「JUNK LAND」主催ミニオフ
「妖しの宴:マジックランチ篇」




 2002年9月23日(月)、MAQさん「JUNK LAND」)の主催で行われた「妖しの宴:マジックランチ篇」に参加してきました。メンバーは、ひでちゃん/TANISHIさんなかやま/兄貴/本橋一哉さん(お二人は、「JUNK LAND」内の創作ミステリクイズコーナー「名探偵の殿堂」の出題者であり、またN.Mommaさんの「Mystery Express」掲示板の常連さんでもあります)、そしてSAKATAM夫婦という総勢5名(近田鳶迩さん(「THE NEVER ENDING MYSTERY」)もご参加の予定でしたが、日程を勘違いなさったとのことで、残念ながらご欠席でした。また次の機会がありましたら、よろしくお願いいたします)

 今回のミニオフは、厚川昌男賞(←泡坂妻夫ですね)も受賞なさったマジシャンであるひでちゃんが、マジックショー出演のために上京されるのを機に、ひでちゃんを囲んで語り合うとともに、マジックショーを拝見しようというものです。

 なお、個人的な事情によりすぐにレポートを書くことができなかったため、すでにかなり記憶が怪しくなっております。間違いなどあるかもしれませんが、ご了承下さいませ。

 → なかやまさんのレポート


第1部:ランチ篇

 まず第1部は12:00から銀座のエスニック料理店でランチ……だったのですが、私が当日第1部と第3部の間にやるはずだったサッカーの方の事情で、私たち夫婦は初っ端から遅刻してしまう羽目に(とほほ)。皆様ご迷惑をおかけしました。

 20分ほど遅れてようやく会場に到着すると、皆様にご挨拶。皆様には初対面です(なかやまさんは以前某所で写真を拝見したことがありましたが)。ひでちゃんはマイホームパパ、なかやまさんはさっぱりした学校の先生タイプ、そしてMAQさんはダンディな雰囲気でした。

 挨拶をすませると、昼食をとりながらしばし歓談。主に私たちのせいで話題がミステリから離れてしまって山田正紀とか、フクロウとか)申し訳ないです。そうそう、ミステリといえばJ.D.カーの話題は出ました。ひでちゃんは『皇帝のかぎ煙草入れ』は読んだことがあるとか、なかやまさんは『火刑法廷』のラストが許せない(あまりにも兄貴らしすぎです/失礼)とか、それまでほとんどミステリを読んだことがなかったうちの妻が、私がすすめたわけでもないのに自発的に読んだ『青銅ランプの呪』でカーにはまってしまったとか(それにしても、なかやまさんは掲示板の書き込みを実によく覚えていらっしゃることがわかりました。これからはうかつなことは書かないようにします(苦笑))。それから、島田荘司の話題もありました。ひでちゃん、なかやまさん、私の3人は、揃って『水晶のピラミッド』から『眩暈』のあたりで脱落していることが判明し、ずっと追いかけてらっしゃるMAQさんを嘆かせることになってしまいました。

 このあたりの話題について、少々補足を。

・J.D.カー:
 ひでちゃんには『緑のカプセルの謎』をおすすめしておきます(もし未読でしたら)。何となく、気に入ってもらえるのではないかと。

・山田正紀:
 『ふしぎの国の犯罪者たち』が面白かったとおっしゃるなかやまさんには、『贋作ゲーム』(とりあえず電子テキスト版は入手可能です)がおすすめです。あるいは『花面祭』(講談社文庫で復刊されています)などはいかがかと思うのですが……やっぱり怒っちゃうかも。

・島田荘司:
 なぜ『眩暈』で脱落したか……私の場合、『アトポス』の厚さに引いてしまったというのもありますが、『占星術〜』や『斜め屋敷〜』で体験したわくわくするような感覚が、『水晶〜』や『眩暈』にはさほど感じられなかったというのが最大の原因かもしれません(『眩暈』については、他の作品とかぶってしまうという不運な面もありましたが)。とりあえず、『魔神の遊戯』はそのうち読んでみます。

 ここでひでちゃんがマジックをいくつか披露してくれました。あまり詳しくは書けませんが、どれも不思議なだけでなく面白いマジックでした。個人的には「ザ・予言」がウケました。

 そうこうするうちに時間も過ぎ、ひでちゃんはマジックショーの準備のために会場へ向かうことに。ここで私は、ひでちゃんの作品が掲載されている『競作 五十円玉二十枚の謎』(創元推理文庫)を取り出し、サインをしていただきました(どうもありがとうございます)。そしてひでちゃんのデジカメで記念撮影。

 残った私たちは再び歓談。話題は『本格ミステリ・クロニクル300』(探偵小説研究会編)に移りました。私は最近の作品をあまり読んでいないこともあって300冊のうち190冊ちょっとが既読でしたが、なかやまさんは100冊ちょっと(怒りそうな作品を巧みに避けてこられたのではないかと……)、そしてMAQさんは何と275冊が既読とのことでした。某所で行われているネタバレ読書会のお題、霞流一『首断ち六地蔵』の話も出ましたが、全面擁護の私はちょっと分が悪かったです(よくできた作品だと思うんですけどねえ……)



第2部:浅草まで水上バス篇

 「ランチ篇」が終わると、マジックショーまではだいぶ時間があるので、なかやまさんのご提案で浜離宮から水上バスで隅田川経由で浅草へ。隅田川はいうまでもなく、島田荘司「ギリシャの犬」の舞台です。船内ではなぜか私たち夫婦のサッカー話などしているうちに、浅草に到着。浅草寺にお参りした後、喫茶店でミステリ談義。なかやまさん提示の“日常の謎”はご本人のレポートにお任せするとして、個人的には“国内本格ミステリ史回顧”が興味深かったです。私はたまたま“本格ミステリ冬の時代”にはややSF方面へ行っていたりしたので、ほとんど意識していなかった(逆に“SF冬の時代”には無意識に本格ミステリ寄りになっていたのですが……)ので、非常に参考になりました。



第3部:マジック篇

 第3部「マジック篇」は、八丁堀の労働スクエア東京に移動して「第10回メリーゴーラウンド・クロースアップ・マジック・ショー」を楽しむという、本日のメイン・イベントです。ステージマジックではなくクロースアップですから、会場はごく普通の会議室。5人の演者が順番に登場し、30人ほど(だったでしょうか)の観客の前にあるテーブルで、大掛かりでないマジックを行うという趣向です。観客はほとんどが自分でもマジックをやる愛好家のようでした。

 席について再び雑談しているうちに時間となり、ついに開演です。

守屋一郎さん
 「最初なのにイロモノですみません」という言葉とともに登場した守屋一郎さんは、お菓子を使って一風変わったマジックを披露してくれました。内容もさることながら、その独特の語り口が印象に残りました。

木村淳子さん
 次は学校の先生をやってらっしゃるという木村淳子さん。授業のような雰囲気で行われる演目はカード、ロープ、そしてカップエンドボウルというオーソドックスなもので、安心して楽しむことができました。

二川滋夫さん
 “コインマジックの神様”との紹介を受けて登場した二川滋夫さんですが、“神様”というよりは“仙人”といった感じの、超然とした味のある演技でした。カードのマジックでは、「別の部屋でさっき失敗しちゃって落ち込んでるんですよね」と言いながら、再び失敗。しかし、ネタなのかマジなのかわからないとぼけぶりが印象に残りました。
 終了後に観客から指摘がありましたが、どうも途中で無意識に不要な操作をしてしまったのが失敗の原因だったようです。「あ、そうか!」と頭を抱えながら、律儀に手順をおさらいしている姿には好感が持てました。

・ひでちゃんこと谷英樹さん
 さて、いよいよひでちゃんの出番です。まずはシルクを使ったマジック、次にコイン、そして3種類のカード当て。特にこのカード当てが特筆もので、“お猿のエテ吉くん”(人形)が大活躍していました。選ばれたカードをエテ吉くんが匂いで当てるという趣向でしたが、本当に匂いを嗅いでいるかのように鼻をひくひくさせる動きには、エテ吉くんを操るひでちゃんの技術と細心さがよく表れていました。カードの当て方にもそれぞれにギャグが組み込まれていて、観客を楽しませようという心意気が伝わってきました。

デビッド・ストーンさん
 最後は海外からのゲスト、デビッド・ストーンさん。かなり有名な方のようです。まずはタバコのマジックから始まりましたが、のっけからかなりのハイテンションで、そのダイナミックな演技と高度な技術に圧倒されました。中盤はカードマジックで、私の妻がお手伝い役に指名されるというハプニングもありましたが、何とか無事につとめることができてひと安心。終盤はまた怒濤の演技で、コインがあちらこちらに移動するわ、巨大化するわ、ワインのボトルがドンと出てくるわ、最後には空中から自分の○○(←ネタバレ防止のため伏せ字)までも取り出してしまったのには驚愕。一体、いつの間に……?

 以上、あくまでも素人の目から見た感想ですが、贔屓目なしにひでちゃんのマジックが一番楽しめました。マジック自体のネタだけでなく、演出が非常に効果的だったと思います。

 最後にロビーへ出て、お疲れのひでちゃんにご挨拶して解散。皆様のおかげで本当に楽しい一日を過ごすことができました。どうもありがとうございます。

2002.09.29 by SAKATAM



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