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【生涯学習推進の答申(1)?】
「生涯学習の具体的推進方策について」という諮問を受けました。推進に関する全体的なコンセプトは既に1年以上前に他の審議会から答申(参照)されているのですが,具体的な進展が滞っています。その主な原因は,推進の概念が提示されただけでは,行政は動けないということです。具体的な事業としての形式が整っていなければ,予算措置ができないからです。今回の諮問は,そのことを求めていると思われます。したがって,「こうだからこうしなければならない」という答申ではなくて,「こういう事業が可能である」という点が前面に押し出されている答申が求められています。答申をまとめる上での,基本的な目標です。
【学習環境の現状はどうなっているか?】
可能な事業を策定するためには,まず現状を正確に把握しておかなければ論議は始まりません。どのような状況把握が必要であるか,いくつかを列記してみます。
○自治公民館学級で開催されている学習の実績。
○学校・PTAで開催されている「家庭教育学級」の実績。
○行政主催の町民向け大会の実績。
○生涯学習センターにおける学習機会の実績。
○ドームにおける事業実績。
○図書の貸し出しの分類別の分布状況。
○図書館・歴史資料館での学習機会の実績。
○人材登録者の活動実績。
○健康センターにおける学習活動実績。
※これらの実績一覧を整理するために,実績書式を作成する必要がある。
※かなりの学習機会があると思われるが,そのバランスを検討する必要がある。
※参加者の偏り,内容の片寄り,場所の偏り,など。
【学習のテーマとして求められていることは何か?】
学習活動の推進に向けての課題は,現状からこぼれているものが何かを確定することです。その最も端的な調査は,何を学びたいかというニーズの把握になります。ところが,この手の調査で「何を学びたいですか?」といきなり問いかけても,無いものを言えということになり,有効な答は出にくいものです。なんとなくもやもやとしたニーズを引き出すような手立てを講ずる必要があります。学習テーマの見積もり例示が有効になります。「これが学びたかった」というウィンドウショッピングの方法です。
○委員は何を学びたいか?(特になければ,推進は不用となるが?)。
○生活に関わる「知っておくべき情報」を精選する。
○他市町・機関等での学習情報を収集し,メニューを作成する。
※住民のニーズに沿うテーマを確定することが先決か?
【事業として可能なことはどんなことか?】
テーマの選定を進行させる一方で,それを可能にする仕組みや事業を整理充実する具体化に向けた考察をしなければなりません。現状の改革や新規の事業,連携や統合といったことも含めて,総体の機構と機能を練り上げる協議が仕上げになります。
○行政の課長級に「出前講座」の講師を委嘱。
○人材登録者によるレジメの一覧作成。
○講演等のテープ・DVD録音と貸出し
○生涯学習研修会のリニューアル。
○分館主事に対する研修会の開催。
○親と子の歴史教室(町内探索)。
○資格認定講座の開催(?)。
○実戦的な講座の開催(運営,文書管理,会議等)。
※有料講座の企画・実施の可能性(?)。
以上の概略に従って,答申を作成していくつもりです。答申に向けた最初の見取り図として,考えてみた結果です。実際の作業が進むにつれて,例示されているもの以外のことが出てくるはずです。その結果については,改めてご報告します。
(2006年08月07日)
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