★sand storm★
ZORO ★SANJI
★5★
砂嵐が通りすぎ、空には雲一つない。
「かーーーいい天気だな!!」
ルフィが元気に砂漠を歩いていく。
「そうよねえ」
「でも凄い砂嵐だったわね」
ビビとナミの話声も聞こえてくる。
「嵐くらい・・・このキャプテンウソップ様にとっては何の障害にもならず、
ちぎっては投げ、ちぎっては投げ・・・」
まだ元気のあるウソップがしきりに喋っている。
ゾロは最後尾を歩いていた。
背にはチョッパーが乗っている。
すぐにバテたトナカイを背負うのはちょっとした修業にもなる。
「なあ、ゾロ、サンジ調子悪そうだな・・・」
チョッパーは何気なくゾロに問いかけた。
サンジとゾロは同じ穴に隠れてたらしいから、
サンジの様子は知ってるはずだ。
それに、ゾロからはサンジのニオイがしてるし、
サンジからはゾロのニオイがしてる。
「朝からだよな・・・」
ゾロはぴくりと眉を動かした。
それ以上言うんじゃねえ、このトナカイが・・・。
その言葉が聞こえたのだろう。
前をふらふらと歩いていたサンジが急に向きを変えて、
ゾロに近づいてきた。
「てめえのせいだ!! この体力バカが!!」
「・・・だから背負ってやるって・・・」
ゾロがぼそりと漏らした言葉にサンジは激しく反応した。
「いらんわっ!!! 」
そう言うと、
急にスピードを速め、どんどん前に進んでいく。
ゾロはため息をついた。
まったく。
しょうがねえな。
サンジはふらふらと砂漠を歩き続けた。
まったくひでえ目にあった。
アイツ、体力ありすぎ。
って言うか、
いままで手加減してたってことかよ。
あれは一過性の嵐?
ムカつく。
ムカつくけど、
へへ・・・。
ちょっとうれしいかも。
アイツはオレのもんだろ。
でも、あんだけヤられると身がもたねえ。
アイツが他のやつとヤるのは嫌だし、
さて、どうしたもんか。
チョッパーはそのうち気づいた。
ゾロが微妙にサンジの近くを歩いていくことを。
多分サンジが倒れたら、
地に伏すまでに抱きとめることのできる距離。
後を振り返りもしないサンジの後を黙々とついていくゾロ。
サンジが怒るからそうしてるんだろうけど・・・。
これって・・・。
守ってるよな。
サンジだからなのか。
それとも仲間だからなのか。
・・・でも本人には直接聞けない。
恐いもんな。
ゾロはサンジの光る頭を見ながら、
黙々と歩いた。
まったく、
勝手で気紛れで、
ネコみてえなやつだ。
ま、ちょっと位ひっかかてもいいかもな。
どんなにひっかかれても、
オレの腕の中から逃げられねえのは分かってるからな。
嵐の夜、
てめえは怯えたり不安がる暇なんてねえ。
オレが抱いてやるから。
いつものように強がってるアホコック。
てめえはオレの腕の中でだけ泣けばいい。
てめえのくだらねえ迷い、不安、後悔。
そんなものはオレが全て斬りすててやる。
だからオレは強くなる。
嵐からてめえを守れるくらいに。
オレは負けねえ。
誰にも負けねえ。
サンジ、てめえはてめえの足で歩け。
オレはオレの足で歩く。
ともに歩く。
ともに戦う。
これからも、
ずっと。
オレはてめえを守る。
これは誓い。
てめえに代わりはねえから。
ムカつくが、
たった一人の相手。
心に嘘はつけねえ。
だからオレは強くなる。
てめえのためにも。
end
WJにあった「体力バカ」発言と、
砂漠越えの後、サンジは一人で歩いてたけどふらふらしてたのが妄想の元でもあります。
深読み大王な自分。ヤリすぎですか? ささやかな妄想ですよね。
ちょっとした出来心っちゅうか・・・。