第3章 2-O-1後の展開 1H,1Sに対する2-O-1レスポンスはゲームフォーシングです。ゆっくり情報交換を行い,スラムがなければ、ゲームで決めます。 オークションのルールはSAYCと大体同じですが、新しい約束事もあります。 3.1. オプナーのリビッド
この段階では、パートナーがキャプテンです。しかし、強いハンドなら、オークションの経過をみて、自分が主導権をとることもあります。 オプナーの心得として、まず、パートナーにポイントレンジと形が分かるようにビッドを選びます。 ビッデングスペースに余裕があるので、
を目指して、ハンド情報を交換します。 リビッドのルールはスクールによって違います。ハンドの形を主体とするものと、ハンドの強さと形の両方を伝えるものに大別されますが、ここでは、後者の方式に準拠します。 まとめてみると、下表のようになります。大部分がSAYCと同じですが、太字の箇所がSAYCと違う点です。
リピート、2NTでMinレンジであることが分かります。 以下、各項目について補足説明をします。 □ 新スートレイズもできない、NTビッドもできない時、NTや新しいフィットを探して、新スートをビッドします。リバースはSAYCと同様に有効です。 3レベルのノンジャンプの新スートはMinレンジからというスクールもありますが、ここではMedレンジ以上としました。3レベルで新スートを示せない場合は、5枚メジャーをリピートします。ガイドどおり、コールできないときはリピートを使います。 ジャンプシフトはスプリンターになります。
□ リピートリピートはMinレンジの応急処置的なビッドになります。 ジャンプリピートは、スートの質だけで規定(ソリッドまたはセミソリッドの6枚スート)するもの、強さとスートの質の両方で規定するものがあります。ここでは、「Medレンジ以上で、強い6枚」説をとりました。
□ NTアンビッドスーツにストッパーがあり、切札よりノートランプでプレイするほうがベターならば、NTビッドを選びます。
□ レイズパートナーのレスポンスが2Hなら、3枚サポートでレイズします。スプリンターを使うには4枚必要です。 レスポンスが2C,2Dなら、サポートは4枚必要です。やむを得ずHxxでレイズするのは、Medレンジ以上のときです。
□ リビッド例オプナーが1Hでオープンし、レスポンダーが2Dをビッドした場合です。
□練習問題1Hのオープンに、パートナーは2Cとレスポンスしました。両オポーネントはパスです。あなたのリビッドは?
3.2 レスポンダーのリビッド
レスポンダーは、この段階で、最適のコントラクトの種類、レベルの見当がつく筈です。2NTはMinレンジとして処理します。 オプナーのリビッドがリピートと2NTの場合はMinレンジを示しているので、こちらもMinなら、スラムがないので、すぐゲームビッドをします(「ファースト・アライバル則」)。オプナーの強さが確定していないときは、ハンドの強さでコールを変える取決めがあります。(このあとのレイズの項を参照のこと) コントラクトの種別が未定の時やスラムの可能性があるときは、低いレベルのビッドを選んでオークションを続けます。 レスポンダーの2回目のコールをまとめてみると、下表のようになります。
以下、各コールについて補足説明をします。 □ 新スートフィットした後の新スートはスラムトライで、コントロール表示です。 フィットなしのときは、3NTトライのストッパー表示か、最悪、アンバランスハンドの2スーターで使います。 ジャンプシフトはスプリンターとして使います。
□ リピートリピートは形の情報だけです。
□ NTオプナーのリビッドと同じ基準。アンビッドスーツにストッパーがあり、切札よりノートランプがベターな場合。
□ レイズ最初のスートをレイズする
3枚サポートでレイズします。ポイントレンジで、レイズレベルが変わります。
2回目のスートをレイズする
4枚サポートでレイズします。ジャンプシフトしたときの切札は最後にコールしたメジャーです。
□ リビッド例
オークションが右図のように進んだとき、レスポンダーのコール例です。
□ 練習問題(1) リピートに対し
パートナーはMinレンジで5枚スートと考えます。
(2) ジャンプリピートに対し
パートナーはMedレンジ以上で、強い6枚スートと考えます。
(3) レイズに対し
パートナーはMinレンジで、5枚スペード+4枚クラブのアンバランスハンドです。
(4) 新スートに対し
パートナーはMinレンジ以上で、5枚スペード+4枚ダイヤモンドのハンドで、ダイヤモンドにストッパーがあるでしょう。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||