写真でお見せできないのは残念だが、ものすごい不思議な人たちが、この時期、オランダの街をうろうろしている。
顔は靴墨で真っ黒に塗られ、アフロのカツラをかぶり、中世の騎士のように首のところにフリルがついた派手な服を着て、半ズボンで黒いタイツをはいている。ピートというらしい。
近所のスーパーで初めて見たときは度肝を抜かれた。
そんな格好をした人が10人くらいウヨウヨして、甘いお菓子を配っているのだ。
それを見て、子供達は陽気にはしゃいでる。
「怖くないんかな?」と不思議だったが、どうやら彼らはシンタクラース(セント・ニコラス・デイ)の従者でオランダでは有名らしい。
きっと、正月に獅子舞が出てくるのと一緒の感覚かな?
オランダではクリスマス(12月25日)よりも、12月第1週日曜のシンタクラースの方が賑わうそうだ。
ショッピングセンターの壁や、ディスプレイ、チラシにもピートは登場する。
なんで黒人なのかも分からないし、なんでピートなのかもわからない。
もう少し調査する必要がありそうだ。
しかし、それにしても街中ではしゃいでるピート達は寒そうだ。
この12月の空の下で、半ズボンなのだから仕方があるまい。
そのうち「うるるん」のネタにでもなるかもしれないピート。
所変わればいろんな風習があるんだなと感じさせる一コマであった。
つづく
目次に戻る
第12章に進む