huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye


  

漢詩   訴衷情
            

            
        南宋 陸游

當年萬里覓封侯,
匹馬戍梁州。
關河夢斷何處?
塵暗舊貂裘。


胡未滅,
鬢先秋,
涙空流。
此生誰料,
心在天山,
身在蒼洲!


    **********************

      訴衷情
           


當年 萬里  封侯を 覓め,
匹馬  梁州を 戍りき。
關河  夢は斷たる 何處なりきや?
塵は 暗(ふか)し  舊き 貂裘に。


胡  未だ 滅びざるも,
鬢  先づ 秋たり,
涙  空しく流る。
此の生  誰か料
(はか)らん,
心は 天山に 在るも,
身は  蒼洲に 在り!

             ******************
私感訳注:

※訴衷情:詞牌の一。詞の形式名。平声韻一韻到底。詳しくは「構成について」を参照。この作品は、始めは過去を思い、やがて、現実の自分の生活を見つめている、という描写である。
※陸游:南宋の愛国詩人。
※當年:かの年。過去のある年。ここでは、作者の過去のある年・若かった頃を指す。歴史上の過去のある年、ある出来事と見ることも可能。
※萬里:万里。果てしもない距離、広がりをいう。
※覓:もとめる。
※封侯:諸侯。諸侯に封ぜらること。若い頃の野望でもある。王昌齡の『閨怨』に「閨中少婦不知愁,春日凝妝上翠樓。忽見陌頭楊柳色,悔ヘ夫壻覓封侯。」とあり、唐・曹松の『己亥歳』に「澤國江山入戰圖,生民何計樂樵蘇。憑君莫話封侯,一將功成萬骨枯。」とあり、高適の『九曲詞』に「鐵騎行鐵嶺頭,西看邏逤取封侯。海只今將飲馬,黄河不用更防秋。」とあり、南宋・陸游は『夜遊宮』記夢寄師伯渾「雪曉C笳亂起。夢遊處、不知何地。鐵騎無聲望似水。想關河,雁門西,海際。   睡覺寒燈裏。漏聲斷、月斜紙。自許封侯在萬里。有誰知,鬢雖殘,心未死。」と使う。
※當年萬里覓封侯:かつて功名を求めて、各地を転戦したことをいう。
※匹馬:一匹馬。一匹の馬。孤りだけで。ここでは作者のこと。唐・太宗皇帝(李世民)に「昔乘
匹馬,今驅萬乘來。」とあるように、一人だけの意で使う。
※戍:まもる。武器を執って国境をまもる。抗金の戦闘を指す。
※梁州:古代の九州の一。現陝西省漢中一帯。金と宋の抗争の第一線。作者はここで祖国防衛の任に就いていた。
※關河:関所と河。函谷関等と黄河。転じて戦場となる要害の地。山河。
※夢斷:夢から覚める。
※關河夢斷何處:夢斷關河何處を詞調のため変えている。
※塵暗:塵が深く積もっている。最近は使われていない、ということ。
※舊貂裘:ふるい貂のかわごろも。北方で着る防寒具でもある。ここでは、作者が若い頃、北方の寒い地方まで遠征していたことをいい、現在は、出征をしないため、防寒着も古び、埃がたくさん積もっている、という作者の環境の変化をいう。
※胡:西方の異民族。ここでは、金を指す。
※未滅:いまだ 亡びない。
※鬢先秋:(わたしの)鬢の方が先に秋の霜を置いて、白髪になった。
※涙空流:(敵を亡ぼすという思いを果たすことなく、老いてしまったことからくる)なみだが むなしくながれる。
※此生:この人生。此生誰料:誰料此生のこと。
※誰料:誰が推し量るだろう。だれが予想しただろう。量:おしはかる。
※心在天山:思いは、金との国境である前線の天山にあるが。
天山:〔てんざん;tian1shan1○○〕新疆にある祁連山〔きれんざん;Qi2lian2shan1○○○〕(チーリェンシャン)。天山一帯。当時の中国人の世界観では、最西端になる。天山山脈のこと。新疆ウイグル(維吾爾)自治区中央部タリム盆地の北を東西に走る大山系で、パミール高原の北部に至る。雪山。ここでは「異民族との戦闘の前線」の意として、使われている。唐・岑参の『胡笳歌送顏真卿使赴河隴』「君不聞胡笳聲最悲,紫髯濠瘡モ人吹。吹之一曲猶未了,愁殺樓蘭征戍兒。涼秋八月蕭關道,北風吹斷天山。崑崙山南月欲斜,胡人向月吹胡笳。胡笳怨兮將送君,秦山遙望隴山雲。邊城夜夜多愁夢,向月胡笳誰喜聞。」、唐・李白『戰城南』「去年戰桑乾源,今年戰葱河道。洗兵條支海上波,放馬天山雪中草。萬里長征戰,三軍盡衰老。匈奴以殺戮爲耕作,古來唯見白骨黄沙田。秦家築城備胡處,漢家還有烽火然。烽火然不息,征戰無已時。野戰格鬪死,敗馬號鳴向天悲。烏鳶啄人腸,銜飛上挂枯樹枝。士卒塗草莽,將軍空爾爲。乃知兵者是凶器,聖人不得已而用之。」また、李白の『塞下曲』「五月天山,無花祗有寒。笛中聞折柳,春色未曾看。曉戰隨金鼓,宵眠抱玉鞍。願將腰下劍,直爲斬樓蘭。」とある。
※身在蒼洲:自分の体は、仙人の住むという、前線を離れた蒼州にある。作者の思いは、戦闘の第一線にあるのだが、その身は、現実には第一線から遠く離れたところにいる、という矛盾した自分の置かれている情勢をいっている。身老滄洲とする本もある。この場合、「身は滄洲に老ゆ」で、「自分の肉体は郷里の鏡湖の汀にて老いていく」になる。滄洲:みぎわ。



◎ 構成について
          双調四十四字。 平声一韻到底。韻式は「AAA AAAA」。韻脚は「侯州裘 秋流洲」で、第十二部平声。なお、この作品では、下片第五句は押韻していない。
 
    
    ●●○○,(韻)
    ●●○○,(韻)
    ○●●○●,
    ●●○○。(韻)


    ○●●, 
    ●○○,(韻)
    ●○○。(韻) 
    ●○○●,
    ●○○,(韻)
    ●●○○。(韻)


となる。
 
2001.3. 6
     3. 7
     3. 8
     3. 9
     3.11完
     3.28補

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