TOP出典を正確に言って見ろ! > 皇帝陛下の芸術鑑賞会

それがどうした! 第2分室

帝陛下の芸術鑑賞会
某日、皇帝ラインハルトはビッテンフェルトを伴い、オペラを鑑賞するためフェザーンのある劇場を訪れていた。
ガラガラの劇場、響き渡る歌声。
どうやら劇場側の配慮か頼んでもいないのに完全に貸し切り状態となっていた。
皇帝ラインハルトがこのような配慮が嫌いであるということを知ってか知らぬかの処置かは謎であるが、
明らかに眠たげなビッテンフェルトが密かに中座したため、そこには皇帝とキスリングら護衛達が僅かに残された。
数分後…
鳴動が来た。床が半瞬のうちに上下両方向に移動し、ついで強烈に横に揺すぶられた。
地震ではなかった。何かが地下で爆発したのである。
市街の各処で、火災が発生していた。爆発音がひびき、夜空へ炎が噴きあがり、拡大する煙が夜の暗さに厚みと濃密さを加えた。
「何事だ、地球教か? フェザーンのテロか?」
「陛下、そのどちらでもございませぬ…」
「では、なんだというのだ、この惨事は!」
「ビッテンフェルト上級大将です」
「あの猪め、今度は何をしでかしたのだ!」
「いえ、彼は何もしておりませぬ」
「卿は私をからかっているのか?」
「いえ、陛下、ご存知ありませぬか。 ビッテンフェルト上級大将のいる場所は、彼のいる場所は常に…常に…最前線なのです!」
この日、フェザーンの市街地の30%が戦闘で失われた。
その後、皇帝は何かと理由をつけビッテンフェルトを遠ざけたが、その真実を知る者はあまりいない。




銀英大貧民開発試案書用ネタであったが、遊猫がサボっていたため掲載されなかったもの。実は3部作らしいのだが…書く気力はないらしい。とりあえず、「銀河の歴史がまた1ページ」

【〜1999 凪 ゼン】

はい、次>


WEBMASTER:のほほ
Created by のほほ All Rigths Riserved(1999-2001)
このサイトについて 著作権について