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読後メモ
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2014.7/2014.9
日記の
フリ
日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。
日付ごとにアンカー付けています。
e.g.
http://www5a.biglobe.ne.jp/~nanatsu/diary1408.html#yyyymmdd
2014年8月
読・観・聴・その他
8/31(日)
今の眼鏡に飽きてしまった。カドのない丸みのあるフレームが欲しい。で、999.9、東京オプチカル、リュネット・ジュラとまわってみた。999.9は一
番飽きなさそう。東京オプチカルのは、つるの部分の模様が気に入った。リュネット・ジュラのは、ほそーいフレームが魅力的。
リュネット・ジュラのは、自分では目に入らなくてお店のおにいさんがこれはどうかと出してくださったもの。自分が選んだなによりも似合っていて、うーんプ
ロはすごいと思った。
そんなこんなんで各店舗1つずつ候補を決めたものの決め手がない。安い買い物ではないのでもう少し探してみようと思う。
8/24(日)
泊まりがけで八ヶ岳へ。当初の予定は稲
子湯から入って、しらびそ小屋泊、翌日、本沢温泉経由で硫黄岳へ登り、夏沢峠から夏沢鉱泉、桜平へ抜けるというものでした。が、天気が悪そうなの
で、25日は下諏訪で諏訪大社に行く予定も考えていました。
24日は7:18大宮発のあさま503号で佐久平まで。小海線で、
佐久平8:31ー小海9:17。路線バスで、小海9:23ー稲子湯10:07(手前で、みどり池入口にも止まってくれます)。準備を整えて10:30頃歩
き出し、12:00にしらびそ小屋に着いてしまいました。緑色の光の中を歩いてゆく感じ。それくらい、あたり一面緑でした。
お昼をそこでいただき、宿泊者カードに記入したあとは荷物を預けさせてもらって中山峠を往復することにしました。
「15時くらいから雨の予報があるからカッパとランプは持って行ってね、夕食は17:30」と見送られ12:30に出発。後半は結構な急登で、疲れたー疲
れたー登りたくなかったーと文句を言いながらも中山峠には13:40頃着きました。分岐で展望台から来た若いお父さんに聞くと「もちろん、なーんも見えな
いです」と言われたので、黒百合ヒュッテまで行って戻ってくることにした(往復10分くらいらしいので)。ここが黒百合ヒュッテかーと確認だけして、中山
峠から来た道を戻る。15:00には戻ってこられました。
あとは、部屋でのんびり過ごす。きょうの宿泊者は私たちだけなので(!)、池の見える大部屋を使っていいですよ、と。大部屋の時計は7時で止まっている。
夕方になるにつれて寒くなってきて、やっぱり標高2000あると寒いのだなあと思う。
夕食時、窓の外では小鳥もエサをついばんでいました。かわいい。そして、どうも小屋の人ではなさそうな常連さんのような方が配膳してくださる。穂高に行く
予定が天気が悪く木曽駒に変更するもやっぱり天気が悪く、しらびそに来たとか。ご飯のあと、そんなおしゃべりを少しする。冬は稲子湯からしらびそ小屋ま
で、アイゼンなしでも上がってこられちゃう、アイゼンつけても4本で大丈夫とか、みどり池が凍って、その上をさくさく歩けるとか。その後、雑誌を借りて部
屋へ上がり、8:30の消灯を待たずに寝てしまいました。
寝るときもフリースを着ていましたが、だんだんポカポカしてきたのでそれは脱いで大丈夫なくらい。ただし頭が少し冷えたため、持って来ていた薄手のニット
ビーニーをかぶることにしました(軽い頭痛もあり)。
そして私は本当の暗闇というものを初めて体験したと思います。目を開けても閉じても同じというこの闇(直島の美術館で同じような体験をしたといえばしたけれど)。なんだか息苦しさを感じて、私、大丈夫
か? って思いました!
本能的な恐怖なのかなあ……。慣れていったから良かったですけど。外は雨が降っていて、月の光もないから余計暗さを感じたのでしょう。
8/25(月)
翌日も起きたら雨。これはもう硫黄岳に行くのは中止して素直に稲子湯へ戻ろうと思いました。吹きさらしが怖いし、展望のいいところに展望のないときに危険
を冒してまで行く必要もなかろうと。
6:00に朝食をいただいて、7:30頃出発。「今度は天気のいいときにまたいらっしゃい」とお見送りをしてもらい、カッパ上下を装備して(レイングロー
ブも。そしてレイングローブはありがたい存在だと思った)、雨の中、昨日来た道を戻ります。雨は本降りでしたが緑の森の中では葉っぱにさえぎられ、それほ
ど強く当たりません。でも、1.5時間足元に注意しながら決して心地よくはない装備で歩くのですから、それなりに疲れました。ただ、雨の歩きのいい練習に
なったなあとは思います。
稲子湯に下りたのが9:00を
少し回ったころ。日帰入浴は600円。荷物は談話室のようなところに置いて着替えだけ持ってお風呂場へと言われましたので、置かせてもらいました。硫黄の
においのする熱めのお湯。他に誰もいなかったため気兼ねなくお湯を楽しみました。
10:10のバスに乗って小海駅まで戻る。小
海線で小淵沢まで1時間くらい。JRで一番標高の高い駅、野辺山(標高1345m)も通りました。小海線のトコトコした感じ、緑だらけの風景、と
ても良かったです。まったり。
その後、下諏訪まで移動してロッカーに荷物を預け、観光案内所で案内図をもらい、諏訪大社へお参りです。下諏訪駅は上諏訪駅と違ってなんだかコンパクト。
「99
分のまちあるき」を参考にしながら歩いたのですが、下諏訪駅から行ける諏訪大社は「諏訪大社下社春宮」と「諏訪大社下社秋宮」。秋宮のほうが大き
かったです。入浴施設があるほか、無料の足湯があるのがまた良い。これがまた絶妙な温度で! 春宮からは「万治の石仏」にも行きましたが、下諏訪駅的には諏訪大社
より「推し」な印象が。
秋宮近くに新鶴本店という和菓子のお店があり、塩羊羹と「も
ちまん」が有名のよう。「シャリバテ」になりかけて和菓子を買いどこかで食べようと思ったのですが、椅子があったので「すみません、座らせてもらってここ
で食べても良いですか?」と場所を使わせてもらいました。とっても上品な高級和菓子。後から来たお客さんが「もちまん」が欲しかったようですが、売り切れ
のようでした。
遅いお昼ご飯は「APPLE
HOUSE」というところへ。なんだかやたらとくつろげるカフェで、もし近くにあったら通ってしまいそう。決しておしゃれカフェではない。だからこそ、気
取らずにだらーっと過ごせそうなところがいい。ドリンクメニューがいろいろおいしそうだったのよね……。
夕方になって諏訪湖まで行って「これが諏訪湖か」と確認だけはしました。歩いて一周4時間らしいです。そんなんで回れるのかな?
向こう岸は遥か遠くに見えるのですが。
18:55下諏訪発で帰宅。
服装メモ。上はメリノ1半袖+ポリ長袖シャツ。BUFF。キャップ。小屋に着いてから、メリノ2長袖の上に昼間のメリノ1を重ね着。ハイソックスの上に昼
間のソックスを重ねる。夕方から夜、朝は薄手のフリース着用。ただし、寝ているときはメリノ2+1、ニットビーニーで大丈夫だった。マフラーは使わず。温
泉後の着替えに、メリノ1半袖+ポリ半袖、靴下、メリノタイツ、下着。着替えは、メリノ1半袖にポリ長袖が理想的か(袖の調整がしやすい)。夕方になるに
つれ、雨のせいかいくぶん冷え込んだため。ただし、ウィンドシェルを着用すれば問題なかった。
8/17(日)
高尾山に行ってきました。天気予報は晴れなのに外は小雨が降っている。東京アメッシュを見てみると、うちのあたりだけ雲がある。で、出かけてみるとやっぱ
り大丈夫だったのでした。
下りるときは1号路と決めていたのだけど(天狗焼きを食べたい)、行きは6号路にしました。最後の階段以外は特につらいことのない歩き易い道です。登るに
つれて霧が出て来て頂上では真っ白! 今まで見た中で一番空いている高尾山でした。
やまびこ茶屋で抹茶ソフトを食べてから、下りはまず4号路
へ。4号路は初めて歩きましたが静かでいい道。その後1号路に合流するとやっぱり人が多い。香
住売店で天狗焼きを買って、天
狗屋(新
しそうなお店だと思ったら本当に新しかったみたいだ)で天狗スムージーのブルーベリーヨーグルトを飲む。ブルーベリーはあまり好きじゃないのですが、この
スムージーはとーーーってもおいしかった。下りてからは、むぎとろ つたやで、トマトのおつゆで食べるお蕎麦をいただく。
高尾山口から無料バスの出ている高尾の湯ふろっぴィでさっぱりしてから帰宅。
なんか食べてばっかりでしたね。
8/16(土)
最近読んだ本。
泡坂妻夫『煙の殺意』。本屋さんで手に取ったとき裏表紙に
シールが貼ってあった。トーハン 客注 とあり、受注の日付と書店名などの情報のほかに、「版/営業激押し/拡材別送します」なんて書いてある。このシー
ルが気になって買ってしまいました(ほかの『煙の殺意』にも貼られたままになっていた)。収録作品は「赤の追想」「椛山訪雪図」「紳士の園」「閏の花嫁」
「煙の殺意」「狐の面」「歯と胴」「開橋式次第」。「閏の花嫁」の読み易さと絶体絶命感、「赤の追想」の余韻も好きだけど、やっぱり表題作の「煙の殺意」
にはびっくりした。こんなアリバイ作りは読んだことなかった。
ポー 小川高義訳『黒猫/モルグ街の殺人』。光文社古典新
訳文庫。「モルグ街の殺人」の実行犯って、「蛇」だっけ「猿」
だっけ? とわからなくなり(笑)、再読。凄惨な描写はキツイものの、密室の状況を読んでいるとガストン・ルルーの『黄色い部屋の謎』を思い出しました。
そして、訳者による「解説」や「訳者あとがき」も面白い。謎な部分や訳者の解釈が書かれており、読み易いけど読み応えあり。
乙一『箱庭図書館』。読者から募ったボツ原稿を乙一がリメ
イクして小説にした連作集。読み進めていくうちに登場人物がかぶっているのに気づき、連作集だったのだとわかる。「小説家のつくり方」は導入としてうま
く、いちばん乙一らしく思えたのが「ホワイト・ステップ」でした。
先日読んだ「クリスマス・キャロル」が刺激になったのか、「小公子」が気になり再読。古い古い、小学館版 少年少女世界の名作文学 全50巻。たった3冊
しか持っていないのですが、「小公子」は「小公女」「秘密の花園」「ワンダーブック」とともに「アメリカ編4」に入っています。小さい頃は「小公女」が好
きだったけど、大人になったら断然「小公子」なんだよなあ。誰が一番気になるかって、おじいさまであり、その心の変化です。自分がハビシャムになった気分
で見守ります。この物語全体に流れる「愛がすべてを溶かしてゆく」感じが好きなんだと思います。そしてその愛が無自覚であったり、慈悲ではないところがい
いのだと思う。疲れているときに読みたくなる……たぶん。
ちなみにこの巻の解説が村岡花子。
そして8歳の男の子の物語(「小公子」)のあとは11-12歳の子どもたちが主人公の話です。麻耶雄嵩『さよなら、神様』。あたらしい倒叙の形。小説としてはそこ
に可能性を見、現実社会では限界を見た。犯人がわかっていたら(そしてそれは多分当たっている)あとは摺り合わせていくだけと思うでしょう、でもね……と
いう。最終章の最後の独白にはしてやられました。その内容はもちろん、黒いハートの
毒気にあてられた。『夏と冬の奏鳴曲』における■の羅列に
びくっとしたことを思い出す。桑町純の恋は私に衝撃を残して物語を勝手に閉じま
した。
8/9(土)
天気予報とにらめっこしつつ、予定していた入笠山(にゅうかさやま。1955m)へ出発しました。もし雨でどうしようもなくなったら上諏訪の観光にでも予
定変更しようと思ってました。
かいじ173号、立川7:24ー小淵沢9:09。その後、富士見駅まで乗り継ぐ。10:00に富士見パノラマリゾートへ
の無料シャトルバスが出るのでそれに乗る。富士見駅は小さな駅でギリギリに到着する電車でも間に合いそう。ゴンドラに乗るとしばらくして霧の中になってし
まい、上の方の天気はあまり良くなさそうだなあと覚悟した。山頂駅に着くとやはり寒い。入笠湿原に着く頃にはポツポツと雨に降られるようになったため、レ
インコート、ザックカバー、手袋を装備して歩く事にした。
それにしても美しいお花畑。花にそれほど興味のない私でもそう思った。充分楽しんだあとは、入笠山への登りが始まる。それなりに傾斜があり、足元も濡れて
いるため歩きにくさもあった。そして、頂上に着いたは良いけれど天気の悪さ(濃霧)と吹きさらしによる寒さでガクガクブルブル。もちろん視界はゼロ。晴れ
ていれば360度、八ヶ岳、中央アルプス、北アルプス、富士山まで見えるらしいのに!
続いて大阿原湿原に向かい一周してきましたが、地味っちゃ地味であんまり良さがわからなかった。湿原から入笠湿原へ、山頂を経由しない道で戻り、ゴンドラ
山頂駅に戻る前に八ヶ岳展望台へ向かう。この展望台までの道が入笠湿原の花々よりもさらにきれいに咲いていて、展望台へのアプローチとしては完璧だと思い
ました。本当に美しかった。でも、やっぱり展望台からは濃霧しか見えませんでした。あー、晴れてたらどんな景色が見られたんだろうなあ。
下りのゴンドラに乗ると、なんと熱いおしぼりのサービスがあってびっくりしました。寒くて大変だったのでこのサービスは本当に粋だと思う。暑くても寒くて
も熱いおしぼりというのはありがたいと思います。
ちなみに、ゴンドラの往復チケットを買うと入笠湿原で見られる花々のカラー冊子をくれます。立派な冊子で花の色別に載っている。かつ、ソフトクリーム割引
券と来年まで有効の次回割引券をくれました。なんというか、富士見パノラマリゾートって潤ってるなーという印象を受けました。
下山後は、徒歩で歩ける「ゆ〜とろん水神の湯」で温泉に入り、そこからタクシー
を呼んで富士見駅まで。1500円ほど。富士見発17:50の各駅で小淵沢に移動し、丸政のお弁当を受け取る(「高原野菜とカ
ツの弁当プレミアム」と「元気甲斐」を予約しておいた)。18:05のあずさに乗り帰宅。
結局、帰宅するまで大した雨には降られずに済みました。コースタイムは約3時間ですが、歩き回っていた時間は4.5時間くらいでした。衣類の調整で時間を
取ったり、花がきれいだったのでかなりゆっくり歩いたり、頂上でお子さんグループの通過待ちをしていたのが合わさった結果でしょう。その分、寒さ(気温
16度くらいだった)にはやられるし、座れる場所もないのでだらだら歩く結果になり、必要以上に疲れた気もします。移動時間が長めなのも疲れた要因かな。
移動時間というより電車の待ち時間が何気に疲れるものだった。
8/8(金)
吉田修一『パーク・ライフ』。なんだか不思議な感触の物語だったなあ……。芥川賞の作品ですね。今まで読んだ吉田修一作品の中では『パレード』と『東京湾
景』が好み。
桐野夏生『だから荒野』。誕生日に主婦が家族に対してイラっとして家出を決行してしまう。その先の家出行。さくさくハラハラ読めて面白い。平和が訪れよう
としていたところに少しだけ停滞があるのがリアルで良かった。
ディケンズ 池央耿訳『クリスマス・キャロル』。小さい頃読んで、その本の挿絵が印象的だった物語(墓を指さしている黒ずくめの精霊の怖さ!)。夏の盛り
にクリスマスとはおかしいけれど、急に読みたくなって光文社古典新訳文庫で再読しました。昔読んだときと好きな箇所は変わらず、幸せな気持ちになったのも
変わらず。
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2014.7/2014.9