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自称:音楽愛好家
 
第7章 ユーロビートは不滅です
1999/11/16 (火) 8:53

CDプレイヤーがついていないので、たいていラジオをつけっぱなしにしながら運転をしている。

耳にこびりついて離れないほどユーロビートやテクノ系の曲がよくかかる。
日本ではすっかり聞かれなくなったユーロビート。

なぜあの音楽がユーロビートなんて名前がついているのかオランダに来てようやく理解ができた。オランダ人をはじめ、ヨーロッパ人はあの音楽が好きだ。10年前から何も変わってない。ちょっと哀愁をおびながらもアップテンポなあのビート。

特にラジオに限ったことではなかった。
客からのリクエスト曲をひたすらかけている「The Box Music TV」等という音楽テレビ番組でもひっきりなしにかかっている。

ハンバーガー屋さんのBGMも電気屋さんのBGMもそうだ。
日本ではちょっといかがわしいお店の軒先でかかっていたりするが、こちらでは市民権を得ている。「何で彼らはそんなに好きなんだろう?」不思議でしょうがない。

ちょっとお洒落な日本のお店ではラウンジボッサやフレンチ系の曲なんかがBGMにかかっていて小粋な空間を演出している。オランダには皆無だ。

だいたいオランダ人にしてみればそんな音楽はつまらない音楽なのかもしれない。「FMまちや」を放送している僕にとってはなかなかつらいところである。別にボサノバや古いソウルミュージック、ジャズなどが嫌いなわけではないのだろうが、あくまで彼らはユーロビートが好きなのである。

先週末、現地のクラブに行ってみて理由の一端は分かった。R&Bやゆったりしたテンポの曲では踊れないのである。

つまりある程度ビートがあって、キャッチーなメロディーがないとノレないみたいだ。
確かにユーロビートみたいな曲であればなんとなく揺れているだけでも踊っているような気がするのだろう。

R&B/HIP HOPみたいな曲だと小気味良くブレイクを入れないとカッコがつかない。
日本の中・高校生の方がよっぽどダンスはうまいと思った。

ただ、踊れるからユーロビートが好きと言うのはあまりにも理由が曖昧なような気がする。きっと好きな理由の一つではあるが、本質はもっと違うところにある気がしてならない。それが一体何なのかはまだ分からない。そして、それがわかる前に僕の耳が慣れるような気がしてならない。

みんなが好きなあのユーロビートに・・・。

つづく

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