良い子は信じちゃいけません
超偏向極私的 各話解説
(ウド編)
1話「終戦」「ギルガメスとバララント…。この二つの星系は、原因も定かでない戦いを百年も続けていた。はじめは局地戦が続いていたが、おれが志願するころには戦線が拡大し、二つの星系に属する200余りの惑星が戦火に巻き込まれていった。おれは戦った。はじめは生まれ故郷のメルキアのためと信じて戦った。だが、戦いは長引くばかりで終わりがなかった。おれは疲れた。誰もかれもが疲れていた……」
……と、言うわけで、いきなり重苦しいムードで始まった第1話。
ジツはワタシがコレを観たのは、ようやく3年半前の再販ビデオででした(^^;;)。
なので、「おおっ、郷田さん声が若〜い!」とか、「どうしたんだキリコ、“共食い”経験者のアンタが、味方の基地襲撃くらいでビビるなよ*1」…とか、結構お気楽に鑑賞していたのですが、リアルタイムでご覧になっていた方々はどうだったのでしょうか…?
◆キリコの行動フローチャート◆ チャートのみ呼び出す
「内容も知らされない作戦」に参加 >> 仲間外れにされる*2 >> 無視される*2
>> 爆弾で吹っ飛ばされる >> 宇宙に不法投棄 >> 拾われて拷問
>> 帰郷*3 >> またもや拷問。心臓止まる >> 大脱走(…って、一言だけか!?)
……こうしてみると、実に踏んだり蹴ったりの幕開きですね(^^;;)。
これでいいのか主人公!? って、ヤキモキさせといて、ラスト十分で一気に挽回という…まさに、エンターテイメントはこうでなくっちゃ! というわけで、「後から」観たわたしとしては、大変楽しませていただいたのですが…。リアルタイム組の方はいかがでしたか?この回で注目したいのが、*3、戦艦の窓からメルキアを見下ろすキリコと、監視カメラ越しのロッチナとのやりとり。
キリコ:「メルキアは…ひどくやられたのか?」
ロッチナ:「人工の四分の三が死んだよ。あと一人くらいどうってことない」キリコちゃんにも一応『郷土愛』みたいなモノがあるのね…という驚きはさておき(そういえば、冒頭のモノローグでも、「生まれ故郷のメルキアのためと信じて」なんてセリフがありましたが)、いかにもロッちんらしい、クールというより、身もフタもないってカンジの切返し。<ステキ
この科白、実は6話で、イスクイのオッサンにゲシゲシ蹴りかましながら、キリコも使っているんですよ。何気ない顔して聞き流しているようでいて、実は内心、かなりムカついていた……んでしょうか? アレは?
キリコってああ見えて、受けた仕打ちは忘れない、「てめー、覚えてろよ」っつって、頭の中で《いつか仕返ししてやるリスト》にしっかり書き込むタイプ…なのかな? 自分で言いながら、半信半疑ですが(^^;;;)。それとも、「その時」は「どう反応していいか解らない」から聞き流してたけど、後になって思い返して腹が立ってきた…とか? いずれにせよ、「根が暗い」ことは間違いない…。>キリコちゃんこの時埋め込まれたビーコン、ウド編においては常にキリコとロッちんを結ぶ赤い糸(爆)の役割を果たした、隠れた働きもの(拍手!)ですが、クメンに入ったらキッチリ処理されますよね。
わたし、本放送は14話から見たのですが、この回で、いきなり主人公が拷問される原因が、まさか第1話から延々続いていた伏線だったなんて夢にも思いませんで、あとから知って驚嘆しました。
そんな、小道具一つおろそかにしない丁寧な作りが、当時から大好きでした。(今観ても、やっぱり感心する)
*1:「“味方殺し”なんてロクでもない訓練してるのはRSかだけかと思ったら、ここもかよ〜。しかも演習じゃなく実戦か〜!?」って驚きがあったのかも……と、好意的に解釈しておこう(^^;)。*2:こう書くと、まるでイジメですね(^^;;)。キリコちゃん可哀相。
フィアナフリーク、大いに語る。いや〜、やっぱ、何度観ても「素体」のナイスバディにはクラクラ(*^_^*)。
思うに、「乳首」があって、「仰向けになったときに広く開く、乳房の谷間(胸骨の辺り)」がちゃんと描かれているヌードって、当時は画期的だったのでは?
最近のアニメはよく知らないので言及を控えますが、でも、絵柄から判断するに、そういうリアルな描写って似合わなそうだから、やっぱり最近のを含めても「稀」なのかな?
んで、この時から耳にはピアス(後の「白」ではなく、「濃緑」か「灰色(シルバー?)」に見えますが)、爪先には真紅のベディキュア。指先…は残念ながら見えませんでしたが、やっぱりマニキュアしてたのかな?(当然シャネルレッド!)「口紅」については、わたし彼女の唇は「天然ルージュ」だと思っているのですが、爪はさすがに「天然」ってことはないでしょう。
しかし、「ピアス」は、研究・実験の際のなんらかの「目印」とかの目的があるのかも知れませんが(特殊な金属が使われてたりして)、「ベディキュア」がそうだとは思えない〜〜。<研究者のシュミか?ず〜っと後に、『赫奕』発売前の「ブリーフィング」で、高橋監督が「今の技術だったら、もっとこう、長い髪がパ〜ッっとなびいて…って感じに出来たんだけど……」という旨の発言をなさっていましたが、当時はそれが不可能だったってことなんですか?
#その割には、『赫奕』の「フィアナ覚醒」シーンは美しくなかったぞ!!(怒)
あの「スキンヘッド」は、「狙って」のことだと長年思っていたのですが…。
まぁ、「瓢箪から駒」であれ、「真の美女はアタマの形まで完璧に美しい!」ということを印象づけ(られたのはワタシだけ?)、彼女が「アニメ史上印象的な登場をしたヒロイン」ランキングの上位に入ると思えば、それもまたよし、かな。あ、キリコちゃん絡みでも気になったことをいくつか。
カプセルの中の素体に突きつけた銃、あれ、お馴染みのアーマーマグナムではなさそうですね? ロングショットのシルエットと、銃口のアップしか画面に映らないんだけれど……シルエットの感じは、松本零士作品の「コスモドラグーン(戦士の銃)」のような…。で、「運命の出逢い」は、周知のように「神の見えざる手」によって仕組まれたわけではありますが、ここで疑問がひとつ…。
キリコが、例のカプセルに辿り着くまでのプロセスを振り返ってみますと……1.突然の転属により、リド襲撃作戦に参加
2.作戦中に上官・同僚と離れ、単独行動を強いられる
3.カプセルを発見する1は明らかにワイズマンの作為。2も「仲間外れにした側」としては、「作戦開始前に突然加わった“新入り”に対する警戒心」といった理由があるのかもしれませんが、ワイズマンはそこまで見込んで1の操作を行った…とも考えられる。
でも、一番肝心な3の、直接のキッカケとなったのは…。
リドを守備するATの撃ったレールキャノン(?)が、壁に大穴を穿ったから。
この時のATは、即キリコに倒されていますが、彼(だろーね)もまた、「ワイズマンの手の者」だったのでしょうか? それとも…?
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