寒宵 獨り看る 懷舊の劇,
五十年前 少小の昔。
往事の昭和 回(かへ)り 來たらず,
夕陽 長(とこし)へに 照らす 三丁目を。
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テレビの『ALWAYS三丁目の夕日』(『永遠的三丁目的夕陽』)に感余って、観ながら作る。懐旧しばし、そこは、もう帰り得ないところだった。
(・《ALWAYS(永遠的)三丁目的夕陽》:有關昭和時代之懷舊電影(原・漫畫),描述昭和三十年代(1955−1964)時社會之風氣景象。《永遠的第三巷的夕陽》。)
(・三丁目:第三街區、(第)三巷、(第)三段、(第)三街。)
(なお平成19.11.2に再放送があったそのときの作はとちら。)
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・少小: |
幼い。 |
・回不來: |
かえってくることができない。「〔動詞〕+不+〔補助動詞〕」で、不可能、為し得ることができないという表現。≒「回不得」「回不了」。 |
・…丁目: |
しっかりとした日本語なので、敢えて漢語風に謂えば、巷や條、街、胡同、段…になろうか。ただ、その場合の意は、日本語で謂う「通り」で、道に面した細長い範囲を指す。面、広がりを表す表現は、英語系統の言葉を借りて、街區がいいか。
「夕陽長照三丁目」をより漢語風にすれば「夕陽長照三條甓」などとなるが、映画の題名から離れてゆく…。どちらが佳いだろうか。
寒宵獨看舊懷劇,
五十年前少小昔。
往事昭和回不來,
夕陽長照三條甓。 |