良い子は信じちゃいけません
超偏向極私的 各話解説
(ウド編)

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5話「罠」

今回も、「キリコの出てないシーンの方が面白い」、困ったちゃんな回です(^^;;)。
『ボトムズ』を「キリコとフィアナの物語」として捉えようとするわたしの基本姿勢は、さほど「的外れ」だとは思いませんが、「それだけ」ではこぼれ落ちてしまうモノが、確実にあるのです……(^^;;)。
まぁ、そんなことは賢明なる皆様はとうにご存じでしょうから、今回も、あえてキリコだけに注目するところから始めましょうか。

 

◆キリコの行動フローチャート◆ チャートのみ呼び出す

>> 幻覚剤による尋問。「神なら……死んだはずだ」*1のキリコちゃんには効果ナシ。

>> 古典的なゴーモン。吊されてビシバシ。*2

(この間、3人組によるキリコ救出作戦が、バニラ主導で進行)*3

>> キリコ、独房内で考える「わからない。ヤツらはおれに何を求めているんだ」*4

(3人組、ヘビーレーザー(のバッテリー)を引きずって、キリコ救出へ)*5

>> 銃殺のために引き出されたキリコ、3人組に間一髪救出される。
  「また借りをつくっちまったな」

>> ゴウトの事務所で手当を受ける。 >> リアルバトルの申し出受ける。*6

>> リアルバトル会場。4対1(3対1?)を、囮作戦で乗り切る。

>> オリヤを追いつめるも、治安警察の総攻撃。 >> 何も聞き出せないままオリヤ死亡

>> 撤退途中、現場を通り過ぎるリムジンに気づく。
  「炎の中を走り去るリムジンに、おれは戦いには不似合いな胸騒ぎを感じていた」

 

今回は注釈付けるところが多いぞ〜(笑)。
まぁ、順を追って行きましょう。

まず*1のセリフについては、ちょっと長くなりそうなので、別途雑文コーナーに“アストラギウスの宗教事情? またはヒーローの条件”(長い!)と称した項を設けましたので、よろしければ、そちらをご覧くださいませm(__)m。

で、*3。キリコちゃんの出番のないこのあたりが、実はこの回一番の見どころ(終盤のリアルバトルよりも)だと思う(^^;;)。今回の主役は実はバニラかも……

ってことで、突然ですが(^^;;)

◆*3におけるバニラの行動フローチャート◆

>> 治安警察を盗み撮り。絡むココナをはぐらかす。 >> 酒場で治安警察から情報得る
>> ココナのタレコミでゴウト介入 >> ゴウトと密談・ココナも参加

……あ〜ん(>_<)、こんなんじゃあの面白さが全然伝わらない〜! やっぱり見て!
特に、「リンチか?」って周囲と視聴者に思わせておいて、実は……って、治安警察とのやり取りなんて、最高! んで、ゴウトとの密談シーン、爪にヤスリをかけながら、ノラクラと相手をはぐらかす会話も好き〜。そういえば、この「爪にヤスリ」って、『ザ・ラス〜』でもバイマンがやってましたね?(あちらが使っていたヤスリは、爪用じゃなくて、工作用みたいなごついやつだったけど(^^;;) )
これって、アストラギウス……ないし、メルキアじゃ、「伊達男のたしなみ」として一般的なものなんでしょうか? それとも、何かの映画のパロディだったりするのかな? 
いえ、わたしの周りの男性は、皆「爪切り」を使っているモノで……。
#「爪にヤスリを使う男性」なんて、わたしの知っているのはドジャース時代の野茂くらい。
些細なことではありますが、妙に気になるキャラの演技ですね(^^;;)。

続いて*5、三人揃ってレーザーのバッテリーをごどろんごどろんと引きずって、キリコちゃんを救出にゆく下りなんかも、観てて妙にワクワクするんですよね〜。『ルパンIII世』みたいで。「レーザーで灼き切られる壁越し」のカメラアングルも、なんか「金庫破り」みた〜い♪
『ボトムズ』本放送時、わたしが居住する首都圏では、最初の1クールは『ルパン』の再放送の裏番だったんですよ。で、当時わたしは『ルパン』の方を観てたんで、本放送を観たのはクメン編からなんですね〜(ちょうど2クール目に入ったところで、『クリーミィマミ』が始まったから(^^;))。その辺りからの連想……ってわけでもないんですが(^^;;)。


いかん、キリコちゃんの方にもどらねば(^^;;)。
*4のセリフ……相変わらず、冷静なんだかニブいんだか、よくわからんヤツだ(^^;;)。
2話の、強制労働に駆り出されたときと同種の反応だと思いません? 「何故?」って疑問を抱くこと自体は普通だと思うけど、「自分を襲った理不尽な運命」に対する「怒り」「憤り」といった感情が伴ってない……。それって「冷静沈着」というよりは、「情緒反応の鈍さ」だと感じるのは、わたしだけでしょうか?
対して、オリヤを追いつめたときなんかは、わりと「感情」がこもってた気がするな〜。この印象の違いがどこから来るかというと、たぶん、セリフの違い。
オリヤに対しては、「何故おれを殺そうとする?」。「何故」は「何故」でも、「おれを」ってのが主体に来てるでしょ? ゴーモン受けたときも、「おれ」が主体に来るなら、「何故おれがこんな目に…」とか、「おれが何をしたって言うんだ!?」みたいな意識になると思うんですよ。
それって、「ヤツら(相手)はおれに何を求めているんだ?」に比べたら、所詮は「愚痴」「泣き言」の類で、「事態の解決」にはなんの役にも立たないんだけど……でも、「人間として自然な感情」ではないかしら?
「何故おれが…!?」と嘆くより前に、「やつらは何を…?」と考えちゃうキリコ。それは、「嘆くことなど無為だ」と分かっていて、あえて実際的なことを考えている(それを人は「冷静沈着」と呼ぶ)と言うよりは、実は、「思考能力の一部を排除された、切れ味のいい人間」ということにはならないでしょうか?

閑話休題。え〜、キリコちゃんの疑問にお答えしますと……
「イスクイ署長達はキリコの“背後組織”を知りたがっている」のです。
「素体」を強奪した自分たち組織を追跡する、「メルキア軍の手の者」ではないのか?と疑っていたわけですね。
それはある意味では正しいわけですが、当のキリコちゃんがそのことに気づいていないんだから、吐きようがない。そこで、イスクイ&ボローは「背後組織ナシ」と判断して、キリコを始末しようとした……ところに、3人組が助けに現れた……と。

……おおっ、これでイスクイ側の事情も説明出来たじゃないか〜!
ところで、「ホンモノの(?)背後組織」のメルキア軍は、この時なにやってたんでしょうね? キリコが治安警察にとっ捕まってることくらいは察知していたのかな? んで、わざと見殺しにして後から「ウチの者を知らないか?」とか言って、強制捜査に乗り出すつもりだったとか……?(それとも、単に手の打ちようがなくてぼーっとしてただけだとか?)

で、対オリヤ戦……え〜っと、キリコは彼から「市街戦におけるパターン無視の戦法」を教わったことがあるそうですが、それ(=オリヤがキリコの上官だった時)が「いつ」か……っていうのが、議論の分かれるトコロなのかな? (RSから転属後)リド襲撃作戦の前、RS所属時、RS配属前……と。
で、一般的には、「RS配属前」でリド襲撃作戦で「再会」した……ってなところなんでしょうか?(わたくし、この辺の話題には、余り熱意がなくて…すみません(^^ゞ)
で、複数でキリコを追いつめるも逆転され、銃を突きつけられて、今まさに「例の作戦の真相」を吐かされそうになったところを、味方の手で抹殺される……というのは、あまりにもお約束(^^;;)。(そういうの好きだからイイけど)
でも、その「抹殺」の方法が問題。いつの間にかキリコ達を包囲していた治安警察の攻撃……ってことだけど、シロート考えですが、「バズーカで狙い打ち」するなら、「倒れているオリヤ機」より、「立っているキリコ機」を狙う方がカンタンなのでは?
ま、わたしゃそんなことより、ラストのキリコのモノローグの方に意識が行っちゃってるんで、深くは追求しませんが(^^;)。<これだからフィアナフリークは〜〜

 


*2:ココを含めて、前半のキリコちゃんってば、やたらと服ひん剥かれて、ゴーモンされるシーンが多いですよね? ……って、LD見せた友人のやおいねーちゃんから指摘されちゃったんですけど、いかがでしょうか? 実はわたしも、言われるまでまったく気に留めていなかったのですが、確かに……(^^;;)。
彼女に言わせると、アレは「“さぁびす”じゃないの?」なんだそうです(爆)。
い、言われてみれば、フィアナのシャワーシーンよりも、キリコのセミヌードの方が回数は多いかもしれない(^^;;)。特に、この回の「剥かれて吊されてビシバシ」なんて、「必然性」においては、結構低い気もするし……『ボトムズ』って、そういうハナシだったの!?
そう言えば、同じくこの回、ココナの手当受けながら「ウッ」ってしかめた顔も、なんか“受クサイ”かも〜(激爆)。

*6:ファイトマネーは5000万ギルダン……だそうですが、前回、ココナがキリコに賭けた金額が「たったの1ギルダン」(バニラ談)でしたよね? 馬券一口……なんかから類推すると、「1ギルダン=100円」ってところ? すると、「5000万ギルダン」は50億円!!
無論、「罠」だったわけだから、ゴウトも全額払ってはもらってないだろうけど、いくらかは前金せしめたのかなぁ……。


フィアナフリーク、ちょっとうかれる。

前回、前々回にも増して出番が少なかったこの回(セリフすらなかった(;_;))。でもでも!

リアルバトル会場に、偶然とも故意ともつかぬ、謎めいた様子で現れるファンタムレディ。
その神秘的なまなざしの先では、治安警察が、キリコを罠にはめるべくヒソカに配備を勧める……

なんてシークエンスにはちょっとドキドキ。<あほ
が、しか〜し! 今回最大の「ドキドキ」は、や〜っぱこれでしょう♪
もう……キリコちゃんってばぁ(*^_^*)。

「炎の中を走り去るリムジンに、おれは戦いには不似合いな胸さわぎを感じていた」

むなさわぎをっ、たっのっむよ〜ぉ♪ ……な〜んて、歌ってる場合ではないですね(^^;)。
すぐ近くにいるのに気づかない、逢えそうで逢えない『君の名は…』状態が延々続いた後でコレ!「いよいよ」をいやが上にも期待させてくれちゃいます。ほら、もう恋の予感♪<どあほう
この時のシチュエーションって、実は3話ラストとまるっきり同じなのに、あの時はキリコちゃん、「ひさしぶりの戦場」にラリラリ状態で気づかなかったのよね〜。この二つの違いに何か「意味」を見出そうとするのは、「こじつけ」かもしれないけれど……だけど、目に見えないようでいて、彼の中で「何か」が、確実に動き始めている。そんな風に、思ってみたい。

そしてそして、次回いよいよ「ジジリウムの中から美女が微笑む」

*PSの「命の素」である例のアレですが、制作側の公式な名称は、これまで一般に流布していた「ヂヂリウム」ではなく、「ジジリウム」に制定された(正確にはされていた)……という情報を先頃入手しました。
これを受けて、当ページでも
「ジジリウム」の表記を採用いたします。既に「ヂヂリウム」でUPした文章も、今回の更新で「ジジリウム」に修正いたしました。(99.10.30)
……別に、何が何でもお上に従うってわけではありませんが、コレに関しては、「ヂヂリウム」に積極的にこだわる理由がわたしの中に見出せなかったもので(^^;;)。
フィアナの英語綴り「FYANA」は思いっきり無視してますけどね(爆)。

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