観京都時代祭有感　碇豊長の漢詩　拙作紹介

huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye

觀京都時代祭有感　

鴨水紫雲發瑞祥，
衣冠千古不變裝。
六朝如夢韋莊嘆，
皇統連綿至鳳凰。


錦旗　日像（右）と月像	皇女・和宮

この牛車、牛と人とが一体となって動かしている。	羽柴秀吉か

巴御前	鳳輦

　　　　　　　　京都時代祭を觀て感有り　

鴨水(あふすゐ)の紫雲( しうん)　　瑞祥(ずゐしゃう)を發し，
衣冠( いくゎん)　千古　　裝(よそほひ)を變へず。
「六朝(りくてう)　夢の如し」は　　韋莊の嘆，
皇統(くゎうとう)　連綿(れんめん)として　　鳳凰(ほうわう) 至る。

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　京都の時代祭に行った。第百二十一代孝明天皇の御代から順次溯って、第五十代桓武天皇の御代までの間の、武人や美人をめぐる壮大な歴史上の人物の風俗絵巻だった。
　この詩は：我が国は天朝（＝ここでは、我が国・日本の朝廷や天皇を敬って言う。皇朝）が交替することなく、万世一系であるため、「歴史」も、天朝（＝同前）を取り巻く人々の入れ替わりの歴史となっているのが面白く、そのことを詠った。

　　　　（memo:天王寺⇒京都での昼食＋beer1000⇒平安神宮の観覧席(2:30～4:00)⇒天王寺）
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・鴨水：	鴨川（賀茂川）。京都市内を南北に流れる川。
・紫雲：	紫色のもや。めでたいしるし。
・衣冠千古…：	衣服と冠の威儀は長期間（皇朝は万世一系のため、制度は伝統となって変わることが無い）ことを謂う。晩唐・唐彦謙の『金陵懷古』に「碧樹涼生宿雨收，荷花荷葉滿汀洲。登高有酒渾忘醉，慨古無言獨倚樓。宮殿六朝遺古跡，衣冠千古漫荒丘。太平時節殊風景，山自靑靑水自流。」とある。
・六朝如夢…：	多くの王朝が儚（はかな）くも、次から次へと興っては亡んだ嘆き…。晩唐・韋莊の『金陵圖』に「江雨霏霏江草齊，六朝如夢鳥空啼。無情最是臺城柳，依舊烟籠十里堤。」とある。
・皇統連綿:	天皇の血統は、絶えることなく長く続いているさま。
・至鳳凰：	「鳳鳥不至」の逆を謂う。鳳凰が世に現れていること。世を救い治める聖天子（＝鳳凰）が現れている。『論語・子罕第九』に「子曰：鳳鳥不至，河不出圖，吾已矣夫。」とある。