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【総会の機微?】
3月には,社会教育関係の各種団体の総会に来賓として招かれます。どの総会も流れはパターン化していますが,短期間のうちにいくつかを経験すると,細かな所で違いが見えてきます。したりしなかったりということがあります。そのいくつかを書き留めておきましょう。
○議長による総会の定足数の確認をするか否か。
○事業報告を,全部読み上げか,重要なもののみ拾い読みとするか。
○予算書の合計を千円単位に丸めるために利息等の雑費および予備費に端数を計上するか否か。
○予算と決算の金額の大きな違いの理由を説明するか否か。
○次年度計画書や予算書の(案)の字を承認後に消去を促すか否か。
○総会資料の表裏の表紙が袋とじになっているか否か。
とりあえず総会を自己満足的にやったというものと,参加者への気配りを示したものということができます。分かりやすい運営をするためには,参加者の立場になって細部を手抜きしないことです。とはいえ,事細かに丁寧にすればいいというわけでもありません。例えば,資料を見れば一目瞭然なことはことさら口頭で報告せずに省いてもいいでしょう。延々と聞かされる方は興ざめしてイライラしてきます。形式的な丁寧さも過ぎれば逆効果です。
役員の交代があり,退任者に感謝状を贈る場合があります。その授与のスタイルでたまに気になることがあります。二人で向き合う並び方が,卒業証書を渡すときのように演台を挟んで向き合っています。感謝状は下げ渡すものではないので,演台の前で平行に並んで渡すべきです。受け取る方が舞台に向かって左側,下手に立つことが多いようですが,逆になっている場合もあります。作法として左右どちらがよいということがあるのかどうか,今のところ承知しておりません。
たまにですが,予算決算の数字に間違いがあることがあります。議事進行前に訂正が入ればいいのですが,主催者が気付いていないらしいことがあります。来賓ですから議事に参加するわけにもいかず,終了後に耳打ちする場合もありますが,確認不足がうかがえて,信頼を失います。さっと眺めて分かる程度の間違いを見落としているのは、いただけません。また,資料の中に印刷が天地逆転のものがあるという不手際も皆無ではありません。ちょっと気をつければ分かることなのですが,おそらく準備を急いで慌てていたのでしょう。余裕を持って準備をして欲しいものです。
総会というのは,組織にとって最も重要な行事です。すっきりと運ぶようにするためには,それなりの準備が必要です。その勘所を押さえておかなければなりませんが,それは経験の積み重ねです。実際には,団体の役員が1,2年で交代するような場合は,そのノウハウが積み重なりません。実務として,確認すべきことを箇条書きにして「申し伝え」という書類化しておくことです。
人のすることですから失敗することがありますが,それを繰り返さないように反省して学び,その学習を伝えていくことが大事です。このことは総会行事に限られることではなく,すべての事業について運営上のノウハウは申し伝えされるべきです。その積み重ねが伝統を作り上げていきます。
(2008年03月24日)
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