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ミネラル

現代人に不足しがちなミネラル

海産物に多く含まれるミネラル

動物や植物の生命体は、さまざまな元素で作られています。その数は100種類以上にも及んでいますが、これらの元素の中で酸素や窒素など、その生命体の大半を占める元素を「主要元素」と呼びます。

そして、それ以外の元素が「ミネラル」です。ミネラルは生命体の中に微量にしか存在しないことから「生体微量元素」ともいわれています。人間の場合、主要元素は酸素、炭素、水素、窒素などで、人体の97% 前後を占めています。残り3% がミネラルですが、ミネラルの中でも比較的多く存在している元素があります。それは、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、塩素(Cl)、カルシウム、マグネシウム(Mg)、リン(P )、硫黄(S)の7種類で、これらを『準主要元素』と呼びます。

さらに、リンを除いた6六種類は1日に100mg以上の摂取が必要とされていることから『主要、、、ネラル』ともいわれています。これに対して、100mg以下の元素が『微量ミネラル』です。これらのミネラル中で、現在、必須栄養素としての評価が確立しているのは鉄や亜鉛などの9種類で、その他のミネラルは、まだ未知な部分が多く、その評価は定まっていません。

ミネラルはビタミンとともに、体内の重要な調節機能を果たしていることから、脂質、糖質、たんばく質の3大栄養素にはビタミンとミネラルを加えた5大栄養素のひとつとして数えられています。ミネラルの機能にはミネラルそれぞれが相互的に関係したり、また、たんばく質など他の栄養素からの影響を受けやすいという特徴をもっています。ミネラルの生理機能としては以下のようなものがあります。

  • 歯や骨格など、人体を構成する材料となる( カルシウムやリンなど)
  • 体の発育や代謝などをつかさどるホルモンの成分になる( 亜鉛やヨウ素など)
  • 細胞内外の体液のイオンとして働く( ナトリウムやカリウムなど)
  • 筋肉や神経の収縮、興奮性を調節する( カリウムやマグネシウムなど)
このほか、さまぎまなミネラルが多くの生理機能に関係しています。中でも最近、注目されているのがネラルのイオンとしての働きです。
ミネラル 主な働き 含まれる食品
カルシウム(CA) 筋肉の緊張と収縮に大切な働きをして、丈夫な骨を維持する チーズ、ブロッコリー、ヨーグルト
ナトリウム(NA) 体内の水分1 を一定にして、筋肉や神経の働きを助ける。 えび、かに、ピクルス
カリウム(K) 血圧を下げ、ナトリウムの排泄を促進する。 いも、プルーン、バナナ
マグネシウム(mg) 血液中のカルシウムの働きを助け、心腹病を予防する。 玄米、アボガド
リン(P) 成長と体の修復を助け、脂肪と炭水化物の代謝を促進する。 スキムミルク、チーズ、ヨーグルト
塩素(Cl) 肝漉の機能を助け、体内の老廃物除去を促進する。 食塩、オリーブ、海藻
硫黄(S) 基礎代謝を助け、細菌感染の抵抗力を高める。 肉類、魚肉
鉄(Fe) 病気に対する抵抗力を高め、ビタミンの代謝を助ける。 レバー類、干しひじき、はまぐり
亜鉛(Zn) 男性の生殖機能を高め、新陳代謝を促進。 カキ、たらこ、アーモンド
銅(Cu) 免疫システムの障害や、高血圧 を予防する。 豆類、グリーンピース、プルーン
マンガン(Mn) 抗酸化物質として働き、糖分の代謝を助ける。 ナッツ類、緑黄色野菜
コバルト(Co) 赤血球細胞に不可欠で、貧血を防ぐ。 肉、レバー、あさり
クロム(Cr) 成長を促進し、嘉すぎる血圧を下げる。 ビール酵母、小麦胚芽、鶏肉
ヨウ素(I) 余分な脂肪を燃焼させ、正常な成長を促進する。 たまねぎ、魚介類、海藻
モリデブン(Mo) 低い尿酸値を高くし、エネルギ一生成を促進する。 濃緑黄色野菜
セレン(Se) 免疫システムの機能を高め、毒性のある物質を排除する。 たまねぎ、トマト、レバー

というのは、人体には60兆個以上の細胞がありますが、その1つ1つの細胞には体液が含まれていて、この体液の中で栄養分の補給や老廃物の交換などが行われています。 そして、ミネラルがイオンとしてこれらの生理機能でさまぎまな働きをしているのです。 最近の研究では、この細胞内のミネラルと細胞外のミネラルのバランスが崩れると疲労の原因となることが明らかにされています。ミネラルを含んでいない食品はありません。しかし、ミネラルの種類によっては普段の食事、とくに野菜や肉燥から十分に摂取できるものと、カルシウムや鉄分など、意識的に食品を選ばないと欠乏症に陥るものとがあります。

また、ナトリウムとカリウムのように、摂り方をコントロールしないとミネラル間でバランスが崩れたりするものもあります。さらに、ナトリウムの摂り過ぎは過剰症になる危険があるので注意が必要です。

現代女性に必要なミネラル(マグネシウム・カルシウム)ということで意識して摂取する習慣も大切です。

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