ナポリ&シチリア旅行記 観光編
カンパニア州旗 ≪ナポリ≫ 

※ 1ユーロ=約97円(2012年7月当時) ※


△▼△ 国立考古学博物館 △▼△
ファルネーゼのヘラクレス  カプリ島から戻ってきてカンパニア・アルテカード・プラスを受け取り、ウンベルトI世のガレリアそばで軽く昼食を摂った後、さっそくカードを使いこなしてフニコラーレと地下鉄を乗り継ぎ、国立考古学博物館(http://www.marketplace.it/museo.nazionale/)へ。
 博物館はメトロ1線のムゼオ駅に直結している(ちょっと歩くけど)。入場はアルテカード使用で無料。 入口付近のコインロッカーは、係の人に言って鍵をもらい、無料で使用できる。
 さあそれでは館内を見学…というところで女王様3号が熱中症寸前になっていた(爆)ため、しばし休憩。 1号立案のハードスケジュールが早くも破綻か?!と思ったが、館内で買った冷たいドリンク一気飲みで体調が回復したので、無事見学を続けることができた (^^;。 みなさま、真夏の南イタリア観光では適切な水分補給を心がけましょう!

 というわけで、仕切り直して1階から見学開始。1階はファルネーゼ家所有の大理石彫刻などがメイン。左写真は「ファルネーゼのヘラクレス」。 他にも大型の彫刻が立ち並んでいたが、この時期、博物館が修復中だったためか、いくつかの有名な像がガイドブック通りの場所に見つからなかった。 (彫刻ではないが、ゼヒ見たいと思っていた「青いガラス壺」という作品も展示されておらず、聞いたら「館内修復中のため展示室がCLOSED」ということでした。orz)

フローラ
アレクサンドロ大王の戦い  中2階はポンペイやエルコラーノから出土したモザイクがメインで、前日にポンペイで見た像やモザイクの本物が展示されている(ポンペイにある方は複製)。 中でも有名なのが左写真のモザイク「アレクサンドロ大王の戦い」。アレキサンダー大王の写真として世界史の教科書に載っていた絵はここにあったんですね~。 モザイク全体はかなり大きい。
 このフロアの隠れた人気スポット?は「秘密の小部屋」と呼ばれる展示室で、ポンペイなどで出土したエロ系(笑)の絵や像が展示されている。 エロというよりも大げさすぎて笑っちゃうような表現が多いのだが、一応14才以下は大人の同伴が必要らしいです。

 その上の2階にはヴェスヴィオ絵画と呼ばれるヴェスヴィオ火山噴火以前のフレスコ画(右上写真の「フローラ」など)が展示されているのだが、1日数回1時間ずつのみの公開となっていて、しばらく待たされた。 また、入場券も再チェックされた。
 そして残念なことに、ヴェスヴィオ絵画でもいくつかの絵が見当たらないので学芸員さんに聞いたら、「展覧会のため貸し出している」とのこと。 博物館が修復中だとどうしてもそういうパターンが多くなるんですよねー。残念。

 


△▼△ スパッカ・ナポリ地区 △▼△
ジェズ・ヌオーヴォ教会  考古学博物館の見学終了後は、下町地区であるスパッカ・ナポリへ。「スパッカ・ナポリ」とは「ナポリを真っ二つに分ける」という意味。 以前はスリやひったくりが多くて物騒だったらしいが、世界遺産に指定されてからは警官が巡回したりしてかなり治安も良くなったというので、女王様たちも自力で訪れてみた。

 博物館からメトロ1線で1駅のダンテ駅で降りて徒歩数分、スパッカ・ナポリの西の端に近いジェズ・ヌオーヴォ広場から散策スタート。結構たくさんの外国人観光客(日本人は見かけない)がたむろっている。
 広場に面して建っているのがジェズ・ヌオーヴォ教会(左写真)。黒っぽい外壁が大根おろしのようにギザギザしている。ここは外から眺めただけ。
 そして広場の中心にあるのがインマコラータ(=無原罪の聖母)の塔(右写真)。イエズス会士の布教をたたえているものらしい。

インマコラータの塔
サンタ・キアーラ教会  まずはジェズ・ヌオーヴォ広場からすぐのところにあるサンタ・キアーラ教会(http://www.santachiara.info/)へ。
 といっても教会そのものではなく、建物の左脇を抜けて行ったところにある、クラリッセ(=クララ女子修道会)のキオストロというマヨルカ焼きタイルの回廊が目的。 入場料はアルテカードによる割引で4.5ユーロ

 十字交差している回廊には、水色ベースにオレンジがかった黄色で草花が描かれた柱が等間隔に並んでいる(左写真)。 柱と柱の間は右写真のようなベンチになっていて、それぞれ異なる風景などがタイルに焼き付けられていて面白い。
 この教会では1組だけ日本人カップルを目撃した。

マヨルカ焼きのタイル
スパッカ・ナポリ  ジェズ・ヌオーヴォ広場まで戻り、ナポリをスパッカしているベネディット・クローチェ通り(左写真)を東へ。 こうして写真に撮ってみると本当に通りが真っ直ぐで、「真っ二つに分けられている感」がハンパない。まさに「スパッカ!」という感じ(笑)。
 周囲には庶民的な店なども多く、ごちゃごちゃしているところもあるが、女王様たちが歩いていたときには道路にゴミがあふれているようなこともなかったし、今にもひったくられそうな危険は感じなかった。 何となくイメージで、「通りをまたいで建物と建物の間にロープを渡して洗濯物を干す」という光景を期待?していたのだが、洗濯物はフツーにベランダに干されていたし。

 次はちょっと北側に外れたところにあるサンセヴェーロ礼拝堂(http://www.museosansevero.it/)へ。 チケット売り場は小道を挟んだ建物にあり、アルテカード割引で5ユーロだった。
 礼拝堂内には大理石彫刻がいくつもあるのだが、なんといっても床中央に安置されている「ヴェールに包まれたキリスト」(右写真、撮影禁止のため絵ハガキより転載)が素晴らしい。 キリストを覆っている薄いヴェールの質感は、とても大理石で出来ているとは思えない。つい像の周囲を3周くらい回ってじっくり見てしまった。
 また、礼拝堂の地下には血管だけを残した男女の人体標本という非常に不気味なモノも展示されている。 この礼拝堂を建てたライモンド公という人がオカルト好きだったらしいのだが、この人体標本の作製方法は現在も不明という。
 標本は現代人より小柄で、足などの血管が編み目のように残っている状態。女王様3号は最初「怖いから見ない!」と言っていたハズなのだが、実際には1号よりも食いついてガッツリ見ていた(笑)。 本物なのか偽物なのか、自分の目で確かめるのも一興でしょう。

サンセヴェーロ礼拝堂の「ヴェールに包まれたキリスト」
ドゥオーモ正面  もう1本北を走るトリブナーリ通りをさらに東に進み、交差するドゥオーモ通りをちょっと北に行ったところにそびえ立つのがドゥオーモ(http://www.duomodinapoli.it/、ちなみにこのサイト、日本語対応にもなっているのだが、機械翻訳掛けっぱなしなのが丸わかりでスゴイ文章になってます (^^;)。 巨大すぎて、通りの反対側から写真に納めるのに一苦労(左写真)。
 内部は右写真のような感じで、豪華だけど割と落ち着きがある雰囲気だった。ここは教会なので入場無料

 入ってすぐ右手には聖ジェンナーロの宝物庫礼拝堂という一角がある。この礼拝堂の奥には聖ジェンナーロという聖人の血液が保管されていて、普段は凝固しているのが年に3回だけ液体化する奇跡が起きるそう。 血液が融解しなかった年は疫病が流行ったりしたそうで、現在でもこの奇跡がちゃんと起きるかどうかはナポリの人々にとって重大問題らしい。
 サンセヴェーロ礼拝堂の人体標本同様、一体どーなってるの?とじっくり見てみたいが、残念ながら通常は見れません。

 これにてスパッカ・ナポリ地区の散策を終了し、あると思っていたバスの路線番号がないことに困惑したり(「乗り物編」参照)しつつも、6時頃には無事にホテルまで帰還できました。 危ない目に遭うこともなく良かった良かった (^^)。

ドゥオーモ内部


△▼△ サンタ・ルチア地区など △▼△
ウンベルトI世のガレリア  ホテルから徒歩圏内のムニチーピオ広場~港方面のサンタ・ルチア地区にかけては、朝・昼・晩と歩き回りました。

 左写真はウンベルトI世のガレリア。中央のガラスドームはホテルの朝食会場のテラスからよく見えていたが、建物の入口まで近づいてしまうと見上げても全然見えなくなります。 ドームの真下には12星座のモザイクが(写真は女王様1号の獅子座)。
 十字交差している建物内にはいろいろとお店があるのだが、食事のできる店は意外と少なかった印象。全体的に、思ったより賑わっていないというか…。

 ガレリアの出入口の1つと向かい合って建っているのがサン・カルロ劇場(右写真)。 「ミラノのスカラ座、ローマのオペラ座に並ぶ三大歌劇場のひとつ」とガイドブックには書いてあったが、外から見ただけではあまりそーゆー感じは伝わってこない (^^;。

サン・カルロ劇場
卵城  高級ホテルが建ち並ぶ海岸沿いの道路をテクテクと歩いて行くと見えてくるのが卵城(左写真)。 城の基礎に卵が埋まっていて、その卵が割れると城と街も滅びるという伝説が名前の由来(でも以前の調査では卵は見つからなかったとか)。
 結構距離があるので城までは行かずに途中の地点から眺めただけでしたが、手前がヨットハーバーになっているので、ヨットのマストが邪魔で写真が撮りにくい。

 右写真はムニチーピオ広場の近くに建つヌオーヴォ城。逆光で写真がイマイチ (^^;。
 現在は美術館になっている内部には入りませんでしたが、女王様たちがピザ&夜景のオプショナルで世話になったドライバーくんはここで結婚式を挙げたそうなので、そういうイベントにも使わせてくれる模様。

ヌオーヴォ城
サン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂外観

サンテルモ城とサン・マルティーノ美術館

 プレビシート広場で王宮の向かい側に建っているのがサン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂(左上写真)。 午後イチの時間帯は閉まっている&夕方6時に終了(観光ポイントではないので)のため、たびたび前を通りながらもようやく中に入れたのはナポリ最終日の午前中。
 内部はドーム状の屋根の中央に天窓が開いていて、ローマのパンテオンっぽい構造(右写真)。 パンテオンではどうなっていたのか覚えていないが、こちらはちゃんと天窓にガラスがはまっていました。
 観光客が少ないので静かだし、キョーレツな日射しを遮るものが少ないプレビシート広場付近でちょっと休憩させてもらうのにもいいかも?

 左下写真は、プレビシート広場から遠くに見えるサンテルモ城(左、6つの頂点を持つ星型の要塞)とサン・マルティーノ美術館(右、元は修道院)です。
 サンテルモ城の上からはナポリの眺望が素晴らしいというので時間があれば行ってみたい…とも思っていたが、そんな時間はまったくなかった(爆)。

サン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂内部
王宮外観  ナポリでは最後に王宮(http://www.palazzorealenapoli.beniculturali.it/)(左写真)を観光。アルテカード使用で入場無料
 現在、内部は王宮歴史的住居博物館になっていて撮影禁止なので、写真が撮れるのは入口の大階段(右写真)まで。
 大階段を上った2階が見学コースで、宮廷劇場、外交の間、玉座の間といった部屋が公開されている。 ある部屋で、海側に面したバルコニーに続く扉が開いていたので早速バルコニーに出て行ったら、たまたま換気かなんかで開けていただけらしく、女王様たちは係のおっちゃんに注意されてしまいました f(^^;。
大階段


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