URAtop厨房裏地下食料庫

illumination

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vert
blanc
rouge
bleu

 
 

 

イルミナシオン
illumanation
 

blanc





 


 
 
 
 
 
 

4
 
 
 
 
 
 
 

サンジはうとうとと眠りについていた。
昨夜、クロコダイルにつけられた傷は、
今は痛みを感じないくらい綺麗に治療されていた。

ゼフの航海日誌。
それが強奪されたと知ったときの驚き。
どんなことをしても取りかえす。
そう誓った。
まだ見つからねえけど・・・。
ジジイには世話になった。
だからどうしても、
どうしても取り戻してえ。

夕べ、
手の痣を詰問され、
ゾロに掴まれたこと言っちまった。
オレ、何にもしてねえよな。
何でこんな傷つけられたんだろ。
何でクロコダイルはゾロに怒るんだろ。

ああ、オレ仕事にいかねえと。
最近レインディナーズに行く回数が減ってる。
チョッパーはそりゃいい奴だ。
だけど、「ミスター・プリンス」はオレだろ。
そのうちオレは名前すらない存在になっちまうのか。
クロコダイルならそうさせるのは容易だ。

あの地下の檻にいる海賊。
いいよな、あいつら。
オレのメシをあんなに嬉しそうに食う。
敵側の人間だって分かってるくせに、
あんなに・・・、
昔っからのツレみたいにできるなんて。

オレも行きてえな。
オレのホントの夢は・・・。
オールブルー。
この夢を見てると幸せだ。
嫌な事は全部、忘れる。
あらゆる食材がそこにあって・・・。
好きなだけとって料理する。
 
 
 

「・・・だ。具合は?」
クロコダイルの声に、
一気に現実に引き戻される。
サンジは慌てて、メガネをかけると、
ふらつく体をなんとか起き上がらせた。
「大丈夫です、サー」
自分でもあきれる位、
板についたへりくだり方だ。

オレはきちんと仕事できるんだ。
だからきちんと仕事をさせてくれ。

「今日はもう休め」
「イエス、サー」
サンジは俯いたまま答えた。
動揺を悟られてはならない。
冷静で従順な秘書であるはずなのだから。
 
 
 

ゾロはふらふらと別室に消えるミスター・プリンスを無表情で見ていた。
あの金髪のために別室が用意されている。
そこで休憩をとったのち、
夜はまたクロコダイルのところに行くのだろう。
もう部屋の間取りはすっかり頭に入っている。
ゆきがかり上、
濡れ場が視界に入ることも多い。
おそらくミスター・プリンスは気づいていないだろうが、
オレはアイツの喘ぐ顔も声も知っている。
ただ触れていないだけだ。
息を殺し、
ミスター・プリンスとクロコダイル以外の存在がないか確かめる。
見ていなくても行動まで推察できるようになった。
夜毎くり返される、
刺激の強い淫交。
声を聞き、
目で確認しながら、
いつしかクロコダイルの視線でミスター・プリンスを見ていることに気づく。
絶えず欲情し、視姦している。
執着がうつるなんて聞いたこともねえ。
だが、クロコダイルの執着を理解できる自分がいる。
獣性を刺激するあの男が悪いのだ。

おかしいのはオレじゃねえ。
おかしくさせるアイツだ。
 
 
 
 
 
 



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