Enya (エンヤ)

解説
Enyaは最近日本でも評価が高まっているアイルランドを代表するアーティストです。
(スケジュールの都合で実現はしませんでしたがあの大ヒット映画「タイタニック」の音楽制作の依頼もあったそうです)
特徴はシンセサイザーによって加工&多重録音された幻想的なボーカルです。
Enyaの姉であるMaire Brennanやその他の兄弟はクラナドというこれもアイルランドを代表するバンドを結成していてEnyaも一時このバンドに参加していました。
しかし音楽の方向性の違いから僅か2年で脱退して独自の音楽世界を創作するようになりました。
Enyaは作詞以外の作業(作曲、演奏、ボーカル、編集など)をほとんど自分で行っています。
(作詞は彼女のプロデューサーの妻が担当しています)
もし試しにEnyaのアルバムを買われるのならばベストアルバム「Paint the Sky with Stars」または「For Lovers」がよいと思います。
ちなみにEnyaの本名は「Eithne Ni Bhroanain」と綴って「エンヤ ニ ブレナン」と発音するのですが英語圏の人が正しく発音してくれないので綴りを「Enya」にしたそうです。

アルバム一覧
アルバム名 説明
The Celts
BBCのドキュメンタリー番組「The Celts」のサントラとして制作されたEnyaの事実上のデビューアルバムです。
最初版権はBBCが所有していましたが後にWEAが買い取って改めてリリースされました(その際に再録音しています)。
BGMとして製作されたこともあって全体的に静かな曲が多いです。
ちなみに版権が移る前のアルバムも日本で「エンヤ〜アイルランドの風(原題:Enya)」というタイトルでリリースされていました。(現在は廃盤です)
Watermark
Enya名義の作品としては1stアルバムですが通常は「The Celts」を1stとして数えるので2ndアルバムという事になります。
Enyaによって作曲されたドキュメンタリー番組の音楽(「The Celts」の事)に惚れ込んだWEA会長が自らがEnyaのスタジオを訪れてアルバムの制作を依頼したというエピソードがあります。
全世界で800万枚以上のヒットを記録したこの作品によってEnyaというアーティストが広く認知されるようになりました。
ヒット曲「Orinoco Flow」を収録。
Shepherd Moons
Enyaの3rdアルバムです。
前作よりさらに多重録音による幻想的なサウンドにも磨きがかかり全世界で1000万枚近く売れました。
映画のテーマ曲にもなった「Book of Days」を収録しています。
ちなみに「Book of Days」には英語版とEnyaの母国語であるゲール語版が存在しますがゲール語版が収録されているのはこのアルバムの国内盤だけです。(輸入盤の「Shepherd Moons」に収録されているのも英語版です)
「Book of Days」はEnyaの代表曲の1つであるので他のアルバムにも収録されていますがそれらは全て英語版です。
なお、タイトルは天文用語から来ているようです。(Shepherd Moonとは?
またアルバム中の曲「Lothlorien」とはEnyaの愛読書であるJ.R.Rトールキンのファンタジー小説「指輪物語」に出てくる地名です。
Moonshadows
「Watermark」と「Shepherd Moons」のPVを収録したビデオです。
Enyaはこれ以外のアルバムのPVも存在しますがそれらは残念ながらそれらはリリースされていません。(2001年にEnyaのPV集の完全版が発売されました)
Memory of Trees
4年の沈黙を破ってリリースされたEnyaの4thアルバムです。
基本的なスタンスは前作までと同じですがアジア的な音楽やスペイン語の歌詞を取り入れるなど幾つか実験的な試みがなされています。
またアルバムのタイトルにもなっている「Memory of Trees」は筆者がEnyaの曲で最も気に入っているものの一つです。
なお、国内盤にのみボーナストラックが収録されています。
Paint the Sky with Stars
-The Best of Enya-
Enya自らが選曲したベスト盤です。
上記4枚のアルバム中からの選曲に加えて書き下ろし曲「Only if...」「Paint the Sky with Stars」収録しています。
初回プレス盤のみ「Oiche Chun(ゲール語で歌った「きよしこの夜」)」がボーナストラックとして収録されています。
また2000年にはブックレットを付加した限定生産盤も発売されました。
A Day Without Rain
前作(Memory of Trees)から5年の歳月を経て遂にリリースされたファン待望の5thアルバムです。
もちろんEnyaの幻想的なサウンドは健在でいずれの収録曲もきわめて高い完成度です。
強いて難点を挙げるとすれば『総トラック時間が短すぎる』くらいでしょうか。
国内盤と輸入盤にはそれぞれ異なるボーナストラックが収録されています。
For Lovers
エンヤの曲を全面的にフィーチャーした邦画「冷静と情熱のあいだ」のサントラですが実際の内容は日本独自に企画されたEnyaのベスト盤です。
ちなみに『「生茶」CM曲「Book of Days」収録』と銘打っていますがCDに収録されているのはCMで使用されたゲール語版ではなく英語版の方です。
(ゲール語版「Book of Days」が収録されているのは国内盤の「Shepherd Moons」だけです)
enya
The Video Collection
enyaの最新PV集
Moonshadows」に収録されたものに加えて最新のPVおよび「Moonshadows」に収録していないPVまで含めた完全版とも言える内容のPV集です。
更にDVDには映像特典としてPVのメイキング映像やEnyaおよび関係者へのインタビューが収録されています。
インタビューはEnyaの創作活動に関するものが中心で非常に貴重な内容です。
何年にもわたって発売が延期されたにもかかわらず発売後1年を待たずして何故か生産中止になってしまいました。
O.S.T.
The Load of The Rings
-The Fellowship of the Rings-
映画化された「指輪物語」第1部「旅の仲間」のサントラです。
Enyaはテーマ曲と挿入曲の2曲を提供していて歌詞の一部にはシンダール語(「指輪物語」の原作者J.R.R.トールキンが創作したエルフ語の1種)が用いられています。
ちなみにEnyaはこの作品の原作者サイン付き初版本を所有するほどの熱烈なファンで、映画化される事を聞いて自分から映画の監督に売りこんだそうです。
The Celts
幻の民 ケルト人
エンヤがデビューするきっかけとなったBBSの番組を日本語の字幕・吹き替え付きでDVD化したものです。
番組中ではEnyaのアルバム「The Celts」収録曲は勿論の事アルバム未収録曲も13曲使用されています。
また映像特典としてEnyaのインタビュー映像も収録されているのでEnyaファンは押さえておくべきアイテムだと思います。
更に4話「開かれた曲線」のラストには「I Want Torommow」のPVが流れますがこれはEnyaの目が怪しく光ったりEnyaの指先から雷のようなものが出て車を大破せさるという異色の内容です。
Amarantine
前作からまたまた5年を経て発売された6thアルバムです。
基本路線は前作に近いですが「Loxian」というローマ・ライアンが創作した言語を用いた「Less Than A Pearl」「The River Sings」「Water Shows The Hidden Heart」や日本語を用いた曲「Sumiregusa(菫草)」などこれまでに無い試みも取り入れられています。
が、決して奇を衒ったものではなくEnyaの音楽世界に違和感の無いものになっているのは流石と言えます。
ただ個人的には「Memory of Trees」以前の壮大な神話を思わせるような作りの方が好みです。
翌2006年にはクリスマスをイメージした曲(新曲2曲およびトラッド曲のアレンジ2曲)を追加した2枚組みアルバム「Amarantine: Special Christmas Edition」が発売されました。
Trance of Enya
- Artist Legend
Enyaに関してインタビューを中心のドキュメンタリーのDVDです。
内容はEnyaのアーティストとしてのこれまでの軌跡やEnyaの音楽スタイルなどでEnyaというアーティストを知るためのガイドブックと言えるのかもしれません。
PVも収録されていますがBGM&BGVとして扱われておりThe Video Collectionの様なPV集とは違うので購入の際はその点の注意が必要です。
And Winter Came
前作から3年とEnyaとしては比較的短いスパンで発売された7thアルバムです。
当初はクリスマスアルバムとして作られていましたが最終的には「冬」全体を表現したアルバムとなっています。
オリジナル曲10曲とトラッド曲2曲(このうちの一つは「Oiche Chiuin」を再アレンジしたもの)で構成されており本流はEnyaの正当な音楽スタイルを貫きつつもそこかしこに遊び心が感じられる趣向が取り入れられています。
iTunesでアルバム単位で購入するとボーナストラック「Miraculum」が付きます。
ちなみに国内盤は「雪と氷の旋律」と言うオリジナルのタイトルが付けられています。
The Very Best Of Enya
Enya公式としては2枚目のベストアルバムです。
もちろん「And Winter Came」までの作品から厳選された曲が収録されています。
ボーナストラックとして「Aniron(アラゴルンとアルウェンのテーマ)」の未発表バージョンが収録されています。
またPVを5.1chサラウンドで収録したDVD同梱版が発売されています。
ちなみにCD単品とDVD同梱版では収録曲が若干違います。(「Aniron」は両方に収録されています)
Dark Sky Island
7年ぶりに発売されたアルバムです。
これだけ時間が空いたのは「アーティストである事を完全に忘れたい」からとのことです。
そのためか作品の方向性も初期作に近いものがあります。
タイトルは世界一美しい星空を見せる為に光害対策を徹底している「ダーク・スカイ・アイランド」であるチャンネル諸島のサーク島をイメージしています。
通常盤とボーナストラックを3曲追加したデラックス盤があります。

アルバム一覧
(関連作品)
アーティスト名 アルバム名 説明
The Taliesin
Orchestra
Orinoco Flow
The Music of Enya
Enyaの過去の作品の中からいくつかの曲を選びそれをオーケストラバージョンにアレンジしたアルバムです。
Enyaのボーカルが無いEnya作品ですが原曲の雰囲気をうまく残しつつ上手くアレンジしています。
演奏はThe Taliesin Orchestra(タリーシン オーケストラ)、指揮と編曲はCharles Sayre(チャールズ セイヤ)です。
Maiden Mysteries
The Music of Enya
The Taliesin OrchestraによるEnyaのアレンジアルバム第2弾です。
前作は基本的に純粋なオーケストラだったが今回はボーカルを積極的に取り入れて更にアルバムのタイトル通りミステリアスな雰囲気に仕上げています。
ボーカルはEnya本人のものは使用せずに別のボーカリストによって新たに収録されています。
なお、ここに収録されている「Storms in Africa」はDeep Forestにかなり近い雰囲気です。
Thread of Time:
Best of the Music
of Enya
過去のThe Taliesin OrchestraによるEnyaカヴァー曲からピックアップされた曲に新曲を3曲追加したベストアルバムです。
新曲のアレンジの方向性は「Maiden Mysteries The Music of Enya」に近いです。
Tribute to
The Hits of Enya
過去のThe Taliesin Orchestra過去のアルバムからのベスト盤に「Amarantine」「Wild Child」「Paint the Sky with Stars」「Hope Has a Place」を追加したアルバムです。
「Paint the Sky with Stars」「Hope Has a Place」をカヴァーするところが中々良い着眼点ですがいかんせん音が安っぽ過ぎます。
Spirit of Eden
The Sun and The Moon
and The Stars
このアルバムはケルトミュージックをハウス調にアレンジした曲で構成されていますがその中にハウス調の「Orinoco Flow」が収録されてます。(ボーカルもEnyaのものが加工された上で使用されてます)
Celtic Spirit
Lyra
(Celtic Dreams)
他アーティストの曲をケルト風にアレンジしたカヴァー曲で構成されたアルバムで「How Can I Keep From Singing?」をケルト色を強くしたインスト曲にアレンジしたものが収録されています。
なお、これはドイツでリリースされているアルバムでヨーロッパ向けのものはCeltic Dreamsというタイトルでリリースされています。
LyraII
前作と同様のコンセプトのアルバムで「Book of Days」をCeltic Spirit流にアレンジしたものが収録されています。
この曲にはPetrina Jhonsonというボーカリストの声をサンプリングしたものが使用されています。
Rene Marie
How Can I Keep From Singing?
ジャズ歌手のアルバムで「How Can I Keep From Singing?」をジャズ風にアレンジした曲が収録されています。
Petra Haden
Imaginaryland
ジャンル不明のアルバムでギター(もしくはその系統の弦楽器)による「Watermark」が収録されています。
割とオリジナルに忠実なつくりではありますがあまり上手いアレンジではない(と思います)。
The St. Philips
Boy's Choir
Angel Voices
名義が異なるものの後にLiberaをリリースするアーティストによる作品です。
ボーイソプラノ版(言い換えればLibera版)「Orinoco Flow」を収録しています。
ちなみに彼等はThe St. Philips Boy's Choir名義でのアルバムを合計3枚リリースしています。(詳細はLiberaをご参照ください)
Angel Voices 2
Angel Voicesシリーズの2作目です。
このアルバムでは「Evening Falls」をカヴァーしています。
Eric Gorfain
Oceans:
The String Quartet Tribute to Enya
Enyaの曲を弦楽四重奏にアレンジしたアルバムです。
アレンジの仕方に奇を衒ったような所はなく素直にオリジナルの曲を再現しています。
ただ、弦楽四重奏であるためか全体的に地味でもあります。
Lee Leftridge
Dreams:
The String Quartet Tribute to Enya
上記「Ocrans〜」と同じレーベルから出ているEnyaの曲を弦楽四重奏にアレンジしたアルバム第2弾です。
前作と方向性はほぼ同じです。
ボーナストラックとしてオリジナル曲「Tango de Enya」が収録されていますがトリビュート盤にオリジナル曲というのは間違っている気がしないでもありません。
Joe Ferry
The Baroque Tribute to
Enya
基本的にEnyaの曲をバロック調にアレンジしたものですが打ち込みやサンプリング、エレキギターなど現代的な要素を取り入れた大胆なアレンジが施されています。
面白い趣向を凝らした曲もあって聴いてて面白かったです。
Athan-Ail
McNellis
A Tribute to Enya
スタンダードなEnyaのカヴァーアルバムです。
一部のレイヤードコーラスは比較的出来が良いのですが残念ながら全体的にはレベルが低く特にソロボーカルはかなり薄っぺらな印象が拭えません。
三村 奈々恵
Marimba Spiritual
日本を代表するマリンバ(木琴の一種)奏者のである三村 奈々恵の1stソロアルバムでCaribbean Blueをマリンバとヴィヴラフォン(鉄琴の一種)にてカヴァーしています。
ヴィヴラフォンの音色がEnyaの幻想的なボーカルの雰囲気を上手く表現していてカヴァー曲としてかなり良質な内容です。
Prana
三村 奈々恵の3rdソロアルバムでBook of Daysを前作と同様にマリンバとヴィヴラフォン(鉄琴の一種)にてカヴァーしています。
彼女の独自の解釈によるアレンジは中々ユニークなものでどことなく暖かみを感じさせるものとなっています。
高中 正義
hunpluged
ギタリスト高中 正義のアルバムでシンセ+ギターによるShepherd MoonsとMarble Hallsのカヴァー曲が収録されています。
アルバム全体のコンセプトのせいか「ハワイの黄昏」というタイトルが似合いそうなアレンジに仕上がっています。
角 聖子
FAIRY KITTY
piano merodies
- When you wish upon a star
メジャーな洋楽や邦楽をピアノのインスト曲にアレンジしたコンピレーションアルバムで「China Roses」のピアノ版が収録されています。
無難なアレンジなので内容的には可もなく不可もないと言った感じです。
藤原 真理
風の想い出
ベスト・セレクション
日本を代表する女性チェロ奏者のアルバムで様々なジャンルの曲をチェロ曲にアレンジしています。
このアルバムではチェロ版「Watermark」を聴く事ができます。
宗次朗
Ocarina Etude 4
- Church -
世界的に有名なオカリナ奏者である宗次朗のアルバムで「China Roses」「Marble Halls」をカヴァーしています。
ちなみにこれらの曲のアレンジは式部の大島ミチルが、「Marble Halls」のコーラスパートには河井英里が参加しています。
曲自体もEnyaの原曲を尊重したアレンジに仕上がっていてここで取り上げられているカヴァー曲の中でも最もお勧めできるものの一つです。
Ocarina Etude 5
- Screen Music -
映画のテーマ曲を宗次郎流にアレンジした作品で構成されていて「May It Be」のオカリナバージョンが収録されています。
オカリナの素朴で透明感のある音色がEnyaの曲に内包されたアイリッシュな側面をより引き立てた素晴らしい曲に仕上がっています。
John Tesh
Pure Orchestra
様々なNew Age系アーティストの代表曲をフルオーケストラにアレンジしたものでEnyaの曲からは「Book of Days」「Watermark」が選曲されています(喜多郎の「シルクロード」も収録されています)
Enyaの曲をオーケストラにアレンジしたものはこのコーナーでも取り上げられている通り既にいくつかリリースされていますがこれが一番クラシックとしては正当なアレンジである様に筆者には感じられました。
Neonera
Neonera Performs
a tribute to Enya
スタンダードなEnyaのカヴァーアルバムです。
美化して表現するならば原曲に近いアレンジとも言えますが音もボーカルも薄っぺらく筆者はEnyaのベストアルバムの縮小再生産版といった印象を受けました。
ただ12曲収録で価格は約7ドルとコストパフォーマンスはとても良いです。
斎藤 葉
ハープが奏でる幻想の
ケルト・アイリッシュ
ミュージック
ハープ奏者による「指輪物語イメージアルバム」(ちなみに評論社公認)です。
全15曲中9曲がEnyaのカヴァー曲で構成されていますが「Lothlorien」を始めとしたEnya自身が指輪物語をイメージして創った曲はカヴァーされていないのが謎です。
アレンジの内容は純粋なハープ曲のせいか奇を衒ったところが無い代わりにそれほどインパクトもありません。
ちなみに「シルマリルの物語」をイメージした斎藤 葉オリジナル曲も2曲収録されています。
EN L'AIR
1/fのゆらぎ
エンヤ作品集
邦楽・洋楽を問わず様々なアーティストを題材にオルゴール曲にアレンジしたシリーズの一つです。
純粋なオルゴール曲に徹したアレンジが施されているので全体的にかなり単調な雰囲気になっていてオルゴールの音に特別な興味を持った人でないと集中して聴くのは辛いかもしれません。
湯川 潮音
tide & echo
17才にして既に少年少女合唱隊で9年間トップ・ソプラノ歌手や坂本龍一作品に参加という経歴を持つ湯川 潮音(しおね)の1stソロアルバムです。
アカペラ版の「China Roses」が収録されています。
オリジナルと比べると彼女の声質のせいかやや平べったい印象を受けますがなかなか興味深い作品に仕上がっています。
ウィーン少年
合唱団
Goes Pop
ウィーン少年合唱団がポップスをカヴァーしたアルバムで「Only Time」のカヴァーが収録されています。
合唱によってEnyaの独特なレイヤードボーカルを丁寧に再現していてEnyaのカヴァー曲としてはかなり上質です。
Enyaのコンサート実現の最大のネックとされている「レイヤードボーカルを生で再現」に対する回答の一つであるとすら筆者は思っています。
Gregorian
Master of Chant
Chapter IV
ロックやポップスなどありとあらゆるジャンルの有名曲をグレゴリオ聖歌風にアレンジするフランク ピーターソンのプロジェクトのアルバムです。
このアルバムでは「Evening Falls」をカヴァーしています。
実際聴いてみるとEnyaの曲でありながら見事にグレゴリオ聖歌と化しています。
Enyaのアレンジはこの様に思い切ったアプローチで作った方が聴いてて楽しめます。
女子十二楽坊
輝煌
話題の中国楽器のグループ女子十二楽坊のアルバムで「Only Time」のカヴァーが収録されています。
ただ内容的には平凡で『中国の楽器で演奏しました』という程度の感触しか感じなかった、と言うのが正直なところです。
しかしDVDがついて3000円と言うサービス精神は他のレーベルも見習うべきだと思います。
Sasha Ivanov
Piano Tribute to Enya
タイトル通りEnyaの曲をピアノで演奏したものです。
強烈なインパクトはありませんが良くまとまっておりEnyaをBGMとして流すには最適のカヴァーと言えるでしょう。
ただオリジナルに倣ったのか収録時間が30分と短いです(苦笑)
Neoera
The Magic of Enya
Vocaloidのような人工的に作られた声で作られたヴォーカルなのかと思える声で歌ってます。
(本当に人工的な歌声なのかは不明です、そういう風に聞こえるエフェクトをかけているのかもしれません)
ある意味面白いですが音楽的には率直に言ってつまらないです。
ちなみに公式発売日から実際に流通するまで2ヶ月かかるという「魔術」も演じています。
値段が非常に安い(約700円)のでジャンクフードのようなCDです。
China Roses
Enya A Tribute
2枚組みで約700円という驚異的なコストパフォーマンスを持つアルバムです。
シンセサイザー主体のアレンジでボーカルに特筆する点はありません。
V.A.
Raindance 2
「BCI eclipse」というレーベルがリリースしているCDのコンピでレーベル独自の曲に混じって「Orinoco Flow」「Book of Days」がKelly O'Neillというボーカリストによりカヴァーされています。
他にもCeltic SpiritやMike Oldfieldのカヴァー曲も収録されています。
Raindance 3
上記「Raidance 2」と同じシリーズのコンピでKelly O'Neillによる「Only If」のカヴァーが収録されています。
他にもAdiemusのカヴァー曲も収録されています。
Mystic Lounge
ドイツのコンピレーションアルバムで全てカヴァー曲で構成されています。
Enyaの曲は「Book of Days」「Marble Holls」が収録されています。
他にもAdiemusEnigmaeRaMaire BrennanBeautiful World、Mike Oldfieldのカヴァー曲も収録されています。
Chillout Classics
シンセによるカヴァー曲で構成されたコンピレーションアルバムです。
Enyaの曲は「Watermark」が収録されています。
他にもAdiemusやMike Oldfieldのカヴァー曲も収録されています。
Celtic Chillout
アイリッシュ系アーティストの曲を更にケルト色を強めたアレンジ曲で構成されたコンピレーションアルバムです。
ここでは「May It Be」「Book of Days」「Watermark」が収録されています。
アレンジとしては無難ですが反面、面白味に欠けるかもしれません。
Middle Earth
Mystic Loungeと同じレーベルからリリースされているドイツのコンピレーションアルバムでこちらも全てカヴァー曲で構成されています。
Mystic Loungeと同じアーティストによってカヴァーされた「Only Time」「Wild Chid」「Orinoco Flow」「Ebudae」「How Can I Keep From Singing」「China Roses」「Only If」が収録されています。
他にもAdiemusEnigmaeRa、Celtic Spirit、Secret Gardenのカヴァー曲が収録されています。
Healing Melodies
/α波オルゴール
『ヒーリング系』として有名な曲をオルゴール曲にアレンジされたコンピレーションアルバムで「Only Time」「Wild Child」が収録されています。
内容的には前掲の「EN L'AIR 1/fのゆらぎ エンヤ作品集」とほぼ同じで筆者の感想も同じです。
Beyond The Century」も収録されています。



1つ前に戻ります トップページに戻ります