89年11月 わたしは某社の
      原稿をほっぽって逃げた

  「タバコ買ってきまーす」(吾妻ひでお)

      仕事
      したくない病と
      二日酔いの
      せいですかね

  最初の失踪の経緯を、ポジティブ、してますねぇ。

  一週間ほど友人宅に居候
    →酒びたり
      →鬱・不安・妄想、
       →山の中で自殺未遂、

  深刻な実話を、ノンフィクションギャグ、してますねぇ。

               『夜を歩く イントロダクション』  
             by 『失踪日記』


                  ♪ヒマな人だけ読んでくだしゃい。♪
    ↑ Look





  山の中のホームレス野宿、

  少しずつ、慣れてきましたねぇ。

  でも、暖かい煮込みうどん、

  食べたいぃぃぃ!ですねぇ。

  夜、ゴミ袋あさっても、

  手に入る食べ物は、冷たいですからねぇ。 

              『夜の2』 読んでネ。  






  二日酔い、昼に日本酒5合、寝酒に焼酎一升、

  寝ゲロ、二日酔い、の繰り返し、

  ヘビー・ローテーション、しちゃってますねぇ。

             『アル中時代1』 も読んでネ。  

吾妻ひでお不条理ギャグ漫画に花束を!ps.今回はノンフィクション・ギャグです。(^_^;)





『失踪日記』に関するユル〜イ話、やってます。(^_^;)


  マグリットの絵、入ってますねぇ。(^_^;)  

  『きまぐれ悟空A』

  『石づくり姫の巻』 71p、で〜す。  













  お金使い果たして、野宿初体験、してますねぇ。 

  野性のダイコンだけの食事、

  拾ったむしろと穴だらけのシートで野宿、

  夜のシケモク拾い、ゴミ集積場での食い物捜し、

  ホームレス初心者、してますねぇ。

  夜を歩き始めましたねぇ。

                 『夜の1』 読んでネ。  
  Look↑




  
     ガラガラ(自販機の下を棒で探る男)

  「ふ… 素人が…」

     自販機の下にお金など 落ちてない
               (やったこと ある)

       『街の1』 もご覧くださいネ。(^_^;)  







  オムツ、車椅子、点滴、アルコール禁断症状、

  検査、タバコ禁断症状、などなど、

  悲惨な状態、続いてますねぇ。

          『病棟1』 ぜひご覧ください。(^_^;)  

  by 『ISOISO SWING ORCHESTRA』(アマチュア)  




吾妻ひでお不条理ギャグ漫画私設ファンコーナー57で〜す


   な ま え  →

   し ゅ み  →




 
呑んべえダラオ

 第3のビール、時々発泡酒、たまにもらいもんの缶ビール。(^_^;)

 トホホな自己紹介は → 甲賀忍法帖★山田風太郎の私設ファンコーナー
                        をご覧下さい。(^_^;)  ↑ヒマな人はクリックしてネ。


              トホホ〜な妄想非科学ホームページ で〜す。ヒマな人だけ読んでネ。

              んで、57回目は、『失踪日記』 で〜す。
            イースト・プレス
  『失踪日記』、で〜す。(^_^;)  

  野宿して目覚めたら雪景色、シビアー、ですねぇ。(^_^;)  
1140円+税
                                           2005年 3月 8日 第1刷発行
                                           2005年12月24日 第10刷発行


              んで、オビのキャッチコピーです。                               .

 全部 実話 です(笑) 吾妻               .

 第9回文化庁メディア芸術祭大賞受賞!
 第34回日本漫画家協会賞大賞受賞!
 『このマンガを読め!2006第1位フリースタイル
 『このマンガがすごい!2006第3位(宝島社)

                        突然の失踪から自殺未遂・
                        路上生活・肉体労働、アル
                        コール中毒・強制入院まで。
                        波乱万丈の日々を綴った、
                        今だから笑える赤裸々なノ
                        ンフィクション!
                               *
                        「実体験の凄さはもちろん、
                        絵も含めた「漫画作品」とし
                        て完成度が高く本当に面
                        白い。できるだけ多くの人
                        に読んでほしい、傑作だと
                        思います」
                             とり・みき(漫画家)

                        「これはもう総てのアズマニ
                        ア、だけでなく総ての現代
                        人にとっての福音の書だと
                        思いました。面白くて面白
                        くて、泣く暇も震える暇も
                        ありません。{足の丸い四等
                        身で描かれた現代の新約聖
                        書}て事でどうでしょうか。
                        受難の煉獄とも言える全
                        編を覆う、強烈な生命力が
                        軽妙ですら有ります。」
                           菊地成孔(ミュージシャン)



  締め切りに追われ、

  失踪、路上生活、してるんですねぇ。

           ななこ、で〜す。(^_^;)  










































    野宿して目覚めたら雪景色、シビアー、してますねぇ。(^_^;)
    締め切りに追われ、失踪、路上生活、してるんですねぇ。
    全部実話ギャグまんが、してるんですねぇ。
    こういうのも、ボクは大好きですねぇ。(^_^;)


   *表紙カバーの裏に
   裏失踪日記(発見した人だけ読める、スペシャルシークレットおまけインタビュー)

   目次
   ──────────────────────────
   夜を歩く………………………………… 003
     イントロダクション……… 005
     夜の1……………………… 009
     夜の2……………………… 017
     夜の3……………………… 025
     夜の4……………………… 033
     夜の5……………………… 039
     夜の6……………………… 045
     夜の7……………………… 051
     夜の8……………………… 057
   街を歩く………………………………… 063
     街の1……………………… 065
     街の2……………………… 072
     街の3……………………… 079
     街の4……………………… 086
     街の5……………………… 090
     街の6……………………… 094
     街の7……………………… 104
     街の8……………………… 111
     街の9……………………… 114
     街の10……………………… 118
     街の11……………………… 121
     街の12……………………… 127
     街の13……………………… 133
     街の14……………………… 139
   アル中病棟……………………………… 145
     アル中時代1……………… 147
     アル中時代2……………… 153
     アル中時代3……………… 159
     病棟1……………………… 165
     病棟2……………………… 171
     病棟3……………………… 177
     病棟4……………………… 183
     病棟5……………………… 189
   巻末対談
   吾妻ひでお×とり・みき……………… 195

   初出……………………………………… 200
   ──────────────────────────
   ■夜を歩く
    夜の1…夜の魚/太田出版/92年
    それ以外はすべて描き下ろし
   ■街を歩く
    お宝ワイドショー/コアマガジン/02年に大幅に加筆
   ■アル中病棟
    描き下ろし


















  「”永遠のパターン” を持っている人は

   強いですよね」

  っつーの、なかなかいい言葉ですねぇ。

           『失踪日記』 で〜す。(^_^;)  

















  89年11月、最初の失踪の経緯を、

  ポジティブ、してますねぇ。

            永理、で〜す。(^_^;)  




















  野性のダイコンだけの食事、

  拾ったむしろと穴だらけのシートで野宿、

  夜のシケモク拾い、

  ゴミ集積場での食い物捜し、

  ホームレス初心者、してますねぇ。

          『すみれ光年』、で〜す。(^_^;)  
































  暖かい煮込みうどん、

  食べたいぃぃぃ!ですねぇ。

        吸血鬼ちゃん、で〜す。(^_^;)  























  テントを張るほどは、開き直る根性がない、

  っつーの、リアルなポジショニング、

  してますねぇ。

            『十月の空』 で〜す。(^_^;)  




























  ビックリマンチョコ発見、

  甘いものも貴重品ですねぇ。

    ひでお童話集、で〜す。(^_^;)  


























  ホームレス、胃袋、ダイジョブ?

  じゃなかったみたいですねぇ。

          モコで〜す。(^_^;)  















  東京では、ゴミ捨て場あさりで、

  生活できるんですねぇ。

          モコで〜す。(^_^;)  


























  ホームレス生活で、太ったぁぁぁ?  

          亜衣、で〜す。(^_^;)  









































































  派出所での訊問、リアル、ですねぇ。  

            美美、で〜す。(^_^;)  

 んで、『失踪日記』に関するユル〜イ話、始めます。
 但し、画像なし、です、あしからず。(^_^;)

■『裏失踪日記』(発見した人だけ読める、スペシャルシークレットおまけインタビュー)

    ──失踪する時って、奥さんに断ったりされたんですか?

    いや、黙って出て行った(笑)。すごく怒られましたね。似たような人相の死
    体が出たとかで、心配したって。最初の失踪(89年)では「タバコ買ってくる」
    って出て行って、二回目の時は……なんかフラッと出て、それっきりだった
    ような気がするな。一回目の時は勝手がわかんなくてだいぶ苦労したけど、
    二回目の時は”ホームレス慣れ”してましたね。夏だったし、どこでも寝られ
    るんですよ。でもやっぱり捜索願いが出てたんで、捕まっちゃいました(笑)。

    ──二回目の失踪から帰ってきた時は。

    子供が俺の顔を忘れてた(笑)。子供が小学生と幼稚園の時。

    ──家を出る時は、「ある日突然不安に襲われて」っていう感じなんです
       か?

    徐々にですね。物書きはみんなそうだと思うんですけど、自己模倣をやっ
    ていることに気がつくと限りなく落ち込んでくるんです。特にギャグマンガは、
    前と同じことをやってもウケないから。だから逆にマンネリを恐れない、”永
    遠のパターン” を持っている人は強いですよね。そのマンネリがたまらなく
    気持ちいいっていう読者もいるから。でも常に新しいギャグを考えようとする
    と、だんだんと精神が病んでくる。描いてて「あ、これ前にも描いた」って思
    い出す。そうすると描けなくなっちゃう。でも締め切りは来るから、「あー、も
    うイヤだー」ってなる。僕もそうだと思うんですけど、基本的にマジメすぎる
    と追い込まれるんですよ。だからほんとは土木工事をやったほうが精神的
    にはずっと楽なんですけど、人間関係がそれはそれで難しいんですよね。
    イヤな奴ばっかりいるから(笑)。そういう意味では、マンガ家はひとりでで
    きるからラクかなと思ったら、ラクじゃない。内にこもっちゃうから、だんだん
    追い詰められていく。 (以下略)

 「”永遠のパターン” を持っている人は強いですよね」っつーの、なかなかいい言
葉ですねぇ。
 『サザエさん』とか『ちびまる子ちゃん』とか、いわゆる、『ほのぼのマンガ』なんか
が、”永遠のパターン” を持っていそうですねぇ。

 んで、『裏失踪日記』、ボクのオススメ度=71点。
                           (50点以下は読まないほうがいいよん)
 吾妻ひでおファンには、オススメです。
 もちろん、アヅマニアのあなたは、すでに読んでますよね。(^_^;)
                                            2012.09.25.
■『夜を歩く』
●『イントロダクション』

        この漫画は人生をポジティブに見つめ、
        なるべくリアリズムを排除して描いています

    「リアルだと 描くの辛いし 暗くなるからね」(吾妻ひでお)

        89年11月 わたしは某社の
        原稿をほっぽって逃げた

    「タバコ買ってきまーす」(吾妻ひでお)

        仕事
        したくない病と
        二日酔いの
        せいですかね

 89年11月、最初の失踪の経緯を、ポジティブ、してますねぇ。
 一週間ほど友人宅に居候→酒びたり→鬱・不安・妄想、→山の中で自殺未遂、
深刻な実話を、ノンフィクションギャグ、してますねぇ。
 この徹底したギャグ化、ボクは好きですねぇ。

 んで、『イントロダクション』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.09.26.
●『夜の1』

        11月である
        私は取材旅行にでていた
        (そーゆーことにしといてください)

    「取材費が 底をついてしまった
     今夜の宿泊 どーすっかなー
     このへんに ひなびた商人宿が…… ない……と
     世の中に 寝るより楽は なかりけり 浮き世の馬鹿は……」

        ひゅう(冷たい風)

    「眠れるわけないな」

        ぷわー(葉っぱをタバコ替わりに吸ってみる)

        おげげ(苦しくてむせる)

        ちゅー(草の茎の水分を吸ってみる)

        おええ(苦しくて吐く)

 お金使い果たして、野宿初体験、してますねぇ。
 野性のダイコンだけの食事、拾ったむしろと穴だらけのシートで野宿、夜のシケ
モク拾い、ゴミ集積場での食い物捜し、ホームレス初心者、してますねぇ。
 夜を歩き始めましたねぇ。

 んで、『夜の1』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.09.26.
●『夜の2』

        (山の中で、拾ったむしろと穴だらけのシートで野宿している)
        ひゅう(冷たい風)
        ちち(木で鳥が鳴いている)

    「めじろよ 楽しいか?
     今日も朝食はダイコン」

        (カッターナイフでダイコンをむく)

    「シャクシャク んー 甘い…
     食後のデザートはこれ 天オウラ油」

        とくとく きゅっ(キャップに注いで飲む)

    「あー 滋養が 身体にしみてく」

        (シケモクをふかす)

    「シケモク もうこれしかない 拾いに行きたいな
     でも 人に会うの 嫌だし 夜中になったら 探しに行こう」

        (近くの団地から匂いが漂ってくる)

    「あ くそ 煮込みうどんの うまそうな匂い 食いて───」

        (夜、ゴミ箱をあさる))

    「ウィンナパンのかけらが あった」

        ガツ(ほおばる)

    「しみじみ うまいなぁ
     結局 寒いとか 腹へったとか タバコ吸いたいとか 酒飲みたいとかの
     煩悩がオレを突き動かしてるわけね
     ゴミ袋あさるのなんか 平気だもんね」

 山の中のホームレス野宿、少しずつ、慣れてきましたねぇ。
 でも、暖かい煮込みうどん、食べたいぃぃぃ!ですねぇ。
 夜、ゴミ袋あさっても、手に入る食べ物は、冷たいですからねぇ。

 んで、『夜の2』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.09.26.
●『夜の3』

        ひゅう ゴロゴロ ザー(雷、雨)

    「またか…」

        ザザザザ(シートにくるまって雨をしのぐ)

    「このシート ボロだから 雨がどんどん 染み込んでくるんだよね」

        ザザー(雨が降り続く)

        ブルブル(寒さに震えてる)

    「家って 屋根があるだけで すばらしいもんだったんだなァ」

        (雨がやみ太陽が輝く)

        干して乾かす
        しばらくして私は 雨漏りのしないシートと
        おフロマットを拾い

    「下に敷けば 床下浸水も防げる」

        新しい毛布をパクッて
        ようやく 暖かく眠れるようになった

    「でも テントを張ったりとか 目立つことはしたくない
     そこまで開き直る根性がないから」

 ホームレス野宿に雨、大変ですねぇ。
 夜を歩くと、いろんな物が、拾えるんですねぇ。
 料亭や酒屋のゴミをあさると、タクワン、錆びた未開封の缶詰、賞味期限切れの
ボトルワイン、ゲットぉぉぉ!
 山の中で、ホームレスの一人宴会、してますねぇ、
 テントを張るほどは、開き直る根性がない、っつーの、リアルなポジショニング、し
てますねぇ。

 んで、『夜の3』、ボクのオススメ度=81点。
                                            2012.09.26.
●『夜の4』

        ひゅう(夜風)

    「そろそろ人通りも無くなる頃だな 出かけるか
     ライターのガス いつ切れるかわからん 新しいの欲しいなあ」

        ワンワン ギャンギャン

    「また あの犬だ」

    「てめえ」(男の声)

        ガン ギャン

    「いつもいつも吠えやがって これでもくらえ」(男の声)

        石を投げつけてるらしい
        ギャンギャンギャン

        キャウンキャウン

    「偉い! 酔っ払いのおっさん 良くやった」

    「……」(犬小屋の中でおとなしくしてる犬)

    「そうとうダメージ受けてるな よしよし」

        (ゴミ集積場でゴミ袋をあさる)

    「さてと エサ エサ 食パン発見」

        ブロロロ カランコロン

    「? クレ550落としてった これは ライターの代わりになるかも」

        シュ〜 カチ ゴー(火炎放射器みたい)

    「一応 持っとこ」

 ホームレスにとって、犬は大敵、ですねぇ。
 ライター、必需品ですねぇ。
 ビックリマンチョコ発見、甘いものも貴重品ですねぇ。
 れれれ、食パンに、カビ生えてるぅぅぅ!
 ホームレス、胃袋、ダイジョブぅぅぅ?

 んで、『夜の4』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.09.27.
●『夜の5』

        団地の水道で 飲み水の確保
        しょう油の空ボトルを使っていた
        よくすすいだのに 最初の2〜3回は
        しょう油臭かった

        ここのゴミ捨て場は以前あさった時
        リンゴの皮しかなかったので期待できず

    「念のため チェックしとくか
     やった 焼き鳥 発見!
     貧乏な団地だと思ってたけど 気前の良いやつが 引っ越して来たか
     おお リンゴだ やった
     あ これは 暖かい……」

        腐って発酵したリンゴは
        凍った手を 暖めてくれた

    「微生物って すごいなァ
     今日は 新しいエサ場 開拓してみるか…
     うむ この内容物から 想像するに このゴミは 居酒屋
     鯛のカブト煮 これ 目玉のとこが うまいんだよな」

        ちょっと微妙だったけど食った

        気持ち悪くなって 3日寝込む

    「何も 食えず」

 ホームレス、胃袋、ダイジョブ? じゃなかったみたいですねぇ。
 懲りずに、新たなエサ場、あさってますねぇ。
 ホームレス根性、してますねぇ。

 んで、『夜の5』、ボクのオススメ度=81点。
                                            2012.09.27.
●『夜の6』

        昼間、拾ったスポーツ新聞を読む
        日付の表示無しの時計しか持ってなかったので
        その日が何日か知るのに 重要 天気予報も大切だ

    「おお ベイダーVSハンセン これは見たかった……」

        興味ないし 知らないけど 読む物無いので 競馬の予想も読む
        生活のペースも 安定してきた
        水汲み場も 2〜3確保
        暖房はまた新しく 毛布拾ったりして 暖かく眠れる
        雨対策はいまいち 時々浸水
        雨の日はなにより 一日中外出できず
        シートにくるまってなきゃならないのが辛い
        食い物はだいたい どのゴミ捨て場に どんな物がでるか
        予測できるようになった

 ホームレス生活、慣れてきましたねぇ。
 東京では、ゴミ捨て場あさりで、生活できるんですねぇ。
 でも、 雨対策はいまいち、時々浸水、してるんですねぇ。
 漫画家の7つ道具のカッター・ナイフ、シャーペン、ハサミを持ってたので、意外
とサバイバル、してますねぇ。
 50pに、表紙カバーのイラスト、出て来ましたねぇ、雪の朝ですよ、感動シーンで
すねぇ、教えないけど。

 んで、『夜の6』、ボクのオススメ度=84点。
                                            2012.09.27.
●『夜の7』

        その夜はエサもシケモクも 早々手に入ったので
        ちょっと 遠出してみた
        某大手スーパー

    「へー こんな所に うまげやか ……
     賞味期限切れの食い物とか あるかな? そううまくはいかんか」

        カチャ ずるる

        うまげやの ゴミ袋は白かった

    「あった」

        まだまだ食える りっぱなりんご各種

    「だあ」

        弁当 おにぎり 総菜

    「しゅわっち」

        サンドイッチ 菓子パン ケーキ プリン 牛乳 ヨーグルト
        その日から 私の食生活は一変
        持ち帰ったものの 食べきれず 腐らせてしまうほどだ

    「まさか 食い物捨てる 身分になるとは」

        太った
        後に家へ帰った時 ひんしゅくを買った
        お金には無縁だったが その頃 千円拾う
        酒買って飲んだ

 賞味期限切れの食い物、多品種大量ゲットぉぉぉ!
 ホームレス生活で、太ったぁぁぁ?
 ラッキー!ハッピー!と浮かれてたら、まじぃ、油断大敵の大ピンチぃぃぃ!、教
えないけど。

 んで、『夜の7』、ボクのオススメ度=84点。
                                            2012.09.27.
●『夜の8』

        (白バイのおまわりさんに不審者として派出所へつれて来られたホー
         ムレス吾妻ひでお)

    「おう どうした」(おまわりさん1)

    「駅前うろついてた 不審者ですよ
     もしかして 手配中の あれじゃないですかねぇ」(白バイのおまわりさん)

    「うーむ おまえ 入って ちょっと座れ」(おまわりさん1)

    「どーした どーした」(おまわりさん2と3)

    「靴 見せろ」(おまわりさん2)

    「どうだ」(おまわりさん1)

    「うーむ」(おまわりさん2)

    「違う みたいですね」(おまわりさん3)

    「おまえ 靴は これしか持ってないのか」(おまわりさん1)

    「持ってない」(ホームレス吾妻ひでお)

    「なんで夜中にこんな所で ウロウロしてんだ? 家はどこだ」(おまわりさん2)

    「林の中とか…」(ホームレス吾妻ひでお)

    「コジキだな」(おまわりさん1)

    「そ そうかな」(ホームレス吾妻ひでお)

    「コジキ一名発見…と これに 住所と名前書け」(おまわりさん1)

    「警察 恐ぇ〜〜〜」(住所と名前書く吾妻ひでお)

    「この名前 照会」(おまわりさん1)

    「はい」(おまわりさん2)

    「2月に 林ん中で寝てたら 寒くないか」(おまわりさん1)

    「寒いっすね」(ホームレス吾妻ひでお)

    「鈴木 何か温かいもの出してやれ
     お茶か コーヒーがいいか」(おまわりさん1)

    「あ じゃ コーヒー ブラックで」(ホームレス吾妻ひでお)

    「てめえ しゃれたもん 飲むじゃないか」(おまわりさん1)

    「そーすか あ どーも」(ホームレス吾妻ひでお)

        ず

    『あ〜 久しぶり うめー』(ホームレス吾妻ひでお)

    「靴が合わないから 手配中の空き巣じゃ無いみたいだけど」(おまわりさん2)

    「なんか悪いことやって 逃げてるんじゃないか」(おまわりさん1)

    「や やってません」(ホームレス吾妻ひでお)

    「じゃあ 鞄 見ていいな」(おまわりさん1)

    「どうぞ」(ホームレス吾妻ひでお)

    「新聞と漫画雑誌だけか」(おまわりさん1)

        エサ場へ 出向く前だった

    「ポケットの中身」(おまわりさん1)

    「ふぁい」(ホームレス吾妻ひでお)

        しけもく しけもく しけもく しけもく

    「あー もういい!」(おまわりさん1)

 ちょっとした油断で、白バイのおまわりさんに不審者として発見、されちゃいまし
たねぇ。
 派出所での訊問、リアル、ですねぇ。
 今回のオチ、傑作ですねぇ、教えないけど。
 足かけ四ヶ月の一度目の失踪、これにて完結、メデタシメデタシ。

 んで、『夜の8』、ボクのオススメ度=85点。(今までの最高点!)
                                            2012.09.27.



































































  自販機の下に、お金は落ちてませんか?

  ためになるにゃぁ。

       『幕の内デスマッチ!!』で〜す。(^_^;)  





































  おじさんに。「フータローなんかやめて働け」、

  なんて意見されて、

  コジキじゃなくてフータローと呼ばれたことに、

  感激しちゃってますねぇ。

        『アニマル・カンパニー』で〜す。(^_^;)  




































  普通のホームレス、してますねぇ。

  街に、溶け込んでますねぇ。

      『格闘ファミリー』、で〜す。(^_^;)  













































  人間ウォッチング、

  デフォルメ・ギャグってますねぇ。

  え? ノンフィクション?

      『パラレル狂室』、で〜す。(^_^;)  

























  アズマさん、

  配管工のバイト始めて一週間、

  続いてますねぇ。

      エイト・ビートで〜す。(^_^;)  








































  配管工ワールド、ガテン、してますねぇ。

  ワイルドだろぉ、してますねぇ。

          エイト・ビートAで〜す。(^_^;)  






































  『ガス屋のガス公』、

  配管工の社員の方々には、

  ウケたんでしょうか?

      魔ジョニア・いぶ、で〜す。(^_^;)  
















  アズマさん、ガス工事の基本が分かり、

  仕事が楽しくなってきましたねぇ。

           ネムタくん、で〜す。(^_^;)  


































  アズマさん、

  盗難車で警察に捕まるぅぅぅ!

      寛子ちゃん、で〜す。(^_^;)  







































  アズマさんの、「げげげ」、

  いいキャラ、出てますねぇ。

    ネムタくんA、で〜す。(^_^;)  










































  ストレスがたまってて、

  それが悪口大会みたいになると、

  歯止めが効かなくなるってこと、

  ありますよねぇ。

      寛子ちゃんA、で〜す。(^_^;)  















  アズマニアには、

  垂涎のエピソード・オン・パレード、

  してますねぇ、教えないけど。

       ネムタくんB、で〜す。(^_^;)  

















  『好き好き魔女先生』を描いてた頃の

  過密スケジュール、

  編集者とのやりとり、

  アイデア捻出の苦労、

  ギャグってますねぇ。

     チョコレート・サンデーで〜す。(^_^;)  


































  タイトルのイラスト、

  『不条理日記・立志篇』の逆さバージョンで、

  ヒモに片足結んで、

  頭を下にしてぶら下がってますねぇ。

              ランジェ、で〜す。(^_^;)  

■『街を歩く』
●『街の1』

        '92年4月 せっかく仕事に復帰していたのに
        またもや私は 原稿を落として 逃げ出してしまった
        頭から何やら 湧いてきたせいだ
        この時の編集さんも ごめんなさい
        4月で 冷たい雨が降っていた
        とりあえず私は 竹藪で寝ていた
        (ゴミ袋をつないだシート)

        ボコ ボコ ボコ ボコ ボコ(筍が頭を出す音)

    「ああ」(ホームレス吾妻ひでお)

        ザク(筍掘りの音)

    「あんた 何してんの?」(筍掘りの人)

    「特に これといったことは してません」(ホームレス吾妻ひでお)

        すること無いから 一日中歩く
        膝がガクガクになるまで 歩く
        こうすると 疲れ果てて 酒 飲まなくても 眠れる
        酒買う金どころか 1円もなし
        ラーメン屋の裏で スープ取りに使った ブタ肉のアブラ身を拾う
        一口大に切り やはり拾ったしょう油をつけて 食うとうまい
        居酒屋が捨てた 残り物の 焼き塩サバ

    「うーん 至福の味!」

        夜 歩いていると

    「は つ 付けられている……」

        ライトを消したパトカーが 後ろからじわじわ せまってくる

    「とりあえず 逃げよう」

        ダッ ザザ ピタ(竹藪に逃げ、隠れる)

        ライトを持った警官

    「くそ どこ行った」(警官1)

    「いないな」(警官2)

    「行くべ 行くべ」(警官1)

    「どうせ コジキだ」(警官2)

    『コジキってゆうなよな』(ホームレス吾妻ひでお)

        警官刺殺事件があった頃なので 疑われたのかもしれない

    「俺 なんも悪いこと してないもんね」

        でもスナックの ビールケースからビール パクッたことはある

    「お 入ってる!
     でも センヌキが無い なんのこれしき」

        竹の切りカブで
        スコーン

    「人類の英知が勝った」

        この後 私は 別の街に 住まいを移した
        考えてみれば 俺って ホームレスやってた頃の方が
        健康的な 生活してたな
        早寝早起 快食快便 晴耕雨読
        朝4時に起きたら その後2時間が勝負
        その日のめし タバコデザート 酒代 読み物を 確保する
        お金はけっこう落ちてるもので 一万円拾ったこともあった

    「あああ た 確かに 一万円
     一万円 一万円 一万円 一万円 一万円 一万円 一万円」

        そんな時でも 酒は 寝る前に3合までと 決めてたもんな──

        ガラガラ(自販機の下を棒で探る男)

    「ふ… 素人が…」

        自販機の下にお金など 落ちてない←やったこと ある

 '92年4月、二度目の失踪、始めちゃいましたねぇ。
 ホームレス慣れ、してますねぇ。
 健康的な生活、してますねぇ。
 早寝早起。快食快便。晴耕雨読、してますねぇ。
 自販機の下に、お金は落ちてませんか? ためになるにゃぁ。
 パンツだけの芸術の人、自転車に乗ってきてゴミあさりする人、ちゃかちゃか歩
くおじさんとか、いろんな人たちが、街にはいるんですねぇ、教えないけど。
 前作の『夜を歩く』よりも、ホームレス生活、楽しんでますねぇ、街の変な人ウォッ
チング、してますねぇ。

 んで、『街の1』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.09.27.
●『街の2』

        当時は歩道橋の下で寝ていた
        隣が消防署だったので いつ火事になっても安心
        飯はコンビニの賞味期限切れ弁当・おにぎり・サンドイッチ
        ビニール袋を開けたら きれいにまた閉じよう
        時々引き裂いてくやつがいるが 迷惑だから よそう!
        大雨の日のホームレスは悲惨だ
        ザー

    「これじゃあ モク拾いもできないしなぁ」

        (ちょっと糸 引いてる弁当を食べてる)

        ザー ザザー(毛布も水びたし)

    「くそっ ヤケだ 飲もう!」

        くあ〜(酒飲んで水びたしの毛布で寝る)

        オエエ(吐く)

    「気持ち悪…」

        (雨がやんで水びたしの衣服のまま街を歩く)

        ヒタヒタ ヒタヒタ(後ろから足音)

    「ねえねえ タバコある?」(オカッパ頭の青年)

    「シケモクなら」(ホームレス吾妻ひでお)

    「なんだ シケモクかあ」(オカッパ頭の青年)

        この一見オカマっぽい 不気味な兄ちゃんは
        ホームレス風ではあるが 謎の部分も多い
        いつも手ぶらだし 食い物やヤサに困っているようでもない
        その後もよく 道で会うので あいさつぐらいは するようになった

 街の変な人ウォッチング、してますねぇ。
 公園の花見で、食い物もゲット、してますねぇ。
 おじさんに。「フータローなんかやめて働け」、なんて意見されて、コジキじゃなくて
フータローと呼ばれたことに、感激しちゃってますねぇ。
 昼間のホームレス生活も、けっこう楽しんでますねぇ。

 んで、『街の2』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.09.27.
●『街の3』

        (道を歩いていて何か発見)

    「ん やった── 300円!」

        コンビニで1個100円の 「馬殺し」3パック買う
        夜までがまん

        ぷす ちゅうぅ

    「うめー」

        くかー(寝る)

        ふああ(朝目覚める)

        カチャ(自販機の釣り銭ボックスを探す)

    「今日は 調子悪い 30円しか集まらん」

     めしとタバコは なんとか調達できたけど 酒代はむりかな」

        (自販機の釣り銭ボックスを探す)

    「あ── コジキだ コジキだ」(若者3人組)

    「ほっといてくれ」(ホームレス吾妻ひでお)

        (自転車のカゴから本を拾う)

    「本拾った コジキが本拾った」(若者3人組)

    「あ オカルト」(ホームレス吾妻ひでお)

        ペッ(本を返す)

    「コジキが本返した!
     あれ この作者 俺最近 信じてる人だ──」(若者1)

    『お前ら SF 読めよ』(つぶやくホームレス吾妻ひでお)

 普通のホームレス、してますねぇ。
 街に、溶け込んでますねぇ。
 街の風景の一部に、なってますねぇ。

 んで、『街の3』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.09.27.
●『街の4』

        毎日コンビニの弁当あさり
        シケモク拾い、自販機の釣り銭さぐりが終わると
        ホームレスは閑だ

        ガー(ブルドーザーの音)

    「みんな働いてる オレも ちょっと働きたい」

        夏のある日

    「おまえ 仕事なかったら うちで働くか?」(街で出会ったおじさん)

        わたしは アル中の上森さん(仮名)に
        配管工としてスカウトされた

    「うどん食え」(上森さん)

        上森さんは 面倒見のいい人だ
        アパート借りられるまで 部屋に泊めてくれて
        飯もおごってくれた

    「履歴書作ってやるから 500円出せ」(上森さん)
        ↑朝からカンチューハイ

        しかし小銭はたかる
        (オレ ホームレスなのに)
        その後 履歴書の話なんか無し
        わたしがフロに行ってる間に
        バッグを探って タバコパクる
        給料日には さっそく金借りににきて 返さない

    「一万でいい一万で 今回は」(上森さん)

        自転車くれたので 乗ってたら それが盗難車で
        警察につかまって えらい目に遭う等々あるにはあったが…

    「さて仕事 これが ハンパじゃない」

        ねこ車とか 一輪車とかいう
        ダンプに板の坂 ここを駆け上がる

        わたしは 三日目の炎天下
        スコップ持って 立ったまま 気を失っていた

    「おっさん 休め」(先輩)

    「アズマさん 明日から 撤去の仕事にまわって」(社長)

 アズマさん、配管工のバイト、始めましたねぇ。
 リアル配管工ワールド、始まりましたねぇ。
 人間ウォッチング、デフォルメ・ギャグってますねぇ。
 え? ノンフィクション?

 んで、『街の4』、ボクのオススメ度=84点。
                                            2012.09.27.
●『街の5』

        手配師みたいなことやってるし

    「社長は 俺のいいなりだからよー」(上森さん)

        なんてこと言ってたので上森さんは
        よっぽど地位のある人かと思ったら
        楽な現場に廻され 車の助手席で 酒飲んでるだけの
        会社のやっかい者だった
        仕事は主に組んでる吉田さん(仮名)がやってる
        社長は若いけど大物、初日に

    「ハイ とりあえず 5万円」(社長)

        アパートもすぐ用意してくれ

    「台所 トイレ付!」(アズマ)

    「とりあえず ここで ホイ」(社長)

        毛布もくれた
        自分のズボンのベルトもくれた
        (社長 今でも持ってます)
        配管工になって一週間
        AM6時 出発

    「昨日もテレクラで引っかけた女の子とやった ふふふ」(先輩の柳井さん)

    「……」(アズマ)

 アズマさん、配管工のバイト始めて一週間、続いてますねぇ。
 配管工ワールド、撤去の仕事、危険と隣り合わせギャグ、してますねぇ、教えな
いけど。

 んで、『街の5』、ボクのオススメ度=83点。
                                            2012.09.27.
●『街の6』

        朝 支社へ 6時に出発は いくらなんでも早いと思うが

    「途中 開かずの踏み切りに引っかかると 遅刻するんだ
     きのうはおばさんとやった
     旦那がしてくれないんだって ふふふ」(柳井さん)

        7時支社到着 一度なかに入れてもらったが、
        まだ誰も出社しておらず、柳井さんはお茶用のお湯沸かしてた
        正社員、下請け全員そろったところで朝礼

    「安全第一 今日もがんばりましょう」(社長)

    「がんばります」(社員全員)

        日本ガスの支社で 社員の人と組まされて
        仕事してる岩やんは ちょっとトロい

    「今日は 仕事どこ?」(岩やん)

    「北烏山の方かな」(アズマ)

    「何番地?」(岩やん)

    「知らん」(アズマ)

    「あと どこ行くの?」(岩やん)

    「経堂の方かな」(アズマ)

    「何番地?」(岩やん)

    「だから知らんって」(アズマ)

        岩やんと組んでる斉藤さんは すぐブチ切れる

    「岩田〜〜! きさまは きさまは きさまは」(斉藤さん)

        げしげしげし(岩やんを殴る斉藤さん)

    「岩やん よくなぐられるなあ ふふふ」(柳井さん)

        今日は こんなステキなメンバーで仕事だ

 配管工ワールド、ガテン、してますねぇ。
 ワイルドだろぉ、してますねぇ。
 相方の柳井さん、毎朝、エロ自慢、してますねぇ。
 アズマさん、初給料で、居酒屋で酒飲んで、「贅沢ぅぅぅ!」、なんて感激してます
ねぇ、教えないけど。

 んで、『街の6』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.09.28.
●『街の7』

        たまに他の社員の人と話すると

    「オレも柳井と組んだことあるけど 合わないな」(社員1)

    「柳井なんて オカマの蛇みたいなやつだよ」(社員2)

        社長のケンちゃんでさえ

    「柳井と組ます新人は すぐやめちゃうんだよね」(社長)

        確かに話すことと言えば下ネタばっかだし
        底意地の悪いヤツだとは思うけど、
        私はあんまり気にしなかった。
        どなられたりイヤミ言われても
        自分にはプライドがあったから

    「あ 雨だ
     見てみ ほらほら あそこの女の子 ブラウス透けてる
     何やってんの それじゃロケーター きかないよ!」(柳井さん)

    「す すみません
     くそっ こんなことやってるけど 本当はオレ 芸術家だぞ!」(アズマ)

        ホームレスやってると 働きたくなる
        肉体労働やってると 芸術がしたくなる
        そんな時 日本ガスの社内報を見た

    「ほう 原稿募集」(アズマ)

        よせばいいのに つい漫画を描いて 送ってしまった

        『ガス屋のガス公』(猫とネズミが主人公の四コマまんが2篇)

        んでこれが 載ることになって
        作者インタビューということになり 写真まで撮られてしまった

    「でも 誰も まんが家のあじまとは 気づいてくれなかったけどね…
     おれって つくづくマイナー」

 日本ガスの社内報に、四コマまんが応募、写真入りで紹介ぃぃぃ!
 でも誰も、まんが家のあじまとは、気づいてくれなかったぁぁぁ!
 こういうの、ボクは好きですねぇ。
 『失踪日記』の白眉、してますねぇ。
 『ガス屋のガス公』、配管工の社員の方々には、ウケたんでしょうか?

 んで、『街の7』、ボクのオススメ度=85点。(今までの最高点!)
                                            2012.09.28.
●『街の8』

        さて内管工事の教育を受けて ガス工事の基本が分かり
        私はがぜん仕事が楽しくなったのだった
        安全靴の紐を結ぶ技
        シャ シャ シャ くるくる ぎゅ
        ベテランぽく見えてカッコイイので 練習した

    「アズマさん ちょっと」(先輩社員)

    「パイレンですね」(アズマ)

        シュッ(すばやくパイレンを差し出すアズマ)

    「そう」(先輩社員)

    「あと ストッパーに カップ それから プラグ モンキー」(アズマ)

        仕事の先が見えるようになった

 アズマさん、ガス工事の基本が分かり、仕事が楽しくなってきましたねぇ。
 でも、いいことばかりは、続きませんねぇ。
 変な先輩、出てきましたねぇ、教えないけど。
 ガテンて、変な人が多い職場なんですねぇ、
 あたふたするアズマさん、いいキャラ、してますねぇ。

 んで、『街の8』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.09.28.
●『街の9』

        ダダダ(土木工事の機械を使ってるアズマ)
        ザザ(ダンプにスコップで土砂を積んでるアズマ)
        パチッ(工事報告用写真を撮るアズマ)
        ペタペタ(仕上げの塗装をしてるアズマ)

    「仕事も慣れたし 今日くらいなら 楽なもんだ」(アズマ)

    「ちょっといいかな それ 自分の自転車?」(おまわりさん)

    「は はい」(アズマ)

    「どうして 登録ナンバーが 削ってあるのかな」(おまわりさん)

        自転車をくれた アル中の上森さんが
        削れと言ったからである

    「これ 盗難車だね ちょっと来て」(おまわりさん)

        以前に描いた 上森クソジジイ盗難車事件が この頃だった

    「それから 吾妻さん あんたには 捜索願いが出てるね」(おまわりさん)

    「う うーむ」(アズマ)

        この後 指紋採られて 説諭され 奥さんが迎えに来てくれて
        私は家へ帰った (このへん笑えないので略)

        仕事は家から通うようになった
        今度は社長にもらったちゃんとした自転車

        寿司屋の配管した時は みんなでスシ食わせてもらった

    「一番安いチラシだな いいけど」(アズマ)

 アズマさん、盗難車で警察に捕まるぅぅぅ!
 捜索願いが出てるぅぅぅ!
 奥さんが迎えに来てくれて、家へ帰る。
 フツー、これで終わり、でしょ?
 なんで、家から通ってまでガテンな仕事、続けちゃうのぉぉぉ? 不思議。
 しかも社長から自転車までもらっちゃって、よっぽど、社長さんに好かれてたんで
すかねぇ。

 んで、『街の9』、ボクのオススメ度=84点。
                                            2012.09.28.
●『街の10』

        柳井さんとは 機嫌の良い時にはよく話もしたし、
        それなりに打ち解け合ってると思ってたが
        ビールもおごってもらった
        私は甘かった!柳井さんの本当の性格・恐ろしさを
        認識していなかったのだ

    「アズマさん 今度 柳井には 別の班に回ってもらうから アズマさん
     若い人と組んで 撤去の責任者に なってもらうからね」(社長のケンちゃん)

    「げ」(アズマ)

    「仕事の段取りは 柳井に教わって」(社長のケンちゃん)

    「げげげ」(アズマ)

        今までは穴掘ったり メーター外したりと
        言われるままやっていればよかったけど
        責任者となると図面描いたり 「撤去票」の書類作ったり
        しなければならない これは教育で教わってない

    「まず 図面描きね やってみ」(柳井)

        図面はガス管を切ったところを 3点法で記入するというもの
        目印になるもの 電柱 マンホール 道路等からの
        距離を測ってメモ

    「これでいいすか?」(アズマ)

    「道順 測ってないじゃん」(柳井)

    「これで…」(アズマ)

    「DPわすれてるよ!

     だから 近所の家の番地も調べるんだよ!」(柳井)
        現場の仕事が終わった後 本社の机を借りて
        メモを清書する 撤去票も書く

    「矢印のハネが描いてない!
     杭の印を押してない 赤バツ忘れてる! 違う違う違う!」(柳井)

        この図面描きが 2時間くらいかかる

 柳井さんの本当の性格・恐ろしさ、出てきましたねぇ。
 柳井さんの教え方、しつこくて、怖いですねぇ。
 アズマさんの、「げげげ」、いいキャラ、出てますねぇ。

 んで、『街の10』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.09.30.
●『街の11』

        さて…
        撤去の責任者となるべく
        私は毎日柳井さんに イジメられていた

    「責任者なんて無理だし もうやめたい」(アズマ)

        朝礼

    「がん太くんを 1台でも多く売りましょう」(班長)

        撤去申込書のチェック
        コンピューターで客番の検索
        土方にはコンピューターがよく似合う
        アパッチ(拡大した地図)を取る
        全部失敗してどなられる
        現場
        あいかわらず目が怖い柳井さん
        本社に帰って撤去票を書く
        ねちねちと間違いを指摘される
        翌日教育でいっしょだった植下さんがやってきた

    「若い人がやめちゃったから
     私とアズマさんで組むように 言われました」(植下)

        その日は3人で仕事

    「ねちねち
     ねちねち
     ねちねち ねちねち」(柳井)
        (植下とアズマの二人だけで弁当食いながら)

    「なんだあの柳井って野郎は どーゆー性格なんだ」(植下)

        植下さん たった一日でキレる

    「わたしはアレと 一年以上つき合ってますけどね」(アズマ)

 植下さん、たった一日でキレる、ってことは、アズマさん、辛抱強いんですねぇ。
 ガテンな人々、キャラが濃いですねぇ。
 植下さんとアズマさん、柳井さんの悪口大会で盛り上がってますねぇ。
 ストレスがたまってて、それが悪口大会みたいになると、歯止めが効かなくなるっ
てこと、ありますよねぇ。
 悪口大会中に社長が来て、柳井さんの教え方について訊かれたアズマさん、思
わずグチっちゃいましたねぇ。
 明日から気まずくなるのが嫌で、アズマさん、仕事やめちゃいましたねぇ。
 しかたないので、漫画を描き始めましたねぇ。
 『コスプレ奥さま』、『マニアック・るいちゃん』、『銀河放浪』、『まじかるミステリー
まおちゃん』、など傑作を連載してますねぇ、同時にアル中への道まっしぐら、して
るんですねぇ。
 今回の中身、ヘビー・ローテーション、してますねぇ。

 んで、『街の11』、ボクのオススメ度=84点。
                                            2012.10.01.
●『街の12』

    「配管工編 あっさり終わっちゃいましたね 次はどうゆう…」(編集者)

    「アル中編で いこうかなと」(吾妻)

    「いっそのこと 吾妻さんの漫画家生活を 振り返るてのは どうですか
     酒もからめて」(編集者)

    「ええ── なんか 自伝みたいで やだなあ
     昔のことなんか 思い出したくないことばっかだし あ 胃痛い
     おねえさん ビール!」(吾妻)

    「呑まない 呑まない」(編集者)

        吾妻ひでお発表年代順全作品リスト(ファンのK氏が作ってくれてる)
        によると私のデビューは1969年「少年サンデー」のミニミニマンガ
        である(19歳)
        ゆきみちゃん(板井れんたろう先生の所で二人共アシをやってた)と
        いっしょによく喫茶店でアイデア出しあった
        ゆきみちゃんは名前かわいいけど ガタイでかくて 顔怖い

 『タイガーパンツ』、『二日酔いダンディー』、『ふたりと5人』、『やけくそ天使』、『シ
ッコモーロー博士』などの頃の漫画家生活を、ギャグりながら振り返ってますねぇ。
 これは、アズマニアには、垂涎のエピソード・オン・パレード、してますねぇ、教え
ないけど。

 んで、『街の12』、ボクのオススメ度=71点。
                                            2012.10.01.
●『街の13』

        カリカリ(深夜もマンガ描いてる)

    「眠い… 何もいらんから 思いきり眠りたい」(吾妻)

        アシスタントは奥さん 24歳で結婚した

    「猫はいいなァ 漫画 描かなくてもいいもんな
     テレビ終わっちゃったよ」(吾妻)

    「レコード聞く?」(奥さん)

        泉谷しげる たくろう 岡林 かぐや姫
        円生の落語などをかけて 仕事してた
        奥さんの趣味で 森田童子もあったぞ

        チチチ(朝、小鳥の鳴き声)

    「もう背景なんて 適当でいいや よし 上がった 上がった」(吾妻)

        当時も今も私は背景が苦手だ 他人のアシスタントはとてもできない
        アシの基本ベタフラッシュもできないぞ…
        プロが見れば このヘタさがわかる

 『好き好き魔女先生』(石森章太郎原作)を描いてた頃の過密スケジュール、編集者
とのやりとり、アイデア捻出の苦労、ギャグってますねぇ。
 森田童子、懐かしいにゃぁ。

 んで、『街の13』、ボクのオススメ度=70点。
                                            2012.10.01.
●『街の14』

        '76年 週刊誌1本 隔週1本 月刊4本
        これに読み切り2〜3本を描いてた 限界を超えた仕事量だ

    「秋田書店は オレを潰す気だな そうはいくか」(吾妻)

        さらに月刊少年マガジンで 「ネムタくん」始める
        これは後に 橋本治さんの 漫画評論で採り上げられた
        うれしかったなー
        原作石森プロの実写TVドラマ 「ぐるぐるメダマン」の
        キャラデザイン頼まれる
        石森プロのA氏とは知り合いだった
        打ち合わせの時 ちょうど輪島のボクシングやってたので見てた

    「ちょっと 吾妻くん」(編集者)

        やる気なし
        このメダマンを 冒険王の編集長が 連載しろと言ってきた
        (もと少年チャンピオンの編集長で 「エイト・ビート」の時など
         世話になってる)

    「いや 時間なくて無理…」(吾妻)

    「ふざけるなよ 描かないと 売れなくなった時
     もう二度と使ってやらんからなー」(編集長)

        売れなくなったら どっちみち使ってくれないと思うけど

    「じゃあ 描きます…」(吾妻)

        おれって つくづく…
        「ふたりと5人」 やっと終わる
        何度もやめさせてくれと言ってた時は もう少しと説得され
        終わる時は急に終わる

 タイトルのイラスト、『不条理日記・立志篇』の逆さバージョンで、ヒモに片足結ん
で、頭を下にしてぶら下がってますねぇ。
 この自作パロディ、ボクは好きですねぇ。
 『美美』、『みだれモコ』、『チョッキン』、『パラレル狂室』、『やどりぎくん』、『どー
でもいんなーすぺーす』、『不条理日記』、『トラウマがゆく』、などの頃を、ギャグっ
てますねぇ。
 更に、同人誌『シベール』自費出版、『ひでお童話集』、『狂乱星雲記』、劇画アリ
ス、自販機本、などなど怒濤の回顧録、してますねぇ。
 『街を歩く』最終回は、吾妻SF不条理ギャグひでお、してますねぇ。

 んで、『街の14』、ボクのオススメ度=77点。
                                            2012.10.02.




































  二日酔い、昼に日本酒5合、寝酒に焼酎一升、

  寝ゲロ、二日酔い、の繰り返し、

  ヘビー・ローテーション、しちゃってますねぇ。

              チョッキン@、で〜す。(^_^;)  














































  アルコール依存症なのに、

  酒をやめようとは思わないみたいですねぇ。

           チョッキンA、で〜す。(^_^;)  













































  酒飲むのは、1日1升にしようって決めたのに、

  それでも足りないって、

  重症のアル中、してますねぇ。

              チョッキンB、で〜す。(^_^;)  































  オムツ、車椅子、点滴、アルコール禁断症状、

  検査、タバコ禁断症状、などなど、

  悲惨な状態、続いてますねぇ。

             チョッキンC、で〜す。(^_^;)  





































  人見知りな吾妻さん、

  ナベさんというアル中友達もできて、

  少しずつ入院生活になじんできましたねぇ、

  よかったですねぇ。

               悟空、で〜す。(^_^;)  
































  断酒すると、糖分補給のためか、

  やたらと甘いものが欲しくなる、んですか、

  なるほどねぇ、ためになるにゃぁ。

             悟空A、で〜す。(^_^;)  






















  アルコール病棟を仕切っているT木女王、

  神秘キャラ、いいですねぇ。

               夜夢、で〜す。(^_^;)  

































  「肝硬変は 治った例もあるらしいけど

   なんせデータが少ない

   皆 途中で死んじゃうから」(K泉看護長)

  『てめー それ 持ちネタだろ!』(心で叫ぶ吾妻)


        『メチル・メタフィジーク』、で〜す。(^_^;)  






































  奥さんが

  「…こっちはもっと悲惨でした」って書き足してあった、  

  っつーの、笑っちゃいますねぇ。

                 『失踪日記』 で〜す。(^_^;)  

      ご愛読 感謝! 次回も又、見てね〜!(^_^;)  

■『アル中病棟』
●『アル中時代1』

        97年暮れ 喫茶店でコーヒー飲んでいると
        ぷるぷる(コーヒーカップを持つ手が震えている)

    「な なんか 手が震える アル中かな? はははは」(吾妻)

        なんつってる場合でなくて
        98年春 私は完全な 連続飲酒状態になっていた
        (眠ってる時以外は酒を飲んでいるという典型的なアル中の症状)
        その頃の私の一日
        昼頃起きる もちろん二日酔い

    「ううう 気持ち悪い 頭痛い
     一杯飲みたい」(吾妻)

        コーヒーとか食事は とても胃が受けつけない

    「ネームやってきます」(家を出る吾妻)

        近所のコンビニへ急ぐ 100円の酒5パック
        手が震えるのを見られると恥ずかしいので
        金の受け渡しは 素早く

    「ありが」(店員)

        ささっ

        ブス(ストローを差し込む音)
        ちゅう(ストローで酒を飲む音)

    「おさまれ おさまれ
     (間) よし! きいてきた!
     もう恐いもん無しでい バカヤロー」(吾妻)

        公園で飲む
        市民ホールで飲む
        喫茶店のトイレで飲む
        夕方にはすっかり出来上がっているので 焼酎一升買って帰る

    「おれ晩めし食ってきたから いらないからね
     さーて 寝酒でも飲むか」(吾妻)

        飲む
        飲む飲む
        眠れない… ので… 飲む
        くかー
        げえ
        寝ゲロ(死ぬので気をつけよう)
        翌日はもちろん ボロボロの二日酔い
        どろどろ〜

    「うぐぐぅ〜〜」(二日酔いのまま家を出る吾妻)

        (→以下前日と同じ)

 アル中時代、してますねぇ。
 二日酔い、昼に日本酒5合、寝酒に焼酎一升、寝ゲロ、二日酔い、の繰り返し、
ヘビー・ローテーション、しちゃってますねぇ。
 車の音や子供の声が恐ろしい、幻覚も始まっちゃいましたねぇ。
 絵は明るいギャグ調ですが、アル中ドキュメント、してますねぇ。

 んで、『アル中時代1』、ボクのオススメ度=77点。
                                            2012.10.04.
●『アル中時代2』

        じー(草むらから見つめる黒い影)

    「ひー」
     恐ろしいから そうだ酒 日本酒なら飲めるかも そうだ酒飲もう
     そうしよう 恐ろしい 恐ろしいからね」(幻覚におびえる吾妻)

    「きゃあ」(幻覚で黒い影のように見える遊ぶ子供1)

    「きき」(幻覚で黒い影のように見える遊ぶ子供2)

    「ひゃあ ひゃ」(幻覚で黒い影のように見える遊ぶ子供3)

    「こ 子供が…」(おびえる吾妻)

        どっ(冷や汗があふれる吾妻)

        ふら〜〜(急ぎ足で歩く吾妻)

        ぶろろ(幻覚で黒い影のように見える走るバス)
        ぱあん(幻覚で黒い影のように見える走るトラック)
        ぶ(幻覚で黒い影のように見える走る自動車)

    「ひ〜〜〜」(おびえる吾妻)

        がおん(幻覚で凶暴な黒い影のように見えるバス)
        ぱぱぱあ(幻覚で凶暴な黒い影のように見えるトラック)
        ききー(幻覚で凶暴な黒い影のように見える自動車)

    「さささ酒」(酒の自販機に近寄る吾妻)

        「販売中止」の貼り紙

    「NO! おおおお」(立ちつくす吾妻)

    「あう」(幻覚で黒い影のように見える女子高生に驚く吾妻)

        大好きな女子高生までが 恐ろしい

    「気が狂いそう
     気が狂う 気が狂う 気が 気 狂う 狂う 狂う
     気が狂うという自分の声が 頭の中にひびいて
     それがとっても 気持ち悪くて なんか気持ちが悪くて 気が狂いそう
     死のう」(吾妻)

        どーん(トラックにはねられる吾妻という幻覚)

    「死にたくない 死にたくない」(吾妻)

 死のうと思ったり、まだ死にたくないと思い直したり、精神不安定、してますねぇ。
 アル中の幻覚、エスカレーション、してますねぇ。
 アル中の禁断症状も、ギャグってますねぇ。
 アルコール依存症なのに、酒をやめようとは思わないみたいですねぇ。

 んで、『アル中時代2』、ボクのオススメ度=78点。
                                            2012.10.06.
●『アル中時代3』

        幻覚が出ないようにするには 酒を切らさないこと
        かといって 翌日二日酔いになる程 飲み過ぎてはいけない
        でもある程度飲まないと 眠れない
        この分量の配分が むすかしい

    「朝3合 昼2合 夜5合 このペースで行こう!」(吾妻)

        夜…

    「あー やっぱ飲み足りん 眠れん」(吾妻)

        空箱に残ったしずく集める

    「だめだー
     散歩行ってくる」(吾妻)

    「夜中の2時に 散歩?」(奥さん)

        コンビニで酒買って 公園のベンチで寝る
        かー(寝息)
        すで がん(寝返り打ってベンチから転げ落ちる)

    「ああ なんか 花が咲いてるなー」(吾妻)

        ブチ(花をむしる)
        (我が家に帰る)

    「おみやげだ───」(玄関で花をばらまく吾妻)

        朝…

    「ううう」(二日酔いの吾妻)

    「出して〜 出して〜」(女の子の声)

    「?」(吾妻)

    「あたしを閉じ込めないで〜 ここから出して〜〜」(女の子の声)

    「おかーさん 大変だ 大変だ
     となりの家に 女の子が監禁さてて 出してーって叫んでるよ」

        とん とんとん(吾妻の話を無視して台所で野菜を刻み続ける奥さん)

        (幻聴だと気づいて茫然と立ちつくす吾妻)

 酒飲むのは、1日1升にしようって決めたのに、それでも足りないって、重症のア
ル中、してますねぇ。
 この時期、連載してたのが、『エイリアン永理』第1話〜第20話ってんですから、
吾妻アル中ひでお先生、天才漫画家、してますねぇ。
 このあと、家族に、強制入院させられて、やっと、アル中の治療が始まるんです
ねぇ。

 んで、『アル中時代3』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.10.08.
●『病棟1』

        三鷹にあるH病院は 旧新館合わせて ベッド数500の大病院
        精神科が専門だが 内科から歯科まである総合病院だ
        98年12月26日深夜
        点滴・心電図の端末 手足拘束・窓に鉄格子

    「うぐぐぐ」(縛られてる手をはずそうともがく吾妻)

        するっ(縛られてる手がはずれる)

    「は〜〜〜」(解放感に浸る吾妻)

        (男子看護師がそれに気づく)

    「お 縄抜け器用だな」(男子看護師)

        ギュッ(手をヒモに結び直す男子看護師)

    「うう ぐぐ ぬ 抜けない」(縛られてる手をはずそうともがく吾妻)

        拘束の恐怖と 苦しさを知る

    「助けて 誰か解いて」(吾妻)

        ガチャ(ドアを開けて医師現れる)

    「縄ほどいて お願いします 頭おかしくなっちゃうよー」(吾妻)

    「酒やめるか! タバコやめるか!」(医師)

    「やめますやめます 許してください〜〜」(吾妻)

        悲惨な会話

 やっと拘束解いてもらいましたねぇ、ちょっとよかったですねぇ。
 オムツ、車椅子、点滴、アルコール禁断症状、検査、タバコ禁断症状、などなど、
悲惨な状態、続いてますねぇ。
 入院してると、タバコ吸うのにも、大騒ぎしてますねぇ、教えないけど。

 んで、『病棟1』、ボクのオススメ度=75点。
                                            2012.10.14.
●『病棟2』

        (深夜の病室)

    「う」(ベッドで目覚める吾妻)

        血まみれ

    「あのー 点滴の針 抜けちゃったんですけど…」(吾妻)

    「よくあるんですよ 気にしないで 着替えてください」(男子看護師)

        ブス(点滴の針を刺し直す男子看護師)

    「あ やっぱり まだ続くの?
     それから 何か食いたいんですけど」(吾妻)

    「食べてみる? 無理だと思うけど」(男子看護師)

    「オエ」(食べたものを吐く吾妻)

        無理。看護師さんは良く判っている
        タバコは ホールでしか吸えない決まり
        新入りは 自分のライター もてないらしい
        (新入りはヒモで壁につながってるライターで吸う)
        誰も話しかけてくれない 辛い

    「おう おまえも新入りか」(男の入院患者)

    「あ 点滴仲間 こんちは」(吾妻)

    「吾妻か 俺は渡辺だ ナベでいいぞ」(ナベさん)

    「ナベさん」(吾妻)

    「俺もまだ 個室なんだ 遊びに来いよ」(ナベさん)

    「へー ナベさんも俺と同じ 26日入院なのか」(吾妻)

    「俺どーにも苦しくて 自分で救急車呼んじゃってよー ハハハ」(ナベさん)

 吾妻さん、夜中に血まみれ、びっくりしましたねぇ。
 看護師さんは良く判っているから、落ち着いてますねぇ。
 入院生活、初めはおかゆも喉を通らなかったんですねぇ。
 人見知りな吾妻さん、ナベさんというアル中友達もできて、少しずつ入院生活に
なじんできましたねぇ、よかったですねぇ。

 んで、『病棟2』、ボクのオススメ度=76点。
                                            2012.10.14.
●『病棟3』

        H病院B3棟
        アルコール依存症(及び薬物)患者は約50人(男女混合)
        分刻みのスケジュールで 治療プログラムをこなす 約3カ月(90日)

        自治会があり 役員が患者全体を管理 部屋別のグループで
        病棟の清掃、食事の配膳下膳等を行う

        典型的一日
        AM6:00 ベルで起床 洗面 6:30 ラジオ体操
        ベテランはまだ寝てる人が多い
        AM7:00 シアナマイドを飲まされる
        シアナマイド(シアナミド)
        石灰窒素に含まれるカルシウム、シアナミドから作られた。
        肥料工場で働いている人が 酒に弱くなることから発見。
        アセドアルデヒド脱水酵素の働きをブロックする
        これを飲んだ後で酒を飲むと 七転八倒の苦しみだという

    「ぐえ」(患者)

    「苦しんでる苦しんでる」(医師たち)

        最初は患者で実験したらしい

        7:30 朝食
        配膳室の扉は鍵がかかっていて 看護師が監視している
        (ここから脱走するやつが多いため)
        配膳は当番の仕事
        朝食は毎日パン(生) 温野菜サラダ・ジャム・マーガリン・ジュース等
        昼、夜はごはんとみそ汁・おかず

    「めしがうまいな──」(ナベさん)

    「ジャムやチョコペーストがうれしい」(吾妻)

        断酒すると 糖分補給のためか やたらと甘いものが欲しくなる

 吾妻さん、入院治療、軌道に乗って来てますねぇ。
 断酒すると、糖分補給のためか、やたらと甘いものが欲しくなる、んですか、なる
ほどねぇ、ためになるにゃぁ。
 6人部屋の共同生活、断酒会のミーティングなどなど、不思議な人々、続々登場
してますねぇ、教えないけど。

 んで、『病棟3』、ボクのオススメ度=77点。
                                            2012.10.14.
●『病棟4』

        アル中な人々
        N崎婦人(なんか上品)

    「お菓子 食いたいなー」(ナベさん)

    「食いたいなー」(吾妻)

    「N崎さんもってない? お菓子」(ナベさん)

    「購買で買いましたの 良かったら」(N崎さん)

    「やったー」(ナベさん&吾妻)

        購買部 院内で注文すると 一週間後に届く

        ガガガ(爆食するナベさん&吾妻)

    「全部食っちゃった ごめん」(ナベさん&吾妻)

        見舞いに来る旦那はキザっぽい

    「この病院 いやなの…」(旦那にグチるN崎さん)

 自分の持ってる物は全部人にやってしまう難儀な性格ミニラN村さん、頭が良く
て会社では高給取りで体力もありめんどう見もいいので皆に頼られてるM田さん、
恐いK竹さんをしもべにしてB3アルコール病棟を仕切っているT木女王、などな
ど、不思議なアル中な人々、オン・パレード、してますねぇ、教えないけど。
 めんどう見もいいので皆に頼られてるM田さんのキャラ、ボクは好きですねぇ。
 アルコール病棟を仕切っているT木女王、神秘キャラ、いいですねぇ。

 んで、『病棟4』、ボクのオススメ度=80点。
                                            2012.10.14.
●『病棟5』

        1月○日 一人で散歩してて 道に迷う
    「あれあれ? 病院どっちだっけ
     ああ 全然知らない所に来ちゃった
     4時の帰院時間に間に合わない どうしよう
     もしもし 吾妻ですけど 迷っちゃって」(吾妻)

    「まるで逆方向へ行っちゃってるわ 早く帰ってきてね」(電話で看護婦の声)

    「はい」(吾妻)

        帰院

    「遅れてすんません」(吾妻)

    「吾妻さん そこに立って 息吐いて」(男の看護師)

        くんくん(吾妻の匂いをかぐ看護師)

        くんくんくん(吾妻の匂いをかぐ男女3人の看護師たち)

    「はい いいでしょう」(男の看護師)

    「疑われてるなー」(吾妻)

        1月○日 内科医と問診

    「肝硬変一歩前だね 飲んだら死ぬよ」

        看護長 K泉 朝のミーティング

    「肝硬変は 治った例もあるらしいけど なんせデータが少ない
     皆 途中で死んじゃうから」(K泉看護長)

    『てめー それ 持ちネタだろ!』(心で叫ぶ吾妻)

 外出した吾妻さん、酒飲んでないか匂いかがれて、看護師たちに信用されてませ
んねぇ。
 内科医にも、飲んだら死ぬよ、とクギを刺されてますねぇ。
 K泉看護長の鉄板持ちネタ、ボクは好きですねぇ。
 アル中ナベさんとK泉看護長の戦い、シビア、してますねぇ、教えないけど。
 あと2カ月も、リハビリ&入院生活、残ってますねぇ、大変ですねぇ。

 んで、『病棟5』、ボクのオススメ度=79点。
                                            2012.10.14.
■『巻末対談 吾妻ひでお×とり・みき』

 とり どうもおひさしぶりです。直接お会いしたのは対談集(=『マンガ家のひみ
  つ』97年徳間書店刊。とり氏がホストとなり9人の漫画家と対談、吾妻氏との
  パートでは本書にも描かれた85〜93年までの失踪時のエピソードが語られて
  いる。対談自体が行われたのは95年秋)以来ですよね。それで今回この『失
  踪日記』、拝読させていただいたんですけど……すっっっごく面白かったです。
 吾妻 そうですか(笑)。
 とり はい、本当に。対談した時にはすでに「夜を歩く」の一部(本書収録「夜の
  1」の部分)は描かれていたんですよね。で「失踪中の話は悲惨なことも多い
  から、猫を主人公にして描いてみようかと思ってんだけど」って、確かおっしゃ
  っていて。
 吾妻 そうそうそう。
 とり 僕は「吾妻さん自身が主人公のほうが絶対に面白い」って言ったんです。
  無責任にも(笑)。そしたらこれが、別に僕の言葉は関係ないとは思うんです
  けど、まさにそうした漫画がいま目の前にあるので、ちょっと感慨深いものが
  ありますね。
 吾妻 いや、とりさんの意見も参考になってるんですよ。やっぱり、自分自身を
  出したほうが笑えるかなぁと。まぁ本当に悲惨なところは避けてるんだけどね。
 とり 描かれている内容は十分悲惨なのに、あんまりそういうふうに見えない。
  その微妙な距離の取り方が、読んでいてすごく面白くて。すごいぶっちゃけた
  話をしますと、往年のガロ系の漫画家の方で、一回 ”向こう側” に行って戻っ
  てきた方々が、やはり何人かいらっしゃいますけど、そういう方々の作品って
  ……やっぱりどこか、まだちょっとおかしいじゃないですか(笑)。またそれが面
  白さになってはいるんですけれど。吾妻さんの漫画は、視点が昔と変わらずク
  ールなんですよね。そこは相変わらずというか、コントロールされてる感じ。自
  分を冷静に、ギャグの対象として見ている感じがあって。
 吾妻 自分を第三者の視点で見るのは、お笑いの基本ですからね。
 とり 失踪してる最中も、そういうふうに客観的に見られてました?
 吾妻 いやぁ、そんな考えるどころじゃなかった(笑)。寒さとかね、ほんとに死ぬ
  かと思った(笑)。一週間眠れないんだから。……失踪から帰ってきてから、こ
  れネタにしょうかなぁと思って、「寒くて死にそうだった」とかノートに書き出して
  たんだ。で翌朝見たら、そこに奥さんが「…こっちはもっと悲惨でした」って書き
  足してあった。
 (一同爆笑)
 吾妻 そりゃ家庭はぐちゃぐちゃですよ。だからこの原稿描いて、仕上げを奥さ
  んに頼むときもすごいドキドキするんです。能天気に描いてあるから、また怒ら
  れるんじゃないかと思って(笑)。

 面白くって、丸写しの手が止まりませんでしたねぇ。
 奥さんが「…こっちはもっと悲惨でした」って書き足してあった、っつーの、笑っち
ゃいますねぇ。
 とり・みきの評論も、描線にまで及んでいて、それがわかりやすくて、ボクは好き
ですねぇ。
 この『失踪日記』、第9回文化庁メディア芸術祭大賞受賞!とか、第34回日本漫
画家協会賞大賞受賞!とかで、吾妻ひでおマンガ最大のヒット作、しましたねぇ、
めでたしめでたし。

 んで、『巻末対談 吾妻ひでお×とり・みき』、ボクのオススメ度=77点。
                           (50点以下は読まないほうがいいよん)
 吾妻ひでおファンには、オススメです。
 もちろん、アヅマニアのあなたは、すでに読んでますよね。(^_^;)
                                            2012.10.14.
 これにて 『失踪日記』 全巻の終了で〜す。
 ご愛読 感謝! 次回も又、見てね〜!(^_^;)


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