが                 変な仮面をかぶったりえり巻を眼まで上げたりして           まっ白ないきをふうふう吐きながら                                   大きなピストルをみんな握って                                       車室の中にはいって来ました。
 *** 氷河鼠の毛皮オノマトペ ***
 

@ばさばさ:【町の空や通りはまるっきり白だか水色だか変にばさばさした雪の粉(こ)でいっぱい、
      風はひっきりなしに電線や枯れたポプラを鳴らし、鴉(からす)なども半分凍ったようにな
      ってふらふらと空を流されて行きました。】
Aふらふら:【鴉
(からす)なども半分凍ったようになってふらふらと空を流されて行きました。】
Bチリンチリン:【ただ、まあ、その中から馬そりの鈴のチリンチリン鳴る音が、やっと聞えるので

      やっぱり誰(たれ)か通っているなということがわかるのでした。】
Cすっかり:【何せ北極のじき近くまで行くのですからみんなはすっかり用意していました。】
Dほうほう:【着物はまるで厚い壁のくらい着込み、馬油
(ばゆ)を塗った長靴をはきトランクにまで
      寒さでひびが入らないように馬油を塗ってみんなほうほうしていました。】
Eわいわい:【すぐ改札のベルが鳴りみんなはわいわい切符を切ってもらってトランクや袋を車の

      中にかつぎ込みました。】
Fパリパリ:【間もなくパリパリ呼子
(よびこ)が鳴り汽缶車は一つポーとほえて、汽車は一目散に飛
      び出しました。】
Gポー:【汽缶車は一つポーとほえて、汽車は一目散に飛び出しました。】
Hつくづく:【列車がイーハトヴの停車場
(ていしゃじょう)をはなれて荷物が棚や腰掛(こしかけ)の下に
      片附き、席がすっかりきまりますとみんなはまずつくづくと同じ車の人たちの顔つきを見
      まわしました。】
Iどっしり:【一つの車には十五人ばかりの旅客が乗っていましたがそのまん中には顔の赤い肥

      った紳士がどっしりと腰掛けていました。】
Jぴかぴか:【その人は毛皮を一杯着込んで、二人前の席をとり、アラスカ金の大きな指輪をは

      め、十連発のぴかぴかする素敵な鉄砲を持っていかにも元気そう、声もきっとよほど
      がらがらしているにちがいないと思われたのです。】
Kがらがら:【声もきっとよほどがらがらしているにちがいないと思われたのです。】
Lきょとん:【向うの隅には痩
(やせ)た赤ひげの人が北極狐のようにきょとんとすまして腰を掛け
      こちらの斜(はす)かいの窓のそばにはかたい帆布(はんぷ)の上着を着て愉快そうに自
      分にだけ聞えるような微かな口笛を吹いている若い船乗りらしい男が乗っていました。】
Mさっぱり:【そのほか痩て眉も深く刻み陰気な顔を外套のえりに埋めている人さっぱり何でもな

      いというようにもう睡(ねむ)りはじめた商人風の人など三、四人居りました。】
Nがたっ:【汽車は時々素通りする停車場の踏切でがたっと横にゆれながら一生けん命ふぶき

      の中をかけました。】
Oだんだん:【しかしその吹雪もだんだんおさまったのかそれとも汽車が吹雪の地方を越したの

      か、まもなくみんなは外の方から空気に圧(お)しつけられるような気がし、もう外では
      雪が降っていないというように思いました。】
Pぎらぎら:【そのカーテンのうしろには湯気の凍り付いたぎらぎらの窓ガラスでした。】
Qガリガリ:【船乗りの青年はポケットから小さなナイフを出してその窓の羊歯
(しだ)の葉の形をし
      た氷をガリガリ削り落しました。】
Rすきっ:【削り取られた分の窓ガラスはつめたくて実によく透
(す)きとおり向うでは山脈の雪が
      耿々(こうこう)とひかり、その上の鉄いろをしたつめたい空にはまるでたったいまみが
      きをかけたような青い月がすきっとかかっていました。】
Sちらちら:【唐檜
(とうひ)やとど松がまっ黒に立ってちらちら窓を過ぎて行きます。】
21じっ:【じっと外を見ている若者の唇は笑うようにまた泣くようにかすかにうごきました。】
22しん:【みんなもしんとして何か考え込んでいました。】
23きょろきょろ:【向うの隅ではあの痩
(やせ)た赤髯の男が眼をきょろきょろさせてみんなの話を
      聞きすまし、酒を呑み出した紳士のまわりの人たちは少し羨ましそうにこの剛勢な北
      極近くまで猟に出かける暢気な大将を見ていました。】
24とうとう:【毛皮外套
(がいとう)をあんまり沢山もった紳士はもうひとりの外套を沢山もった紳士
      と喧嘩をしましたがそのあとの方の人はとうとう負けて寝たふりをしてしまいました。】
25ぶりぶり:【よその紳士はすっかりぶりぶりしてそれでもきまり悪そうにやはりうつうつ寝たふり
      をしました。】
26うつうつ:【やはりうつうつ寝たふりをしました。】
27きちんと起きているのはさっきの窓のそばの一人の青年と客車の隅でしきりに鉛筆をなめな

      がらきょときょと聴き耳をたてて何か書きつけているあの痩(やせ)た赤髯(ひげ)の男だ
      けでした。
28きょときょと:【客車の隅でしきりに鉛筆をなめながらきょときょと聴き耳をたてて何か書きつけ

      ているあの痩(やせ)た赤髯(ひげ)の男だけでした。】
29すうっ:【そのとき電燈がすうっと赤く暗くなりました。】
30すっ:【この時電燈がまたすっとつきボーイはまた、「紅茶はいかがですか。」と云いながら大股

      にそして恭(うやうや)しく向うへ行きました。】
31がやがや:【そのとき俄に外ががやがやしてそれからいきなり扉ががたっと開き朝日はビール

      のように流れ込みました。】
32がたっ:【いきなり扉ががたっと開き朝日はビールのように流れ込みました。】
33ピカピカ:【赤ひげがまるで違った物凄い顔をしてピカピカするピストルをつきつけてはいって来

      ました。】
34もくもく:【そのあとから二十人ばかりのすさまじい顔つきをした人がどうもそれは人というよりは

      白熊といった方がいいような、いや、白熊というよりは雪狐と云った方がいいようなすて
      きにもくもくした毛皮を着た、いや、着たというよりは毛皮で皮ができてるというた方がい
      いようなものが変な仮面をかぶったりえり巻を眼まで上げたりしてまっ白ないきをふうふ
      う吐きながら大きなピストルをみんな握って車室の中にはいって来ました。】
35ふうふう:【まっ白ないきをふうふう吐きながら大きなピストルをみんな握って車室の中にはいっ

      て来ました。】
36クシャンクシャン:【ドアがあけてあるので室の中は俄に寒くあっちでもこっちでもクシャンクシャ

      ンとまじめ臭ったくしゃみの声がしました。】
37しっかり:【二番目がしっかりタイチをつかまえて引っぱって行こうとしますと三番目のはまだ立っ

      たままきょろきょろ車中を見まわしました。】
38スポン:【「よし、さあでは引きあげ、おい誰でもおれたちがこの車を出ないうちに一寸
(ちょっと)
      も動いたやつは胸にスポンと穴をあけるから、そう思え。」】
39じりじり:【その連中はじりじりとあと退
(ずさ)りして出て行きました。】
40ばちゃばちゃ:【タイチは髪をばちゃばちゃにして口をびくびくまげながら前からはひっぱられうし

      ろからは押されてもう扉の外へ出そうになりました。】
41びくびく:【口をびくびくまげながら前からはひっぱられうしろからは押されてもう扉の外へ出そう

      になりました。】
42ズドン:【ズドン。ピストルが鳴りました。】
43がりがり:【氷ががりがり鳴ったりばたばたかけまわる音がしたりして汽車は動き出しました。】
44ばたばた:【ばたばたかけまわる音がしたりして汽車は動き出しました。】
45ぎらぎら:【氷山の稜
(かど)が桃色や青やぎらぎら光って窓の外にぞろっとならんでいたのです。】
46ぞろっ:【窓の外にぞろっとならんでいたのです。】

 『氷河鼠の毛皮』のオノマトペ、まんず、これで、おすめえだぁ。えがっだなす。 スネオ 拝
(^ ^;
                                                     2006.2.24.

 
 


『セロ弾きのゴーシュ』の第四話です。
      ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、                                         さそりの赤眼が 見えたころ、                                        四時から今朝も やって来た。                                      遠野の盆地は まっくらで、                                          つめたい水の 声ばかり。         ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、                                         凍えた砂利に 湯気を吐き、                                        火花を闇に まきながら                                              蛇紋岩(サアペンテイン)の 崖に来て、                            やっと東が燃え出した。         ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、                                         鳥が鳴き出し 木は光り、                                          青々川は ながれたが、                                             丘もはざまも いちめんに、                                          まぶしい霜を 載せていた。         ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、                                         やっぱりかけると あったかだ                                         僕はほうほう 汗が出る。                                            もう七、八里 はせたいな、                                         今日も、一日 霜ぐもり。                                           ガタンガタン、ギー、シュウシュウ。
 **** 『シグナルとシグナレス』 28p **** .
 

 恋のオジャママン、本線シグナル附きの電信柱、ツッコミええよぉ、『シグナルとシグナレス』

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその38』だよん。(^ ^;

  『ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

    やっぱりかけると あったかだ
    僕はほうほう 汗が出る。
    もう七、八里 はせたいな、
    今日も、一日 霜ぐもり。
   ガタンガタン、ギー、シュウシュウ。』
 軽便
(けいべん)鉄道の東からの一番列車が少しあわてたようにこう歌いながらやって来て
とまりました。機関車の下からは、力のない湯気が逃げ出して行き、ほそ長いおかしな形の
煙突からは青いけむりが、ほんの少うし立ちました。
 そこで軽便
(けいべん)鉄道附きの電信柱どもは、やっと安心したように、ぶんぶんとうなり、
シグナルの柱はかたんと白い腕木をあげました。このまっすぐなシグナルの柱は、シグナレ
スでした。
 シグナレスはほっと小さなため息をついて空を見上げました。そらにはうすい雲が縞
(しま)
なっていっぱいに充
(み)ち、それはつめたい白光(しろびかり)凍った地面に降らせながら、しず
かに東に流れていたのです。
 シグナレスはじっとその雲の行く方をながめました。それからやさしい腕木を思い切りそっち
の方へ延ばしながら、ほんのかすかにひとりごとを云いました。
 『今朝は伯母さんたちもきっとこっちの方を見ていらっしゃるわ。』シグナレスはいつまでもい
つまでもそっちに気をとられて居りました。
 『カタン。』
 うしろの方のしずかな空でいきなり音がしましたのでシグナレスは急いでそっちを振り向きま
した。ずうっと積まれた黒い枕木の向うにあの立派な本線のシグナルばしらが今はるかの南

から、かがやく白けむりをあげてやって来る列車を迎える為にその上の堅い腕をさげたところ
でした。
 『お早う今朝は暖
(あたたか)ですね。』本線のシグナル柱はキチンと兵隊のように立ちながら
いやにまじめくさって挨拶しました。
 『お早うございます。』シグナレスはふし目になって声を落として答えました。
 『若さま、いけません。これからはあんなものに矢鱈
(やたら)に声をおかけなさらないようにね
がいます。』本線のシグナルに夜電気を送る太い電信ばしらがさも勿体
(もったい)ぶって申しま
した。
   (丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその38』でした。


 シグナルとシグナレス 漫画紹介できましぇん。

       申し訳ねぇす。

 

 おそらく、たぶん、漫画版『シグナルとシグナレス』はありましぇん。

       少なぐども傑作漫画は、ねぇだべな。(^ ^;


   シグナルとシグナレス お気に入りオノマトペ
 季節: 冬   
         『どうか気にかけないで下さい。                                       こいつはもうまるで野蛮なんです。                                   礼式も何も知らないのです。                                        実際私はいつでも困ってるんですよ。』      『あら、そんなことございませんわ。』            『許して下さるんですか、                                              本統を云ったら、                                                     僕なんかあなたに怒られたら                                         生きている甲斐もないんですからね。』      『あらあら、そんなこと。』   

◆オラが好きなオノマトペ(初読)=☆☆☆ 5つが最高。)
34カブン:【その時です、お月さまがカブンと山へお入りになってあたりがポカッとうすぐらくな
      ったのは。】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=★★5つが最高。)
Bほうほう:【『僕はほうほう 汗が出る。もう七、八里 はせたいな、今日も、一日 霜ぐもり。
      ガタンガタン、ギー、シュウシュウ。』】
 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 【その時です、お月さまがカブンと山へお入りになってあたりがポカッとうすぐらくなったのは。】

 
カブン、っつーの初対面。いんでねけ?

      『いや若様、雷が参りました節は                                      手前一身におんわざわいを頂戴いたします。                      どうかご安心をねがいとう存じます。』           『えい。お前なんか何を云うんだ。                                    僕はそれどこじゃないんだ。』           『それはまたどうしたことでござりまする。                               ちょっとやつがれまでお申し聞けになりとう存じます。』        『いいよ、お前はだまっておいで。』   
 **** シグナルとシグナレスオノマトペ **** .
 

@ガタンコガタンコ、シュウフッフッ:【『ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、さそりの赤眼が 見えた
      ころ、四時から今朝も やって来た。遠野の盆地は まっくらで、つめたい水の 声ばか
      り。』】
Aやっぱり:【『ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、やっぱりかけると あったかだ 僕はほうほう 

      汗が出る。もう七、八里 はせたいな、今日も、一日 霜ぐもり。ガタンガタン、ギー、
      シュウシュウ。』】
Bほうほう:【『僕はほうほう 汗が出る。もう七、八里 はせたいな、今日も、一日 霜ぐもり。ガタ

      ンガタン、ギー、シュウシュウ。』】
Cガタンガタン、ギー、シュウシュウ:【『ガタンガタン、ギー、シュウシュウ。』】
Dぶんぶん:【そこで軽便
(けいべん)鉄道附きの電信柱どもは、やっと安心したように、ぶんぶんと
      うなり、シグナルの柱はかたんと白い腕木をあげました。】
Eかたん:【シグナルの柱はかたんと白い腕木をあげました。】
Fほっ:【シグナレスはほっと小さなため息をついて空を見上げました。】
Gじっ:【シグナレスはじっとその雲の行く方をながめました。】
Hカタン:【『カタン。』】
Iずうっ:【ずうっと積まれた黒い枕木の向うにあの立派な本線のシグナルばしらが今はるかの

      南から、かがやく白けむりをあげてやって来る列車を迎える為にその上の堅い腕をさ
      げたところでした。】
Jキチン:【『お早う今朝は暖
(あたたか)ですね。』本線のシグナル柱はキチンと兵隊のように立ち
      ながらいやにまじめくさって挨拶しました。】
Kもじもじ:【本線のシグナルはきまり悪そうにもじもじしてだまってしまいました。】
Lじっ:【けれどもどうにも仕方がありませんでしたからやっぱりじっと立っていたのです。】
Mゴゴン、ゴーゴー:【『ゴゴン、ゴーゴー、うすい雲から 酒が降り出す、酒の中から 霜がながれ

      る。ゴゴンゴーゴー』】
Nゴゴンゴーゴー:【『酒の中から 霜がながれる。ゴゴンゴーゴー』】
Oべちゃべちゃ:【『ゴゴンゴーゴー霜がとければ つちはまっくろ。馬はふんごみ 人もべちゃべ

      ちゃゴゴンゴーゴー。』】
Pそっ:【その間に本線のシグナル柱が、そっと西風にたのんでこう云いました。】
Qどぎまぎ:【軽便
(けいべん)鉄道のシグナレスは、まるでどぎまぎしてうつむきながら低く、『あら、
      そんなことございませんわ。』と云いましたが何分風下でしたから本線のシグナルまで
      聞えませんでした。】
Rぼっ:【『あらあら、そんなこと。』軽便
(けいべん)鉄道の木でつくったシグナレスは、まるで困った
      というように肩をすぼめましたが、実はその少しうつむいた顔は、うれしさにぼっと白光
      (しろびかり)を出していました。】
Sじっ:【『シグナレスさん、どうかまじめで聞いて下さい。僕あなたの為なら、次の十時の汽車が

      来る時腕を下げないで、じっと頑張り通してでも見せますよ。』】
21ヒュウヒュウ:【わずかばかりヒュウヒュウ云っていた風が、この時ぴたりとやみました。】
22ぴたり:【この時ぴたりとやみました。】
23のろのろ:【『田螺
(にし)はのろのろ、うう、田螺はのろのろ。田螺のしゃっぽは、羅紗(らしゃ)
      上等、ゴゴンゴーゴー。』】
24ぴん:【シグナル附きの電信柱が、いつかでたらめの歌をやめて頭の上のはりがねの槍をぴん

      と立てながら眼をパチパチさせていました。】
25パチパチ:【眼をパチパチさせていました。】
26だんだん:【雲がだんだん薄くなって柔
(やわら)かな陽(ひ)が射して参りました。】
27ごう:【遠くの遠くの風の音か水の音がごうと鳴るだけです。】
28しょんぼり:【枕木の向うに青白くしょんぼり立って赤い火をかかげている、軽便
(けいべん)鉄道
      のシグナル、則(すなわ)ちシグナレスとても全くその通りでした。】
29ぎょっ:【シグナルはぎょっとしたように胸を張って、しばらく考えていましたが、やがてガタガタ

      (ふる)え出しました。】
30ガタガタ:【やがてガタガタ顫
(ふる)え出しました。】
31ガタガタガタガタ:【シグナルはもううれしくてうれしくて、なおさら、ガタガタガタガタふるえました。】
32しん:【二人はまるでしんとなってしまいました。】
33しっかり:【「いや心配しなさんな。このことは決してほかへはもらしませんぞ。わしがしっかり呑

      み込みました」】
34カブン:【その時です、お月さまがカブンと山へお入りになってあたりがポカッとうすぐらくなった

      のは。】
35ポカッ:【あたりがポカッとうすぐらくなったのは。】
36ぐうんぐうんひゅうひゅう:【今は風があんまり強いので電信ばしらどもは、本線の方も、軽便
(け
      いべん)鉄道の方のもまるで気が気でなく、ぐうんぐうんひゅうひゅうと独楽(こま)のように
      うなって居りました。】
37ブウウ、フウウ:【本線シグナルつきの太っちょの電しんばしらも、もうでたらめの歌をやるどこ

      ろの話ではありません、できるだけからだをちぢめて眼を細くして、ひとなみに、ブウウ、
      フウウとうなってごまかして居りました。】
38ぐらぐら:【シグナレスは、この時、東のぐらぐらするくらい強い青びかりの中をびっこをひくように

      して走って行く雲を見て居りましたがそれからチラッとシグナルの方を見ました。】
39チラッ:【それからチラッとシグナルの方を見ました。】
40しゃん:【シグナルは、今日は巡査のようにしゃんと、立っていましたが、風が強くて太っちょの電

      信ばしらに聞えないのをいいことにして、シグナレスにはなしかけました。】
41くらくら:【『どうもひどい風ですね。あなた頭がほてって痛みはしませんか。どうも僕はくらくらしま

      すね。』】
42パチパチ:【『僕それを向うの雑誌で見たんです、ね、あの倉庫のやつめ、おかしなやつですね。

      いきなり僕たちの話してるところへ口を出して、引き受けたの何のって云うんですもの、
      あいつはずいぶん太ってますね、今日も眼をパチパチやらかしてますよ。』】
43ウヘン:【『そしておいて、いきなり、ウヘン、ああ風でのどがぜいぜいする。』】
44ぜいぜい:【『ああ風でのどがぜいぜいする。』】
45うううう:【それからシグナルは、ううううと云いながら眼をぱちぱちさせてしばらくの間だまって居

      ました。】
46ぱちぱち:【眼をぱちぱちさせてしばらくの間だまって居ました。】
47ブンブンゴンゴン:【電信ばしらどもは、ブンブンゴンゴンと鳴り、風はひゅうひゅうとやりました。】
48ひゅうひゅう:【風はひゅうひゅうとやりました。】
49えーえー:【シグナルはつばをのみこんだりえーえーとせきばらいをしたりしていましたが、やっと

      咽喉(のど)の痛いのが癒(なお)ったらしく、もう一ぺんシグナレスに話しかけました。】
50ぐゎんぐゎん:【けれどもこの時は、風がまるで熊のように吼
(ほ)え、まわりの電信ばしらどもは山
      一ぱいの蜂の巣を一ぺんに壊しでもしたようにぐゎんぐゎんとうなっていましたので、折角
      のその声も、半分ばかりしかシグナレスに届きませんでした。】
51べちゃべちゃ:【『若さま、さっきから何をべちゃべちゃ云っていらっしゃるのです。』】
52むしゃくしゃ:【いきなり本線シグナル附きの電信ばしらが、むしゃくしゃまぎれにごうごうの音の中

      (うち)を途方もない声でどなったもんですから、シグナルは勿論(もちろん)シグナレスもまっ
      青になってぴたっとこっちへまげていたからだをまっすぐに直しました。】
53ごうごう:【ごうごうの音の中
(うち)を途方もない声でどなったもんですから、シグナルは勿論(もちろ
      ん)シグナレスもまっ青になってぴたっとこっちへまげていたからだをまっすぐに直しました。】
54ぴたっ:【シグナルは勿論
(もちろん)シグナレスもまっ青になってぴたっとこっちへまげていたからだ
      をまっすぐに直しました。】
55ブルブルッ:【さあそれを見たシグナル附きの電信ばしらの怒
(いか)りよう云ったらありません、早
      速ブルブルッとふるえあがり、青白く逆上(のぼ)せてしまい唇をきっと噛みながらすぐひど
      く手を廻(まわ)してすなわち一ぺん東京まで手をまわして風下に居る軽便鉄道の電信ばし
      らに、シグナルとシグナレスの対話が、一体何だったか今シグナレスが笑ったことは、ど
      んなことだったかたずねてやりました。】
56きっ:【唇をきっと噛みながらすぐひどく手を廻
(まわ)してすなわち一ぺん東京まで手をまわして風
      下に居る軽便鉄道の電信ばしらに、シグナルとシグナレスの対話が、一体何だったか今
      シグナレスが笑ったことは、どんなことだったかたずねてやりました。】
57キリキリ:【本線シグナルつきの電信ばしらは、キリキリ歯がみをしながら聞いていましたが、すっ

      かり聞いてしまうと、さあまるでもう馬鹿のようになってどなりました。】
58ポカン:【シグナルとシグナレスもあまりのことに今さらポカンとして呆
(あき)れていました。】
59オンオンオンオン、ゴゴンゴーゴーゴゴンゴー:【『オンオンオンオン、ゴゴンゴーゴーゴゴンゴー。』】
60ぼんやり:【風はますます吹きつのり、西のそらが変にしろくぼんやりなってどうもあやしいと思って

      いるうちにチラチラチラチラとうとう雪がやって参りました。】
61チラチラチラチラ:【西のそらが変にしろくぼんやりなってどうもあやしいと思っているうちにチラチ

      ラチラチラとうとう雪がやって参りました。】
62とうとう:【西のそらが変にしろくぼんやりなってどうもあやしいと思っているうちにチラチラチラチラ

      とうとう雪がやって参りました。】
63そっ:【シグナルは力を落として青白く立ち、そっとよこ眼でやさしいシグナレスの方を見ました。】
64しくしく:【シグナレスはしくしく泣きながら、丁度やって来る二時の汽車を迎える為にしょんぼりと

      腕をさげ、そのいじらしいい撫肩(なでかた)はかすかにかすかにふるえて居りました。】
65しょんぼり:【しょんぼりと腕をさげ、そのいじらしいい撫肩
(なでかた)はかすかにかすかにふるえて
      居りました。】
66フイウ:【空では風がフイウ、涙を知らない電信ばしらどもはゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー。】
67ゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー:【涙を知らない電信ばしらどもはゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー。】
68こうこう:【月の光が青白く雪を照らしています。雪はこうこうと光ります。】
69しいん:【そこにはすきとおって小さな紅火
(べにび)や青の火をうかべました。しいんとしています。】
70ヒュウ:【山脈は若い白熊の貴族の屍体
(したい)のようにしずかに横(よこた)わり、遠くの遠くを、ひ
      るまの風のなごりがヒュウと鳴って通りました。】
71ほっ:【黒い枕木はみなねむり赤の三角や黄色の点々さまざまの夢を見ているとき、若いあわれ

      なシグナルはほっと小さなため息をつきました。】
72きらきら:【きらきらのお日さまが東の山をのぼりました。】
73ぱっ:【シグナルシグナレスはぱっと桃色に映
(は)えました。】
74キラキラ:【倉庫の屋根は、赤いうわぐすりをかけた瓦を、まるで鎧
(よろい)のようにキラキラ着込
      んで、じろっとあたりを見まわしているのでした。】
75じろっ:【じろっとあたりを見まわしているのでした。】
76がたがたっ:【本線シグナル附きの電信ばしらは、がたがたっとふるえてそれからじっと固
(かた)
      なって答えました。】
77じっ:【それからじっと固
(かた)くなって答えました。】
78コリッ、コリコリッ、カリッ:【『何をっ。コリッ、コリコリッ、カリッ。』】
79パチパチパチパチ:【本線シグナルつきの電信ばしらは、物を云おうとしたのでしたがもうあんまり

      気が立ってしまってパチパチパチパチ鳴るだけでした。】
80ずうっ:【お日さまはずうっと高くなり、シグナルとシグナレスとはほっとまたため息をついてお互い

      に顔を見合わせました。】
81チラッ:【シグナレスは瞳を少し落(おと)しシグナルの白い胸に青々と落ちためがねの影をチラッ

      と見てそれから俄に目をそらして自分のあしもとをみつめ考え込んでしまいました。】
82ユラユラ:【『それからあのユラユラ青びかりの棘
(とげ)を動かしているのは、雲丹(うに)ですね。』】

 『シグナルとシグナレス』のオノマトペ、これで、おすめえだぁ。えがっだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
                                                    2006.2.25.

 
 


『セロ弾きのゴーシュ』の第五話です。
      さあ、オツベルは命懸けだ。                                         パイプを右手にもち直し、                                           度胸を据(す)えて斯(こ)う云った。                               「どうだい、此処は面白いかい。」      「面白いねえ。」                                                        象がからだを斜めにして、眼を細くして返事した。       「ずうっとこっちに居たらどうだい。」             百姓どもははっとして、息を殺して象を見た。                     オツベルは云ってしまってから、                                      にわかにがたがた顫(ふる)え出す。       ところが象はけろりとして                                           「居てもいいよ。」 と答えたもんだ。

 ***** 『オツベルと象』 13p ***** .
 

 語りべ牛飼いがよろしぅおすなぁ、      白象(はくぞう)がやって来た。                                       白い象だぜ、ペンキを塗ったのでないぜ。『オツベルと象』

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその39』だよん。(^ ^;
<イントロ>
 ……ある牛飼いがものがたる

 第一日曜

 オツベルときたら大したもんだ。稲扱
(いねこき)器械の六台も据(す)えつけて、のんのんのんのん
のんのんと、大そろしない音をたててやっている。
 十六人の百姓どもが、顔をまるっきりまっ赤にして足で踏んで器械をまわし、小山のように積ま
れた稲を片っぱしから扱
(こ)いていく。藁(わら)はどんどんうしろの方へ投げられて、また新らしい
山になる。そこらは、籾
(もみ)や藁(わら)から発(た)ったこまかな塵(ちり)で、変にぼうっと黄いろに
なり、まるで砂漠のけむりのようだ。
 そのうすぐらい仕事場を、オツベルは、大きな琥珀
(こはく)のパイプをくわい、吹殻(すいがら)を藁
(わら)に落(おと)さないよう、眼を細くして気をつけながら、両手を背中に組みあわせて、ぶらぶら
(い)ったり来たりする。
 小屋はずいぶん頑丈で、学校ぐらいもあるのだが、何せ新式稲扱
(いねこき)器械が、六台もそろ
ってまわってるから、のんのんのんのんふるうのだ。中にはいるとそのために、すっかり腹が空(す)
くほどだ。そしてじっさいオツベルは、そいつで上手に腹をへらし、ひるめしどきには、六寸ぐらいの
ビフテキだの、雑巾ほどあるオムレツの、ほくほくしたのをたべるのだ。
 とにかく、そうして、のんのんのんのんやっていた。
 そしたらそこへどういうわけか、その、白象
(はくぞう)がやって来た。白い象だぜ、ペンキを塗った
のでないぜ。どういうわけで来たかって?そいつは象のことだから、たぶんぶらっと森を出て、ただ
なにとなく来たのだろう。
              
(丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその39』でした。

 ps.大そろしない音】(=恐ろしい程大きな音)、って初対面。あら、方言でおじゃりますか。(^ ^;


 オツベルと象 漫画紹介

 @林静一:宮沢賢治漫画館(潮出版社)第4巻  .

                 印度がいんどぉ。(^ ^;
 

 林静一の漫画版『オツベルと象』は、しっかりインドしてはりますえ。

 前回、林静一の漫画版『蛙のゴム靴』では、蛙の美少女が描かれておりまへんどした。
 今回は、美女も美少女も単なる女性も登場してはりまへんしぃ、どないなりますやろなぁ。
 あらまぁ、しんなりと、よろしぅおすなぁ。牛飼いはんもお百姓はんも象はんもオツベルはんも、
どなたはんも、えろーぎょうさんインドしてはりますやなぁ。
 インドていすとバッチシやぁおまへんか。はよぅ読んどきやぁ。よろしぅさん。おおきにぃ。
(^ ^;

 っつーことで、『オツベルと象』の漫画版、林静一は、印度がいんどぉ。
(^ ^;


     オツベルと象 お気に入りオノマトペ
 季節: 不明
         「おい、お前は時計は要らないか。」                                 丸太で建てたその象小屋の前に来て、                            オツベルは琥珀(こはく)のパイプをくわえ、                          顔をしかめて斯(こ)う訊いた。       「ぼくは時計は要らないよ。」                                          象がわらって返事した。       「まあ持って見ろ、いいもんだ。」                                      斯(こ)う言いながらオツベルは、                                    ブリキでこさえた大きな時計を、                                     象の首からぶらさげた。        「なかなかいいね。」 象も云う。             「鎖もなくちゃだめだろう。」                                             オツベルときたら、百キロもある鎖をさ、                             その前肢(あし)にくっつけた。

◆オラが好きなオノマトペ(初読)=☆☆ 5つが最高。)
@のんのんのんのんのんのん:【オツベルときたら大したもんだ。稲扱(いねこき)器械の六台も据
      (す)えつけて、のんのんのんのんのんのんと、大そろしない音をたててやっている。】
D
のんのんのんのん:【小屋はずいぶん頑丈で、学校ぐらいもあるのだが、何せ新式稲扱(いね
      こき)器械が、六台もそろってまわってるから、のんのんのんのんふるうのだ。】
F
ほくほく:【そしてじっさいオツベルは、そいつで上手に腹をへらし、ひるめしどきには、六寸ぐ
      らいのビフテキだの、雑巾ほどあるオムレツの、ほくほくしたのをたべるのだ。】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=5つが最高。)
33グララアガア、グララアガア:【「おう、でかけよう。グララアガア、グララアガア。」みんながい
      ちどに呼応する。】
42
ばしゃばしゃ:【そこらはばしゃばしゃくらくなり、象はやしきをとりまいた。】
 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 
のんのんのんのんのんのん、稲扱(いねこき)器械六台分の音、っつーわけ?
宮沢賢治はんもえろー律儀どすなぁ。(^ ^;


     「済まないが税金も高いから、今日はすこうし、                    川から水を汲んでくれ。」                                            オツベルは両手をうしろで組んで、                                  顔をしかめて象に云う。        「ああ、ぼく水を汲んで来よう。                                        もう何ばいでも汲んでやるよ。」         象は眼を細くしてよろこんで、                                       そのひるすぎに五十だけ、川から水を汲んで来た。               そして菜っ葉の畑にかけた。         夕方象は小屋に居て、                                              十把(ぱ)の藁(わら)をたべながら、                                西の三日の月を見て、        「ああ、稼ぐのは愉快だねえ、さっぱりするねえ」                    と云っていた。
 ***** オツベルと象オノマトペ ***** .
 

@のんのんのんのんのんのん:【オツベルときたら大したもんだ。稲扱(いねこき)器械の六台も据(す)
      えつけて、のんのんのんのんのんのんと、大そろしない音をたててやっている。】
Aどんどん:【藁
(わら)はどんどんうしろの方へ投げられて、また新らしい山になる。】
Bぼうっ:【そこらは、籾
(もみ)や藁(わら)から発(た)ったこまかな塵(ちり)で、変にぼうっと黄いろに
      なり、まるで砂漠のけむりのようだ。】
Cぶらぶら:【そのうすぐらい仕事場を、オツベルは、大きな琥珀
(こはく)のパイプをくわい、吹殻(す
      いがら)を藁(わら)に落(おと)さないよう、眼を細くして気をつけながら、両手を背中に組み
      あわせて、ぶらぶら往(い)ったり来たりする。】
Dのんのんのんのん:【小屋はずいぶん頑丈で、学校ぐらいもあるのだが、何せ新式稲扱
(いねこき)
      器械が、六台もそろってまわってるから、のんのんのんのんふるうのだ。】
Eすっかり:【中にはいるとそのために、すっかり腹が空
(す)くほどだ。】
Fほくほく:【そしてじっさいオツベルは、そいつで上手に腹をへらし、ひるめしどきには、六寸ぐらい

      のビフテキだの、雑巾ほどあるオムレツの、ほくほくしたのをたべるのだ。】
Gぶらっ:【そいつは象のことだから、たぶんぶらっと森を出て、ただなにとなく来たのだろう。】
Hゆっくり:【そいつが小屋の入口に、ゆっくり顔を出したとき、百姓どもはぎょっとした。】
Iぎょっ:【百姓どもはぎょっとした。】
Jちらっ:【ところがそのときオツベルは、ならんだ器械のうしろの方で、ポケットに手を入れながら、

      ちらっと鋭く象を見た。】
Kぎくっ:【百姓どもはぎくっとし、オツベルもすこしぎょっとして、大きな琥珀
(こはく)のパイプから、ふ
      っとけむりをはきだした。】
Lふっ:【大きな琥珀
(こはく)のパイプから、ふっとけむりをはきだした。】
Mとうとう:【そしたらとうとう、象がのこのこ上って来た。】
Nのこのこ:【象がのこのこ上って来た。】
Oパチパチ:【ところが何せ、器械はひどく廻っていて、籾
(もみ)は夕立か霧のように、パチパチ象
      にあたるのだ。】
Pパチパチパチパチ:【まったく籾
(もみ)は、パチパチパチパチ歯にあたり、またまっ白な頭や首に
      ぶっつかる。】
Qずうっ:【「ずうっとこっちに居たらどうだい。」】
Rはっ:【百姓どもははっとして、息を殺して象を見た。】
Sがたがた:【オツベルは云ってしまってから、にわかにがたがた顫
(ふる)え出す。】
21けろり:【ところが象はけろりとして、「居てもいいよ。」と答えたもんだ。】
22くしゃくしゃ:【オツベルが顔をくしゃくしゃにして、まっ赤になって悦
(よろこ)びながらそう云った。】
23さっぱり:【夕方象は小屋に居て、十把
(ぱ)の藁(わら)をたべながら、西の三日の月を見て、「あ
      あ、稼ぐのは愉快だねえ、さっぱりするねえ。」と云っていた。】
24せいせい:【晩方象は小屋に居て、八把
(わ)の藁(わら)をたべながら、西の四日の月を見て、「あ
      あ、せいせいした。サンタマリア。」と斯(こ)うひとりごとをしたそうだ。】
25どきっ:【オツベルはまたどきっとしたが、気を落ち付けてわらっていた。】
26のそのそ:【象はのそのそ鍛冶場へ行って、ぺたんと肢
(あし)を折って座り、ふいごの代(かわ)
      に半日炭を吹いたのだ。】
27ぺたん:【ぺたんと肢
(あし)を折って座り、ふいごの代(かわ)りに半日炭を吹いたのだ。】
28だんだん:【しかたがだんだんひどくなったから、象がなかなか笑わなくなった。】
29なかなか:【象がなかなか笑わなくなった。】
30じっ:【時には赤い竜の眼をして、じっとこんなにオツベルを見おろすようになった。】
31ふらふら:【ある晩、象は象小屋で、ふらふら倒れて地べたに座り、藁もたべずに、十一日の月

      を見て、「もう、さようなら、サンタマリア。」と斯(こ)う言った。】
32しくしくしくしく:【象は細ういきれいな声で、しくしくしくしく泣き出した。】
33グララアガア、グララアガア:【「おう、でかけよう。グララアガア、グララアガア。」みんながいちど

      に呼応する。】
34めちゃめちゃ:【小さな木などは根こぎになり、藪
(やぶ)や何かもめちゃめちゃだ。】
35グワア グワア グワア グワア:【グワア グワア グワア グワア、花火みたいに野原の中へ

      飛び出した。】
36やっぱり:【ところがオツベルはやっぱりえらい。眼をぱっちりとあいたときは、もう何もかもわか

      っていた。】
37ぱっちり:【眼をぱっちりとあいたときは、もう何もかもわかっていた。】
38じたばた:【「とじこめちまえ、畜生めじたばたしやがるな、丸太をそこへしばりつけろ。」】
39しっかり:【「おい、みんな心配するなったら。しっかりしろよ。」オツベルはもう支度ができて、ラッ

      パみたいないい声で、百姓どもをはげました。】
40ぐるぐる:【こんな主人に巻き添いなんぞ食いたくないから、みんなタオルやはんけちや、よごれ

      たような白いようなものを、ぐるぐる腕に巻きつける。降参をするしるしなのだ。】
41ぐらぐら:【間もなく地面はぐらぐらと揺られ、そこらはばしゃばしゃくらくなり、象はやしきをとりま

      いた。】
42ばしゃばしゃ:【そこらはばしゃばしゃくらくなり、象はやしきをとりまいた。】
43うろうろ:【百姓どもは眼もくらみ、そこらをうろうろするだけだ。】
44にゅう:【だんだんにゅうと顔を出す。】
45ドーン、グララアガア、ドーン、グララアガア、ドーン、グララアガア:【ドーン、グララアガア、ドー

      ン、グララアガア、ドーン、グララアガア、ところが弾丸(たま)は通らない。】
46ぱちぱち:【「なかなかこいつはうるさいねえ。ぱちぱち顔へあたるんだ。」】
47どっ:【五匹の象が一ぺんに、塀からどっと落ちてきた。】
48くしゃくしゃ:【オツベルはケースを握ったまま、もうくしゃくしゃに潰
(つぶ)れていた。】
49どしどし:【早くも門があいていて、グララアガア、グララアガア、象がどしどしなだれ込む。】

 『オツベルと象』のオノマトペ、まんず、これで、おすめえだぁ。えがっだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
                                                    2006.2.27.

 
 


『セロ弾きのゴーシュ』の第七話です。
      軽便鉄道の停車場のちかくに、                                    猫の第六事務所がありました。    ここは主に、猫の歴史と地理をしらべるところでした。          書記はみな、短い黒の繻子(しゅす)の服を着て、            それに大へんみんなに尊敬されましたから、            何かの都合で書記をやめるものがあると、            そこらの若い猫は、どれもどれも、            みんなそのあとへ入りたがってばたばたしました。
******* 『寓話 猫の事務所』 14p *******
 

 いじめはどうにもとまらにゃい   みなさん、ぼくはかま猫に同情します。   『寓話 猫の事務所』。

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその40』だよん。(^ ^;

 事務長は大きな黒猫で、少しもうろくしてはいましたが、眼などは中に銅線が幾重も張って
あるかのように、じつに立派にできていました。
 さてその部下の
  一番書記は白猫でした、
  二番書記は虎猫でした、
  三番書記は三毛猫でした、
  四番書記は竈
(かま)猫でした。
 竈猫というのは、これは生れ付きではありません。生れ付きは何猫でもいいのですが、夜
かまどの中にはいってねむる癖があるために、いつでもからだが煤
(すす)できたなく、殊(こと)
に鼻と耳にはまっくろにすみがついて、何だか狸のような猫のことを云うのです。
 ですからかま猫はほかの猫には嫌われます。
                            
(丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその40』でした。


 寓話 猫の事務所 漫画紹介

 @水野英子:宮沢賢治漫画館(潮出版社)第4巻  .

 Aますむらひろし:ますむら版宮沢賢治童話集
                     (朝日ソノラマ)


      水野英子、きちんと猫キャラだにゃぁ。(^ ^;
 

 @水野英子の漫画版『寓話 猫の事務所』、少しもうろくにゃ事務長の黒猫、いんだにゃぁ。
  白猫も虎猫も三毛猫も竈
(かま)猫もぜいたく猫も、きちんきちんといい猫キャラだにゃぁ。

 Aますむらひろしの猫たち、バランスが、いくにゃい。特に事務長の黒猫、いくにゃい。

 っつーことで、『寓話 猫の事務所』の漫画版、水野英子、猫キャラいんだにゃぁ。
(^ ^;


 寓話 猫の事務所 お気に入りオノマトペ
 季節:
不明       「はいれっ。」事務長の黒猫が、                                     ポケットに手を入れてふんぞりかえってどなりました。        四人の書記は下を向いて                                           いそがしそうに帳面をしらべています。        ぜいたく猫がはいって来ました。             「わしは氷河鼠を食いに                                               ベ−リング地方へ行きたいのだが、                                 どこらがいちばんいいだろう。」        「うん、一番書記、氷河鼠の産地を云え。」              一番書記は、                                                        青い表紙の大きな帳面をひらいて答えました。        「ウステラゴメナ、ノバスカイヤ、                                        フサ河流域であります。」
◆オラが好きなオノマトペ(初読)=☆☆ 5つが最高。)
Kジャラジャラジャラジャラン:【「ジャラジャラジャラジャラン。」事務長が高くどなりました。】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=5つが最高。)
@ばたばた:【書記はみな、短い黒の繻子(しゅす)の服を着て、それに大へんみんなに尊敬さ
      れましたから、何かの都合で書記をやめるものがあると、そこらの若い猫は、どれ
      もどれも、みんなそのあとへ入りたがってばたばたしました。】
 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 
ジャラジャラジャラジャラン:【「ジャラジャラジャラジャラン。」事務長が高くどなりました。】

 そう云えば、猫じゃらし、っつー言葉を思い出したにゃぁ。
 んで、猫の事務長が、「ジャラジャラジャラジャラン。」ってどなったのかにゃぁ。変なの。
(^ ^;

     「何だい。君は僕にこの弁当を喰べろというのかい。                机から床の上へ落ちた弁当を                                      君は僕に喰えというのかい。」       「いいえ、あなたが拾おうとなさるもんですから、                     拾ってあげただけでございます。」        「いつ僕が拾おうとしたんだ。うん。                                   僕はただそれが事務長さんの前に落ちて                          あんまり失礼なもんだから、                                         僕の机の下へ押し込もうと思ったんだ。」       「そうですか。私はまた、                                                あんまり弁当があっちこっち動くもんですから……。」        「何だと失敬な。決闘を……。」              「ジャラジャラジャラジャラン。」                                        事務長が高くどなりました。        これは決闘をしろと云ってしまわせない為に、                      わざと邪魔をしたのです。
******* 寓話 猫の事務所オノマトペ *******
 

@ばたばた:【書記はみな、短い黒の繻子(しゅす)の服を着て、それに大へんみんなに尊敬されま
      したから、何かの都合で書記をやめるものがあると、そこらの若い猫は、どれもどれも、
      みんなそのあとへ入りたがってばたばたしました。】
Aどっかり:【大きな事務所のまん中に、事務長の黒猫が、まっ赤な羅紗
(らしゃ)をかけた卓(つくえ)
      を控えてどっかり腰かけ、その右側に一番の白猫と三番の三毛猫、左側に二番の虎猫
      と四番のかま猫が、めいめい小さなテ−ブルを前にして、きちんと椅子にかけていまし
      た。】
Bきちん:【その右側に一番の白猫と三番の三毛猫、左側に二番の虎猫と四番のかま猫が、めい

      めい小さなテ−ブルを前にして、きちんと椅子にかけていました。】
Cこつこつ:【事務所の扉をこつこつ叩くものがあります。】
Dじろっ:【「夏猫は全然旅行に適せず。」するとどういうわけか、この時みんながかま猫の方をじろ

      っと見ました。】
Eヘッ:【ところがほかの三人の書記は、いかにも馬鹿にしたように横目で見て、ヘッとわらってい

      ました。】
Fとうとう:【ところが今のおはなしからちょうど半年ばかりたったとき、とうとうこの第六事務所が廃

      止になってしまいました。】
Gするするっ:【これは猫仲間では、目上の人にも無礼なことでも何でもなく、人ならばまず鬚でも

      ひねるぐらいのところですから、それはかまいませんけれども、いけないことは、足をふ
      んばったために、テ−ブルが少し坂になって、べんとうばこがするするっと滑って、とうと
      うがたっと事務長の前の床に落ちてしまったのです。】
Hがたっ:【とうとうがたっと事務長の前の床に落ちてしまったのです。】
Iでこぼこ:【それはでこぼこではありましたが、アルミニュ−ムでできていましたから、大丈夫こわ

      れませんでした。】
Jもしゃもしゃ:【「君、だめだよ。とどかないよ。」と事務長の黒猫が、もしゃもしゃパンを喰べながら

      笑って云いました。】
Kジャラジャラジャラジャラン:【「ジャラジャラジャラジャラン。」事務長が高くどなりました。】
Lポロポロ:【今度は向うの三番書記の三毛猫が、朝仕事を始める前に、筆がポロポロころがっ

      て、とうとう床に落ちました。】
Mだんだん:【三毛猫は殊
(こと)にせいが低かったので、だんだん乗り出して、とうとう足が腰掛けか
      らはなれてしまいました。】
Nパチパチ:【かま猫は拾ってやろうかやるまいか、この前のこともありますので、しばらくためらっ

      て眼をパチパチさせて居ましたが、とうとう見るに見兼ねて、立ちあがりました。】
Oガタン:【ところが丁度この時に、三毛猫はあんまり乗り出し過ぎてガタンとひっくり返ってひどく頭

      をついて机から落ちました。】
Pさっさ:【事務長はさっさと仕事にかかりました。】
Qしん:【そして事務所はしばらくしんとしました。】
Rごうごう:【かま猫は、やっと足のはれが、ひいたので、よろこんで朝早く、ごうごう風の吹くなかを

      事務所へ来ました。】
Sどきどき:【かま猫は、なぜか胸をどきどきさせながら、かすれた声で独りごとしました。】
21ガタッ:【ガタッ。扉が開
(あ)いて三毛猫がはいって来ました。】
22ガタン。ピシャン:【ガタン。ピシャン。虎猫がはいって来ました。】
23ガタッ、ピシャ−ン:【ガタッ、ピシャ−ン。白猫が入って来ました。】
24ガタン、ピシャリ:【ガタン、ピシャリ。「ふう、ずいぶんひどい風だね。」事務長の黒猫が入って来

      ました。】
25ぼんやり:【かま猫もぼんやり立って、下を向いたままおじぎをしました。】
26きいん:【かま猫はもうかなしくて、かなしくて頬のあたりが酸っぱくなり、そこらがきいんと鳴ったり

      するのをじっとこらえてうつむいて居りました。】
27じっ:【じっとこらえてうつむいて居りました。】
28だんだん:【事務所の中は、だんだん忙しく湯の様になって、仕事はずんずん進みました。】
29ずんずん:【仕事はずんずん進みました。】
30ちらっ:【みんな、ほんの時々、ちらっとこっちを見るだけで、ただ一ことも云いません。】
31しくしく:【とうとうひるすぎの一時から、かま猫はしくしく泣きはじめました。】
32うろうろうろうろ:【うろうろうろうろそこらをあるきまわるだけです。】
33しっかり:【獅子が大きなしっかりした声で云いました。】

 『寓話 猫の事務所』のオノマトペ、まんず、これで、おすめえだぁ。えがっだなす。スネオ 拝 (^ ^;
                                                      2006.3.3.

 
 


                 『セロ弾きのゴーシュ』の第八話です。
      北守将軍ソンバ−ユ−は                                           いま塞外(さいがい)の砂漠から                                     やっとのことで戻ってきた。       勇ましい凱旋だと云いたいが                                        実はすっかり参って来たのだ                                         とにかくあすこは寒い処(ところ)さ。       三十年という黄いろなむかし                                        おれは十万の軍勢をひきい                                         この門をくぐって威張って行った。       それからどうだもう見るものは空ばかり                              風は乾いて砂を吹き                                                 雁(かり)さえ干(ほ)せてたびたび落ちた。       おれはその間馬でかけ通し                                         馬がつかれてたびたびペタンと座り                                  涙をためてはじっと遠くの砂を見た。       その度ごとにおれは鎧のかくしから                                  塩をすこうし取り出して                                              馬に嘗めさせては元気をつけた。       その馬も今では三十五歳                                           五里かけるにも四時間かかる。                                     それからおれはもう七十だ。       とても帰れまいと思っていたが                                       ありがたや敵が残らず脚気(かっけ)で死んだ                      今年の夏はへんに湿気が多かったでな。
                      ほく しゅ
******** 『北守将軍と三人兄弟の医者』 24p ********
 

 七五調、音読すると心地ええ、『北守将軍と三人兄弟の医者』。

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその41』だよん。(^ ^;
<イントロ>
      一、三人兄弟の医者

 むかしラユ−という首都に、兄弟三人の医者がいた。いちばん上のリンパ−は、普通の人の医者
だった。その弟のリンプ−は、馬や羊の医者だった。いちばん末のリンポ−は、草だの木だのの医
者だった。そして兄弟三人は、町のいちばん南にあたる、黄いろな崖のとっぱなへ、青い瓦の病院
を、三つならべて建てていて、てんでに白や朱の旗を、風にぱたぱた云わせていた。
 坂のふもとで見ていると、漆
(うるし)にかぶれた坊さんや、少しびっこをひく馬や、萎(しお)れかかっ
た牡丹の鉢を、車につけて引く園丁や、いんこを入れた鳥籠や、次から次とのぼって行って、さて坂
上に行き着くと、病気の人は、左のリンパ−先生へ、馬や羊や鳥類は、中のリンプ−先生へ、草木を
もった人たちは、右のリンポ−先生へ、三つにわかれてはいるのだった。
 さて三人は三人とも、実に医術もよくできて、また仁心も相当あって、たしかにもはや名医の類であ
ったのだが、まだいい機会
(おり)がなかったために別に位もなかったし、遠くへ名前も聞えなかった。
ところがとうとうある日のこと、ふしぎなことが起
(おこ)ってきた。
                                  
(丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその41』でした。


 北守将軍と三人兄弟の医者 漫画紹介

 @スズキ・コージ:宮沢賢治漫画館(潮出版社)第2巻  .

                版画チック、いんでなぃかぃ。(^ ^;
 

 スズキ・コージの漫画版『北守将軍と三人兄弟の医者』は、いんでなぃかぃ。

 スズキ・コージは、『月夜のでんしんばしら』に続いて二度目の登場。んで全然期待してまへんでした。
 版画チックな画風、ありぃ、これ古代中国ムードむんむんでっせ、いんでなぃかぃ。
 全編七五調・版画チック・古代中国ムードが三位一体、これって、傑作でなぃかぃ。

 っつーことで、『北守将軍と三人兄弟の医者』の漫画版、スズキ・コージ、いんでなぃかぃ。(^ ^;


 北守将軍と三人兄弟の医者 お気に入りオノマトペ
 季節:
不明       それに脚気(かっけ)の原因が                                      あんまりこっちを追いかけて                                          砂を走ったためなんだ。       そうしてみればどうだやっぱり凱旋だろう。             殊(こと)にも一つほめられていいことは             十万人もでかけたものが                                            九万人まで戻って来た。       死んだやつらは気の毒だが                                          三十年の間には       たとえいくさに行かなくたって                                          一割ぐらいは死ぬんじゃないか。       そこでラユ−のむかしのともよ                                        またこどもらよきょうだいよ       北守将軍ソンバ−ユ−と                                           その軍勢が帰ったのだ                                               門をあけてもいいではないか。

◆オラが好きなオノマトペ(初読)=5つが最高。)
Mペタン:【馬がつかれてたびたびペタンと座り 涙をためてはじっと遠くの砂を見た。】
30
ぺたん:【たびたびぺたんと砂漠に寝た、この有名な白馬は、ここで最後の力を出し、がたがた
      がたがた鳴りながら、風より早くかけ出した。】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=★★5つが最高。)
Rぎちぎち:【馬は太鼓に歩調を合せ、殊にもさきのソン将軍の白馬は、歩くたんびに膝がぎちぎ
      ち音がして、ちょうどひょうしをとるようだ。】
41
しっ、ふう、どう:【「こら、起きんかい。起きんかい。しっ、ふう、どう、おい、この塩を、ほんの一
      口たべんかい。」】
53
ぎっ、ばっ、ふう:【将軍は馬にむちをやる。ぎっ、ばっ、ふう。馬は土塀をはね越えて、となりの
      リンプ−先生の、けしのはたけをめちゃくちゃに、踏みつけながら立っていた。】
70
ぎちぎち:【あんなにぎちぎち軋(きし)んだ膝がいまではすっかり鳴らなくなった。】
 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 ぎちぎち:【馬は太鼓に歩調を合せ、殊にもさきのソン将軍の白馬は、歩くたんびに膝がぎちぎ
      ち音がして、ちょうどひょうしをとるようだ。】
 ぎちぎち:【あんなにぎちぎち軋(きし)んだ膝がいまではすっかり鳴らなくなった。】

 
ぎちぎち、っつーの初対面。膝がぎちぎち軋(きし)む、mmm 痛そう。(^ ^;

       「それではお尋ねいたします。                                        百と百とを加えると答はいくらになりますか。」       「百八十じゃ。」             「それでは二百と二百では。」             「さよう、三百六十だろう。」            「そんならも一つ伺いますが、                                         十の二倍は何ほどですか。」       「それはもちろん十八じゃ。」            「なるほど、すっかりわかりました。                                     あなたは今でもまだ少し、                                           砂漠のためにつかれています。                                      つまり十パ−セントです。                                            それではなおしてあげましょう。」       パ−先生は両手をふって、                                          弟子にしたくを云い付けた。                                         弟子は大きな銅鉢に、何かの薬をいっぱい盛って、              布巾を添えて持って来た。
******** 北守将軍三人兄弟医者
                  のオノマトペ ********
 

@ぱたぱた:【そして兄弟三人は、町のいちばん南にあたる、黄いろな崖のとっぱなへ、青い瓦の病
      院を、三つならべて建てていて、てんでに白や朱の旗を、風にぱたぱた云わせていた。】
Aとうとう:【ところがとうとうある日のこと、ふしぎなことが起
(おこ)ってきた。】
Bだんだん:【はじめは誰も気にかけず、店を掃いたりしていたが、朝めしすこしすぎたころ、だんだ

      んそれが近づいて、みんな立派なチャルメラや、ラッパの音だとわかってくると、町じゅう
      にわかにざわざわした。】
Cざわざわ:【みんな立派なチャルメラや、ラッパの音だとわかってくると、町じゅうにわかにざわざ

      わした。】
Dぱたぱた:【その間にはぱたぱたいう、太鼓の類
(るい)の音もする。】
Eしっかり:【門を守った兵隊たちは、まず門をみなしっかりとざし、町をめぐった壁かべの上には、

      見張りの者をならべて置いて、それからお宮へ知らせを出した。】
Fすっかり:【そしてその日の午
(ひる)ちかく、ひづめの音や鎧(よろい)の気配、また号令の声もして、
      向うはすっかり、この町を、囲んでしまった模様であった。】
Gどきどき:【番兵たちや、あらゆる町の人たちが、まるでどきどきやりながら、矢を射る孔からのぞ

      いて見た。】
Hひらひら:【ひらひらひかる三角旗
(ばた)や、ほこがさながら林のようだ。】
Iぼさぼさ:【ことになんとも奇体なことは、兵隊たちが、みな灰いろでぼさぼさして、なんだかけむり

      のようなのだ。】
Jぴん:【するどい眼をして、ひげが二いろまっ白な、せなかのまがった大将が、尻尾
(しつぽ)が箒(ほ
      うき)のかたちになって、うしろにぴんとのびている白馬に乗って先頭に立ち、大きな剣を空
      にあげ、声高々と歌っている。】
Kやっ:【北守
(ほくしゆ)将軍ソンバーユーは いま塞外(さいがい)の砂漠から やっとのことで戻ってき
      た。】
Lすっかり:【勇ましい凱旋だと云いたいが 実はすっかり参って来たのだ とにかくあすこは寒い処

      (ところ)さ。】
Mペタン:【馬がつかれてたびたびペタンと座り 涙をためてはじっと遠くの砂を見た。】
Nじっ:【涙をためてはじっと遠くの砂を見た。】
Oやっぱり:【そうしてみればどうだやっぱり凱旋だろう。】
Pぴしゃん:【うれしまぎれに泣くものや、両手をあげて走るもの、じぶんで門をあけようとして、番兵た

      ちに叱られるもの、もちろん王のお宮へは使(つかい)が急いで走って行き、城門の扉はぴし
      ゃんと開(あ)いた。】
Qくしゃくしゃ:【顔から肩から灰いろの、北守将軍ソンバ−ユ−は、わざとくしゃくしゃ顔をしかめ、しず

      かに馬のたづなをとって、まっすぐを向いて先登(せんとう)に立ち、それからラッパや太鼓の
      類、三角ばたのついた槍、まっ青に錆びた銅のほこ、それから白い矢をしょった、兵隊たち
      が入ってくる。】
Rぎちぎち:【馬は太鼓に歩調を合せ、殊にもさきのソン将軍の白馬は、歩くたんびに膝がぎちぎち音

      がして、ちょうどひょうしをとるようだ。】
Sぐったり:【九万の兵というものはただ見ただけでもぐったりする。】
21ぼんやり:【「雪の降る日はひるまでも そらはいちめんまっくらで わずかに雁
(がん)の行くみちが 
      ぼんやり白く見えるのだ。」】
22ぞろっ:【みんなは、みちの両側に、垣をきずいて、ぞろっとならび、泪を流してこれを見た。】
23ひらひら:【かくて、バ−ユ−将軍が、三町ばかり進んで行って、町の広場についたとき、向うのお

      宮の方角から、黄いろな旗がひらひらして、誰かこっちへやってくる。】
24しっかり:【ところが馬を降りれない、もう将軍の両足は、しっかり馬の鞍につき、鞍はこんどは、が

      っしりと馬の背中にくっついて、もうどうしてもはなれない。】
25がっしり:【鞍はこんどは、がっしりと馬の背中にくっついて、もうどうしてもはなれない。】
26びくびく:【さすが豪気の将軍も、すっかりあわてて赤くなり、口をびくびく横に曲げ、一生けん命、は

      ね下りようとするのだが、どうにもからだがうごかなかった。】
27ばたばた:【将軍はまた手をばたばたしたが、やっぱりからだがはなれない。】
28くるっ:【そこで大臣一行は、くるっと馬を立て直し、黄いろな塵をあげながら、一目散に戻って行く。】
29じいっ:【「そのうち音をたてないで、じいっとやすんでいてくれい。わかったか。」】
30ぺたん:【たびたびぺたんと砂漠に寝た、この有名な白馬は、ここで最後の力を出し、がたがたがた

      がた鳴りながら、風より早くかけ出した。】
31がたがたがたがた:【この有名な白馬は、ここで最後の力を出し、がたがたがたがた鳴りながら、風

      より早くかけ出した。】
32しゅう:【「よろしい、しゅう。」と将軍は、例の白馬に一鞭くれて、一気に坂をかけあがる。】
33ぶつぶつ:【大工はあとでぶつぶつ云った。】
34うろうろ:【そこらをうろうろあるいている、病人たちをはね越こえて、門の前まで上っていた。】
35どしどし:【さてソンバ−ユ−将軍は、いまやリンパ−先生の、大玄関を乗り切って、どしどし廊下へ

      入って行く。】
36ぱかぱか:【ソン将軍はぱかぱかと馬を鳴らしてはいって行った。】
37びくっ:【「おい、きみ、早くこっちを見んか。」将軍が怒鳴り出したので、病人たちはびくっとした。】
38ぱくっ:【馬はぱくっとそれを噛み、大きな息を一つして、ぺたんと四つ脚を折り、今度はごうごういび

      きをかいて、首を落してねむってしまう。】
39ぺたん:【ぺたんと四つ脚を折り、今度はごうごういびきをかいて、首を落してねむってしまう。】
40ごうごう:【今度はごうごういびきをかいて、首を落してねむってしまう。】
41しっ、ふう、どう:【「こら、起きんかい。起きんかい。しっ、ふう、どう、おい、この塩を、ほんの一口た

      べんかい。」】
42ぐうぐう:【それでも馬は、やっぱりぐうぐうねむっている。】
43がたがた:【「目をねらったりするもんで、こいつがでたらもう馬は、がたがたふるえてようあるかん

      ね。」】
44きちん:【ソン将軍は両手を出して鉢をきちんと受けとった。】
45ざぶざぶ:【パ−先生は片袖まくり、布巾に薬をいっぱいひたし、かぶとの上からざぶざぶかけて、

      両手でそれをゆすぶると、兜はすぐにすぱりととれた。】
46すぱり:【両手でそれをゆすぶると、兜はすぐにすぱりととれた。】
47じゃぶじゃぶ:【そこでリンパ−先生は、別の薬でじゃぶじゃぶ洗う。】
48ぶるっ:【将軍はぶるっと身ぶるいして、馬にきちんと起きあがる。】
49せいせい:【「どうです、せいせいしたでしょう。ところで百と百とをたすと、答はいくらになりますか。」】
50けろり:【さっきのことは忘れた風で、ソン将軍はけろりと云う。】
51もじゃもじゃ:【「そんならわしの顔から生えた、このもじゃもじゃはどうじゃろう。」】
52がばっ:【馬はがばっとはねあがり、ソン将軍は俄かに背が高くなる。】
53ぎっ、ばっ、ふう:【将軍は馬にむちをやる。ぎっ、ばっ、ふう。馬は土塀をはね越えて、となりのリン

      プ−先生の、けしのはたけをめちゃくちゃに、踏みつけながら立っていた。】
54めちゃくちゃ:【馬は土塀をはね越えて、となりのリンプ−先生の、けしのはたけをめちゃくちゃに、

      踏みつけながら立っていた。】
55ぶるるるふう:【ソン将軍が、お医者の弟子と、けしの畑をふみつけて向うの方へ歩いて行くと、もう

      あっちからもこっちからも、ぶるるるふうというような、馬の仲間の声がする。】
56ことこと:【そして二人が正面の、巨きな棟にはいって行くと、もう四方から馬どもが、二十疋
(ぴき)
      かけて来て、蹄(ひづめ)をことこと鳴らしたり、頭をぶらぶらしたりして、将軍の馬に挨拶する。】
57ぶらぶら:【頭をぶらぶらしたりして、将軍の馬に挨拶する。】
58がっしり:【巨きな鉄の胸甲
(むないた)を、がっしりはめていることは、ちょうどやっぱり鎧のようだ。馬
      にけられぬためらしい。】
59ごとごと:【弟子はおじぎを一つして、となりの室へ入って行って、しばらくごとごとしていたが、まもなく

      赤い小さな餅を、皿にのっけて帰って来た。】
60ぱくり:【先生はそれをつまみあげ、しばらく指ではさんだり、匂をかいだりしていたが、何か決心した

      らしく、馬にぱくりと喰べさせた。】
61がたがたがたがた:【すると俄かに白馬は、がたがたがたがたふるえ出しそれからからだ一面に、あ

      せとけむりを噴き出した。】
62ごほんごほん:【ソン将軍も、はじめは我慢していたが、とうとう両手を眼にあてて、ごほんごほんとせ

      きをした。】
63すぱり:【たちまち鞍はすぱりとはなれ、はずみを食った将軍は、床にすとんと落された。】
64すとん:【はずみを食った将軍は、床にすとんと落された。】
65ぱしゃぱしゃ:【おまけに鞍と将軍も、もうすっかりとはなれていて、将軍はまがった両足を、両手でぱ

      しゃぱしゃ叩いたし、馬は俄かに荷がなくなって、さも見当がつかないらしく、せなかをゆらゆ
      らゆすぶった。】
66ゆらゆら:【馬は俄かに荷がなくなって、さも見当がつかないらしく、せなかをゆらゆらゆすぶった。】
67ぐっ:【するとリンプ−先生はこんどは馬のほうきのようなしっぽを持って、いきなりぐっと引っ張った。】
68ごとり:【すると何やらまっ白な、尾の形した塊
(かたまり)が、ごとりと床にころがり落ちた。】
69ふさふさ:【馬はいかにも軽そうに、いまは全く毛だけになったしっぽを、ふさふさ振っている。】
70ぎちぎち:【あんなにぎちぎち軋
(きし)んだ膝がいまではすっかり鳴らなくなった。】
71ひらり:【将軍は、急いで馬に鞍を置き、ひらりとそれにまたがれば、そこらあたりの病気の馬は、ひ

      んひん別れの挨拶をする。】
72ひんひん:【そこらあたりの病気の馬は、ひんひん別れの挨拶をする。】
73ひらり:【ソン将軍は室を出て塀をひらりと飛び越えて、となりのリンポ−先生の、菊のはたけに飛び

      込んだ。】
74ゆっくり:【そこを、バーユー将軍は、馬から下りて、ゆっくりと、ポー先生の前へ行く。】
75ばたばたばたばた:【ポ−先生は黄いろな粉を、薬函から取り出して、ソン将軍の顔から肩へ、もう

      いっぱいにふりかけて、それから例のうちわをもって、ばたばたばたばた扇ぎ出す。】
76ふわふわ:【するとたちまち、将軍の、顔じゅうの毛はまっ赤に変り、みんなふわふわ飛び出して、見

      ているうちに将軍は、すっかり顔がつるつるなった。】
77つるつる:【見ているうちに将軍は、すっかり顔がつるつるなった。】
78にっこり:【じつにこのとき将軍は、三十年ぶりにっこりした。】
79しん:【みんなが馬にまたがれば、まもなくそこらはしんとして、たった二疋の遅れた馬が、鼻をぶる

      っと鳴らしただけだ。】
80ぶるっ:【たった二疋(ひき)の遅れた馬が、鼻をぶるっと鳴らしただけだ。】
81りん:【「砂漠の中に居ました間、どこから敵が見ているか、あなどられまいと考えて、いつでもりんと

      胸を張り、眼を見開いて居りましたのが、いま王様のお前に出て、おほめの詞(ことば)をいた
      だきますと、俄(にわか)に眼さえ見えぬよう。背骨も曲ってしまいます。」】
82かさかさ:【王は早速許されたので、その場でバ−ユ−将軍は、鎧もぬげば兜もぬいで、かさかさ薄

      い麻を着た。】
83がぶがぶ:【けれどもそのうち将軍は、だんだんものを食わなくなってせっかくじぶんで播いたりした、

      粟も一口たべただけ、水をがぶがぶ呑んでいた。】
84さっぱり:【ところが秋の終りになると、水もさっぱり呑まなくなって、ときどき空を見上げては何かしゃ

      っくりするようなきたいな形をたびたびした。】

 『北守将軍と三人兄弟の医者』のオノマトペ、これで、おすめえだぁ。えがっだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
                                                        2006.3.4.

 
 






 
 

      いきなり扉ががたっと開き                                            朝日はビールのように流れ込みました。

 
     







 


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  (貴重なほんのわずかな読者の方々へ)
目次の掲示板に、おたよりくなさい。「つまんね。」だけでもいいよぉ。
                                 スネオ 拝 (^ ^;

       
 
セロ弾きのゴーシュ

 
次回配本は第十話『朝に就いての童話的構図』だなす。

 


新編 風の又三郎

 
前ページに戻るだなす。

   「ちょっとでも動いたやつは                                             胸にスポンと穴をあけるから、そう思え。」                                                                     by『氷河鼠の毛皮』

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