亂曰: 浩浩湘, 分流汨兮。 脩路幽蔽, 道遠忽兮。 懷質抱情, 獨無匹兮。 伯樂既沒, 驥焉程兮? 民生稟命, 各有所錯兮。 定心廣志, 余何所畏惧兮? 曾傷爰哀, 永歎喟兮。 世溷濁莫吾知, 人心不可謂兮。 知死不可讓, 願忽愛兮。 明告君子, 吾將以爲類兮。 |
懷沙******************
亂に 曰く:
浩浩たる 湘,
分流して 汨(こつ)たり。
脩(なが)き 路 幽(かす)かに 蔽(かく)れ,
道 遠忽たり。
質を 懷(いだ)き 情を 抱(いだ)けるも,
獨り 匹(あかし) 無し。
伯樂 既に 沒し,
驥 焉(いづく)んぞ 程(はか)らんや?
民生 命を 稟(う)け,
各ゝ(おのおの) 錯(お)く所 有り。
心を 定め 志を 廣め,
余 何ぞ 畏惧せる 所ならんや?
曾(かさ)ねて 傷(いた)み 爰(ここ)に 哀しみ,
永く 歎喟(たんき)す。
世 溷濁(こんだく)して 吾を知る 莫(な)く,
人心 謂(い)ふ 可(べ)からず。
死は 讓る 可(べ)からざるを 知る,
願くば 愛(を)しむを 忽(ゆるがせに)せよ。
明かに 君子に 告ぐ,
吾 將(まさ)に 以て 類を 爲(な)さん と。
2004.3.2 3.3 3.4 3.5 3.6完 |